7 / 52
妖怪屋敷のご令嬢が入学試験に挑戦します
2-4
しおりを挟む
森は枝葉が生い茂っているけれど密度はそれほどじゃない。木と木の間は大分余裕があるから箒で飛んで移動するにはまるで苦労はなかった。
やっぱり箒や羽を使って空を飛ぶことを想定された試験だと思った。
けど、次の課題もとい罠の事情を知っている私にして見れば試験官のいやらしさが際立っているようにも見える。きっと後ろの人達も、これは空を飛ぶことを前提にされていると気が付くのがほとんどだろう。
私はできるだけ悟られないように木々で身を隠すと箒を降りた。そしてすぐさま足に魔法をかける。
『友と歩みて片足無くせ』
そうして木々の間を滑るように移動し始めた。この魔法を使った後の感覚はアイススケートに近い。文字通り滑るようにして移動するための呪文だから。
こんなことをするよりもそのまま箒に乗っていた方が手っ取り早いのは百も承知だ。けどそろそろ地面にいないと厄介な領域に差し迫っている。私の考え、というか先生のアドバイスが正しいことは、ありがたいことに他の受験生が不合格と引き換えに証明してくれた。
木の枝葉が形を変え、まるで無数の手のようになって空を飛ぶ人達を捕まえていく。動きが緩慢だから多少は飛行能力に自信があれば難なく躱すことができるかも知れない。
もちろん、私だってあれを躱すくらいはどうってことないが、更に上で待ち構えている奴らを相手取るのは難しい。
そもそも枝に捕まっているのは幸運だ。枝葉は実は躱されている様で上へ上へといつの間にか誘導している。
餌を待ち構える巨大な蜘蛛たちの巣へと。
私の頭上では絶叫と悲鳴が響くところになっている。早く抜け出してしまわないと、本当の意味で血の雨が降り注いで来てしまう。汚れるのは嫌だ、特に血って服に着くと落ちないし。
それに強引に蜘蛛を殺して突破する人も出てくる。私だってそうしたいのは山々だし、実力的に余裕でできるけど……そう言ってチラリと上を見る。そこには枝の道をカサカサと器用に歩く蜘蛛がいた。
途端に全身に悪寒が走った。
やっぱり無理。
蜘蛛だけは死んでも無理。
視界にすら入れたくないほど無理。
実家には父の家来たる蜘蛛の妖怪も住んでいた。子供の頃、『絡新婦』の出産の最中に出くわしてしまったことが、フラッシュバックする。あの薄暗い部屋に無数に蠢き縦横無尽に駆け回る子蜘蛛の群れを思い出すと、身を竦めてしまう。
一瞬でも魔が差して上を見た事を後悔して、私は急いでゴールの校舎を再び目指し始めた。
「よう。一人か?」
その時、不意に声を掛けられた。振り向くと見知らぬ男が唇を舐めながら私の事を見ていた。手持ちのランプに照らされているのは男の顔だけで、首から下は不可思議にも森の闇と同化してよく見えない。
魔法使いの見習いじゃない。
こいつは悪魔だ。
私は直感的にそう感じ取った。
「上の蜘蛛に気が付いたから、こんなところを通ってんだろ? やるな、お前」
「…どうも」
「アジア人か。まさか海外からわざわざ来たのかな? ご苦労様」
言葉の端々に嗜虐的な雰囲気をまとっている。そもそも顔が獲物を見つけた時の奴のそれだった。もしかしなくても、試験に託けて私の事を食べる気まんまんだ。性的にか文字通りなのかは知らないけれど。
ただそんな事はどうでもいい。私の本能がコイツからさっさと逃げろと知らせている。それは決して実力が劣る、分の悪い勝負になるからとかそんな理由じゃない。
コイツの正体が、マズい奴だ。
この世の悪魔は神に背き、神に呪われた十三の生き物の系譜から始まっている。すなわち、
山羊、蜘蛛、蛇、烏賊、蝙蝠、豚、猫、兎、禿鷲、蝗、鼠、蛙、蝿。
悪魔たちは例外なく、このいずれかの生き物の化身なのだ。そして最悪なのはその十三の呪われた系譜の内、私も最も呪っている生物が見事にノミネートさえているということ。他の生き物については知らないけれど、その一点だけについては呪いをかけた神様とやらに激しく同意できる。
この目の前の男の闇に包まれた部分。
見ることが叶わなくても、私の肌が生理的に嫌悪している。
「悪いんだけどさ、俺もこいつらも腹減っててさぁ…」
こいつら?
…ら?
複数形?
嘘でしょ。お願いだからそこから出てくるな!
私の祈り空しく男は八本の足を巧み使い、闇の中から這い出てきた。ご丁寧に自分の眷属たちを引き連れて…。
「上の蜘蛛に気が付いたのに、下で蜘蛛に食われるってのは可哀相にな。せめて美味しく頂いてやるからよ」
私は震えていた。
傍から見れば恐怖と悔しさに打ちひしがれているようにしか見えないだろう。その様子を見て男はますます厭らしい笑みを浮かべた。次に私が悲鳴を上げることを心底期待している目をしている。
「ふ―――」
「え?」
「―――ふっざけんなぁぁぁぁぁっっ!!!!!」
リクエストにお応えして悲鳴を森の中に響かせてやる。だだし悲鳴は私のじゃなくてこの蜘蛛男の悲鳴だけどね。
私は嫌悪感を惜しみなく放出してやった。
「何の為に箒を降りて下を通ってると思ってんの!!!」
「っっっ!?」
悪魔は鬼気迫る私の殺気に目に見えて慄いた。
『右に剣、左に炎。望みは責め、願いは裁き。万物は彼の赦しなくして、得ざるなりけり』
呪文を唱え終わると魔力を込めた右足で思いきり地面を踏みつけた。その途端、金色の爆炎が私を中心に広がっていく。それは水面に石を投げ入れた時にできる波紋のようだった。
蜘蛛男は背中を見せる間もなく、今夜で一番の悲鳴を上げて消し飛んだ。その悲鳴も私の放った魔法の爆音にはあっけなく掻き消されてしまったけど。
魔法が止むと最も忌むべき生き物は塵も残さずにいなくなっていた。それどころか周辺の草木や岩石も吹っ飛んでしまっていた。風景は一変し、ここだけ隕石が落ちてきたようにお椀型に窪んでいる。
おかげで視界が開けている。前にリードしていた人も後ろから追いかけてきていた人も皆足を止め、口の開いたマヌケな顔を見せつけてきていた。
「な、何なんだアイツ…?」
「今の魔法、きっと『冒涜の行動』だろ…受験生が使えるレベルの魔法じゃないぜ」
「受験生どころか、高位にならないと無理だろ」
「アイツなんじゃないのか。コルドロン・アクトフォーの弟子って」
「本当か?」
「じゃなかったら、あんな上級魔法使えないわよ…」
四方八方から好機と恐怖と羨望と悪意とが呟きに乗って耳に届けられてくる。もう半分は素性がばれしまった。
こうなったら下手に結束して妨害されたり、潰しにかかってきたりするかもしれない。実力を知らしめて注目を集めるのは好きだけれどもう少しスマートに目立ちたかった。乱暴に力を誇示したり、ひけらかしたりするような行為はぶっちゃけ私の美学に反するところではある。
もっと裏を掻いたり、相手の意の外側をかすめ取るような力の見せ方をしないと綺麗じゃない。
やっぱり箒や羽を使って空を飛ぶことを想定された試験だと思った。
けど、次の課題もとい罠の事情を知っている私にして見れば試験官のいやらしさが際立っているようにも見える。きっと後ろの人達も、これは空を飛ぶことを前提にされていると気が付くのがほとんどだろう。
私はできるだけ悟られないように木々で身を隠すと箒を降りた。そしてすぐさま足に魔法をかける。
『友と歩みて片足無くせ』
そうして木々の間を滑るように移動し始めた。この魔法を使った後の感覚はアイススケートに近い。文字通り滑るようにして移動するための呪文だから。
こんなことをするよりもそのまま箒に乗っていた方が手っ取り早いのは百も承知だ。けどそろそろ地面にいないと厄介な領域に差し迫っている。私の考え、というか先生のアドバイスが正しいことは、ありがたいことに他の受験生が不合格と引き換えに証明してくれた。
木の枝葉が形を変え、まるで無数の手のようになって空を飛ぶ人達を捕まえていく。動きが緩慢だから多少は飛行能力に自信があれば難なく躱すことができるかも知れない。
もちろん、私だってあれを躱すくらいはどうってことないが、更に上で待ち構えている奴らを相手取るのは難しい。
そもそも枝に捕まっているのは幸運だ。枝葉は実は躱されている様で上へ上へといつの間にか誘導している。
餌を待ち構える巨大な蜘蛛たちの巣へと。
私の頭上では絶叫と悲鳴が響くところになっている。早く抜け出してしまわないと、本当の意味で血の雨が降り注いで来てしまう。汚れるのは嫌だ、特に血って服に着くと落ちないし。
それに強引に蜘蛛を殺して突破する人も出てくる。私だってそうしたいのは山々だし、実力的に余裕でできるけど……そう言ってチラリと上を見る。そこには枝の道をカサカサと器用に歩く蜘蛛がいた。
途端に全身に悪寒が走った。
やっぱり無理。
蜘蛛だけは死んでも無理。
視界にすら入れたくないほど無理。
実家には父の家来たる蜘蛛の妖怪も住んでいた。子供の頃、『絡新婦』の出産の最中に出くわしてしまったことが、フラッシュバックする。あの薄暗い部屋に無数に蠢き縦横無尽に駆け回る子蜘蛛の群れを思い出すと、身を竦めてしまう。
一瞬でも魔が差して上を見た事を後悔して、私は急いでゴールの校舎を再び目指し始めた。
「よう。一人か?」
その時、不意に声を掛けられた。振り向くと見知らぬ男が唇を舐めながら私の事を見ていた。手持ちのランプに照らされているのは男の顔だけで、首から下は不可思議にも森の闇と同化してよく見えない。
魔法使いの見習いじゃない。
こいつは悪魔だ。
私は直感的にそう感じ取った。
「上の蜘蛛に気が付いたから、こんなところを通ってんだろ? やるな、お前」
「…どうも」
「アジア人か。まさか海外からわざわざ来たのかな? ご苦労様」
言葉の端々に嗜虐的な雰囲気をまとっている。そもそも顔が獲物を見つけた時の奴のそれだった。もしかしなくても、試験に託けて私の事を食べる気まんまんだ。性的にか文字通りなのかは知らないけれど。
ただそんな事はどうでもいい。私の本能がコイツからさっさと逃げろと知らせている。それは決して実力が劣る、分の悪い勝負になるからとかそんな理由じゃない。
コイツの正体が、マズい奴だ。
この世の悪魔は神に背き、神に呪われた十三の生き物の系譜から始まっている。すなわち、
山羊、蜘蛛、蛇、烏賊、蝙蝠、豚、猫、兎、禿鷲、蝗、鼠、蛙、蝿。
悪魔たちは例外なく、このいずれかの生き物の化身なのだ。そして最悪なのはその十三の呪われた系譜の内、私も最も呪っている生物が見事にノミネートさえているということ。他の生き物については知らないけれど、その一点だけについては呪いをかけた神様とやらに激しく同意できる。
この目の前の男の闇に包まれた部分。
見ることが叶わなくても、私の肌が生理的に嫌悪している。
「悪いんだけどさ、俺もこいつらも腹減っててさぁ…」
こいつら?
…ら?
複数形?
嘘でしょ。お願いだからそこから出てくるな!
私の祈り空しく男は八本の足を巧み使い、闇の中から這い出てきた。ご丁寧に自分の眷属たちを引き連れて…。
「上の蜘蛛に気が付いたのに、下で蜘蛛に食われるってのは可哀相にな。せめて美味しく頂いてやるからよ」
私は震えていた。
傍から見れば恐怖と悔しさに打ちひしがれているようにしか見えないだろう。その様子を見て男はますます厭らしい笑みを浮かべた。次に私が悲鳴を上げることを心底期待している目をしている。
「ふ―――」
「え?」
「―――ふっざけんなぁぁぁぁぁっっ!!!!!」
リクエストにお応えして悲鳴を森の中に響かせてやる。だだし悲鳴は私のじゃなくてこの蜘蛛男の悲鳴だけどね。
私は嫌悪感を惜しみなく放出してやった。
「何の為に箒を降りて下を通ってると思ってんの!!!」
「っっっ!?」
悪魔は鬼気迫る私の殺気に目に見えて慄いた。
『右に剣、左に炎。望みは責め、願いは裁き。万物は彼の赦しなくして、得ざるなりけり』
呪文を唱え終わると魔力を込めた右足で思いきり地面を踏みつけた。その途端、金色の爆炎が私を中心に広がっていく。それは水面に石を投げ入れた時にできる波紋のようだった。
蜘蛛男は背中を見せる間もなく、今夜で一番の悲鳴を上げて消し飛んだ。その悲鳴も私の放った魔法の爆音にはあっけなく掻き消されてしまったけど。
魔法が止むと最も忌むべき生き物は塵も残さずにいなくなっていた。それどころか周辺の草木や岩石も吹っ飛んでしまっていた。風景は一変し、ここだけ隕石が落ちてきたようにお椀型に窪んでいる。
おかげで視界が開けている。前にリードしていた人も後ろから追いかけてきていた人も皆足を止め、口の開いたマヌケな顔を見せつけてきていた。
「な、何なんだアイツ…?」
「今の魔法、きっと『冒涜の行動』だろ…受験生が使えるレベルの魔法じゃないぜ」
「受験生どころか、高位にならないと無理だろ」
「アイツなんじゃないのか。コルドロン・アクトフォーの弟子って」
「本当か?」
「じゃなかったら、あんな上級魔法使えないわよ…」
四方八方から好機と恐怖と羨望と悪意とが呟きに乗って耳に届けられてくる。もう半分は素性がばれしまった。
こうなったら下手に結束して妨害されたり、潰しにかかってきたりするかもしれない。実力を知らしめて注目を集めるのは好きだけれどもう少しスマートに目立ちたかった。乱暴に力を誇示したり、ひけらかしたりするような行為はぶっちゃけ私の美学に反するところではある。
もっと裏を掻いたり、相手の意の外側をかすめ取るような力の見せ方をしないと綺麗じゃない。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜
なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」
静寂をかき消す、衛兵の報告。
瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。
コリウス王国の国王––レオン・コリウス。
彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。
「構わん」……と。
周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。
これは……彼が望んだ結末であるからだ。
しかし彼は知らない。
この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。
王妃セレリナ。
彼女に消えて欲しかったのは……
いったい誰か?
◇◇◇
序盤はシリアスです。
楽しんでいただけるとうれしいです。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
石塔に幽閉って、私、石の聖女ですけど
ハツカ
恋愛
私はある日、王子から役立たずだからと、石塔に閉じ込められた。
でも私は石の聖女。
石でできた塔に閉じ込められても何も困らない。
幼馴染の従者も一緒だし。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる