95 / 189
南北大陸編
95 神界の鬼教官現る1
しおりを挟む
ついに来た。
神界教育神高等教官様から連絡があったのだ。もちろん頭の中に。
それで、指定された時刻に執務室で待っていたのだが……来ない! いや、教官なんだから時間厳守でしょ普通。電車遅れてないよ?
今日は来ないのかと思ったら、一時間くらい過ぎてから来た。
ぽっ
「ごっみ~ん、待った?」何こいつ。そりゃ、待ってるよ。
「いえ、今来たことろ……のわけないし。俺んちだし」
「だよね~っ。ごめんって」
なんだろう、妙に馴れ馴れしい。ま、いっか。
「はいはい。じゃ、始めてください」
「了解。はいこれ。神界ルールブックと教化ドリンク」
「教化ドリンク?」魔法ドリンクなら知ってるが。神界って、なんでもドリンクにするの流行ってる?
「別に流行ってないよ」何故、心を読める?
「教官だから」
「特権なの?」
「うん。今だけね」
「了解」
「で、まずは教化ドリンク飲んじゃって」
「これ、怪しいものじゃないですよね?」
「教官を疑うの?」
「だって、思いっきり疑わしい教官だし」
「なになに? 遅れてきたら?」
「いえ、ゴスロリだから」
「あれ~っ? そなの。これ君に合わせて着たつもりだったんだけど変?」
「あ~、それってタブレット見て来たってこと?」
「そう、それで遅くなっちゃって」それ、単にアニメ見てて遅れただけなんじゃ?
「なんだ、アリスも言っといてくれればいいのに。あ、それと、あの中にあるからと言って俺の趣味とは限りませんからね? 単に、集めてただけなので」
「あ、そうなんだ。ふ~ん。これ、嫌いなの?」
「いや、そういうわけでは」
「好きなんだ」
「もういいから、始めてください」
「だから、早くドリンク!」
「分かりました。ぐびっぐびっ。ふ~、まずい~っ。二度と飲まない!」
「うん、思いっきり不味いよね」
何で不味いままなんだろ。クレーム入れないからか?
「二度目はないから安心して」
そう言うことね。新米神を労わる気持ちはないのか? まぁ、そのあと数千年も神やるから、そのくらい何でもないのか。
「ドリンクを飲んだところで、まずは私の紹介ね。名前は;あlsk23。どう? ちゃんと聞こえたでしょ?」
「あ、はい。でも、;あlsk23って、ああ、言える。でも、なんか変だな」これ、ドリンクの効果なのか?
「うん、神界標準語だからね。こっちの言葉では、ちゃんと発音できないし」
「こんな言語知らなかったなぁ」
っていうか、発声しない言語なのか? 脳内パターンと言うべきかも。
これはたぶん感情も表現するっぽい。言語で感情を表現するのは難しいが、これなら表現できるようだ。
まぁ、そりゃ音声にならないな。つまり、脳の左右両方を使う言語ということだ。嘘をつくことが難しいという意味では、神に相応しい言語かも知れない。
「君は多言語の世界から来たんだよね? でもこの言葉は人間の言葉じゃないから発音出来ないんだよ。頭の中の会話でしか使えないようなものなんだ。一応疑似的に発声できるようにしてるだけ」
「なるほど。こう言うことだったんだ。これなら、系統以外の神と会話しない意味がわかる。音声だけでは、不十分な訳ですね。神としては」
人間じゃないというか、動物でもない気がする。もとは宇宙生命体の言語だったとか?
「そうね。特に、君みたいに系統外の神様や使徒と会話しようとすると不便かもね」
「究極の縦割りか。系統外の神様と話さないんですか?」
「ああ、普通は共通上位神まで遡って話すのよ」
上位神が中継するのかよ。
「うわっ、そうなると大事な事しか話せないな」
「そうね。三つ上の上位神と話す時なんか、緊張するわよ」
「でしょうね」
「でも最近神魔フォンが出来たから、違ってきたけど」
「ああ、そういえば、そんな事言われたかも。別の神様と話せなくて不便だったって」
「うん、だから、この神魔フォンは革命なんだよ! 私も使ってる。神界標準語を音声に変換できないところが残念ね」
教官は、ポケットから出して俺に見せた。
確かに使い込んでそう。ストラップまで付いてるし。
「疑似的に発声してる名前じゃ通じないんじゃ?」
「ううん、一応通じるよ。疑似音を覚えてるから。ただ、ちょっと分かりにくいよね。音声だと」
そう言いことなら、神界用の神力フォンは改良の余地があるな。
神力で会話できるなら神力でそのまま接続出来そうだけど、女神カリスや女神キリスが言わないところを見るとなにか難しい理由があるんだろうな。
「俗名流行りそう」
「もう流行ってるよ。ルセ島で特に」まじか。
「あ、そうだ。地上界で遊ぶなら俗名付けます?」
「へ? あ、そうね。うんいいね」
「ええと、クリスの次だから、女神ケリス様で」
「教育の女神ケリスか。わかった」
「あ、それで俺の教育は?」
「うん? 能力は一覧に追加されてるでしょ?」
「あ、なるほど。あまり変化はないっぽいな。あ、『神の継承』って知らない」
「ああ、それは神の能力の象徴だね。眷属を作る力。下位の神ならば配下に、人間なら使徒に出来る。神力リンクの操作や神力の視覚化もこの力ね」
「ああ、『眷属化』は使いました。『神の継承』の機能なんだ。なるほど。使徒の時、これが無かったのに、使徒が作れたのが謎だけど」
「えっ? それ本当? っていうか、眷属化も使えたの? ドリンク飲む前に? そんなはずはないんだけどな」
「えっ? だって、『神眼』って表示されてたし。もう、女神様を眷属化しちゃったし」
「え~っ。それ、私が来た意味ないじゃん」
「あ、でも、だから完全じゃなかったみたいです。『神の継承』を知らなかったし」
「なんか君、変だね? 使徒になる前に既に神の領域に居たとしか思えないんだけど」
「ああ、第一神様も俺を見て『神の筈だ』と言ってましたね」
「そう。なら、そうなんでしょうね」
女神ケリスは、そういって納得したようだ。いや、それじゃ納得できないんけど? それで、いいの? そこから、神界探偵の仕事が始まったりしないのか?
「はぁ」
「あとは大体分かるんじゃない? 使徒を経験してるから見当はつくでしょ?」
なんか、ちょっとノリが軽い気がする。
「そうですね。基本、バージョンアップなんですね」
「そう。例えば『神の眼』は視野が広がったでしょ?」
「そう! 千里眼は不便だったんですよ」
「でしょ?」女神ケリスはどや顔で言う。
「『神の検索』は、神界情報の参照権限が強化されてる。第二神だから、制限は殆どない筈」
「そうなんだ」
「『神の透視』のスキャンは、あまり変化ないけど。神界の物にも使えるよ」
「おお、なるほど」
「基本、神に与える能力は神界で使うためのものだから地上界ではあまり使えないものなんだけど、君は使徒を経験してるから特別だねっ」
「神様は、普通地上界に顕現しませんもんね」
「そう。担当神はね。これで大体分かったかな?」
「そうですね。あ、神界のルールとかは?」
「それ、既に頭に入ってるでしょ? 本は形式上残ってるだけだから」
「あ~っ。でも、これ読まないとダメっぽいですね」
「それはそうよ。記憶は必ず感情と共に記録されるから。少しずつ読んでね」
「わかりました。あ、あと名前とか」
「ああ、君の場合はリュウジのままでいいって。その名前で神界評議会で話題にしちゃったからだって」
「なるほど。確かにね。じゃ、逆に俺の場合は俗名が空きになってるんだ。かっこいい名前考えちゃおうかな? 二つ名か?」
「あはは。面白い事考えるね!」
「そうですか?」
「そう、君が始めたこと、みんな面白いよね。俗名もそうだけど。南国のリゾートも面白かったよ! サイクリングとか超楽しかった!」
「そりゃ、良かった」行ったんだ。
「これで、もう教育完了かな?」
「そうですか? あと『神の兆』とかありますけど」
「あ、いっけな~い。危なかった。てへぺろ」
なんだろ~っ、ちょっとムカついた。
「まぁ、勝手に動いてる能力だから、やることないけどね。説明だけ」
「勝手に?」
「そう、危険を感知して自動的に防御フィールドを展開する能力だよ。ただ、絶対じゃない。ビーム攻撃は仮想物質の体にダメージ与えちゃう」
「仮想物質の体は治癒すればいいんですか?」
「『神の顕現』で造る体だから、作り直すだけ。治癒じゃないのよ。神だから当然不死身だし。ただ、修復するまで多少時間が掛かって使えなくなるから守るのよ」
「なるほど。でも、俺の場合はかなり人間だから治癒も必要ですよね?」
「ああ、そうね。両方必要だね! なるほど勉強になるね!」
「教官が勉強してどうすんですか!」
「ふふふ。これで全部かな?」
「そうですね」
<女神ケリス>
イラスト:AIアニメジェネレーターにて生成。
https://perchance.org/ai-anime-generator
神界教育神高等教官様から連絡があったのだ。もちろん頭の中に。
それで、指定された時刻に執務室で待っていたのだが……来ない! いや、教官なんだから時間厳守でしょ普通。電車遅れてないよ?
今日は来ないのかと思ったら、一時間くらい過ぎてから来た。
ぽっ
「ごっみ~ん、待った?」何こいつ。そりゃ、待ってるよ。
「いえ、今来たことろ……のわけないし。俺んちだし」
「だよね~っ。ごめんって」
なんだろう、妙に馴れ馴れしい。ま、いっか。
「はいはい。じゃ、始めてください」
「了解。はいこれ。神界ルールブックと教化ドリンク」
「教化ドリンク?」魔法ドリンクなら知ってるが。神界って、なんでもドリンクにするの流行ってる?
「別に流行ってないよ」何故、心を読める?
「教官だから」
「特権なの?」
「うん。今だけね」
「了解」
「で、まずは教化ドリンク飲んじゃって」
「これ、怪しいものじゃないですよね?」
「教官を疑うの?」
「だって、思いっきり疑わしい教官だし」
「なになに? 遅れてきたら?」
「いえ、ゴスロリだから」
「あれ~っ? そなの。これ君に合わせて着たつもりだったんだけど変?」
「あ~、それってタブレット見て来たってこと?」
「そう、それで遅くなっちゃって」それ、単にアニメ見てて遅れただけなんじゃ?
「なんだ、アリスも言っといてくれればいいのに。あ、それと、あの中にあるからと言って俺の趣味とは限りませんからね? 単に、集めてただけなので」
「あ、そうなんだ。ふ~ん。これ、嫌いなの?」
「いや、そういうわけでは」
「好きなんだ」
「もういいから、始めてください」
「だから、早くドリンク!」
「分かりました。ぐびっぐびっ。ふ~、まずい~っ。二度と飲まない!」
「うん、思いっきり不味いよね」
何で不味いままなんだろ。クレーム入れないからか?
「二度目はないから安心して」
そう言うことね。新米神を労わる気持ちはないのか? まぁ、そのあと数千年も神やるから、そのくらい何でもないのか。
「ドリンクを飲んだところで、まずは私の紹介ね。名前は;あlsk23。どう? ちゃんと聞こえたでしょ?」
「あ、はい。でも、;あlsk23って、ああ、言える。でも、なんか変だな」これ、ドリンクの効果なのか?
「うん、神界標準語だからね。こっちの言葉では、ちゃんと発音できないし」
「こんな言語知らなかったなぁ」
っていうか、発声しない言語なのか? 脳内パターンと言うべきかも。
これはたぶん感情も表現するっぽい。言語で感情を表現するのは難しいが、これなら表現できるようだ。
まぁ、そりゃ音声にならないな。つまり、脳の左右両方を使う言語ということだ。嘘をつくことが難しいという意味では、神に相応しい言語かも知れない。
「君は多言語の世界から来たんだよね? でもこの言葉は人間の言葉じゃないから発音出来ないんだよ。頭の中の会話でしか使えないようなものなんだ。一応疑似的に発声できるようにしてるだけ」
「なるほど。こう言うことだったんだ。これなら、系統以外の神と会話しない意味がわかる。音声だけでは、不十分な訳ですね。神としては」
人間じゃないというか、動物でもない気がする。もとは宇宙生命体の言語だったとか?
「そうね。特に、君みたいに系統外の神様や使徒と会話しようとすると不便かもね」
「究極の縦割りか。系統外の神様と話さないんですか?」
「ああ、普通は共通上位神まで遡って話すのよ」
上位神が中継するのかよ。
「うわっ、そうなると大事な事しか話せないな」
「そうね。三つ上の上位神と話す時なんか、緊張するわよ」
「でしょうね」
「でも最近神魔フォンが出来たから、違ってきたけど」
「ああ、そういえば、そんな事言われたかも。別の神様と話せなくて不便だったって」
「うん、だから、この神魔フォンは革命なんだよ! 私も使ってる。神界標準語を音声に変換できないところが残念ね」
教官は、ポケットから出して俺に見せた。
確かに使い込んでそう。ストラップまで付いてるし。
「疑似的に発声してる名前じゃ通じないんじゃ?」
「ううん、一応通じるよ。疑似音を覚えてるから。ただ、ちょっと分かりにくいよね。音声だと」
そう言いことなら、神界用の神力フォンは改良の余地があるな。
神力で会話できるなら神力でそのまま接続出来そうだけど、女神カリスや女神キリスが言わないところを見るとなにか難しい理由があるんだろうな。
「俗名流行りそう」
「もう流行ってるよ。ルセ島で特に」まじか。
「あ、そうだ。地上界で遊ぶなら俗名付けます?」
「へ? あ、そうね。うんいいね」
「ええと、クリスの次だから、女神ケリス様で」
「教育の女神ケリスか。わかった」
「あ、それで俺の教育は?」
「うん? 能力は一覧に追加されてるでしょ?」
「あ、なるほど。あまり変化はないっぽいな。あ、『神の継承』って知らない」
「ああ、それは神の能力の象徴だね。眷属を作る力。下位の神ならば配下に、人間なら使徒に出来る。神力リンクの操作や神力の視覚化もこの力ね」
「ああ、『眷属化』は使いました。『神の継承』の機能なんだ。なるほど。使徒の時、これが無かったのに、使徒が作れたのが謎だけど」
「えっ? それ本当? っていうか、眷属化も使えたの? ドリンク飲む前に? そんなはずはないんだけどな」
「えっ? だって、『神眼』って表示されてたし。もう、女神様を眷属化しちゃったし」
「え~っ。それ、私が来た意味ないじゃん」
「あ、でも、だから完全じゃなかったみたいです。『神の継承』を知らなかったし」
「なんか君、変だね? 使徒になる前に既に神の領域に居たとしか思えないんだけど」
「ああ、第一神様も俺を見て『神の筈だ』と言ってましたね」
「そう。なら、そうなんでしょうね」
女神ケリスは、そういって納得したようだ。いや、それじゃ納得できないんけど? それで、いいの? そこから、神界探偵の仕事が始まったりしないのか?
「はぁ」
「あとは大体分かるんじゃない? 使徒を経験してるから見当はつくでしょ?」
なんか、ちょっとノリが軽い気がする。
「そうですね。基本、バージョンアップなんですね」
「そう。例えば『神の眼』は視野が広がったでしょ?」
「そう! 千里眼は不便だったんですよ」
「でしょ?」女神ケリスはどや顔で言う。
「『神の検索』は、神界情報の参照権限が強化されてる。第二神だから、制限は殆どない筈」
「そうなんだ」
「『神の透視』のスキャンは、あまり変化ないけど。神界の物にも使えるよ」
「おお、なるほど」
「基本、神に与える能力は神界で使うためのものだから地上界ではあまり使えないものなんだけど、君は使徒を経験してるから特別だねっ」
「神様は、普通地上界に顕現しませんもんね」
「そう。担当神はね。これで大体分かったかな?」
「そうですね。あ、神界のルールとかは?」
「それ、既に頭に入ってるでしょ? 本は形式上残ってるだけだから」
「あ~っ。でも、これ読まないとダメっぽいですね」
「それはそうよ。記憶は必ず感情と共に記録されるから。少しずつ読んでね」
「わかりました。あ、あと名前とか」
「ああ、君の場合はリュウジのままでいいって。その名前で神界評議会で話題にしちゃったからだって」
「なるほど。確かにね。じゃ、逆に俺の場合は俗名が空きになってるんだ。かっこいい名前考えちゃおうかな? 二つ名か?」
「あはは。面白い事考えるね!」
「そうですか?」
「そう、君が始めたこと、みんな面白いよね。俗名もそうだけど。南国のリゾートも面白かったよ! サイクリングとか超楽しかった!」
「そりゃ、良かった」行ったんだ。
「これで、もう教育完了かな?」
「そうですか? あと『神の兆』とかありますけど」
「あ、いっけな~い。危なかった。てへぺろ」
なんだろ~っ、ちょっとムカついた。
「まぁ、勝手に動いてる能力だから、やることないけどね。説明だけ」
「勝手に?」
「そう、危険を感知して自動的に防御フィールドを展開する能力だよ。ただ、絶対じゃない。ビーム攻撃は仮想物質の体にダメージ与えちゃう」
「仮想物質の体は治癒すればいいんですか?」
「『神の顕現』で造る体だから、作り直すだけ。治癒じゃないのよ。神だから当然不死身だし。ただ、修復するまで多少時間が掛かって使えなくなるから守るのよ」
「なるほど。でも、俺の場合はかなり人間だから治癒も必要ですよね?」
「ああ、そうね。両方必要だね! なるほど勉強になるね!」
「教官が勉強してどうすんですか!」
「ふふふ。これで全部かな?」
「そうですね」
<女神ケリス>
イラスト:AIアニメジェネレーターにて生成。
https://perchance.org/ai-anime-generator
42
お気に入りに追加
582
あなたにおすすめの小説

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~
冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。
俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。
そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・
「俺、死んでるじゃん・・・」
目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。
新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。
元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️

神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!
nineyu
ファンタジー
男は絶望していた。
使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。
しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!
リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、
そんな不幸な男の転機はそこから20年。
累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされ、生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれてしまった、ベテランオッサン冒険者のお話。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる