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神界派閥抗争編
75 魔王化リングも出来ました!
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今日は魔法ドリンクの試作品をテストをする。
侍女隊の希望で七人全員が街の外の荒地まで来ていた。他に、興味を持った椎名美鈴と俺も立ち会っている。
侍女隊は期待に目をキラキラ輝かせていた。
ま、そうだよな。回りがみんな魔力だの神力だのを使えるのに、自分たちは何も出来なかったからな。若い時は特に憧れるだろう。
「七人分の魔法ドリンクを用意しました。まだ製造には時間がかかりますので、今はこれだけです」とポセリナ。
「ありがとございます。十分です」
俺はポセリナから受け取った魔法ドリンクを侍女隊に渡していく。
手のひらに隠れるほどの小さなボトルだ。
「もう、飲んでいいですか?」とミゼール。
「ああ、いいよ」
みんな俺から瓶を受け取ると直ぐに、くいっと飲み干した。
味はどうなんだろう? とりあえず、不味くはないようだ。
「これでいいのかな? わからん」ミゼールが不安そうに言った。
「美味しい」とシュリ。うまいんだ。
「エナジーモジュールが原型なので、ちょっとアルコール成分があります」
なるほど、甘酒か。
なんか、巫女さんが甘酒飲んでるみたいな雰囲気だな。そういや、エナジーモジュールを試作した時、最初はパワーが無かったけど、あの状態かも。
「よし、全員が飲み終わったから魔法の使い方を説明するぞ」
一緒に来ている椎名美鈴とも話したが、魔法の勉強の仕方としては神力と同じように魔力の流れを感覚としてしっかり感じることが大事らしい。
まぁ、彼女は魔力については、あまり使っていなかったようだが。
俺は魔法の基礎を椎名美鈴と一緒に侍女隊に教えていった。
多少の覚え易さに違いはあったが魔法自体はちゃんと使えた。
次に、酒を少し飲んでどの程度強化するかを見た。これは思った通り、パワー的には十倍ほどになった。
「うわっ。やりましたマスター」
ミゼールは恐る恐る浮いているが笑みがこぼれる。
通常状態で飛ぼうとしても全く浮けなかったミゼールだが、酒を飲むとなんとか浮けた。
同じように、個人差は多少あるが全員浮くことが出来るようになった。
俺達から見れば弱い力だが、普通の人間から見れば浮けるだけで凄いことだ。ちょっと異常なくらいの効果と言える。
酒の効果の持続時間は一時間程度だ。この時間はちゃんと知っておく必要があるので後でストップウォッチを作って渡してやろう。魔力切れで落下なんてシャレにならないからな。ただ、追加の酒があればいいらしいので、それほどシビアではない。もっとも、酔っぱらったら別の意味で危険ではある。
「それから、これも実験なんだが」そう言って、俺は持ってきた指輪を見せた。
「この指輪には、神石が埋め込んである」
「えっ?」ミゼールは怪訝そうな顔をした。
「つまり、神化リングの逆、魔王化リングかな」
「ま、魔王化リング……」
ミゼールの目の色が変わった。神化の反対が魔王化でいいのかっていう突っ込みは無しで。
「たぶん、これをはめると、魔力がかなり強化される」
「ください」ミゼール、目を輝かせて手を出す。
「「「「「「私も!」」」」」」
「待て。まずはミゼールに付けてみよう」
ミゼールが左手を出して来たので指に嵌めてやったら、嬉しそうな顔で俺を見た。いや、だから……。ま、いっか。
「もう酒は抜けてるな?」
「はい、通常の魔力になってます」
「よし、じゃこの魔王化リングを付けてどうなるかだ。試しにエナジービームを撃ってみろ」
「はい。では、いきます。エナジービーム」
チュドーン!!!
おお、俺が最初にやったエナジービームくらいの強さだ。つまり普通の使徒レベルだ。
「す、凄い! マスター、これ凄いです! まるでマスターです」
ミゼールが感激している。もちろん、見ていた侍女隊メンバーも大興奮だ。
「いや、そこまではいってない。だが、十分非常識だな。危険だから気を付けろよ」
「はい。分かりました!」
ミゼールで問題なさそうなので他のメンバーにも渡してやった。
全員、左手を出してくるので指に嵌めてやったのだが、喜んでるのは魔法が強力になるからだよな? っていうか、俺がドキドキしてどうする。
「それ、私も使ってみたい!」見ていた美鈴も食いついてきた。
「美鈴は、神力があるから要らないじゃん。っていうか、もう神力を普通に使ってもいいんじゃね?」
「ううん、そうだけど、今使うといろいろバレて不味いじゃない?」
確かに、まだ生きていることをばらしていない。下手にバラすと神界で問題になりそうだしな。禁忌の件とか。
「そうか。まだ隠れてないとな。あ、でも、神化リング使えばいいじゃん。神力を殆ど使わなくなるけど? こっちのほうがいいんじゃないか?」
「えっ? そんなものあるの?」そうか、美鈴はまだ指輪の事は知らなかったか。
「はいこれ。使える人は神力のある人だけだから、知られていないよね」
で、やっぱり美鈴も左手を出すんだ。って、これ婚約じゃないからな!
「ありがとう。じゃ、これで魔法共生菌を切れるのね!」
美鈴は、迷わずポセリナが携帯している特効薬を貰って飲んだ。
流石にゼロメートル神力シャワーはやめといた。まぁ、これで神力は殆ど使わずに使徒レベルの事ができる筈だ。
「とりあえず、これで以前と同じように神力を使っても全然消費しないと思う」
「うん。じゃ、試してみる」
美鈴はミゼール達にいろいろ魔法を教えつつ、自分の神力も試してみた。
* * *
「うん、これなら問題なさそう。神化リングは凄いね!」
美鈴は、久しぶりに神力を使って興奮している。
「魔王化リングも凄い。魔法ドリンクの本来の力を考えたら驚くレベルよね。普通の使徒と同等じゃないかな?」と美鈴。
* * *
「我に続け~っ」
荒野では掛け声とともに、ミゼールが勢いよく飛び立った。
「いっくよ~っ。わ~っ、凄い~~っ」とシュリ。
「わ、わたくしも、こんなに早く飛べるのですね。ああ、まるで天使になったよう」とミリス。妖精かもね?
「これが、わらしの飛行術~っ」パメラは、すでにロールをしつつ飛んでいる。凄い。
「クレオもやるの~っ」
「パメラさん、凄いですの」とマナ。
「ふっふっふ。スノウも出来るのだ。おりゃ~っ」とスノウ。本当に出来てるのが凄い。
「お前たち、ちゃんと我に続けと言っただろ! 後でお仕置きだな」とミゼール。
「ご、ごめんなさい」
「許してなの」
「ごめんなさいですの」
「ごめ~んっ」
これで、侍女隊も使えるようになる……よな?
魔王化リングは、構造的には神化リングの魔石の代わりに神石を埋め込んだものだ。
魔法ドリンクは誰でも効果があると言うことだから、魔王化リングは沢山作っておいてもいいかも知れないな。まぁ、危険でもあるし一般にはまだ渡せないが。
魔法ドリンクは十分実用になることが実証された。
しかも、期限が切れそうなら追加で魔法ドリンクを飲めばいいだけだ。魔法ドリンクを十分に用意しておけば、実質常に魔法が使えるわけだ。
さらに、この状態で酒を飲むとスーパー使徒までは行かないが一時間ほど強化できるのが凄い。魔王化リングと合わせれば、いつでも魔王になれるぞ! 一家に一本、魔王ドリンク!
侍女隊の希望で七人全員が街の外の荒地まで来ていた。他に、興味を持った椎名美鈴と俺も立ち会っている。
侍女隊は期待に目をキラキラ輝かせていた。
ま、そうだよな。回りがみんな魔力だの神力だのを使えるのに、自分たちは何も出来なかったからな。若い時は特に憧れるだろう。
「七人分の魔法ドリンクを用意しました。まだ製造には時間がかかりますので、今はこれだけです」とポセリナ。
「ありがとございます。十分です」
俺はポセリナから受け取った魔法ドリンクを侍女隊に渡していく。
手のひらに隠れるほどの小さなボトルだ。
「もう、飲んでいいですか?」とミゼール。
「ああ、いいよ」
みんな俺から瓶を受け取ると直ぐに、くいっと飲み干した。
味はどうなんだろう? とりあえず、不味くはないようだ。
「これでいいのかな? わからん」ミゼールが不安そうに言った。
「美味しい」とシュリ。うまいんだ。
「エナジーモジュールが原型なので、ちょっとアルコール成分があります」
なるほど、甘酒か。
なんか、巫女さんが甘酒飲んでるみたいな雰囲気だな。そういや、エナジーモジュールを試作した時、最初はパワーが無かったけど、あの状態かも。
「よし、全員が飲み終わったから魔法の使い方を説明するぞ」
一緒に来ている椎名美鈴とも話したが、魔法の勉強の仕方としては神力と同じように魔力の流れを感覚としてしっかり感じることが大事らしい。
まぁ、彼女は魔力については、あまり使っていなかったようだが。
俺は魔法の基礎を椎名美鈴と一緒に侍女隊に教えていった。
多少の覚え易さに違いはあったが魔法自体はちゃんと使えた。
次に、酒を少し飲んでどの程度強化するかを見た。これは思った通り、パワー的には十倍ほどになった。
「うわっ。やりましたマスター」
ミゼールは恐る恐る浮いているが笑みがこぼれる。
通常状態で飛ぼうとしても全く浮けなかったミゼールだが、酒を飲むとなんとか浮けた。
同じように、個人差は多少あるが全員浮くことが出来るようになった。
俺達から見れば弱い力だが、普通の人間から見れば浮けるだけで凄いことだ。ちょっと異常なくらいの効果と言える。
酒の効果の持続時間は一時間程度だ。この時間はちゃんと知っておく必要があるので後でストップウォッチを作って渡してやろう。魔力切れで落下なんてシャレにならないからな。ただ、追加の酒があればいいらしいので、それほどシビアではない。もっとも、酔っぱらったら別の意味で危険ではある。
「それから、これも実験なんだが」そう言って、俺は持ってきた指輪を見せた。
「この指輪には、神石が埋め込んである」
「えっ?」ミゼールは怪訝そうな顔をした。
「つまり、神化リングの逆、魔王化リングかな」
「ま、魔王化リング……」
ミゼールの目の色が変わった。神化の反対が魔王化でいいのかっていう突っ込みは無しで。
「たぶん、これをはめると、魔力がかなり強化される」
「ください」ミゼール、目を輝かせて手を出す。
「「「「「「私も!」」」」」」
「待て。まずはミゼールに付けてみよう」
ミゼールが左手を出して来たので指に嵌めてやったら、嬉しそうな顔で俺を見た。いや、だから……。ま、いっか。
「もう酒は抜けてるな?」
「はい、通常の魔力になってます」
「よし、じゃこの魔王化リングを付けてどうなるかだ。試しにエナジービームを撃ってみろ」
「はい。では、いきます。エナジービーム」
チュドーン!!!
おお、俺が最初にやったエナジービームくらいの強さだ。つまり普通の使徒レベルだ。
「す、凄い! マスター、これ凄いです! まるでマスターです」
ミゼールが感激している。もちろん、見ていた侍女隊メンバーも大興奮だ。
「いや、そこまではいってない。だが、十分非常識だな。危険だから気を付けろよ」
「はい。分かりました!」
ミゼールで問題なさそうなので他のメンバーにも渡してやった。
全員、左手を出してくるので指に嵌めてやったのだが、喜んでるのは魔法が強力になるからだよな? っていうか、俺がドキドキしてどうする。
「それ、私も使ってみたい!」見ていた美鈴も食いついてきた。
「美鈴は、神力があるから要らないじゃん。っていうか、もう神力を普通に使ってもいいんじゃね?」
「ううん、そうだけど、今使うといろいろバレて不味いじゃない?」
確かに、まだ生きていることをばらしていない。下手にバラすと神界で問題になりそうだしな。禁忌の件とか。
「そうか。まだ隠れてないとな。あ、でも、神化リング使えばいいじゃん。神力を殆ど使わなくなるけど? こっちのほうがいいんじゃないか?」
「えっ? そんなものあるの?」そうか、美鈴はまだ指輪の事は知らなかったか。
「はいこれ。使える人は神力のある人だけだから、知られていないよね」
で、やっぱり美鈴も左手を出すんだ。って、これ婚約じゃないからな!
「ありがとう。じゃ、これで魔法共生菌を切れるのね!」
美鈴は、迷わずポセリナが携帯している特効薬を貰って飲んだ。
流石にゼロメートル神力シャワーはやめといた。まぁ、これで神力は殆ど使わずに使徒レベルの事ができる筈だ。
「とりあえず、これで以前と同じように神力を使っても全然消費しないと思う」
「うん。じゃ、試してみる」
美鈴はミゼール達にいろいろ魔法を教えつつ、自分の神力も試してみた。
* * *
「うん、これなら問題なさそう。神化リングは凄いね!」
美鈴は、久しぶりに神力を使って興奮している。
「魔王化リングも凄い。魔法ドリンクの本来の力を考えたら驚くレベルよね。普通の使徒と同等じゃないかな?」と美鈴。
* * *
「我に続け~っ」
荒野では掛け声とともに、ミゼールが勢いよく飛び立った。
「いっくよ~っ。わ~っ、凄い~~っ」とシュリ。
「わ、わたくしも、こんなに早く飛べるのですね。ああ、まるで天使になったよう」とミリス。妖精かもね?
「これが、わらしの飛行術~っ」パメラは、すでにロールをしつつ飛んでいる。凄い。
「クレオもやるの~っ」
「パメラさん、凄いですの」とマナ。
「ふっふっふ。スノウも出来るのだ。おりゃ~っ」とスノウ。本当に出来てるのが凄い。
「お前たち、ちゃんと我に続けと言っただろ! 後でお仕置きだな」とミゼール。
「ご、ごめんなさい」
「許してなの」
「ごめんなさいですの」
「ごめ~んっ」
これで、侍女隊も使えるようになる……よな?
魔王化リングは、構造的には神化リングの魔石の代わりに神石を埋め込んだものだ。
魔法ドリンクは誰でも効果があると言うことだから、魔王化リングは沢山作っておいてもいいかも知れないな。まぁ、危険でもあるし一般にはまだ渡せないが。
魔法ドリンクは十分実用になることが実証された。
しかも、期限が切れそうなら追加で魔法ドリンクを飲めばいいだけだ。魔法ドリンクを十分に用意しておけば、実質常に魔法が使えるわけだ。
さらに、この状態で酒を飲むとスーパー使徒までは行かないが一時間ほど強化できるのが凄い。魔王化リングと合わせれば、いつでも魔王になれるぞ! 一家に一本、魔王ドリンク!
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