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INTER MISSION
T・Kyoセコンディー
しおりを挟む超琥珀神艦との共同戦線を組んだ形での重深艦隊勝利···の一報を百題が知ったのは、東北から関東へと向かう高速道路上だった。
I県での迎撃任務を切り上げた重拳隊のメンバーは、突然の緊急出向指令によって着の身着の儘で兵員輸送車に押し込まれ、有事の為ほぼ国防隊専用と化した高速道路を南下している。
彼らの主力である巨腕の特殊兵器車両、重拳四号機は二車線を跨いで自走中。しかし肝心のエースである藍罠 ヨキト隊員といえば、謎の任務【カブトムシ狩り】の為不在とキタモンであった···。
「···停車の頻度が少なくなったな?やっぱり本当に敵サン、撤退中なのか?」
「!」
同僚達の声でハッとした百題は、自分の端末に送られて来たユーラティスと琥珀の巨神達の各種資料に注目し過ぎていた事を反省した。
全長約六キロもの空中戦艦や彼の良く知るアンバーニオンは勿論、大写しになった兜虫頭の巨神がわざとらしくレイアウトされている資料を見ていると何故か口角が緩む。それは部隊内では定番となった暗黙の了解。それに慣れてしまっている自分。そしてそれを際立たせているのはエースの座だけではなく、輝く非日常をも手に入れた者の背中だった。
「兜虫狩りねぇ···」
兵員輸送車のエンジン音に、ボソッと重ねるように呟く百題。近くの席では彼の現在のバディ、西和が直近の緊急作業の反省会をしている。
「道路上の放置車両の撤去作業について、段取りの迅速さを欠き、作業の活気を損なった!自己評価は中の下!百題さんの手さばきを見習う事!」
「でも西和ァ?横に付けて停まれも守れねーような車なんて、ブースターかアウトリでピンピン跳ねて飛び越えちゃえば良かったんだぜ?急いでマスゥとか言っちゃってさ?」
「それだとまたまたマッタマタ工事課にドヤされるか民間に雪崩込まれるかだな?」
彼らの会話の合間、今度は無線の報告が全車両内に中継される。
〔先行指揮車現在異常無し、全車左合流に注意せよ〕
〔制御了解〕〔J4直操了解〕〔バックUP了解〕「輸送車了解」〔キャリア了解〕〔指揮車了解、お泊まりセット、安全運転ヨシ!〕
「フフっ!」
指揮車で先行する隊長の茂坂に和まされ、誰からともなく失笑が漏れる。
だが彼らはまだ知らなかった。
陸の重拳隊、空の重翼隊、海の重深隊を抱える重合隊がひとつとなって、ユーラティスこと御来護獣合隊に協力隊として派遣される事を。
最終局面省が企む、部隊マッチングの思惑蠢く関東東方沿岸エリア。
重獣合連合隊構想は果たして、対アルオスゴロノ帝国に対する決定打となりうるのであろうか?
次回より最終決戦編次章。
合神!超思重合想!編がスタート!。
この物語の前の君も今こそ、
豪飾宝甲真琥珀合体!!。
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