51 / 66
第二章 岩馬
暴露
しおりを挟む
「それじゃあ、出発ー!」
食休みを兼ねた出掛けるための支度を済ませた後、紫さんの号令と共に店を出た。
「行く前から疲れるんだが」
すかさず円さんのため息に似た声が聞こえた。だが紫さんはまるで意に介していない。そんなやり取りを見つめながら、僕と朱さんは後ろをついて行っていた。
「で? 岩馬にはどこを通るつもりなんだい?」
「歩いて行けば良いだろ」
「それだと『馬の背』行くまでに時間がかかるよ。岩馬に行くのに『馬の背』を無視はないだろう」
「そうは行っても、他にどうやって」
「男女で二組作れるんだから『恋慕の穴』を通ればいいじゃない」
「あ、それもそうだな」
「何ですか、その『恋慕の穴』って」
と、耳慣れない言葉が出てきたので、すかさず意味を尋ねる。分からない言葉が会話に出てきたらすぐに聞く。これを怠っただけで痛い目を見ることが天獄屋の中では多すぎるのだ。
紫さんはくるりと宙返りをして僕の後ろに回り肩に手を置いてきた。
「天獄屋には特定の条件を満たしていないと入れない場所や通れない道が沢山あってね、その一つに『恋慕の穴』っていうのがあるんだ。未婚の男女が一組になっている時しか通れない道でね。岩馬くらいならそっちを通った方が早いんだよ。因みに君たちは結婚はしてないだろ?」
「はい」
「・・・ああ」
紫さんの質問に朱さんはどうしてか沈んだ声音で応える。それが妙に僕の中に引っかかってしまった。だがそれもこれも打ち消すかのように、紫さんの軽い声が響いた。
「なら決まりね」
しばらく円さんについて行くと、巳坂の楼閣のような景観からは大分異質な洞窟があった。灰色の石鳥居が前に立っており、その脇は見慣れた巳坂の飲み屋街が延々と続いている。
周りには数は多くないが男女が何組かいて、洞窟から出てくるのも手を繋いだ男と女ばかりだ。
「組むのは俺と朱、環と紫でいいか」
「おやおや、朱ちゃんと手を取り合って歩きたいのかい?」
「その方がよいだろう。私と環はここを通ったことがない、互いに心得ている者についた方が安心だ」
「・・・ちぇ。からかい甲斐がないなぁ」
拗ねたように言った紫さんは僕の手を取ると、ぐいぐいと恋慕の穴へと引っ張っていった。
◇
「そろそろ追いかけるか?」
「ああ」
環らの姿が洞窟の暗闇で消えてしまった頃、俺は朱の手を取った。肌は白く上背も俺より低いのでつい侮ってしまいそうになるが、自分の掌に伝わってきたのは胼胝が固くなった武を嗜む者の手の感触だった。
ふと朱の顔を見る。
手合わせをした時のようなきりっとした顔つきを想像していたのだが、実際には緊張で強張った頬を自前の髪よりも赤く染めた顔があった。
普段の堅物な性格から察するに、男と手を繋ぐのは憚られるのだろう。言動を考えてみても、江戸時代とかの価値観だし。
・・・。
いや、このギャップはまずいだろ。
玄と朱がどんな因果で妖怪と化し、その姿を得たのかは知る由もない。が、玄はまだしも朱はどう見たって十六、七の齢の容姿だ。それで照れられると、何だかこっちまで気恥ずかしくなってきてしまった。
「・・・円殿」
「ひゃい?」
三十を超えた分際で余計な事を考えていたら、ひっくり返った声を出してしまった。
「実は折り入って話しておきたいことがあるのだ」
赤面はそのままに少々目が潤んでいる。俺が何も言えないでいると、それを返事と思ったのか、朱はおもむろにある事を喋りはじめた。
◇
「ボクが女だと分かって、もやもやは晴れたかい?」
紫さんに手を引かれ恋慕の穴に入って少したった頃、不意にそう尋ねられた。紫さんの一人称が「ボク」なので、今一つ自信が持てずにもやもやしていたのだ。昨日の棗さんの一件もあるし。
「顔に出てましたか」
「まあね。というかこんな美女が男な訳がないだろう」
「すみません」
僕がそう言うと紫さんはケタケタと笑った。
「いいさいいさ。ただでさえ、円君の周りには美女が多いからね。ボクレベルでも見劣りしてしまうのだよ」
「確かに紫さん始め、綺麗な方が多いですね」
「お? 嬉しいことを言ってくれる。まあ、そもそも天獄屋は女の方が多いから当然と言えば当然だけどね」
「女の方が多いんですか?」
「そうさ。ナントカ女とかナントカ婆っていう妖怪は結構いるけど、その逆はあんまり思い浮かばないだろう?」
「そう言われれば・・・」
ふとこの数日の巳坂の日常を思い返す。確かにこっちでできた知り合いも、お世話になっているお店の客層も女の方が圧倒的に多いような気がする。もっとも皆が基本的には化けている姿なのだから、見た目を鵜呑みにしていいのかどうかは分からない。
「その上、円君は結構モテるからね…特に癖の強い訳アリ女には」
ボクも含めてね、と紫さんは悪戯っぽく言うとやはりケタケタと笑った。
「紫さんも元天聞塾生なんですか?」
「その通り」
「やっぱり同窓生は多いんですね」
「ボクも含め、特に磨角さまと鈴さまのところは多いね。けど近くにいるから目立つだけで、実際はそんなに多くないよ」
「そうなんですか?」
「うん。実際には三十…もいないくらいだからね」
「あ、意外に少ない」
「だろ? その時から半分以上はボク達女妖だったしね。今となっては大体が巳坂にいるけど、さっき言った通り両当主のどちらかに転がり込んで暮らしているから、ちょくちょく会ったりはしてるんだけど」
「鈴様と磨角様に雇われてるんですね」
「そうそう、日々扱き使われてるのさ。とは言っても円君よりは楽だけどね」
と、傍目にいる紫さんが言うのだから円さんは本当に扱き使われているのだろう。ただ、この前の事件以来、円さんが呼び出しを喰らったことはないので一応は怪我に気を使っては貰っているみたいだ。
「・・・ん?」
「どうかしたのかい?」
「今、素朴な疑問を持ったんですが」
「ほう、どんな?」
「鈴様たちの前のご当主は、どちらにいらっしゃるんですか・・・」
「・・・」
「そもそも、天獄屋で大妖怪って方に会ったことがないんですが」
大妖怪、というのは定義はまちまちだが、僕は単純に年が千年以上の妖怪はそう呼んで差し支えないと思っている。その定義が天獄屋の中でも通じるのかどうかは知らないし、正体を隠すのが常の世界で年齢などをどうやって見分けるのかも分からないが、それほどまでの妖怪に会ったことは未だにない。
「環くん、ちょっとストップ」
「はい?」
僕を諫める紫さんの声のトーンが途端に低くなり、少しだけ違和感を覚えた。紫さんは紫さんで声の雰囲気に違わぬ渋い顔をしてうんうんと唸って言葉を探している。
「うーん、その件は今の天獄屋ではかなりデリケートな話でね…あんまり他所に聞いて回らない方が良いよ」
「・・・」
「円君も流石にそこまでは教えてないか・・・けどごめんね、ボクも教える訳にはいかないんだ。彼が教えていないというのなら、きっと理由があるはずだからね」
「・・・分かりました」
「ままま、そんな顔しないで。本当にデリケートな話なんだ。けど、円君はずっと黙ったままなんて不誠実な事をする男じゃない。その内話してくれると思うから、気長に待ってなよ」
ひょっとしなくても天獄屋のよろしくない部分に触れてしまっていたようだ。先日にも錬金術の塾がやっているかどうかを円さんに尋ねたところで、似た様な気まずい状況になってしまったことがあった。
思わぬところに地雷が多いような気がするが致し方ない。まだこの世界の事がよく分かっていないのだ。そこは外様からの新参者という今の立場を十分に使わせてもらう他ない。
そんな事を思っていると、やがて先に外の光りが見えてきた。
食休みを兼ねた出掛けるための支度を済ませた後、紫さんの号令と共に店を出た。
「行く前から疲れるんだが」
すかさず円さんのため息に似た声が聞こえた。だが紫さんはまるで意に介していない。そんなやり取りを見つめながら、僕と朱さんは後ろをついて行っていた。
「で? 岩馬にはどこを通るつもりなんだい?」
「歩いて行けば良いだろ」
「それだと『馬の背』行くまでに時間がかかるよ。岩馬に行くのに『馬の背』を無視はないだろう」
「そうは行っても、他にどうやって」
「男女で二組作れるんだから『恋慕の穴』を通ればいいじゃない」
「あ、それもそうだな」
「何ですか、その『恋慕の穴』って」
と、耳慣れない言葉が出てきたので、すかさず意味を尋ねる。分からない言葉が会話に出てきたらすぐに聞く。これを怠っただけで痛い目を見ることが天獄屋の中では多すぎるのだ。
紫さんはくるりと宙返りをして僕の後ろに回り肩に手を置いてきた。
「天獄屋には特定の条件を満たしていないと入れない場所や通れない道が沢山あってね、その一つに『恋慕の穴』っていうのがあるんだ。未婚の男女が一組になっている時しか通れない道でね。岩馬くらいならそっちを通った方が早いんだよ。因みに君たちは結婚はしてないだろ?」
「はい」
「・・・ああ」
紫さんの質問に朱さんはどうしてか沈んだ声音で応える。それが妙に僕の中に引っかかってしまった。だがそれもこれも打ち消すかのように、紫さんの軽い声が響いた。
「なら決まりね」
しばらく円さんについて行くと、巳坂の楼閣のような景観からは大分異質な洞窟があった。灰色の石鳥居が前に立っており、その脇は見慣れた巳坂の飲み屋街が延々と続いている。
周りには数は多くないが男女が何組かいて、洞窟から出てくるのも手を繋いだ男と女ばかりだ。
「組むのは俺と朱、環と紫でいいか」
「おやおや、朱ちゃんと手を取り合って歩きたいのかい?」
「その方がよいだろう。私と環はここを通ったことがない、互いに心得ている者についた方が安心だ」
「・・・ちぇ。からかい甲斐がないなぁ」
拗ねたように言った紫さんは僕の手を取ると、ぐいぐいと恋慕の穴へと引っ張っていった。
◇
「そろそろ追いかけるか?」
「ああ」
環らの姿が洞窟の暗闇で消えてしまった頃、俺は朱の手を取った。肌は白く上背も俺より低いのでつい侮ってしまいそうになるが、自分の掌に伝わってきたのは胼胝が固くなった武を嗜む者の手の感触だった。
ふと朱の顔を見る。
手合わせをした時のようなきりっとした顔つきを想像していたのだが、実際には緊張で強張った頬を自前の髪よりも赤く染めた顔があった。
普段の堅物な性格から察するに、男と手を繋ぐのは憚られるのだろう。言動を考えてみても、江戸時代とかの価値観だし。
・・・。
いや、このギャップはまずいだろ。
玄と朱がどんな因果で妖怪と化し、その姿を得たのかは知る由もない。が、玄はまだしも朱はどう見たって十六、七の齢の容姿だ。それで照れられると、何だかこっちまで気恥ずかしくなってきてしまった。
「・・・円殿」
「ひゃい?」
三十を超えた分際で余計な事を考えていたら、ひっくり返った声を出してしまった。
「実は折り入って話しておきたいことがあるのだ」
赤面はそのままに少々目が潤んでいる。俺が何も言えないでいると、それを返事と思ったのか、朱はおもむろにある事を喋りはじめた。
◇
「ボクが女だと分かって、もやもやは晴れたかい?」
紫さんに手を引かれ恋慕の穴に入って少したった頃、不意にそう尋ねられた。紫さんの一人称が「ボク」なので、今一つ自信が持てずにもやもやしていたのだ。昨日の棗さんの一件もあるし。
「顔に出てましたか」
「まあね。というかこんな美女が男な訳がないだろう」
「すみません」
僕がそう言うと紫さんはケタケタと笑った。
「いいさいいさ。ただでさえ、円君の周りには美女が多いからね。ボクレベルでも見劣りしてしまうのだよ」
「確かに紫さん始め、綺麗な方が多いですね」
「お? 嬉しいことを言ってくれる。まあ、そもそも天獄屋は女の方が多いから当然と言えば当然だけどね」
「女の方が多いんですか?」
「そうさ。ナントカ女とかナントカ婆っていう妖怪は結構いるけど、その逆はあんまり思い浮かばないだろう?」
「そう言われれば・・・」
ふとこの数日の巳坂の日常を思い返す。確かにこっちでできた知り合いも、お世話になっているお店の客層も女の方が圧倒的に多いような気がする。もっとも皆が基本的には化けている姿なのだから、見た目を鵜呑みにしていいのかどうかは分からない。
「その上、円君は結構モテるからね…特に癖の強い訳アリ女には」
ボクも含めてね、と紫さんは悪戯っぽく言うとやはりケタケタと笑った。
「紫さんも元天聞塾生なんですか?」
「その通り」
「やっぱり同窓生は多いんですね」
「ボクも含め、特に磨角さまと鈴さまのところは多いね。けど近くにいるから目立つだけで、実際はそんなに多くないよ」
「そうなんですか?」
「うん。実際には三十…もいないくらいだからね」
「あ、意外に少ない」
「だろ? その時から半分以上はボク達女妖だったしね。今となっては大体が巳坂にいるけど、さっき言った通り両当主のどちらかに転がり込んで暮らしているから、ちょくちょく会ったりはしてるんだけど」
「鈴様と磨角様に雇われてるんですね」
「そうそう、日々扱き使われてるのさ。とは言っても円君よりは楽だけどね」
と、傍目にいる紫さんが言うのだから円さんは本当に扱き使われているのだろう。ただ、この前の事件以来、円さんが呼び出しを喰らったことはないので一応は怪我に気を使っては貰っているみたいだ。
「・・・ん?」
「どうかしたのかい?」
「今、素朴な疑問を持ったんですが」
「ほう、どんな?」
「鈴様たちの前のご当主は、どちらにいらっしゃるんですか・・・」
「・・・」
「そもそも、天獄屋で大妖怪って方に会ったことがないんですが」
大妖怪、というのは定義はまちまちだが、僕は単純に年が千年以上の妖怪はそう呼んで差し支えないと思っている。その定義が天獄屋の中でも通じるのかどうかは知らないし、正体を隠すのが常の世界で年齢などをどうやって見分けるのかも分からないが、それほどまでの妖怪に会ったことは未だにない。
「環くん、ちょっとストップ」
「はい?」
僕を諫める紫さんの声のトーンが途端に低くなり、少しだけ違和感を覚えた。紫さんは紫さんで声の雰囲気に違わぬ渋い顔をしてうんうんと唸って言葉を探している。
「うーん、その件は今の天獄屋ではかなりデリケートな話でね…あんまり他所に聞いて回らない方が良いよ」
「・・・」
「円君も流石にそこまでは教えてないか・・・けどごめんね、ボクも教える訳にはいかないんだ。彼が教えていないというのなら、きっと理由があるはずだからね」
「・・・分かりました」
「ままま、そんな顔しないで。本当にデリケートな話なんだ。けど、円君はずっと黙ったままなんて不誠実な事をする男じゃない。その内話してくれると思うから、気長に待ってなよ」
ひょっとしなくても天獄屋のよろしくない部分に触れてしまっていたようだ。先日にも錬金術の塾がやっているかどうかを円さんに尋ねたところで、似た様な気まずい状況になってしまったことがあった。
思わぬところに地雷が多いような気がするが致し方ない。まだこの世界の事がよく分かっていないのだ。そこは外様からの新参者という今の立場を十分に使わせてもらう他ない。
そんな事を思っていると、やがて先に外の光りが見えてきた。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
生贄の花嫁~鬼の総領様と身代わり婚~
硝子町玻璃
キャラ文芸
旧題:化け猫姉妹の身代わり婚
多くの人々があやかしの血を引く現代。
猫又族の東條家の長女である霞は、妹の雅とともに平穏な日々を送っていた。
けれどある日、雅に縁談が舞い込む。
お相手は鬼族を統べる鬼灯家の次期当主である鬼灯蓮。
絶対的権力を持つ鬼灯家に逆らうことが出来ず、両親は了承。雅も縁談を受け入れることにしたが……
「私が雅の代わりに鬼灯家に行く。私がお嫁に行くよ!」
妹を守るために自分が鬼灯家に嫁ぐと決心した霞。
しかしそんな彼女を待っていたのは、絶世の美青年だった。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
猫神主人のばけねこカフェ
桔梗楓
キャラ文芸
ある日、うらぶれた神社で鹿嶋美来が拾った猫は、なんと言葉を喋り、己を「猫神」だと口にした。
そして二年前から美来の飼い猫だった猫までが、自分を「猫鬼」だと言ったのだ。
驚く美来をよそにあやかしの猫達は話し合い、美来の両親が経営する猫カフェを繁盛させて自分たちの『力』を取り戻そうとする。
孤独な神と、恋を知った鬼が織りなす、あやかし猫と人間の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる