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惑星フォトス編
167 惑星フォトス-・リゾート計画1-
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惑星フォトスのリゾート計画は俺の個人的な思い付きでしかなかったが、思いっきり話題になってしまった。
しかも、地上界ではなく神界で。
「ぜひ、リゾート計画を進めて頂きたい」
よく知らない神様が俺の執務室に顕現してきて言った。
しかも、一名ではない。仕方が無いので善処しますとだけ答えてお帰り願った。
「いきなりどゆこと?」
アリスに聞いてみた。
「まぁ、この世界は神界で注目されてるから、すぐにバレるのは仕方ないんだけど」
「うん」
「やっぱり、あれかしら?」
「あれ?」
「ほら、キューピットリング」
「ぎゃ~、その名は止めてくれ」
「だから、神界は『恋の季節』になったでしょ? でも、神界で『恋』を語るのはちょっとね」
「ん? そうなのか? 雲だらけで隠れられていいんじゃないか? 『雲間の休日』とか」
「何言ってんの? 『恋』と言えば人間だった頃のイメージなんじゃない?」
「ああ、ジ〇ラート食いたいんだ」
「なにそれ?」
「焼きそばも売れてるしな」
「ああ、ルセ島ね」
「そう。つまり、そういう場所がほしいわけだ。でも、イメージすれば作れるんじゃないか? ああ、自分で作るんじゃ気分が乗らないか」
「それはそうよ。やっぱり、リゾートよ」
「そう来たか」
「来ちゃったわよ」
「ってことは、マジで作らないとルセ島がパンクするな」
「そうでしょうね」
今までの比では無い勢いで地上界のリゾートに押し掛けて来そうだ。
これは特急で別のリゾートを造らないとヤバそうだ。世界の危機ではないが、優先度は高い。
っていうか、下手するとマジで世界の危機になるかも知れない。神様が津波のように押し寄せたら、やっぱり危機的だよな? さすがにスタンピードではないが。
* * *
で、試しに『惑星フォトスのリゾート計画』を王城の談話室で話してみた。
「惑星フォトス、宇宙船……ここはどこ、わしは誰じゃ?」とヒュペリオン王。
「父上しっかりするのじゃ、フィスラー神におすがりするのじゃ!」
フィスラー妃、ついに神格化が始まった模様。
「本当だよ、ペリ君の言う通りだよ。いったい何がどうなってるんだよ」とピステル。
「はっはっは。修業が足りませんなピステル殿。私などリュウジ殿の話は右から左へするっと抜けてゆきますぞ。もう、気持ちいいほどに」とナエル王。ってギャグだよな?
「ああ、兄上が壊れかけている……」とシュリが嘆く。
「シュリしっかりして! マナがついてるよ!」
いつしか食後の談話室は混とんとした雰囲気に。
「さすがに、ここで話す内容じゃないんじゃない?」とあきれ顔のアリス。
「そうか。だいぶ鍛えられてると思ったんだが」
「それ、フィスラーの鉄則だらけだから」突っ込むニーナ。
「そうかぁ。そうなると、大陸連絡評議会で発表できないってことだよなぁ」
「そうよね。とりあえず、ここにいる王様たちが思考停止してるうちはダメね」
「リュウジ~、王様たちだけじゃないよ~」
ミルルの突っ込みも入る。その通りだよな。
「あ~、とりあえず、この先はカリスさんキリスさんと話してからにするか」
「それがいいわね」アリスも納得。
ぽっ ぽっ
そこに女神カリスと女神キリス登場。
「それなんですが、ちょっと私達の手にも余るかも知れません。軌道計算とか」と女神カリス。
「そうなんです」と女神キリスも。
「えっ? ああ、そうですねぇ。そうか、どうしようかな?」
ぽっ
「お困りですか?」知らない女神様登場。
「始めまして。私、宇宙神魔科学の女神ZXCV<>です」
宇宙神魔科学って、宇宙工学に近いんだろうか?
「おお。待ってました!」
「はい。やっと出番ですね」
「やっと?」
「はい。お忘れでしょうけど、私とリュウジさんはストーン神国でフォトス開発に携わってたんです」なんだって~っ!
「おお。そうだったんですか! それは話が早い。っていうか、きっと迷惑かけましたよね?」
「いえいえ。それはもういいんです。でも、これでまた始められると思うとわくわくします」
め、迷惑かけたっぽい。
詳しく聞くのは止めとこう。
「そ、それは良かった」
あの、目をつぶって何をしているんでしょうか?
「キスですよね?」
「だから、それ、誰から聞きました?」
「冗談です」
「やっぱりか」
結構、俺とは気さくな付き合いだったのかも? 二千年も経ってるんだけど?
「じゃ、セリスさんでいいんでしょうか?」
「はい。結構です」
「女神隊、また増えて十四名か。あ、嫁も十四人だなぁ。奇遇だな」
「ホントね」
ニーナが食いついて来た。
「私たち妃隊と女神隊で同じ数って、これは何か運命を感じます」
妃隊って、正式名称なんだろうか?
「そうね! 偶然にしては出来過ぎよね?」とアリス。
「知らないけど? ウリスさん?」
「さぁ? 知らないのである。次は三名増えると?」
三従者隊、ガッツポーズ。
「いやいや、そんな危険なことを言っちゃだめです。もう嫁を増やす予定はありません」
三従者隊、しょんぼり。
「南北大陸の嫁はいなくていいの?」とアリス。
三従者隊、息を拭き返す。アリス、そんな突っ込みは止めて!
「別に嫁で大陸制覇とかして無いから」
三従者隊、再びがっかり。
この話題は危険だ。
これ言い始めると南方諸国にも及んでしまう。あと、ミリィは嫁じゃないからな!
「それはともかく、これで何とかなるかな。セリスさん、よろしくお願いします」
「はい。分かりました。皆さんも、よろしくお願いします」
その後は当然のように女神湯へ。
ちなみに、渡された神化リングを薬指にはめて謎めいた目で見るのは止めてください。嫁じゃないから!
<女神セリス>
イラスト:AIアニメジェネレーターにて生成。
https://perchance.org/ai-anime-generator
しかも、地上界ではなく神界で。
「ぜひ、リゾート計画を進めて頂きたい」
よく知らない神様が俺の執務室に顕現してきて言った。
しかも、一名ではない。仕方が無いので善処しますとだけ答えてお帰り願った。
「いきなりどゆこと?」
アリスに聞いてみた。
「まぁ、この世界は神界で注目されてるから、すぐにバレるのは仕方ないんだけど」
「うん」
「やっぱり、あれかしら?」
「あれ?」
「ほら、キューピットリング」
「ぎゃ~、その名は止めてくれ」
「だから、神界は『恋の季節』になったでしょ? でも、神界で『恋』を語るのはちょっとね」
「ん? そうなのか? 雲だらけで隠れられていいんじゃないか? 『雲間の休日』とか」
「何言ってんの? 『恋』と言えば人間だった頃のイメージなんじゃない?」
「ああ、ジ〇ラート食いたいんだ」
「なにそれ?」
「焼きそばも売れてるしな」
「ああ、ルセ島ね」
「そう。つまり、そういう場所がほしいわけだ。でも、イメージすれば作れるんじゃないか? ああ、自分で作るんじゃ気分が乗らないか」
「それはそうよ。やっぱり、リゾートよ」
「そう来たか」
「来ちゃったわよ」
「ってことは、マジで作らないとルセ島がパンクするな」
「そうでしょうね」
今までの比では無い勢いで地上界のリゾートに押し掛けて来そうだ。
これは特急で別のリゾートを造らないとヤバそうだ。世界の危機ではないが、優先度は高い。
っていうか、下手するとマジで世界の危機になるかも知れない。神様が津波のように押し寄せたら、やっぱり危機的だよな? さすがにスタンピードではないが。
* * *
で、試しに『惑星フォトスのリゾート計画』を王城の談話室で話してみた。
「惑星フォトス、宇宙船……ここはどこ、わしは誰じゃ?」とヒュペリオン王。
「父上しっかりするのじゃ、フィスラー神におすがりするのじゃ!」
フィスラー妃、ついに神格化が始まった模様。
「本当だよ、ペリ君の言う通りだよ。いったい何がどうなってるんだよ」とピステル。
「はっはっは。修業が足りませんなピステル殿。私などリュウジ殿の話は右から左へするっと抜けてゆきますぞ。もう、気持ちいいほどに」とナエル王。ってギャグだよな?
「ああ、兄上が壊れかけている……」とシュリが嘆く。
「シュリしっかりして! マナがついてるよ!」
いつしか食後の談話室は混とんとした雰囲気に。
「さすがに、ここで話す内容じゃないんじゃない?」とあきれ顔のアリス。
「そうか。だいぶ鍛えられてると思ったんだが」
「それ、フィスラーの鉄則だらけだから」突っ込むニーナ。
「そうかぁ。そうなると、大陸連絡評議会で発表できないってことだよなぁ」
「そうよね。とりあえず、ここにいる王様たちが思考停止してるうちはダメね」
「リュウジ~、王様たちだけじゃないよ~」
ミルルの突っ込みも入る。その通りだよな。
「あ~、とりあえず、この先はカリスさんキリスさんと話してからにするか」
「それがいいわね」アリスも納得。
ぽっ ぽっ
そこに女神カリスと女神キリス登場。
「それなんですが、ちょっと私達の手にも余るかも知れません。軌道計算とか」と女神カリス。
「そうなんです」と女神キリスも。
「えっ? ああ、そうですねぇ。そうか、どうしようかな?」
ぽっ
「お困りですか?」知らない女神様登場。
「始めまして。私、宇宙神魔科学の女神ZXCV<>です」
宇宙神魔科学って、宇宙工学に近いんだろうか?
「おお。待ってました!」
「はい。やっと出番ですね」
「やっと?」
「はい。お忘れでしょうけど、私とリュウジさんはストーン神国でフォトス開発に携わってたんです」なんだって~っ!
「おお。そうだったんですか! それは話が早い。っていうか、きっと迷惑かけましたよね?」
「いえいえ。それはもういいんです。でも、これでまた始められると思うとわくわくします」
め、迷惑かけたっぽい。
詳しく聞くのは止めとこう。
「そ、それは良かった」
あの、目をつぶって何をしているんでしょうか?
「キスですよね?」
「だから、それ、誰から聞きました?」
「冗談です」
「やっぱりか」
結構、俺とは気さくな付き合いだったのかも? 二千年も経ってるんだけど?
「じゃ、セリスさんでいいんでしょうか?」
「はい。結構です」
「女神隊、また増えて十四名か。あ、嫁も十四人だなぁ。奇遇だな」
「ホントね」
ニーナが食いついて来た。
「私たち妃隊と女神隊で同じ数って、これは何か運命を感じます」
妃隊って、正式名称なんだろうか?
「そうね! 偶然にしては出来過ぎよね?」とアリス。
「知らないけど? ウリスさん?」
「さぁ? 知らないのである。次は三名増えると?」
三従者隊、ガッツポーズ。
「いやいや、そんな危険なことを言っちゃだめです。もう嫁を増やす予定はありません」
三従者隊、しょんぼり。
「南北大陸の嫁はいなくていいの?」とアリス。
三従者隊、息を拭き返す。アリス、そんな突っ込みは止めて!
「別に嫁で大陸制覇とかして無いから」
三従者隊、再びがっかり。
この話題は危険だ。
これ言い始めると南方諸国にも及んでしまう。あと、ミリィは嫁じゃないからな!
「それはともかく、これで何とかなるかな。セリスさん、よろしくお願いします」
「はい。分かりました。皆さんも、よろしくお願いします」
その後は当然のように女神湯へ。
ちなみに、渡された神化リングを薬指にはめて謎めいた目で見るのは止めてください。嫁じゃないから!
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