103 / 166
第4章 魔導都市レーヴァテイン
消失同士の戦いのようです
しおりを挟む
ドルトンは、自らの持つスキルによって縛り上げたメーシェの頭に右手をのせる。
「ふふっ、このまま起きられると面倒ですからね」
ドルトンの魔法術式が、メーシェの額の上に展開する。
視界を影によって遮られたメーシェがピクリと反応するが、覚醒したわけではないようだ。
「あれは、『傀儡』の魔法術式!」
リズが遠目ながらも、展開する魔法術式を読み取ると声を荒げた。
「対象を操り人形にする危険な術よ。酷いやつは、正気を保たせたまま魔法をかけて仲間を襲わせるわ」
リズの言葉にドルトンは頷く。
「正直、姫様を見たときは本当に驚きましたよ。どうして死んだはずの貴女が生きているのか?ですが、そこの人族の男がいるなら納得です。大方、その男の力かなにかでしょう」
ドルトンは鋭い視線を僕に送る。
「この魔法は、魔法抵抗力が強い者には抵抗されますからね。ですが、こうやって、気絶している状態であれば安心して魔法をかけられる」
ドルトンの言葉を待たずに攻撃を仕掛けたい所だが、影によって縛られたメーシェが、僕達が動くことでどうなってしまうかが計りかねた。
「フーシェ、あの女の子に見覚えは?」
フーシェは、対峙する兵士を軽くあしらうと、メーシェに視線を移した。
「ん。誰?あれ。ユズキの新しい女?」
「え、あれっ。うそ?まさか知らないの?」
眼を瞑り、一瞬考えるかの表情のフーシェ。
すぐに瞳を開けると、小さく首を振った。
「国がなくなる時までの記憶でも、私に妹はいない。でも、あの子は私に似てる」
どういうことだ?
メーシェは確かに、フーシェのことを姉と言った。
フーシェの父親の隠し子か、それとも、ただ親族であるだけで年の近いフーシェのことを一方的に姉と呼んでいるのか。
肝心のメーシェは気を失っているし、フーシェはメーシェに面識がないという。
「ドルトン、お前はフーシェのことを知っているようだったな」
一番聞きたくはない相手だが、あのリズが死にかけた森で、確かにドルトンはフーシェのことを見て、何かを知っている様子だった。
「ほう、よく気付いてましたね。あの戦闘狂のような状態で」
やっぱり、ドルトンはフーシェのことを知っているようだ。
「えぇ、勿論知っていますよ。何故なら、そちらのフーシェは、魔導都市レーヴァテインの産んだ最低の欠陥品なのですから」
挑発するかのように、やけに甲高い声でドルトンは告げる。
「お前っ!」
リズだけではなく、フーシェをも貶められたことに眼の前が真っ赤になる。
ドルトンに向かって僕は跳躍する。
「駄目!」
強い衝撃が僕の身体を襲い、僕の身体は地面へと転がった。
その僕の身体の上には、何か柔らかい物が覆いかぶさっていた。
「チッ、余計な真似を」
ドルトンの悔しさが滲んだ声を聞き、思わず先程まで僕が立っていた場所を見返すと、そこにはメーシェのスキル『消失』で作られた球体が浮かんでいた。
「大丈夫か?フーシェ!?」
僕は、自分の身体に覆いかぶさっているのがフーシェと気付いて上体を起こす。
「ん。『限定覚醒』してなかったらヤバかった」
ほっそりとしたフーシェの身体とは異なる、色々と膨らみを増した身体。成長した肢体は、『限定覚醒』をしたフーシェの姿だ。
「ごめん。助けられた」
自分の判断の甘さを殴ってやりたい。
ドルトンは僕を挑発することによって、直線的に狙いに行った所を『消失』によって迎撃するつもりだったのだ。
「そう、その姿はなんなのです?まるで人族にでもなったかのような姿」
ドルトンは、汚らわしい物を見るような侮蔑の視線をフーシェに送った。
「ん。この姿は、ないすばでぃだから気に入ってる」
そうフーシェは告げると、僕を抱き抱えると跳躍した。
「私のために怒ってくれるのは嬉しいけど、無鉄砲は困る」
母性をも宿したような優しげに表情に、僕は思わずドキリとする。
数十メートル離れたリズとローガンの場所までフーシェは跳躍すると、僕を地面へと降ろした。
「全く、しっかりしなさいよね!」
リズの言葉には返す言葉もない。
「ユズキさん!上空にも敵が!」
城の屋根の方からイスカの声が響いた。
「空中の敵は魔法術師の方が相性がいいわ。ドルトンはぶっ飛ばしたかったけど、ここは任せたわよ」
リズはポンと僕の肩を叩くと、一気に跳躍した。
──パンッ!
しっかりしろ。
僕は、自分に言い聞かせるように頬を叩く。
「冷静になられると厄介なんですがね。まぁ、いいでしょう」
ドルトンが両手を広げる。
ブンッという小さな音と共に、後方に浮かんでいた漆黒の球体が2つに分かれた。
「みんな、あれに触れるな!防御を無視して削り取られるぞ!」
「ん」
「かしこまりました」
クイッとドルトンが手をこまねくと、球体の1つが急加速をして背後からローガンを狙う。
「ふっ」
ローガンは最小限の動きで球体を交わす。
球体は、そのまま勢いを殺すことなく、更に今度は加速して僕を狙ってくる。
「くっ!」
見切れるし避けられるが、受け止めることはできないため、どうしても大振りに避けることになる。
ドルトンが指揮するように、両手をタクトを振るようにしならせると、まるで呼応するかのように球体が踊りだす。
「ん。速くなってきた」
球体が音もなく地面へと突き刺さると、まるで豆腐を削り取ったかのような跡が次々に生まれる。
「『一つ斬り』」
フーシェがスキルを放つ。
不可視の斬撃が空間を刈り取るように真空波を放った。
「おっと、これならどうでしょう?」
ドルトンが握っていた掌を開く。
すると、球体だった『消失』は、パッと傘の様に開くと、ドルトンを目掛けて飛来したスキルを闇の中へと沈ませていった。
「形を変えてくる!二人共気をつけて!」
くそ!
ドルトンが防御のために球体を変えなければ気づくことはできなかった。
あのように、思い通りに形を変えられるのだとしたら、安全な箇所などどこにもない。
「面で駄目ならこれで!『花舞踊』」
ローガンが突きを放つ。
変幻自在のレイピアの先が散る花びらのように不規則な軌道を描き、ドルトンへと急襲する。
「それならば、こうしましょう」
ドルトンが胸の前で両手をパンッと打つと、まるで巻物を広げるように両手を広げた。
「なっ!」
傘の様に開いた『消失』は、今度は長い黒板に似た形を取ると、ドルトンの眼前へと展開する。
──
無数のレイピアの斬撃は、刃先が『消失』の板へ触れた瞬間に、音もなく消失してしまった。
「そして、これで終わりです」
ふっと、ドルトンが両手を押し出す。
無音でローガンの眼前に広がった『消失』の壁が、せり出すようにローガンへと迫った。
「やめろ!」
間に合う!
そう思って駆け出した瞬間。
──バチッ!
まるで雷鳴の様な爆音が爆ぜた。
「むっ!」
「ぐっ!」
土煙が視界を塞ぎ、轟音が耳を震わせる。
「ローガン!大丈夫?」
僕が荒れた視界の中、ローガンへと近づく。
すぐに視界が晴れる。
いや?吸い込まれている?
土を掘り起こした様な煙は、空中で所々が虫食いの様に晴れている。
いや、晴れているのではない。
消されているのだ。
無数の黒い球体が宙に浮き、ローガンを襲おうとした『消失』を食い止めている。
全ての物を消し去る消失を食い止めることができる。
それができる人物は、この中には一人しかいない。
『限定進化』
僕の頭の中にその言葉が浮かぶ。
「な、なんとかできた」
後ろを振り返る。
そこには、『限定覚醒』のように人族に近しいフーシェの姿はなかった。
いつものショートカットの黒髪。身長は『限定覚醒』の時と背丈は変わらない。しかし頭につけた角隠しのためのカチューシャは、今や屹立した一対の紫色の角によって千切れていた。
浅く早い呼吸。
その表情は如何にも辛そうだ。
その彼女の眼前では、お互いの力が拮抗するように板状に広がった『消失』と『神喰らい』の球体がせめぎ合っていた。
『マスター!今すぐフーシェに魔力譲渡を。あの状態、とんでもない速度で魔力を消費しているぞ!』
脳内で『略奪者』のセライが叫ぶ。
「お、おねえ⋯⋯ちゃん?」
その時だ。
まるで、『神喰らい』のスキルに反応するかのように、ドルトンの影に囚われているメーシェが、小さく声をあげた。
「ふふっ、このまま起きられると面倒ですからね」
ドルトンの魔法術式が、メーシェの額の上に展開する。
視界を影によって遮られたメーシェがピクリと反応するが、覚醒したわけではないようだ。
「あれは、『傀儡』の魔法術式!」
リズが遠目ながらも、展開する魔法術式を読み取ると声を荒げた。
「対象を操り人形にする危険な術よ。酷いやつは、正気を保たせたまま魔法をかけて仲間を襲わせるわ」
リズの言葉にドルトンは頷く。
「正直、姫様を見たときは本当に驚きましたよ。どうして死んだはずの貴女が生きているのか?ですが、そこの人族の男がいるなら納得です。大方、その男の力かなにかでしょう」
ドルトンは鋭い視線を僕に送る。
「この魔法は、魔法抵抗力が強い者には抵抗されますからね。ですが、こうやって、気絶している状態であれば安心して魔法をかけられる」
ドルトンの言葉を待たずに攻撃を仕掛けたい所だが、影によって縛られたメーシェが、僕達が動くことでどうなってしまうかが計りかねた。
「フーシェ、あの女の子に見覚えは?」
フーシェは、対峙する兵士を軽くあしらうと、メーシェに視線を移した。
「ん。誰?あれ。ユズキの新しい女?」
「え、あれっ。うそ?まさか知らないの?」
眼を瞑り、一瞬考えるかの表情のフーシェ。
すぐに瞳を開けると、小さく首を振った。
「国がなくなる時までの記憶でも、私に妹はいない。でも、あの子は私に似てる」
どういうことだ?
メーシェは確かに、フーシェのことを姉と言った。
フーシェの父親の隠し子か、それとも、ただ親族であるだけで年の近いフーシェのことを一方的に姉と呼んでいるのか。
肝心のメーシェは気を失っているし、フーシェはメーシェに面識がないという。
「ドルトン、お前はフーシェのことを知っているようだったな」
一番聞きたくはない相手だが、あのリズが死にかけた森で、確かにドルトンはフーシェのことを見て、何かを知っている様子だった。
「ほう、よく気付いてましたね。あの戦闘狂のような状態で」
やっぱり、ドルトンはフーシェのことを知っているようだ。
「えぇ、勿論知っていますよ。何故なら、そちらのフーシェは、魔導都市レーヴァテインの産んだ最低の欠陥品なのですから」
挑発するかのように、やけに甲高い声でドルトンは告げる。
「お前っ!」
リズだけではなく、フーシェをも貶められたことに眼の前が真っ赤になる。
ドルトンに向かって僕は跳躍する。
「駄目!」
強い衝撃が僕の身体を襲い、僕の身体は地面へと転がった。
その僕の身体の上には、何か柔らかい物が覆いかぶさっていた。
「チッ、余計な真似を」
ドルトンの悔しさが滲んだ声を聞き、思わず先程まで僕が立っていた場所を見返すと、そこにはメーシェのスキル『消失』で作られた球体が浮かんでいた。
「大丈夫か?フーシェ!?」
僕は、自分の身体に覆いかぶさっているのがフーシェと気付いて上体を起こす。
「ん。『限定覚醒』してなかったらヤバかった」
ほっそりとしたフーシェの身体とは異なる、色々と膨らみを増した身体。成長した肢体は、『限定覚醒』をしたフーシェの姿だ。
「ごめん。助けられた」
自分の判断の甘さを殴ってやりたい。
ドルトンは僕を挑発することによって、直線的に狙いに行った所を『消失』によって迎撃するつもりだったのだ。
「そう、その姿はなんなのです?まるで人族にでもなったかのような姿」
ドルトンは、汚らわしい物を見るような侮蔑の視線をフーシェに送った。
「ん。この姿は、ないすばでぃだから気に入ってる」
そうフーシェは告げると、僕を抱き抱えると跳躍した。
「私のために怒ってくれるのは嬉しいけど、無鉄砲は困る」
母性をも宿したような優しげに表情に、僕は思わずドキリとする。
数十メートル離れたリズとローガンの場所までフーシェは跳躍すると、僕を地面へと降ろした。
「全く、しっかりしなさいよね!」
リズの言葉には返す言葉もない。
「ユズキさん!上空にも敵が!」
城の屋根の方からイスカの声が響いた。
「空中の敵は魔法術師の方が相性がいいわ。ドルトンはぶっ飛ばしたかったけど、ここは任せたわよ」
リズはポンと僕の肩を叩くと、一気に跳躍した。
──パンッ!
しっかりしろ。
僕は、自分に言い聞かせるように頬を叩く。
「冷静になられると厄介なんですがね。まぁ、いいでしょう」
ドルトンが両手を広げる。
ブンッという小さな音と共に、後方に浮かんでいた漆黒の球体が2つに分かれた。
「みんな、あれに触れるな!防御を無視して削り取られるぞ!」
「ん」
「かしこまりました」
クイッとドルトンが手をこまねくと、球体の1つが急加速をして背後からローガンを狙う。
「ふっ」
ローガンは最小限の動きで球体を交わす。
球体は、そのまま勢いを殺すことなく、更に今度は加速して僕を狙ってくる。
「くっ!」
見切れるし避けられるが、受け止めることはできないため、どうしても大振りに避けることになる。
ドルトンが指揮するように、両手をタクトを振るようにしならせると、まるで呼応するかのように球体が踊りだす。
「ん。速くなってきた」
球体が音もなく地面へと突き刺さると、まるで豆腐を削り取ったかのような跡が次々に生まれる。
「『一つ斬り』」
フーシェがスキルを放つ。
不可視の斬撃が空間を刈り取るように真空波を放った。
「おっと、これならどうでしょう?」
ドルトンが握っていた掌を開く。
すると、球体だった『消失』は、パッと傘の様に開くと、ドルトンを目掛けて飛来したスキルを闇の中へと沈ませていった。
「形を変えてくる!二人共気をつけて!」
くそ!
ドルトンが防御のために球体を変えなければ気づくことはできなかった。
あのように、思い通りに形を変えられるのだとしたら、安全な箇所などどこにもない。
「面で駄目ならこれで!『花舞踊』」
ローガンが突きを放つ。
変幻自在のレイピアの先が散る花びらのように不規則な軌道を描き、ドルトンへと急襲する。
「それならば、こうしましょう」
ドルトンが胸の前で両手をパンッと打つと、まるで巻物を広げるように両手を広げた。
「なっ!」
傘の様に開いた『消失』は、今度は長い黒板に似た形を取ると、ドルトンの眼前へと展開する。
──
無数のレイピアの斬撃は、刃先が『消失』の板へ触れた瞬間に、音もなく消失してしまった。
「そして、これで終わりです」
ふっと、ドルトンが両手を押し出す。
無音でローガンの眼前に広がった『消失』の壁が、せり出すようにローガンへと迫った。
「やめろ!」
間に合う!
そう思って駆け出した瞬間。
──バチッ!
まるで雷鳴の様な爆音が爆ぜた。
「むっ!」
「ぐっ!」
土煙が視界を塞ぎ、轟音が耳を震わせる。
「ローガン!大丈夫?」
僕が荒れた視界の中、ローガンへと近づく。
すぐに視界が晴れる。
いや?吸い込まれている?
土を掘り起こした様な煙は、空中で所々が虫食いの様に晴れている。
いや、晴れているのではない。
消されているのだ。
無数の黒い球体が宙に浮き、ローガンを襲おうとした『消失』を食い止めている。
全ての物を消し去る消失を食い止めることができる。
それができる人物は、この中には一人しかいない。
『限定進化』
僕の頭の中にその言葉が浮かぶ。
「な、なんとかできた」
後ろを振り返る。
そこには、『限定覚醒』のように人族に近しいフーシェの姿はなかった。
いつものショートカットの黒髪。身長は『限定覚醒』の時と背丈は変わらない。しかし頭につけた角隠しのためのカチューシャは、今や屹立した一対の紫色の角によって千切れていた。
浅く早い呼吸。
その表情は如何にも辛そうだ。
その彼女の眼前では、お互いの力が拮抗するように板状に広がった『消失』と『神喰らい』の球体がせめぎ合っていた。
『マスター!今すぐフーシェに魔力譲渡を。あの状態、とんでもない速度で魔力を消費しているぞ!』
脳内で『略奪者』のセライが叫ぶ。
「お、おねえ⋯⋯ちゃん?」
その時だ。
まるで、『神喰らい』のスキルに反応するかのように、ドルトンの影に囚われているメーシェが、小さく声をあげた。
0
お気に入りに追加
139
あなたにおすすめの小説
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
「お前のような役立たずは不要だ」と追放された三男の前世は世界最強の賢者でした~今世ではダラダラ生きたいのでスローライフを送ります~
平山和人
ファンタジー
主人公のアベルは転生者だ。一度目の人生は剣聖、二度目は賢者として活躍していた。
三度目の人生はのんびり過ごしたいため、アベルは今までの人生で得たスキルを封印し、貴族として生きることにした。
そして、15歳の誕生日でスキル鑑定によって何のスキルも持ってないためアベルは追放されることになった。
アベルは追放された土地でスローライフを楽しもうとするが、そこは凶悪な魔物が跋扈する魔境であった。
襲い掛かってくる魔物を討伐したことでアベルの実力が明らかになると、領民たちはアベルを救世主と崇め、貴族たちはアベルを取り戻そうと追いかけてくる。
果たしてアベルは夢であるスローライフを送ることが出来るのだろうか。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
頭が花畑の女と言われたので、その通り花畑に住むことにしました。
音爽(ネソウ)
ファンタジー
見た目だけはユルフワ女子のハウラナ・ゼベール王女。
その容姿のせいで誤解され、男達には尻軽の都合の良い女と見られ、婦女子たちに嫌われていた。
16歳になったハウラナは大帝国ダネスゲート皇帝の末席側室として娶られた、体の良い人質だった。
後宮内で弱小国の王女は冷遇を受けるが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる