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復活!琥珀の闘神!

友の拳

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 あれは随分ずいぶんと前。

 ちょっと顔がキレイだからって事で、カミサマって呼ばれて年下の子達相手に番長気取りでイキってた幼い頃。(因みにケンカはまだ弱い)

 余所者アイツは急に俺を睨んできたんだ。(後で聞いたらそんな事は無くて、ただ目付きが悪いだけだった)

 ギャピー!···とアイツに因縁を付けたら、ますます目付きが悪くなったんで、心の中の悪魔が先手必勝でやっちまえと天使を押し退けて叫んだ。

 感情に任せてポカンと行ったつもりが、めり込んで来たのはアイツのパンチだけだった。

 取っ組み合いしてる所を緒向師匠おむぎせんせいに引き離されて大目玉を食らった日。
 俺達はそれでもガーガー唸りながら別れた。

 二日後。

 T都に帰る前にもう一度、アイツは師匠せんせいの家に姿を現した。

 明らかに表情が違う。

 何があったのか?たかだか二日のキャンプで何を得たのか?漫画キャラの一巻と最終巻ぐらいと言ったら大袈裟だけど、それくらい表情かおが違う。



 そん時だな?トモダチになりたいって正直に思ったのは。











 三つのカブトムシの頭の内、両サイドの二つが側面を向きやや沈み込む。
 両サイドの頭部は肩アーマーに変形し、若干すくむように縮んでいた中央の首が伸び、角の下で閉じていた眉のような宝甲がまぶたのようにスライドし、ゼレクトロンは開眼した。

 地中潜行モードからの変形を終えたゼレクトロンは、改めて分厚い胸板を張ってエザンデッフとベデヘム軍団に見下ろすような視線を向ける。

「ズェ···ゼレクトロォン···!」

 それを見たゴーザンは、エザンデッフのコックピットの中で憎悪に顔を歪めた。

 ヴォフォッ!

「!」

 その時、渓谷沿いに生い茂るゼレクトロンの周囲の木々が燃え始めた。

 ゴーザンもベデヘム達も、ゼレクトロン自身が高温の為に引火したのか?と予想した。しかし何かがおかしい。
 炎のオレンジ色の中で、夏の若葉もその枝も、燃え尽きもせずにそのシルエットを揺らしている。
 藍罠達とゼレクトロンの凄まじい闘気が、琥珀の闘神を称える周囲の木々のオーラと反応し、まるで爆炎のように魅せているのだ。
 両脇から炎で照らされたゼレクトロンに、まるで火花の吹雪のようにオーラが集い、彼らに力をもたらしてゆく。

 まるで山のような雄大な視線に見下ろされる事に嫌気が差したベデヘム3は、仲間達に突撃の指示を発した。


 








 
 
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