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南北大陸編
108 南北大陸へ-カンタス自治領-
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翌朝、パルス王国王妃御一行を乗せて一路カンタス自治領に向けて旅立った。
とは言っても半分の行程はモニ王国への道と同じなので見慣れていると言えば見慣れている。
遠くにロキー山脈を望みながら海岸線を南に下る。
山々が海岸線まで迫っているため飛行船は海上を飛ぶ。南北大陸はこの地域が一番狭くなっていて、モニ王国はこの一番狭い地域にあることになる。
モニ王国への別れ道を過ぎてそのまま南下すると、急に森が消え荒涼とした景色へと変わった。
見るとそこには大きな湖が広がっていた。
「あれは塩の湖なのです」
フィスラー妃が教えてくれた。彼女は、ここカンタス自治領出身なのだそうだ。
なるほど塩湖か。塩を採って売る以外に使い道はないとのこと。
それでも、この塩湖の塩はカンタス自治領の重要な交易品であるのは確かなようだ。
もちろん、この先には肥沃な森もありカフェムも栽培していると言う。
「ですが、あまり売れていません。パルス王国とモニ王国の生産に比べますと、ほんの一握りです」とフィスラー妃。
何が原因だろう? 気候? 豆の品種?
そんな話をしている間にカンタス自治領に到着した。
このカンタスが自治領と言われているのは保護国としてパルス王国があるからだ。つまり、カンタスまでがパルス王国の勢力圏なのである。
* * *
俺達はフィスラー妃の紹介もあり歓待された。
こちらでは黒青病はそれほど深刻ではないようだが被害は出ていたようで、特効薬の提供は感謝された。また、大陸評議会への参加も問題無く了承された。
「むしろ、私どもも参加させて貰ってよろしいのでしょうか?」
カンタス自治領の領主タント・カンタスが言った。
なるほどフィスラー妃同様、腰が低い。少なくとも愚か者ではないようだ。
「勿論です。今はどの国も困難な時代です。しかし皆で努力すれば、また違った時代も訪れましょう。我々はその智慧を持っているのですから」
ピステル、なかなかいいことを言う。というか代表が板について来た。
「おお、有難いことです。あなた方なら、それも可能とお見受けします。われらも、是非お仲間に加えていただきたい」
「はい、そのために私たちは来ました。共に協力して新たな繁栄を築きましょう」
「はい。ありがとうございます」
いつものように大陸連絡評議会参加宣言と侍女隊のデモンストレーションが行われ、民衆は歓喜した。
セシルのアナウンスも板についてきた。
横で聞いていても、感動するほどにうまい。民衆を煽るわけではなく、静かで誠実な話し方が好感を持って受け入れられてるようだ。彼女の言うことなら信じられると思えるのだ。さすがは元シスター。
俺がカフェムに興味があると言ったら、領主タント・カンタスは喜んでカンタス・カフェムを飲ませてくれた。
これは今まで飲んだことのない味がした、地球でもこの異世界でも初めての味だ。この世界特有の新種だろう。
苦味と酸味が弱く香りが高いのだが、その香りが独特なのだ。流石に最初は、どうかと思ったが悪くない。ちょっと薬っぽい印象もあるが、この手の香りは多少覚えがある。慣れると癖になるタイプだ。
「うん。これは素晴らしい。初めてこのような香りのカフェムを飲みました」
「おお、お気に召しましたか。自慢のカフェムなのです」
「ええ、大変気に入りました」
「それは良かった。香りに特徴があるので、好みは分かれるようです」
「なるほど。しかし、もっと流行ると思います。大量に取引することは可能でしょうか?」
「それは、有難い。今は、あまり多く作っておりませんが、作付け可能な場所はあります」
「まぁ、良かったわ。お父様、リュウジ殿に見込まれたなら大丈夫です」フィスラー妃が嬉しそうに言う。
「いや、フィスラー妃、それは買いかぶりです。でも、このカフェムは本当に旨いのでいけると思います」
「そうですか! これでカンタスが大きくなれるかも知れないと思うと、心が躍ります」
確かに、可能性が見えることは大きい。
「この地域は、これくらいしか売り物になりませんからな。あとは砂漠ばかりですし」
カンタス領主は南を手で指しながら言った。
「ストーン砂漠ですね。かなり大きな砂漠のようですが」
「はい、南大陸の半分が砂漠です。大昔は繁栄していたという話ですが、本当かどうか疑わしい」
「まぁ、お父様。本当ですわ。確かに遺跡がありますもの」
「ほう。遺跡ですか」
「はい。ストーン砂漠をはるかに超えて南大陸の南端にあるそうです」
流石にフィスラー妃は見たことがないようだ。
巨大な砂漠に埋もれた、かつて栄華を極めた古き都か。ちょっと興味が湧いた。
「ちょっと面白いわね」
アリスも興味を持ったようだ。
俺は神眼で覗いてみたが、すっかり砂に埋もれているようだった。何が原因で、こうなったのかも気になるところだ。
「わたくしも、ちょっと興味がありますわ」
セレーネも国の未来を考える上で参考になると思った模様。
「通り道だから、ちょっと寄っていくか」
翌日、俺達はカンタス・カフェムを沢山貰い、南の遺跡を目指して飛行船を発進させた。
およそ千キロ、延々と砂漠が続いている。さすがに超音速なので一時間ちょっとで着いてしまうので飽きてる余裕はない。
* * *
砂漠はロキー山脈の西側にずっと続いていた。
途中で大河の跡らしき溝が延々と見えたが完全に干上がっていた。この枯れた大河をしばらく辿っていくと古都の遺跡が見えて来た。
そこは、南北大陸のほぼ最南端で大河はここで海に注いでいたらしい。
その大河のほとりに伝説の古都と思われる遺跡はあった。
ほとんどは砂に埋もれているが一部は砂から現れている。
「さすがに、砂に埋もれて見られないわね」と残念そうに言うアリス。
「そりゃそうだよ。砂嵐とかがあるんだ、直ぐに埋まっちゃうよ」
実際、周辺には砂丘が広がっていた。
「そうよね。古い神殿跡が見れるかと期待したけど無理ね」とアリス。
「ん? そんなことはないよ」
「え? 掘り返すの?」
「そう。こんな時こそ神力だよ。砂をまとめて掘り出せばいいんだし」
「ああ、そうね。さすが元使徒よね」
普通の神様だと、地上に手を出す発想がないらしい。まぁ、原則禁止だからな。
「あそっか。その気にならないのか」
「そうなのよ。最近、ちょっと出来るようになったけどね」
「あら、そういえば、私たち練習しようって言ってそのままね? やってみようかしら?」
横で聞いてたイリス様がその気になったようだ。確かに言ってましたね。
「うむ。我も、ちょっと練習したいのだ!」
「ここなら、失敗しても怒られない」
いや、エリス様。遺跡を壊しちゃダメです。むしろ大変です。
本気らしいので、とりあえず砂を掘り出す練習をしてもらった。
アリスは一度やってるのですいすい出来る。ニーナ、ミルル、セシルは先生だ。セレーネ、アルテミス、リリーは神力を抑えたまま懐妊したので、女神様とほとんど変わらない。一緒に勉強することにした。
普通の魔法使いなら暑くて作業どころではないのだろうが、全員女神と使徒なので全然気にしない。涼しい顔して砂を掘り起こしていった。練習とは言え、当然あっという間である。
パルス王国御一行には見せられないし過酷な環境なので飛行船で待機となった。
ヒュペリオン王やピステルはついてくるものの当然見学組である。
というか、呆気に取られていた。
飛行船で待機しててもいいのに。リリーやクレオが、わざわざ防御フィールドを張ってあげている。まぁ、確かに普通は見られない絵だからな。
とは言っても半分の行程はモニ王国への道と同じなので見慣れていると言えば見慣れている。
遠くにロキー山脈を望みながら海岸線を南に下る。
山々が海岸線まで迫っているため飛行船は海上を飛ぶ。南北大陸はこの地域が一番狭くなっていて、モニ王国はこの一番狭い地域にあることになる。
モニ王国への別れ道を過ぎてそのまま南下すると、急に森が消え荒涼とした景色へと変わった。
見るとそこには大きな湖が広がっていた。
「あれは塩の湖なのです」
フィスラー妃が教えてくれた。彼女は、ここカンタス自治領出身なのだそうだ。
なるほど塩湖か。塩を採って売る以外に使い道はないとのこと。
それでも、この塩湖の塩はカンタス自治領の重要な交易品であるのは確かなようだ。
もちろん、この先には肥沃な森もありカフェムも栽培していると言う。
「ですが、あまり売れていません。パルス王国とモニ王国の生産に比べますと、ほんの一握りです」とフィスラー妃。
何が原因だろう? 気候? 豆の品種?
そんな話をしている間にカンタス自治領に到着した。
このカンタスが自治領と言われているのは保護国としてパルス王国があるからだ。つまり、カンタスまでがパルス王国の勢力圏なのである。
* * *
俺達はフィスラー妃の紹介もあり歓待された。
こちらでは黒青病はそれほど深刻ではないようだが被害は出ていたようで、特効薬の提供は感謝された。また、大陸評議会への参加も問題無く了承された。
「むしろ、私どもも参加させて貰ってよろしいのでしょうか?」
カンタス自治領の領主タント・カンタスが言った。
なるほどフィスラー妃同様、腰が低い。少なくとも愚か者ではないようだ。
「勿論です。今はどの国も困難な時代です。しかし皆で努力すれば、また違った時代も訪れましょう。我々はその智慧を持っているのですから」
ピステル、なかなかいいことを言う。というか代表が板について来た。
「おお、有難いことです。あなた方なら、それも可能とお見受けします。われらも、是非お仲間に加えていただきたい」
「はい、そのために私たちは来ました。共に協力して新たな繁栄を築きましょう」
「はい。ありがとうございます」
いつものように大陸連絡評議会参加宣言と侍女隊のデモンストレーションが行われ、民衆は歓喜した。
セシルのアナウンスも板についてきた。
横で聞いていても、感動するほどにうまい。民衆を煽るわけではなく、静かで誠実な話し方が好感を持って受け入れられてるようだ。彼女の言うことなら信じられると思えるのだ。さすがは元シスター。
俺がカフェムに興味があると言ったら、領主タント・カンタスは喜んでカンタス・カフェムを飲ませてくれた。
これは今まで飲んだことのない味がした、地球でもこの異世界でも初めての味だ。この世界特有の新種だろう。
苦味と酸味が弱く香りが高いのだが、その香りが独特なのだ。流石に最初は、どうかと思ったが悪くない。ちょっと薬っぽい印象もあるが、この手の香りは多少覚えがある。慣れると癖になるタイプだ。
「うん。これは素晴らしい。初めてこのような香りのカフェムを飲みました」
「おお、お気に召しましたか。自慢のカフェムなのです」
「ええ、大変気に入りました」
「それは良かった。香りに特徴があるので、好みは分かれるようです」
「なるほど。しかし、もっと流行ると思います。大量に取引することは可能でしょうか?」
「それは、有難い。今は、あまり多く作っておりませんが、作付け可能な場所はあります」
「まぁ、良かったわ。お父様、リュウジ殿に見込まれたなら大丈夫です」フィスラー妃が嬉しそうに言う。
「いや、フィスラー妃、それは買いかぶりです。でも、このカフェムは本当に旨いのでいけると思います」
「そうですか! これでカンタスが大きくなれるかも知れないと思うと、心が躍ります」
確かに、可能性が見えることは大きい。
「この地域は、これくらいしか売り物になりませんからな。あとは砂漠ばかりですし」
カンタス領主は南を手で指しながら言った。
「ストーン砂漠ですね。かなり大きな砂漠のようですが」
「はい、南大陸の半分が砂漠です。大昔は繁栄していたという話ですが、本当かどうか疑わしい」
「まぁ、お父様。本当ですわ。確かに遺跡がありますもの」
「ほう。遺跡ですか」
「はい。ストーン砂漠をはるかに超えて南大陸の南端にあるそうです」
流石にフィスラー妃は見たことがないようだ。
巨大な砂漠に埋もれた、かつて栄華を極めた古き都か。ちょっと興味が湧いた。
「ちょっと面白いわね」
アリスも興味を持ったようだ。
俺は神眼で覗いてみたが、すっかり砂に埋もれているようだった。何が原因で、こうなったのかも気になるところだ。
「わたくしも、ちょっと興味がありますわ」
セレーネも国の未来を考える上で参考になると思った模様。
「通り道だから、ちょっと寄っていくか」
翌日、俺達はカンタス・カフェムを沢山貰い、南の遺跡を目指して飛行船を発進させた。
およそ千キロ、延々と砂漠が続いている。さすがに超音速なので一時間ちょっとで着いてしまうので飽きてる余裕はない。
* * *
砂漠はロキー山脈の西側にずっと続いていた。
途中で大河の跡らしき溝が延々と見えたが完全に干上がっていた。この枯れた大河をしばらく辿っていくと古都の遺跡が見えて来た。
そこは、南北大陸のほぼ最南端で大河はここで海に注いでいたらしい。
その大河のほとりに伝説の古都と思われる遺跡はあった。
ほとんどは砂に埋もれているが一部は砂から現れている。
「さすがに、砂に埋もれて見られないわね」と残念そうに言うアリス。
「そりゃそうだよ。砂嵐とかがあるんだ、直ぐに埋まっちゃうよ」
実際、周辺には砂丘が広がっていた。
「そうよね。古い神殿跡が見れるかと期待したけど無理ね」とアリス。
「ん? そんなことはないよ」
「え? 掘り返すの?」
「そう。こんな時こそ神力だよ。砂をまとめて掘り出せばいいんだし」
「ああ、そうね。さすが元使徒よね」
普通の神様だと、地上に手を出す発想がないらしい。まぁ、原則禁止だからな。
「あそっか。その気にならないのか」
「そうなのよ。最近、ちょっと出来るようになったけどね」
「あら、そういえば、私たち練習しようって言ってそのままね? やってみようかしら?」
横で聞いてたイリス様がその気になったようだ。確かに言ってましたね。
「うむ。我も、ちょっと練習したいのだ!」
「ここなら、失敗しても怒られない」
いや、エリス様。遺跡を壊しちゃダメです。むしろ大変です。
本気らしいので、とりあえず砂を掘り出す練習をしてもらった。
アリスは一度やってるのですいすい出来る。ニーナ、ミルル、セシルは先生だ。セレーネ、アルテミス、リリーは神力を抑えたまま懐妊したので、女神様とほとんど変わらない。一緒に勉強することにした。
普通の魔法使いなら暑くて作業どころではないのだろうが、全員女神と使徒なので全然気にしない。涼しい顔して砂を掘り起こしていった。練習とは言え、当然あっという間である。
パルス王国御一行には見せられないし過酷な環境なので飛行船で待機となった。
ヒュペリオン王やピステルはついてくるものの当然見学組である。
というか、呆気に取られていた。
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