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装備調達
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家から飛び出した後、武具屋に来た。
「やっぱり冒険の準備って言ったら、装備だよな!」
オンラインゲームなんかでは、新しい装備を買う時が一番ワクワクする。
店の中には様々な形や大きさの剣や槍、斧などが壁に立て掛けられていた。
さらに金属製の鎧や革で作られたであろう胸当てや、魔導師が来てそうなローブなんかも置いてある。
「うお、すげぇ! これとか、かっこいいじゃん!」
立て掛けてあった少し大きめな剣を持ち上げた。
かっこよかったが、重すぎて持つ手がぷるぷると震える。
「こ、これは俺には早いな……」
傷つけないように、元ある場所へと戻す。
「なぁ、アト。何かオススメの武器とか防具とかはあるか?」
基本的にわからない事や、アドバイスが欲しい時はアトに聞くのがいい。
きっと的確な答えを返してくれるはずだから。
「うーん、何でもいいんじゃなーい?」
興味なさそうだった。
あっそ。そういう態度とるんだ。ふーん。
「そっか。俺よくわからないし武器も防具もこの店で一番高いやつ買うわ。値段が高いなら性能も良いだろ」
片っ端から値段の高いやつを選んでいく。
「あー、でも、これだとギルドからもらった報奨金だけじゃ全然足りないわー。まぁ、ストリ様からもらったお金があるから大丈夫か」
興味なさそうにその辺を飛んでいたアトの動きが、ピタッと止まった。
「えーっと、カシュ? 武器はそれよりこっちの方がいいわよ。値段の割に丈夫だし見たところ切れ味もけっこうありそうだから」
「え、でも、こっちの方が性能いいんでしょ?」
「いやいや! かけだし冒険者には、かけだし冒険者なりの装備があるわ! カシュはまだ冒険者になりたてで重い武器や防具は合わないから、さっき勧めた剣と、そうね……防具は、この比較的軽くて丈夫そうな手甲と胸当てと脛当て……うん、この三つがいいわ!」
アトが次々とオススメの武器や防具を選んでいく。
「それと覚えておいて。かけだし冒険者が高価な武器や防具を身に着けていると、それだけで盗賊とかに狙われる危険性があるわ」
アトが心配している。俺ではなく、自分の金を。
それでも言っていることは最もで、選んでくれた武具も俺に合いそうな物ばかりだった。
試着してみると体にぴったりと合い動きやすい。
先ほどまで選んでいた装備を買うのをやめ、アトに勧められた片手剣と鉄よりは軽い白銀色の防具を買った。
それを見たアトは安堵の表情を浮かべている。
オマケで買った短剣のせいで報奨金だけでは足りず、アトのお金から少し出したのは黙っておこう。
「やっぱり冒険の準備って言ったら、装備だよな!」
オンラインゲームなんかでは、新しい装備を買う時が一番ワクワクする。
店の中には様々な形や大きさの剣や槍、斧などが壁に立て掛けられていた。
さらに金属製の鎧や革で作られたであろう胸当てや、魔導師が来てそうなローブなんかも置いてある。
「うお、すげぇ! これとか、かっこいいじゃん!」
立て掛けてあった少し大きめな剣を持ち上げた。
かっこよかったが、重すぎて持つ手がぷるぷると震える。
「こ、これは俺には早いな……」
傷つけないように、元ある場所へと戻す。
「なぁ、アト。何かオススメの武器とか防具とかはあるか?」
基本的にわからない事や、アドバイスが欲しい時はアトに聞くのがいい。
きっと的確な答えを返してくれるはずだから。
「うーん、何でもいいんじゃなーい?」
興味なさそうだった。
あっそ。そういう態度とるんだ。ふーん。
「そっか。俺よくわからないし武器も防具もこの店で一番高いやつ買うわ。値段が高いなら性能も良いだろ」
片っ端から値段の高いやつを選んでいく。
「あー、でも、これだとギルドからもらった報奨金だけじゃ全然足りないわー。まぁ、ストリ様からもらったお金があるから大丈夫か」
興味なさそうにその辺を飛んでいたアトの動きが、ピタッと止まった。
「えーっと、カシュ? 武器はそれよりこっちの方がいいわよ。値段の割に丈夫だし見たところ切れ味もけっこうありそうだから」
「え、でも、こっちの方が性能いいんでしょ?」
「いやいや! かけだし冒険者には、かけだし冒険者なりの装備があるわ! カシュはまだ冒険者になりたてで重い武器や防具は合わないから、さっき勧めた剣と、そうね……防具は、この比較的軽くて丈夫そうな手甲と胸当てと脛当て……うん、この三つがいいわ!」
アトが次々とオススメの武器や防具を選んでいく。
「それと覚えておいて。かけだし冒険者が高価な武器や防具を身に着けていると、それだけで盗賊とかに狙われる危険性があるわ」
アトが心配している。俺ではなく、自分の金を。
それでも言っていることは最もで、選んでくれた武具も俺に合いそうな物ばかりだった。
試着してみると体にぴったりと合い動きやすい。
先ほどまで選んでいた装備を買うのをやめ、アトに勧められた片手剣と鉄よりは軽い白銀色の防具を買った。
それを見たアトは安堵の表情を浮かべている。
オマケで買った短剣のせいで報奨金だけでは足りず、アトのお金から少し出したのは黙っておこう。
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