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14 光る理由
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「メリスも来たんだ」
「研究の話だしね」
それぞれ思い思いの飲み物をもって窓際のテーブルに付いた。
「で、なんだっけ?」
「うん、ヒカリゴケなんだけど」
「うん」
「転移実験に便乗する形で横に置いたりしてみたんだけど、全く光らないの」
「そうなのか」
「うん」
「不思議ね」
メリスも納得いかない顔だ。
「リュウが見たのって転移の直前だよね?」
ユリはお茶を一口飲んだ後、手を頬に充てるようにしながら聞いた。
「そうだな、ヒカリゴケを見付けて覗き込んでいたときだ。ホタルみたいに光るなぁって思ったあと意識が飛んだ」
「ってことは、この世界でも送り出す直前に観測出来る筈だよね?」
「そうなるな」
「じゃ、なんで光らないんだろ?」
ユリはしばらく空を見るようにして考える。
「不思議よね。光るエネルギーが無くなったのかしら」
メリスも似たような仕草で一緒に考えている。この二人、姉妹みたいだな。
「そんなエネルギー、もともとないだろ」
「そうよね。実物があるからじっくり観察してるんだけど、ちらりとも光らない」
貴重な物を使ってるのにもったいない話だ。
「あれ? それか?」
「どれ?」とユリ。
「どれよ?」とメリス。
「だから、ヒカリゴケだよ」
「???」
「???」
「だから、俺の世界ではヒカリゴケは少ないけど普通にあったんだ」
「うん」
「こっちの世界は絶滅してただろう?」
「うん?」
「それで、俺がヒカリゴケを持って転移したら、どうなる?」
「どうって?」
「この世界のヒカリゴケの存在確率が大きく変動するだろう?」
「ああああああ~っ!」とメリス。
「きゃ~~~~~っ!」とユリ。
「それだ~っ!」
「それよ~っ」
ユリは、テーブルの向こうから大きく乗り出してきた。
「世界の存在確率が変動するから発光したんだ~!」
ユリは両手を握って確信したように言った。
「でも、それなら光る筈じゃない?」ユリはちょっと考えて言った。
「ちゃんと、転移させようとしたのか?」俺は聞いてみた。
「あ、やってない。貴重だからカプセルの近くに置いただけ」
「ああ、それじゃ光らないだろう」
「そうよね。転移させないなら存在確立は変動しない」
「あと、十分にヒカリゴケが増えないとダメかもな」
「ああそうね。この世界の存在確率が安定しないとダメかもね」
「まぁ、仮説だけどな」
ほんとかな? まぁ、溶岩は発光してないし、ヒカリゴケだけの事情なのは確かだが。
「ヒカリゴケを十分増やしてから、転移させてみれば分かる」
「そうだね! やってみる!」
「それ、凄いじゃない!」
そうだろう? ん? 凄い?
「あ~っ、ちょっとまて。それ別世界に送って大丈夫かな?」
「もったいない?」
「いや、送ってその世界の存在確率を変えてもいいのかな? マズくないか?」
「あ~っ、確かにそうよね」素直に納得するメリス。
「ううん。でもなぁ」
ユリは折角のヒントを逃したくない様子だ。
「沢山送ったら、光らなくなるだろうし」
「それもあるよね。再現できなくなる」とメリス。
さすがにユリはどうしたらいいか分からない顔をしている。でも実験したいようだ。
「あ、じゃ~光ったとたんに転移を中止したらどうかな? それなら確率に変動はないだろう?」
ちょっと思い付きを言ってみた。
「おお~っ」とメリス。
「それいいかも!」とユリ。
「あ、でも直前だとキャンセル料が掛かるかもよ?」とお道化てみるユリ。
こいつ意外と面白い奴だな。てか、余裕が出てきたな!
「ふふっ。とりあえず、ちょっとメカチームに聞いてみる。途中で止めるって面白いかもね! ああ、これでやっと研究が進みそう!」
「良かったわね、ユリ!」
「良かったな」
「うん、ありがとっ! やっぱリュウに相談して良かった~っ」
「たまにいいこと言うわよね」メリス、ひどい。
「たまにかよ」
「でも、とってもいい事を言うわよね?」
「ま、まぁな」
上げたり下げたり。俺もメリスのおもちゃっぽいな。
「研究の話だしね」
それぞれ思い思いの飲み物をもって窓際のテーブルに付いた。
「で、なんだっけ?」
「うん、ヒカリゴケなんだけど」
「うん」
「転移実験に便乗する形で横に置いたりしてみたんだけど、全く光らないの」
「そうなのか」
「うん」
「不思議ね」
メリスも納得いかない顔だ。
「リュウが見たのって転移の直前だよね?」
ユリはお茶を一口飲んだ後、手を頬に充てるようにしながら聞いた。
「そうだな、ヒカリゴケを見付けて覗き込んでいたときだ。ホタルみたいに光るなぁって思ったあと意識が飛んだ」
「ってことは、この世界でも送り出す直前に観測出来る筈だよね?」
「そうなるな」
「じゃ、なんで光らないんだろ?」
ユリはしばらく空を見るようにして考える。
「不思議よね。光るエネルギーが無くなったのかしら」
メリスも似たような仕草で一緒に考えている。この二人、姉妹みたいだな。
「そんなエネルギー、もともとないだろ」
「そうよね。実物があるからじっくり観察してるんだけど、ちらりとも光らない」
貴重な物を使ってるのにもったいない話だ。
「あれ? それか?」
「どれ?」とユリ。
「どれよ?」とメリス。
「だから、ヒカリゴケだよ」
「???」
「???」
「だから、俺の世界ではヒカリゴケは少ないけど普通にあったんだ」
「うん」
「こっちの世界は絶滅してただろう?」
「うん?」
「それで、俺がヒカリゴケを持って転移したら、どうなる?」
「どうって?」
「この世界のヒカリゴケの存在確率が大きく変動するだろう?」
「ああああああ~っ!」とメリス。
「きゃ~~~~~っ!」とユリ。
「それだ~っ!」
「それよ~っ」
ユリは、テーブルの向こうから大きく乗り出してきた。
「世界の存在確率が変動するから発光したんだ~!」
ユリは両手を握って確信したように言った。
「でも、それなら光る筈じゃない?」ユリはちょっと考えて言った。
「ちゃんと、転移させようとしたのか?」俺は聞いてみた。
「あ、やってない。貴重だからカプセルの近くに置いただけ」
「ああ、それじゃ光らないだろう」
「そうよね。転移させないなら存在確立は変動しない」
「あと、十分にヒカリゴケが増えないとダメかもな」
「ああそうね。この世界の存在確率が安定しないとダメかもね」
「まぁ、仮説だけどな」
ほんとかな? まぁ、溶岩は発光してないし、ヒカリゴケだけの事情なのは確かだが。
「ヒカリゴケを十分増やしてから、転移させてみれば分かる」
「そうだね! やってみる!」
「それ、凄いじゃない!」
そうだろう? ん? 凄い?
「あ~っ、ちょっとまて。それ別世界に送って大丈夫かな?」
「もったいない?」
「いや、送ってその世界の存在確率を変えてもいいのかな? マズくないか?」
「あ~っ、確かにそうよね」素直に納得するメリス。
「ううん。でもなぁ」
ユリは折角のヒントを逃したくない様子だ。
「沢山送ったら、光らなくなるだろうし」
「それもあるよね。再現できなくなる」とメリス。
さすがにユリはどうしたらいいか分からない顔をしている。でも実験したいようだ。
「あ、じゃ~光ったとたんに転移を中止したらどうかな? それなら確率に変動はないだろう?」
ちょっと思い付きを言ってみた。
「おお~っ」とメリス。
「それいいかも!」とユリ。
「あ、でも直前だとキャンセル料が掛かるかもよ?」とお道化てみるユリ。
こいつ意外と面白い奴だな。てか、余裕が出てきたな!
「ふふっ。とりあえず、ちょっとメカチームに聞いてみる。途中で止めるって面白いかもね! ああ、これでやっと研究が進みそう!」
「良かったわね、ユリ!」
「良かったな」
「うん、ありがとっ! やっぱリュウに相談して良かった~っ」
「たまにいいこと言うわよね」メリス、ひどい。
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「でも、とってもいい事を言うわよね?」
「ま、まぁな」
上げたり下げたり。俺もメリスのおもちゃっぽいな。
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