153 / 189
未来視編
153 いまどきの王族と魔法学院
しおりを挟む
神聖アリス教国を始め、大陸連絡評議会に属する国はことごとく国の歴史始まって以来の繁栄を遂げていた。
先陣を切った神聖アリス教国は特に顕著で、当然のように他の国から手本とされた。
世界各地に展開した聖アリス教会の協力もあり、各国の政治形態は次第に神聖アリス教国の立憲君主制に近い形へと変貌を遂げていた。
これは、一種の流行りでもあるのだが、王政による強権を発動する必要がないためもあるだろう。
国をまとめて他国と争う必要がないからだ。
襲ってくる者が無ければ守護者は必要ない。もちろん国の政策などはあるが、強引に進める必要がないという事もあるだろう。
また、エネルギー革命のせいもあり奪うより生み出すほうが速くて確実になった。
しかも続々と心躍るものが生み出され生活レベルも向上し続けているのだから文句を言う奴などいない。
勿論、何もせず多くを手に入れようとする輩もいるのだが、女神様を始め神界から多数の神が降臨している世界では、国レベルでよこしまな考えを抱くことはほとんどない。
全てバレてしまうからな。
ということで、要するに王様たちは暇になった。
そしてその王様達の強い要請で魔法学院が設立された。もちろん構想は以前からあり、設立を進めていたのだがスケジュールが大幅に前倒しされたのだ。
そうなると当然の流れとして集まった生徒は若い魔法使いたち……では無かった。
魔法自体が新しく普及が始まったばかりだからだ。そこにいるのは雑多な年齢の初級魔法使いということになる。なにしろ魔法ドリンクと魔法免許制度が出来たばかりなのだ。
まだ、魔法を使うものは少なく社会的なポジションも確定していない。
これから魔法学院を始め、試行錯誤を繰り返していくことになるだろう。若い魔法使いたちが集う学園ものの展開は当分先の話らしい。
それにしてもだ。なんで学院を作った王様たち本人が入学してるんだろう? そこまで暇なのか?
* * *
「確か、理事だよね? 理事が同級生って他の生徒が可哀相じゃないか?」
まぁ、年齢が高くても問題はないのだけど。
「そうだよ。リュウ君のいう通りだよ」とピステル。
「お前もな、テル君。あと俺、先生だから。先生に君付けは止めような」
「そうじゃよ、テル君。おまけに、お主も王様で理事じゃ」とヒュペリオン王。
「お、俺は若いからいいんです!」とピステル。
「いやいや、そういうことは『女神の鏡』を見てから言いましょう」とナエル王。
昨今、ガラスの鏡は「女神の鏡」と言われている。
「そもそも、ピアス妃の出産が近いのに、こんなところにいる場合じゃないのでは?」
「あ~、それを言うなら、ナ~君もね」
ナエル王の王妃様も最近懐妊したとのこと。まぁ、王族は育児を乳母たち専門職に任せることが多いから、それほど気にしていないようだが。
「な、ナ~君って。私の名は、元々短いんだから省略せずナエル君でいいでしょ」
「いや、それは許されん」とヒュペリオン王。
「そうだよ、ペリ君の言う通りだよ」
なんだか、どうでもいい会話が延々と続く特待生の教室であった。
ちなみに、この場合の『特待生』は優秀な生徒たちを集めた教室と言う意味ではない。むしろ、問題児と言う意味である。特別待遇が必要なのだ。
また、『理事』と言うのは学院の設立資金を供出しているという意味である。各国から資金提供があってこうなったわけだが、どうも自分が入りたいから出資したようだ。『理事』なら断れないだろうということか?
「あ~。とりえず、王族は特待生クラスにしましたからね。というか、なんで王族でクラスが出来ちゃうんだよ!」
まぁ、この学院で教える内容が今まで世の中に無かったものだから、年長者が入るのはむしろ当然だ。
しかし、年齢がバラバラなのはいいとして、ちゃんと講義に出るんだろうか? というか、出られるんだろうか?
これがかなり怪しい。たぶん先生が大変だな。つまり俺が大変だ。
そんなわけで、魔法学院と言っても地球での話とは事情が全く違う。
「南北大陸からはマッセム・モニ王子も来ましたから、楽しくなりますね!」
ナエル王がマッセム王子を誘って魔法免許を取ったあと、そのまま魔法学院に入学して来た。二人ともやる気満々である。
「もう、これは天職ではないかと思います」
天職って……神界は人間の職業なんて気にしてないと思うぞ。
「マッセム王子、魔法免許が取れたからと言って、それは言いすぎですよ」
ナエル王が年長者として窘める。が、本人もそう思ってるような顔つき。王様って天職じゃないのかよ。
「ははは。よほど魔法が気に入ったようですね」俺、笑うしかない。
「気に入らない人なんていませんよ」
「その情熱を忘れないようにしてください」
忘れてもいいけど。むしろ忘れて国に帰ってくれたほうが、家臣は喜ぶかも知れない。
「南方諸国からはカユリ・ミゼル首長もいるしの」
静かだったヒュペリオン王が指摘した。
彼の入学目的は、自分の孫たちに魔法を自慢したいってことらしい。ちょっと動機が不純である。
「わ、私の場合は、生徒を引率して来ただけです」
カユリ・ミゼル首長は、南方諸国の首長としては若く、自国の若者を引き連れて魔法免許を取りに来ていた。
生徒を引き連れて来てもいいけど、引率なら試験が終われば帰るんじゃ? そのまま魔法学院に入学って、初めからそのつもりだよね、この人。若いだけあって好奇心も強そうだし、ちょっと発想が面白いので期待はしている。
「女性では南大陸からスサ・ナステル王女が入学したのが嬉しいわね」とカユリ首長。
カユリ首長の隣には、南北大陸最南端の水の国ナステルから来た第一王女がいた。
彼女の場合も魔法免許の取得に来て、そのまま魔法学園に入学することになった。南北大陸へ使節団として訪問した時は確か十三歳だった筈だから、今年十四歳か。
「スサ・ナステルと申します。皆さま、宜しくお願い致します」
なかなか出来る子らしい。それに、既に王城でH&Hズとも仲良くなっている。ってか、H&Hズと一緒に魔法学院に入学して来た。そういや、H&Hズも王族だったな。まぁ、この三人が一番学生っぽいのだが。
特待生クラス
ヒュペリオン王、ピステル王、ナエル王、マッセム王子、カユリ首長、ヒスイ王女、ヒラク王女、スサ・ナステル王女。
うーん、王族8人かよ。魔法の教師が神と使徒だからいいのか? まずは教師を育成するのが急務だな。王族以外で。
先陣を切った神聖アリス教国は特に顕著で、当然のように他の国から手本とされた。
世界各地に展開した聖アリス教会の協力もあり、各国の政治形態は次第に神聖アリス教国の立憲君主制に近い形へと変貌を遂げていた。
これは、一種の流行りでもあるのだが、王政による強権を発動する必要がないためもあるだろう。
国をまとめて他国と争う必要がないからだ。
襲ってくる者が無ければ守護者は必要ない。もちろん国の政策などはあるが、強引に進める必要がないという事もあるだろう。
また、エネルギー革命のせいもあり奪うより生み出すほうが速くて確実になった。
しかも続々と心躍るものが生み出され生活レベルも向上し続けているのだから文句を言う奴などいない。
勿論、何もせず多くを手に入れようとする輩もいるのだが、女神様を始め神界から多数の神が降臨している世界では、国レベルでよこしまな考えを抱くことはほとんどない。
全てバレてしまうからな。
ということで、要するに王様たちは暇になった。
そしてその王様達の強い要請で魔法学院が設立された。もちろん構想は以前からあり、設立を進めていたのだがスケジュールが大幅に前倒しされたのだ。
そうなると当然の流れとして集まった生徒は若い魔法使いたち……では無かった。
魔法自体が新しく普及が始まったばかりだからだ。そこにいるのは雑多な年齢の初級魔法使いということになる。なにしろ魔法ドリンクと魔法免許制度が出来たばかりなのだ。
まだ、魔法を使うものは少なく社会的なポジションも確定していない。
これから魔法学院を始め、試行錯誤を繰り返していくことになるだろう。若い魔法使いたちが集う学園ものの展開は当分先の話らしい。
それにしてもだ。なんで学院を作った王様たち本人が入学してるんだろう? そこまで暇なのか?
* * *
「確か、理事だよね? 理事が同級生って他の生徒が可哀相じゃないか?」
まぁ、年齢が高くても問題はないのだけど。
「そうだよ。リュウ君のいう通りだよ」とピステル。
「お前もな、テル君。あと俺、先生だから。先生に君付けは止めような」
「そうじゃよ、テル君。おまけに、お主も王様で理事じゃ」とヒュペリオン王。
「お、俺は若いからいいんです!」とピステル。
「いやいや、そういうことは『女神の鏡』を見てから言いましょう」とナエル王。
昨今、ガラスの鏡は「女神の鏡」と言われている。
「そもそも、ピアス妃の出産が近いのに、こんなところにいる場合じゃないのでは?」
「あ~、それを言うなら、ナ~君もね」
ナエル王の王妃様も最近懐妊したとのこと。まぁ、王族は育児を乳母たち専門職に任せることが多いから、それほど気にしていないようだが。
「な、ナ~君って。私の名は、元々短いんだから省略せずナエル君でいいでしょ」
「いや、それは許されん」とヒュペリオン王。
「そうだよ、ペリ君の言う通りだよ」
なんだか、どうでもいい会話が延々と続く特待生の教室であった。
ちなみに、この場合の『特待生』は優秀な生徒たちを集めた教室と言う意味ではない。むしろ、問題児と言う意味である。特別待遇が必要なのだ。
また、『理事』と言うのは学院の設立資金を供出しているという意味である。各国から資金提供があってこうなったわけだが、どうも自分が入りたいから出資したようだ。『理事』なら断れないだろうということか?
「あ~。とりえず、王族は特待生クラスにしましたからね。というか、なんで王族でクラスが出来ちゃうんだよ!」
まぁ、この学院で教える内容が今まで世の中に無かったものだから、年長者が入るのはむしろ当然だ。
しかし、年齢がバラバラなのはいいとして、ちゃんと講義に出るんだろうか? というか、出られるんだろうか?
これがかなり怪しい。たぶん先生が大変だな。つまり俺が大変だ。
そんなわけで、魔法学院と言っても地球での話とは事情が全く違う。
「南北大陸からはマッセム・モニ王子も来ましたから、楽しくなりますね!」
ナエル王がマッセム王子を誘って魔法免許を取ったあと、そのまま魔法学院に入学して来た。二人ともやる気満々である。
「もう、これは天職ではないかと思います」
天職って……神界は人間の職業なんて気にしてないと思うぞ。
「マッセム王子、魔法免許が取れたからと言って、それは言いすぎですよ」
ナエル王が年長者として窘める。が、本人もそう思ってるような顔つき。王様って天職じゃないのかよ。
「ははは。よほど魔法が気に入ったようですね」俺、笑うしかない。
「気に入らない人なんていませんよ」
「その情熱を忘れないようにしてください」
忘れてもいいけど。むしろ忘れて国に帰ってくれたほうが、家臣は喜ぶかも知れない。
「南方諸国からはカユリ・ミゼル首長もいるしの」
静かだったヒュペリオン王が指摘した。
彼の入学目的は、自分の孫たちに魔法を自慢したいってことらしい。ちょっと動機が不純である。
「わ、私の場合は、生徒を引率して来ただけです」
カユリ・ミゼル首長は、南方諸国の首長としては若く、自国の若者を引き連れて魔法免許を取りに来ていた。
生徒を引き連れて来てもいいけど、引率なら試験が終われば帰るんじゃ? そのまま魔法学院に入学って、初めからそのつもりだよね、この人。若いだけあって好奇心も強そうだし、ちょっと発想が面白いので期待はしている。
「女性では南大陸からスサ・ナステル王女が入学したのが嬉しいわね」とカユリ首長。
カユリ首長の隣には、南北大陸最南端の水の国ナステルから来た第一王女がいた。
彼女の場合も魔法免許の取得に来て、そのまま魔法学園に入学することになった。南北大陸へ使節団として訪問した時は確か十三歳だった筈だから、今年十四歳か。
「スサ・ナステルと申します。皆さま、宜しくお願い致します」
なかなか出来る子らしい。それに、既に王城でH&Hズとも仲良くなっている。ってか、H&Hズと一緒に魔法学院に入学して来た。そういや、H&Hズも王族だったな。まぁ、この三人が一番学生っぽいのだが。
特待生クラス
ヒュペリオン王、ピステル王、ナエル王、マッセム王子、カユリ首長、ヒスイ王女、ヒラク王女、スサ・ナステル王女。
うーん、王族8人かよ。魔法の教師が神と使徒だからいいのか? まずは教師を育成するのが急務だな。王族以外で。
14
お気に入りに追加
582
あなたにおすすめの小説

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~
冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。
俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。
そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・
「俺、死んでるじゃん・・・」
目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。
新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。
元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされ、生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれてしまった、ベテランオッサン冒険者のお話。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!
nineyu
ファンタジー
男は絶望していた。
使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。
しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!
リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、
そんな不幸な男の転機はそこから20年。
累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!

俺を凡の生産職だからと追放したS級パーティ、魔王が滅んで需要激減したけど大丈夫そ?〜誰でもダンジョン時代にクラフトスキルがバカ売れしてます~
風見 源一郎
ファンタジー
勇者が魔王を倒したことにより、強力な魔物が消滅。ダンジョン踏破の難易度が下がり、強力な武具さえあれば、誰でも魔石集めをしながら最奥のアイテムを取りに行けるようになった。かつてのS級パーティたちも護衛としての需要はあるもの、単価が高すぎて雇ってもらえず、値下げ合戦をせざるを得ない。そんな中、特殊能力や強い魔力を帯びた武具を作り出せる主人公のクラフトスキルは、誰からも求められるようになった。その後勇者がどうなったのかって? さぁ…

神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる