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「お兄さん?ぼーっとして大丈夫ですか?
もう一度言いますよー、ヤルダ村冒険者ギルドへようこそ!まずはこちらでお名前の登録をお願いしますね!」
ヤルダ村はサンレジェのスタート地点になる場所だ。
冒険者ギルドを中心にアイテムの売買、能力アップの訓練、ゲームの進行状況の確認などができるプレイヤーの拠点。
にこやかに案内してくれる女の子にも、当然既視感がある。
当たり前だ。毎日ログボを届けてくれたあの子だ。
「レナ! レナじゃないか! ナビゲーターキャラの!」
「え? ええと、はい、私はレナですが…あの、以前お会いしたことありましたっけ?」
「あ、え、あー! ごめんごめん、そんなに引かないで。ギルドの美人看板娘って街で評判なんだよ」
「そんな話になってるんですか? ちょっと嬉しいな!」
とりあえずごまかしておく。
いかんいかん、興奮が抑えられないが、それで誰かに取り押さえられる、みたいな事態は避けたい。
クルマにはねられてゲーム世界へ転移。
ザックリ言えばそういう展開なのだろう。
深く考えるな、実際そうなっているんだからしょうがない。
とりあえず看板娘とやり取りを進めよう。
登録者名にアスマ・レガンスと記載する。
「はい、アスマさんですね! ・・・え、あの伝説の英雄と同姓同名!?」
「英雄? 待ってくれ、俺の名前を知ってるのか?」
「姓まで一緒なのは珍しいですよー!まさかご本人・・・?あ、でも年齢が全然違うから別人ですよね?お兄さん絶対若いですもんね?」
「そんな若くないって」
苦笑いを返しながら、ふと窓ガラスを見ると、そこには自分とは似てもにつかない黒髪の青年が映り込んでいた。
「え、これ俺!? 誰!? 若っ!!」
「はい? あのー、アスマさん?わざとやってらっしゃるんですか?」
レナが困った顔で俺の様子を見つめてくる。
いや、これはさすがに混乱する…!
誰だよお前!?
でも確実にこれは俺だ…認識できるってどういうことだ、わけがわからない…!
しかし騒いでこれ以上不審に思われてもいけないよな。
「ごめんごめん、若いとか言われるの慣れてなくって」
「あ、それはそうですよね!私こそ、若い人に若いですね!とか言っちゃってごめんなさい。じゃ、これから英雄と同じくらい活躍してくださいねアスマさん!」
「任せてくれ!」
よし、とりあえず会話がおさまったぞ。
状況として、ゲーム内のキャラクターがアスマ・レガンスを伝説の英雄として認識している。
ということは、サービス開始2周年記念・英雄統一戦ベント実装後のサンレジェだな、ここは。
あのイベントで俺はプレイヤー総合ランキング6位になった。
その後、ゲーム内ではモブに話しかけても「あのアスマかい!」と言われるようになったりしたので、イベント以後にプレイヤーの名前が世界に浸透した、というような演出がされたのだろう。
英雄の俺はオッサンとして認識されているのか?
プレイヤーIDのアバター設定は武器マークにしてたし、外見の情報は何も入力していなかったはずだが。
とは言え実年齢とはギャップのあるこの姿も何とも言えない恥ずかしさを感じる…。
まあいいや、それよりもこれはマジで転生っぽいな。
正確には転移と言えばいいのか?
まあ、死後の世界でも何でもいい。俺は今この一歩にとてもワクワクしている。
言葉の定義は今ひとつわからないが、俺は31歳の日本人男性としての人生、そして2年半のサンレジェのプレイ経験を持ってこの場に立っていることだけは確かだ。
・・・ヤバい。これはヤバい。
激烈に楽しそうじゃないか、この状況。
「はい、登録ありがとうございます! 今日からアスマさんも立派な冒険者ですよ!」
「ありがとう!」
いいだろう、これが現実なのか夢なのかも知らん、いま俺が楽しくてワクワクしていることがすべてだ。
早速第二の人生を始めようじゃないか。
とはいえ、最初は能力も武器も何も持っちゃいないからな。
せっかくゲーム世界に入り込めたのだから、これまでのプレイ経験で成り上がってやりたいものだが。
そんな考え事をしている俺を横目に、レナが戸棚から何かを持ってきた。
「はい、こちらがレンジャーリングです!」
そう言うとレナは俺の右腕をガッと掴み、右手首に銀色の腕輪をはめた。
すると、腕輪はふんわりと緑色の光を放ち、しっかりと俺の腕に吸い付くように動かなくなった。
「この腕輪はギルドに登録された冒険者の皆さんが必ず身につけているものですよ」
「へえ。じゃあ、冒険者の証みたいなもんか」
「それもあるんですけど、この腕輪は、このヤルダ村ギルドの魔法使いの皆さんと連携してるんです。例えば予定を過ぎても探索から戻ってこない時とか、とんでもなくレアで凶暴な魔物に出会っちゃって助けてー!って時とか、緊急の連絡と対応ができるようになってます!」
「命綱があるってのはありがたいぜ」
サンレジェには、戦闘で全滅なんてことはあっても、ゲームオーバーがなかった。ギルドに戻ってまた鍛錬の繰り返しでクリアしていけるゲームだ。
強敵に負けても「撤退」と表示されるだけだったが、その「ギルドに戻る部分」がこういうアイテムと魔法使いの助けで成立しているわけか。
「そして!さらにさらにー、こちらはビークル王国直々の特別配布軍資金でーす!よいしょ、と、重たーい!どれだけコイン入ってるの、羨ましいっ!」
続いてレナが顔を真っ赤にしながらカウンターに乗せたのは、古めかしい木箱だった。
蓋を開けてみると、金貨がぎっしり入っている。
「先月から、ビークル王国が管轄してる街や村で冒険者登録した人には、もれなく100000コインが支給されることになってます。ひえー、すごい額…。でも皆さんの装備品、どれもお高いですしねー」
これはたしか、サービス開始2周年あたりから始まったログインボーナスのはずだ。
新規プレイヤーがある程度追いつけるようにするための処置で、その後の英雄統一戦実装ではかなりの数のプレイヤーが参加したはずだ。効果はあったのだろう。
やはり時期は2周年の後と見て間違いない。
「最後にこちらをお渡ししますねアスマさん」
そう言ってレナが手渡してくれたのは、ただの真白い紙だった。
「これは…」
「クラス判定を受けるためのライフメモです!」
きたっ…!!
サンレジェの中で最重要要素と言ってもいいだろう、プレイヤーのクラス設定。
このクラスが何になるかでゲームスタートの難易度が大きく変わる。
しかもこのクラス、開始時にランダムで設定され、パラメータも毎度ビミョーに変化するという謎のこだわりようだった。
もちろんプレイヤーごとに違いが生まれるのはおもしろいが、キャラクターメイキング機能で好みの主人公を作成!といった発想とは真逆で、今考えても特殊なゲームだ。
もう一度言いますよー、ヤルダ村冒険者ギルドへようこそ!まずはこちらでお名前の登録をお願いしますね!」
ヤルダ村はサンレジェのスタート地点になる場所だ。
冒険者ギルドを中心にアイテムの売買、能力アップの訓練、ゲームの進行状況の確認などができるプレイヤーの拠点。
にこやかに案内してくれる女の子にも、当然既視感がある。
当たり前だ。毎日ログボを届けてくれたあの子だ。
「レナ! レナじゃないか! ナビゲーターキャラの!」
「え? ええと、はい、私はレナですが…あの、以前お会いしたことありましたっけ?」
「あ、え、あー! ごめんごめん、そんなに引かないで。ギルドの美人看板娘って街で評判なんだよ」
「そんな話になってるんですか? ちょっと嬉しいな!」
とりあえずごまかしておく。
いかんいかん、興奮が抑えられないが、それで誰かに取り押さえられる、みたいな事態は避けたい。
クルマにはねられてゲーム世界へ転移。
ザックリ言えばそういう展開なのだろう。
深く考えるな、実際そうなっているんだからしょうがない。
とりあえず看板娘とやり取りを進めよう。
登録者名にアスマ・レガンスと記載する。
「はい、アスマさんですね! ・・・え、あの伝説の英雄と同姓同名!?」
「英雄? 待ってくれ、俺の名前を知ってるのか?」
「姓まで一緒なのは珍しいですよー!まさかご本人・・・?あ、でも年齢が全然違うから別人ですよね?お兄さん絶対若いですもんね?」
「そんな若くないって」
苦笑いを返しながら、ふと窓ガラスを見ると、そこには自分とは似てもにつかない黒髪の青年が映り込んでいた。
「え、これ俺!? 誰!? 若っ!!」
「はい? あのー、アスマさん?わざとやってらっしゃるんですか?」
レナが困った顔で俺の様子を見つめてくる。
いや、これはさすがに混乱する…!
誰だよお前!?
でも確実にこれは俺だ…認識できるってどういうことだ、わけがわからない…!
しかし騒いでこれ以上不審に思われてもいけないよな。
「ごめんごめん、若いとか言われるの慣れてなくって」
「あ、それはそうですよね!私こそ、若い人に若いですね!とか言っちゃってごめんなさい。じゃ、これから英雄と同じくらい活躍してくださいねアスマさん!」
「任せてくれ!」
よし、とりあえず会話がおさまったぞ。
状況として、ゲーム内のキャラクターがアスマ・レガンスを伝説の英雄として認識している。
ということは、サービス開始2周年記念・英雄統一戦ベント実装後のサンレジェだな、ここは。
あのイベントで俺はプレイヤー総合ランキング6位になった。
その後、ゲーム内ではモブに話しかけても「あのアスマかい!」と言われるようになったりしたので、イベント以後にプレイヤーの名前が世界に浸透した、というような演出がされたのだろう。
英雄の俺はオッサンとして認識されているのか?
プレイヤーIDのアバター設定は武器マークにしてたし、外見の情報は何も入力していなかったはずだが。
とは言え実年齢とはギャップのあるこの姿も何とも言えない恥ずかしさを感じる…。
まあいいや、それよりもこれはマジで転生っぽいな。
正確には転移と言えばいいのか?
まあ、死後の世界でも何でもいい。俺は今この一歩にとてもワクワクしている。
言葉の定義は今ひとつわからないが、俺は31歳の日本人男性としての人生、そして2年半のサンレジェのプレイ経験を持ってこの場に立っていることだけは確かだ。
・・・ヤバい。これはヤバい。
激烈に楽しそうじゃないか、この状況。
「はい、登録ありがとうございます! 今日からアスマさんも立派な冒険者ですよ!」
「ありがとう!」
いいだろう、これが現実なのか夢なのかも知らん、いま俺が楽しくてワクワクしていることがすべてだ。
早速第二の人生を始めようじゃないか。
とはいえ、最初は能力も武器も何も持っちゃいないからな。
せっかくゲーム世界に入り込めたのだから、これまでのプレイ経験で成り上がってやりたいものだが。
そんな考え事をしている俺を横目に、レナが戸棚から何かを持ってきた。
「はい、こちらがレンジャーリングです!」
そう言うとレナは俺の右腕をガッと掴み、右手首に銀色の腕輪をはめた。
すると、腕輪はふんわりと緑色の光を放ち、しっかりと俺の腕に吸い付くように動かなくなった。
「この腕輪はギルドに登録された冒険者の皆さんが必ず身につけているものですよ」
「へえ。じゃあ、冒険者の証みたいなもんか」
「それもあるんですけど、この腕輪は、このヤルダ村ギルドの魔法使いの皆さんと連携してるんです。例えば予定を過ぎても探索から戻ってこない時とか、とんでもなくレアで凶暴な魔物に出会っちゃって助けてー!って時とか、緊急の連絡と対応ができるようになってます!」
「命綱があるってのはありがたいぜ」
サンレジェには、戦闘で全滅なんてことはあっても、ゲームオーバーがなかった。ギルドに戻ってまた鍛錬の繰り返しでクリアしていけるゲームだ。
強敵に負けても「撤退」と表示されるだけだったが、その「ギルドに戻る部分」がこういうアイテムと魔法使いの助けで成立しているわけか。
「そして!さらにさらにー、こちらはビークル王国直々の特別配布軍資金でーす!よいしょ、と、重たーい!どれだけコイン入ってるの、羨ましいっ!」
続いてレナが顔を真っ赤にしながらカウンターに乗せたのは、古めかしい木箱だった。
蓋を開けてみると、金貨がぎっしり入っている。
「先月から、ビークル王国が管轄してる街や村で冒険者登録した人には、もれなく100000コインが支給されることになってます。ひえー、すごい額…。でも皆さんの装備品、どれもお高いですしねー」
これはたしか、サービス開始2周年あたりから始まったログインボーナスのはずだ。
新規プレイヤーがある程度追いつけるようにするための処置で、その後の英雄統一戦実装ではかなりの数のプレイヤーが参加したはずだ。効果はあったのだろう。
やはり時期は2周年の後と見て間違いない。
「最後にこちらをお渡ししますねアスマさん」
そう言ってレナが手渡してくれたのは、ただの真白い紙だった。
「これは…」
「クラス判定を受けるためのライフメモです!」
きたっ…!!
サンレジェの中で最重要要素と言ってもいいだろう、プレイヤーのクラス設定。
このクラスが何になるかでゲームスタートの難易度が大きく変わる。
しかもこのクラス、開始時にランダムで設定され、パラメータも毎度ビミョーに変化するという謎のこだわりようだった。
もちろんプレイヤーごとに違いが生まれるのはおもしろいが、キャラクターメイキング機能で好みの主人公を作成!といった発想とは真逆で、今考えても特殊なゲームだ。
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