37 / 189
神聖アリス教国建国編
37 神託は〇〇でね!
しおりを挟む
朝というと、普通は穏やかに目覚めるものだと思う。
消えゆく夢の余韻を楽しみつつ、静かに目覚めるものなのだ。
それなのに、いきなり頭の中で声がするって言うのはね、精神衛生上よろしくないと思うのですよ。人間としては。
ー ねぇ、ねぇ。
なんだろ~。最近女神様、妙に馴れ馴れし過ぎじゃないかな? というか、気軽に呼び出し過ぎな気がする。
ー ぽん、ぽん、ぽん、ぽ~ん。ただいま、留守にしております。御用の方は後ほどお掛け直しください。
ー 何よそれっ。
ー だって、寝てたのに~。留守電にしたい。
ー あんた時々電話とか言ってるけど、それって何?
ー あれ? 電話知らない? 俺の居た世界で、個人で連絡し合う時に使う機械だけど。っていうか、スマホも電話だよ。
ー えっ? あれって、本じゃなかったの?
もしかして、スマート本?
ー あ、本に近いのはどっちかっていうとタブレットのほうだな。スマホっていうかスマートフォンは本来は電話なんだよ。あ~、少なくともネーミングは電話だな。相手からの呼び出しに出られないときは拒否ったり出来るんだ。
ー 誰かを呼び出すときはどうするの?
ー ああ、1個ごとに番号が付いてるんだよ。その番号で呼び出すんだ。
ー それ、いいわね! 神界にも欲しい。
ー 欲しいって。神界は、神力で直接会話できるじゃん。
ー そうだけど、それは私と使徒とか、私と上位神とかだけだから。直接依存関係ない神様とは話せないのよ。
ー え~っ。まじか。完全な縦割りか。それ、不便そうだなぁ。横のつながりも大事じゃないの?
ー そうなのよ。ねぇ、あんた、それ作れないかしら。
そんなの無理です。って、あれ? これヤバいフラグ立ってる?
ー あ~っと、何かなぁ? 最近、物忘れが激しくなってるなぁ。
ー 何言ってんのよ。だから、神界の電話よ。
ー 深海にふか~く、沈めよう。
ー だめだめ、蜘蛛の糸で引き上げるから。
ー 諦めが肝心です。
ー 使徒のくせに、なに初めから諦めちゃってんのよ?
ー いや、だって神界のことは神界でやって貰わないと。
ー 違うでしょ。あんたは、もう半分こっちに来てるんだから、他人事じゃないのよ。こっち来た時使いたいでしょ? 嫁と話せなくていいの? じゃ、そういうことで開発よろしくね。こっちの神様が必要だったら協力して貰うから。
まずったなぁ。ま~、欲しいっちゃ欲しい。けど、いくらなんでも無理だよなぁ。まぁ、こっちのプロジェクトはうまく進んでるから多少の余裕はあるけど。
でも、魔道具とか大変なんだよなぁ……あれ? そういや魔力と神力って似てるから、魔道具で作れば神道具としても使えたりするのかな? もしかして簡単に繋がる?
あ、ちょっと面白いかも。ミルルに相談してみるか。
それにしても女神様、何の用で連絡して来たんだろ? まったく、おっちょこちょいなんだから!
* * *
で、携帯電話もどきを作るとしたら、まず電波をどうするかだ。
たぶん、電波じゃ神界まで届かない。そもそもこの世界じゃ電気を使ってないから電波を使うのは無理だけど。
となると、電波の代わりに使えそうなものを探すしかない。電力の代わりはやっぱ神力だよな。
性質としては神力の周りには神気があって、電気の周りに磁気があるのと似ている。もしかして電波のように飛ばせたりするか?
魔力も同じように神気みたいなフィールドがあればいいんだが。魔気とか?
魔力で電話作れたら魔力フォン、神気で電話作ったら神力フォンだよな?
魔力フォンと神力フォンを繋いだら神界と電話出来るよな? 「神託は電話でね!」なんて出来るんだ。やるかどうかは別だけど。
あ、こっちの神様ルール的には神託しないんだっけ。
* * *
神託はともかく、魔力と神力の研究をやっている神魔研究所を訪ねてみた。と言っても、うちの敷地だから直ぐなんだけど。
神魔研究所・神魔基礎研究班。ここは、神力と魔力の関係、その基本的な性質を研究するチームだ。
「ちわ~っ」
「あ、リュウジさん、いらっしゃい。お~いっ、ミルル~。リュウジさん来たよ~っ」
近くにいた使徒ポセリナがミルルを呼んでくれた。ポセリナは研究の指導に来てくれている。
「あれ~? 今日はどうしたの?」ミルルが出て来た。
俺は、女神様から依頼された神界で使える神力フォンの話をしてみた。ついでに、この世界で使う魔力フォンのことも。
「何それ、おもしろそ~っ。遠くの人と話せるの? 凄いね!」とミルル。うん、君が作るんだけどね。
「でも、後光を通信に使うって、いいのかぁ? 問題ないのかなぁ?」とミルルは心配そうに言う。
うん、そう。俺も気になってた。ちょっと問題ありそうだよな?
「それ、面白いです!」横で聞いてたポセリナが言った。あれ?
「それ、別の神の使徒とも話せるんですよね? いいですね! ボクも使ってみたい!」
使徒のポセリナが面白がってるから大丈夫かも。
食いつてきた彼は、いや彼女かもしれないが、神界から来た純粋なボクっこの使徒だ。
神界で魔力の研究者というのも面白い。性別は不明だが、使徒として長く生きているとポセリナのように中性的になっていくんだろうか? ちょっと嫁達が心配ではある。後で女神様に確認しとかないとなぁ。
「面白い? とりあえず、こっちの世界だと魔力を使うので後光に似たフィールドがないか調べたいんだけど」
「ああ、それならありますよ。魔力場って言ってます」あっさりとポセリナが教えてくれた。
「あるんだ! じゃ、神力場が後光?」
「そうなります」
「それって、高速でオンオフすると電波のように遠くまで飛ばないかな?」
「電波? どうかなぁ? でも、神界と繋ぐなら魔力か神力を使うのがいいでしょうね」
「だよね。電波が神界に届く筈ないし」
「はい。無理ですね」やっぱり、無理らしい。
「電波って、どうやって飛ばすの?」これはミルル。やはり技術的な興味があるようだ。
「ああ、アンテナっていう電波を発射する装置があるんだよ。神力場、魔力場も同じく光速だろうから、たぶん同じように使えるんじゃないかな」
「なになに、詳しく教えて……」
ということで、神力フォン・魔力フォンの開発がスタートした。
* * *
俺がミルルやポセリナとの話が終わって帰ろうとしたら、横から声が掛かった。
「あ、リュウジ! いたいた」
魔法共生菌特効薬研究班のニーナだ。後ろにセシルもいた。
「ん? どした?」
「特効薬について、ちょっと相談したいんだけど」とニーナ。
「特効薬? いいよ」
俺は特効薬研究班に向かった。
特効薬研究班にはニーナとセシルが所属している。
「リュウジに言われた方法で、特効薬になりそうなものを調べてるんだけど難しいのよね~っ。魔法共生菌にダメージ与える成分が見付からないの。何か良いアイデアないかなぁ?」
「魔法共生菌の培養は問題ないんだよな?」
「うん、そうね。エナジーモジュールの時の方法で、上手く行ってる」
「感染しなかった私の口内環境も調べてみたんですけど、殺菌する成分は見つかりませんでした」とセシル。
「そうか。まぁ、人間は免疫を持ってるからな」
「はい」
「細菌を殺菌するいい薬ってないの?」ニーナが言う。
「う~ん。殺菌かぁ。人間に使える薬だよなぁ。あ~、そういえば俺の世界じゃ抗生物質ってのがあったな」
「なにそれっ!」俄然ニーナが食いついて来た。
「え~っと、なんて言うか、細菌の増殖を止めたり破壊する成分が自然界にはあるんだよ。たぶん、微生物同士の生存競争でそういう毒みたいなやつを生成するんじゃないかなぁ? 俺の世界では、そういう成分をカビから抽出してた」
後ろにいた使徒ポーリンが手を打っている。
「なるほど。生物は皆それぞれ自衛手段を持ってますからね。その成分かも知れませんね」
これは、知ってはいても下界に手を出さない使徒らしい反応かも。
「あ、あんま詳しくないんで間違ってるかも知れないんですけど、細菌が原因の病気に使ってたと思います」
「人間に毒にならないものを探せばいい訳ですね。では、いろいろ取り寄せて試してみましょう」ポーリンはあっさりと言った。
「えっ? なに? 微生物が別の微生物を殺す成分を作ってるの?」
「うん、まぁ、そんな感じ。微生物の最大の敵はやっぱり微生物ってことで、他の微生物を殺す毒を持ってたりするんじゃないかな」
「ああ、そうか。敵対してる微生物を仲間にするわけね!」とニーナ。
これで特効薬の開発が進めばいいんだが。
消えゆく夢の余韻を楽しみつつ、静かに目覚めるものなのだ。
それなのに、いきなり頭の中で声がするって言うのはね、精神衛生上よろしくないと思うのですよ。人間としては。
ー ねぇ、ねぇ。
なんだろ~。最近女神様、妙に馴れ馴れし過ぎじゃないかな? というか、気軽に呼び出し過ぎな気がする。
ー ぽん、ぽん、ぽん、ぽ~ん。ただいま、留守にしております。御用の方は後ほどお掛け直しください。
ー 何よそれっ。
ー だって、寝てたのに~。留守電にしたい。
ー あんた時々電話とか言ってるけど、それって何?
ー あれ? 電話知らない? 俺の居た世界で、個人で連絡し合う時に使う機械だけど。っていうか、スマホも電話だよ。
ー えっ? あれって、本じゃなかったの?
もしかして、スマート本?
ー あ、本に近いのはどっちかっていうとタブレットのほうだな。スマホっていうかスマートフォンは本来は電話なんだよ。あ~、少なくともネーミングは電話だな。相手からの呼び出しに出られないときは拒否ったり出来るんだ。
ー 誰かを呼び出すときはどうするの?
ー ああ、1個ごとに番号が付いてるんだよ。その番号で呼び出すんだ。
ー それ、いいわね! 神界にも欲しい。
ー 欲しいって。神界は、神力で直接会話できるじゃん。
ー そうだけど、それは私と使徒とか、私と上位神とかだけだから。直接依存関係ない神様とは話せないのよ。
ー え~っ。まじか。完全な縦割りか。それ、不便そうだなぁ。横のつながりも大事じゃないの?
ー そうなのよ。ねぇ、あんた、それ作れないかしら。
そんなの無理です。って、あれ? これヤバいフラグ立ってる?
ー あ~っと、何かなぁ? 最近、物忘れが激しくなってるなぁ。
ー 何言ってんのよ。だから、神界の電話よ。
ー 深海にふか~く、沈めよう。
ー だめだめ、蜘蛛の糸で引き上げるから。
ー 諦めが肝心です。
ー 使徒のくせに、なに初めから諦めちゃってんのよ?
ー いや、だって神界のことは神界でやって貰わないと。
ー 違うでしょ。あんたは、もう半分こっちに来てるんだから、他人事じゃないのよ。こっち来た時使いたいでしょ? 嫁と話せなくていいの? じゃ、そういうことで開発よろしくね。こっちの神様が必要だったら協力して貰うから。
まずったなぁ。ま~、欲しいっちゃ欲しい。けど、いくらなんでも無理だよなぁ。まぁ、こっちのプロジェクトはうまく進んでるから多少の余裕はあるけど。
でも、魔道具とか大変なんだよなぁ……あれ? そういや魔力と神力って似てるから、魔道具で作れば神道具としても使えたりするのかな? もしかして簡単に繋がる?
あ、ちょっと面白いかも。ミルルに相談してみるか。
それにしても女神様、何の用で連絡して来たんだろ? まったく、おっちょこちょいなんだから!
* * *
で、携帯電話もどきを作るとしたら、まず電波をどうするかだ。
たぶん、電波じゃ神界まで届かない。そもそもこの世界じゃ電気を使ってないから電波を使うのは無理だけど。
となると、電波の代わりに使えそうなものを探すしかない。電力の代わりはやっぱ神力だよな。
性質としては神力の周りには神気があって、電気の周りに磁気があるのと似ている。もしかして電波のように飛ばせたりするか?
魔力も同じように神気みたいなフィールドがあればいいんだが。魔気とか?
魔力で電話作れたら魔力フォン、神気で電話作ったら神力フォンだよな?
魔力フォンと神力フォンを繋いだら神界と電話出来るよな? 「神託は電話でね!」なんて出来るんだ。やるかどうかは別だけど。
あ、こっちの神様ルール的には神託しないんだっけ。
* * *
神託はともかく、魔力と神力の研究をやっている神魔研究所を訪ねてみた。と言っても、うちの敷地だから直ぐなんだけど。
神魔研究所・神魔基礎研究班。ここは、神力と魔力の関係、その基本的な性質を研究するチームだ。
「ちわ~っ」
「あ、リュウジさん、いらっしゃい。お~いっ、ミルル~。リュウジさん来たよ~っ」
近くにいた使徒ポセリナがミルルを呼んでくれた。ポセリナは研究の指導に来てくれている。
「あれ~? 今日はどうしたの?」ミルルが出て来た。
俺は、女神様から依頼された神界で使える神力フォンの話をしてみた。ついでに、この世界で使う魔力フォンのことも。
「何それ、おもしろそ~っ。遠くの人と話せるの? 凄いね!」とミルル。うん、君が作るんだけどね。
「でも、後光を通信に使うって、いいのかぁ? 問題ないのかなぁ?」とミルルは心配そうに言う。
うん、そう。俺も気になってた。ちょっと問題ありそうだよな?
「それ、面白いです!」横で聞いてたポセリナが言った。あれ?
「それ、別の神の使徒とも話せるんですよね? いいですね! ボクも使ってみたい!」
使徒のポセリナが面白がってるから大丈夫かも。
食いつてきた彼は、いや彼女かもしれないが、神界から来た純粋なボクっこの使徒だ。
神界で魔力の研究者というのも面白い。性別は不明だが、使徒として長く生きているとポセリナのように中性的になっていくんだろうか? ちょっと嫁達が心配ではある。後で女神様に確認しとかないとなぁ。
「面白い? とりあえず、こっちの世界だと魔力を使うので後光に似たフィールドがないか調べたいんだけど」
「ああ、それならありますよ。魔力場って言ってます」あっさりとポセリナが教えてくれた。
「あるんだ! じゃ、神力場が後光?」
「そうなります」
「それって、高速でオンオフすると電波のように遠くまで飛ばないかな?」
「電波? どうかなぁ? でも、神界と繋ぐなら魔力か神力を使うのがいいでしょうね」
「だよね。電波が神界に届く筈ないし」
「はい。無理ですね」やっぱり、無理らしい。
「電波って、どうやって飛ばすの?」これはミルル。やはり技術的な興味があるようだ。
「ああ、アンテナっていう電波を発射する装置があるんだよ。神力場、魔力場も同じく光速だろうから、たぶん同じように使えるんじゃないかな」
「なになに、詳しく教えて……」
ということで、神力フォン・魔力フォンの開発がスタートした。
* * *
俺がミルルやポセリナとの話が終わって帰ろうとしたら、横から声が掛かった。
「あ、リュウジ! いたいた」
魔法共生菌特効薬研究班のニーナだ。後ろにセシルもいた。
「ん? どした?」
「特効薬について、ちょっと相談したいんだけど」とニーナ。
「特効薬? いいよ」
俺は特効薬研究班に向かった。
特効薬研究班にはニーナとセシルが所属している。
「リュウジに言われた方法で、特効薬になりそうなものを調べてるんだけど難しいのよね~っ。魔法共生菌にダメージ与える成分が見付からないの。何か良いアイデアないかなぁ?」
「魔法共生菌の培養は問題ないんだよな?」
「うん、そうね。エナジーモジュールの時の方法で、上手く行ってる」
「感染しなかった私の口内環境も調べてみたんですけど、殺菌する成分は見つかりませんでした」とセシル。
「そうか。まぁ、人間は免疫を持ってるからな」
「はい」
「細菌を殺菌するいい薬ってないの?」ニーナが言う。
「う~ん。殺菌かぁ。人間に使える薬だよなぁ。あ~、そういえば俺の世界じゃ抗生物質ってのがあったな」
「なにそれっ!」俄然ニーナが食いついて来た。
「え~っと、なんて言うか、細菌の増殖を止めたり破壊する成分が自然界にはあるんだよ。たぶん、微生物同士の生存競争でそういう毒みたいなやつを生成するんじゃないかなぁ? 俺の世界では、そういう成分をカビから抽出してた」
後ろにいた使徒ポーリンが手を打っている。
「なるほど。生物は皆それぞれ自衛手段を持ってますからね。その成分かも知れませんね」
これは、知ってはいても下界に手を出さない使徒らしい反応かも。
「あ、あんま詳しくないんで間違ってるかも知れないんですけど、細菌が原因の病気に使ってたと思います」
「人間に毒にならないものを探せばいい訳ですね。では、いろいろ取り寄せて試してみましょう」ポーリンはあっさりと言った。
「えっ? なに? 微生物が別の微生物を殺す成分を作ってるの?」
「うん、まぁ、そんな感じ。微生物の最大の敵はやっぱり微生物ってことで、他の微生物を殺す毒を持ってたりするんじゃないかな」
「ああ、そうか。敵対してる微生物を仲間にするわけね!」とニーナ。
これで特効薬の開発が進めばいいんだが。
81
お気に入りに追加
582
あなたにおすすめの小説

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~
冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。
俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。
そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・
「俺、死んでるじゃん・・・」
目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。
新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。
元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️
転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!
nineyu
ファンタジー
男は絶望していた。
使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。
しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!
リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、
そんな不幸な男の転機はそこから20年。
累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされ、生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれてしまった、ベテランオッサン冒険者のお話。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?

神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる