神樹のアンバーニオン (3) 絢爛! 思いの丈!

芋多可 石行

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復活!琥珀の闘神!

前回までのアンバーニオン

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 主人公の少年、須舞すまい 宇留うるは、琥珀の巨神 アンバーニオンと琥珀の中の小人 ヒメナや仲間達と共にアルオスゴロノ帝国の陰謀を挫くべく、日々奮闘していた。

 取り戻した日常と、新たに出会った非日常を行き来する宇留の前に現れたのは謎の転校生、月井度つきいど アラワル。そんな彼に宇留は奇妙な既知感を覚える。
 その正体は、かつて宇留がアンバーニオンで戦った事のある帝国の巨大怪獣ゲルナイド。自我の中枢を人型の擬体に分載し、宇留の周囲で暗躍すべく送り込まれた工作員だった。

 そして、濃霧が街を覆い隠したある日。
 帝国の戦士リキュストが、彼の乗機エグルドーゴと共に宇留達を急襲した。
 アンバーニオンで応戦する宇留達だったが、彼らの前に現れた新たな敵にヒメナは驚愕する。
 迫る異形のロボット エギデガイジュの背には、かつてアンバーニオンによって琥珀の中に封印された筈の不死身の魔獣、エブブゲガの琥珀が搭載されていた。
 その封印を解くべくアンバーニオンに迫るエギデガイジュ。そしてそのコックピットには、現の姿があった。
 帝国の策略は功を奏し、宇留達の願いも虚しく魔獣エブブゲガ入り琥珀の封印が解かれてしまう。
 解き放たれたエブブゲガを連れ去るエグルドーゴと入れ替わるように姿を現したのは、アンバーニオンにリベンジを誓う帝国の戦士、エシュタガ。
 アンバーニオンの琥珀、宝甲の力を手に入れていたエシュタガは、相棒のガルンと共にエブブゲガを封じていた琥珀とエギデガイジュを用い、偽りの琥珀の魔神、ガルンシュタエンをその場で完成させた。
 アンバーニオンとほぼ互角の力を持つガルンシュタエンの神霧能力の前にピンチに陥る宇留達だったが、調整不足によって戦闘不能になったガルンシュタエンが撤退した為に事無きを得る。

 一方、帝国の活動活発化を危惧する国防隊では、重合隊の面々が一同に会していた。
 そこで語られる重深隊の無人AI制御の特殊潜水艦、鬼磯目おにいそめの秘密。
 海中において、生物のような機動性を得る為に使用された怪獣由来の生体部品が採用されているという事実は、隊員達の間で物議を醸した。
 そして実際に鬼磯目の女性型思考AI、マーティアには、怪獣の生体部品から逆流した記憶が定着ロードされ、新たな自我を形成していた。
 彼女の生前の名はコティアーシュ。ゲルナイドと同じく帝国の怪獣戦士だったがその真意を隠し、気丈にも人間の仲間として生きていく決意を持っていたのだった。
 帝国の戦士ハグスファンと、その相棒怪獣ビィブァが操るクロエドゥマとの戦いを通して宇留達と出会ったマーティアは、自身に試験パーツとして採用されているアンバーニオンの宝甲の欠片越しに交流を図り、その真実を宇留達に語る。

 かつて と これから···押し寄せる様々な問題に翻弄されそうになっていた宇留だったが、彼の元へ駆け付けた友人や仲間達の力によってガルンシュタエンとの再戦に意欲を燃やす。
 その頃エシュタガは、身勝手に彼の友人をも利用しようとする帝国の方針に疑念を抱いていた。

 そんな時、宇留の通う学園に姿を現したのは、帝国の女幹部 クイスラン博士と、因縁のクラスメートである倉岸 トート、そして宇留達を気に掛ける謎の少年、ヴァエト。
 T都湾に巨大な氷結島が出現し、その島で人々から関心の力を奪うべく行動を開始するガルンシュタエン。
 アンバーニオンが現れるのを防ぐ為、宇留達はクイスランの手によってクラスメート達と共に学園を模した異空間に閉じ込められてしまう。
 クイスランの罠を掻い潜り、仲間達の協力の元で脱出に成功した宇留達は、琥珀の虎ソイガターと共にガルンシュタエンを止めるべく、氷結島へと出撃する。

 琥珀の虎の力を得たアンバーニオン ソイガターとガルンシュタエンの戦いに、鬼磯目、エグルドーゴ、強化されたゲルナイドも加わり、氷のリングでの戦いは激しさを増していく。
 一進一退の攻防の果てに、完全に敗北するかと思われたアンバーニオンだったが、思重合想シンクロスコラボイド二つの太陽ジェム オン ノサニアを発動させガルンシュタエンを圧倒する。
 ボロボロになった両者がもはや戦いとも言えない決着にもつれ込もうとしたその時、エブブゲガの体を利用し復活を果たしたアルオスゴロノ帝国皇帝、エグジガン率いる量産型エガスデライガ部隊の総攻撃によって氷結島ごと消滅させられそうになるアンバーニオンとガルンシュタエン、鬼磯目とゲルナイド。
 だがそんな彼らを救った淡い夕焼けツツジ色の巨人、ロウズレオウは、アンバーニオンとガルンシュタエンを抱えて太陽へと飛び去った。


 新たな戦いが幕を開ける。


 ヴァエトの願いで目覚めた琥珀の闘神ゼレクトロンとは···?

 そして帝国の戦士、ゴーザンの目的とは一体···?



 今、少年の非日常が、琥珀色に輝き始める。
 


   次回。




   神樹のアンバーニオン (3)



   絢爛!思いの丈!








 
 
 
 
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