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平和なお昼休み
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~王立学園 お昼のランチタイム~
王立学園での昼食は、食堂のテラスでゆったり食べられる。
さすがは王立学園です。
で、何故かいつもこいつが傍にいる。
「ランバート、あなた飽きないわね。」(もぐもぐ)
「いいじゃん。カサンドラだって他に友達居ないだろ?」(もぐもぐ)
「誰のせいよ、もう。」(もぐもぐ)
「まぁ、そう言うなよ。 俺だって、これでも気を使っているんだよ。」
「そうなの? そうは見え無いけど。」
「例えばだな・・・傘、その傘いつも持ってるだろ?」
「ええ。」
「最近、学園の女子で傘持つの流行ってるだろ?」
「そ、そうなの? 知らなかったわ。」
「だから、新しいのをプレゼントしてやろうかと思ってさ。」
遅れて来て、今しがた座ったアレンが突っかかる。
「待て待て、ランバート、お前それ意味分かって言ってるのか?」
「わ、分かってるさ。 だから、渡せ無いんだよ。」
「ふん、まずお前は魔法を人並みに使えるようになれ!
それで、俺とオクティビア様とジークフリート様に勝てたら渡せるかもな。
まあ、そんな事は絶対ないけど。」
「な、何それ。 ハードル高すぎだよ。」
「ちょっと待ってよ。 今の話のどこが私に気を使っているって言うの?」
堪らず突っ込むカサンドラ。
「だから、気を使って渡せ無いんじゃん⤵。」
「「・・・は?」」
「いや、要らないから。 だってもうあるんだもの。2本も要らないわよ。
ランバートは、ちゃんとした人にあげなさい。」
「ちゃんとした人って誰だよ。と言うか、それって誰かに貰ったって事?」
「まあ、そうなのよね。」ちょっと気恥ずかしそうに答えたカサンドラ。
「誰?」
「知りたい?」と割り込んで来るアレン。
「もちろん!」
「知らない方がいいぞ。」
「引っ張ってないで、早く教えろよ。」
「 国家権力 」
「え?なんで、”深窓の令嬢”だったんだよね?王子とどこで知り合うんだよ?」
「強制参加の舞踏会だ。」
「まさかそれ一発で?」
聞き流しながらもランチを頬張るカサンドラ。(人聞きの悪い言い方ね。もぐもぐ )
「まあ、それ以後も色々あったんだよ。」
「いやいや待てよ。それじゃ、この傘を持ち歩いてるって事は・・・そう言う事?」
アレン
「そこまでじゃないよ。でも、良い気はしないな。」
「うん。」と大きく頷くランバート。
「じゃー、カサンドラはなんでそれを持ち歩いてるの?」
「そう言う約束だからよ。」
(意外と従順なんだな。)と思うランバート。
(呼び捨てが定着してるな。)と思うアレン。
「うん、分かった。 やっぱり、俺、勇者になるわ。それなら、文句ないだろう。」
「え!勇者になるのね! やったー! その意気よ! 私、応援するから!」
アレン
「キャシー、待って。 今の話の流れ分かってる?」
「分かってるわよ。(失礼ね)」
「こいつの動機は、すご~く不純なんだよ?」
「なんでも良いのよ! 勇者になって世界を救ってくれれば!」
アレン(この辺りの話題は、いつも雑だよなキャシーは・・・。)
ランバート
「やっぱり~、ほら、あの時言った”世界と私を救って”は、本当だっただろ?アレン!」
「いや、それは違うだろ、”世界とヒロインを救って”だ!」
「だから、そのヒロインって言うのがカサンドラのことで、少なくとも俺の中では・・・。」
私は、しばらく聞いていたがランチも食べ終わり、バカバカしくなったので、二人を置いてさっさと教室へ戻った。
結局、ランバートは何が言いたかったのだろう?
※この世界でプレゼントの日傘を持ち歩いて差すと言うのは、”貴方の傘(庇護下)に入ります。”と言う意味です。
王立学園での昼食は、食堂のテラスでゆったり食べられる。
さすがは王立学園です。
で、何故かいつもこいつが傍にいる。
「ランバート、あなた飽きないわね。」(もぐもぐ)
「いいじゃん。カサンドラだって他に友達居ないだろ?」(もぐもぐ)
「誰のせいよ、もう。」(もぐもぐ)
「まぁ、そう言うなよ。 俺だって、これでも気を使っているんだよ。」
「そうなの? そうは見え無いけど。」
「例えばだな・・・傘、その傘いつも持ってるだろ?」
「ええ。」
「最近、学園の女子で傘持つの流行ってるだろ?」
「そ、そうなの? 知らなかったわ。」
「だから、新しいのをプレゼントしてやろうかと思ってさ。」
遅れて来て、今しがた座ったアレンが突っかかる。
「待て待て、ランバート、お前それ意味分かって言ってるのか?」
「わ、分かってるさ。 だから、渡せ無いんだよ。」
「ふん、まずお前は魔法を人並みに使えるようになれ!
それで、俺とオクティビア様とジークフリート様に勝てたら渡せるかもな。
まあ、そんな事は絶対ないけど。」
「な、何それ。 ハードル高すぎだよ。」
「ちょっと待ってよ。 今の話のどこが私に気を使っているって言うの?」
堪らず突っ込むカサンドラ。
「だから、気を使って渡せ無いんじゃん⤵。」
「「・・・は?」」
「いや、要らないから。 だってもうあるんだもの。2本も要らないわよ。
ランバートは、ちゃんとした人にあげなさい。」
「ちゃんとした人って誰だよ。と言うか、それって誰かに貰ったって事?」
「まあ、そうなのよね。」ちょっと気恥ずかしそうに答えたカサンドラ。
「誰?」
「知りたい?」と割り込んで来るアレン。
「もちろん!」
「知らない方がいいぞ。」
「引っ張ってないで、早く教えろよ。」
「 国家権力 」
「え?なんで、”深窓の令嬢”だったんだよね?王子とどこで知り合うんだよ?」
「強制参加の舞踏会だ。」
「まさかそれ一発で?」
聞き流しながらもランチを頬張るカサンドラ。(人聞きの悪い言い方ね。もぐもぐ )
「まあ、それ以後も色々あったんだよ。」
「いやいや待てよ。それじゃ、この傘を持ち歩いてるって事は・・・そう言う事?」
アレン
「そこまでじゃないよ。でも、良い気はしないな。」
「うん。」と大きく頷くランバート。
「じゃー、カサンドラはなんでそれを持ち歩いてるの?」
「そう言う約束だからよ。」
(意外と従順なんだな。)と思うランバート。
(呼び捨てが定着してるな。)と思うアレン。
「うん、分かった。 やっぱり、俺、勇者になるわ。それなら、文句ないだろう。」
「え!勇者になるのね! やったー! その意気よ! 私、応援するから!」
アレン
「キャシー、待って。 今の話の流れ分かってる?」
「分かってるわよ。(失礼ね)」
「こいつの動機は、すご~く不純なんだよ?」
「なんでも良いのよ! 勇者になって世界を救ってくれれば!」
アレン(この辺りの話題は、いつも雑だよなキャシーは・・・。)
ランバート
「やっぱり~、ほら、あの時言った”世界と私を救って”は、本当だっただろ?アレン!」
「いや、それは違うだろ、”世界とヒロインを救って”だ!」
「だから、そのヒロインって言うのがカサンドラのことで、少なくとも俺の中では・・・。」
私は、しばらく聞いていたがランチも食べ終わり、バカバカしくなったので、二人を置いてさっさと教室へ戻った。
結局、ランバートは何が言いたかったのだろう?
※この世界でプレゼントの日傘を持ち歩いて差すと言うのは、”貴方の傘(庇護下)に入ります。”と言う意味です。
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