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第11話 想定外の結果 ※アンドリック視点
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とある貴族家から、マルク王子とオリヴィアという令嬢の婚約が破談になった話を聞かされた。
それから、オリヴィア嬢の新しい婚約相手として立候補してはどうだろうかという提案をされた。
僕とは10歳も年の離れている令嬢だぞ。王子の婚約相手だった彼女が、僕を見てどう思うのだろうか。婚約を断られ続けた男を、受け入れてくれるのだろうか。不安しかない。
貴族の令嬢なんだから、家のための政略結婚なのは仕方ない。けれど、辛い思いをさせてしまうかもしれない。そうなるのは避けたかった。嫌な顔をさせて、無理やり付き合わせるのは僕だって嫌だ。
後になってから、本当は辛かった、なんて聞きたくない。
ダメだろうと諦め半分で、お願いしてみた。本人の意思をちゃんと聞いてから、決めてくださいと念を押して。そんなことしたら断られる可能性が高くなるのも理解しながら、縁談を持ちかける。
断りの返事が来ると予想をしながら、それでも一応交渉してみる。結果は、まさかの了承だった。
受けてくれるとは予想外だった。嬉しい誤算に、思わず飛び上がりたくなったものだ。だけど、まだ油断はできない。実際に対面したら、やっぱり嫌でした、なんて可能性もある。直前になって断られることは、十分あり得る。
オリヴィア嬢とは、パーティー会場で何度か話したことがある。その時の印象は、ちゃんと食べているのか心配になる細身に、顔色が悪くて具合が悪そうだということ。妃教育が大変厳しいらしい。
その成果なのか、礼儀作法は完璧。立ち居振る舞いに品があって、令嬢として非の打ち所はなかった。そんなイメージ。
まずは、婚約相手となるオリヴィア嬢について情報を調べる。マルク王子の元婚約相手で、つい先日のパーティーで婚約破棄を告げられたという話は聞いていた。何か重大な問題があるのか。問題があるから、婚約を破棄された?
調査した結果、とある噂に辿り着いた。オリヴィア嬢の奇行について。厳しい妃教育のストレスで、精神を病んでしまったとか。
世間の噂について、あまり良い印象はない。僕自身も色々と言われて、うんざりしているから。実際に会ってみて噂は本当なのか、自分の目で確かめてみないと。
そもそも、僕にはあまり選択肢がない。跡継ぎ問題を早く、なんとかしないといけない。エルヴェシウス公爵家の現当主であり、兄弟姉妹も居ない僕には致命的な問題だった。
このまま僕が結婚する相手と出会えずに子供が出来なければ、エルヴェシウス公爵家は取り潰しになる。それは避けたい。だから早く、後継を世に残さなければいけない。
オリヴィア嬢について、もう少し詳しく調べさせた。入手した情報の一つに、好みについて書かれていた。
食べることが好き。
それは、僕も同じだった。この情報が正しいのであれば、ここから攻めていけるのでは。そう思った。その情報を基に、彼女に贈るプレゼントを考えてみた。
料理人に絶品の料理を作らせる。豪華の食事をふるまって、彼女に喜んでもらう。
いや、しかし。
女性を喜ばせるのなら、高価な宝石とかドレスとかプレゼントした方がいいのではないか。最初から料理なんて用意して喜ぶのかどうか、ちょっと不安になった。
不安になったが、ダメで元々という気持ちで歓迎の準備をさせることに。これで、受け入れてもらえる可能性を少しでも高くする。ダメだったら、仕方ない。
ダメになってしまった場合に備えて、潔く諦める覚悟も持っておかないと。
それから、オリヴィア嬢の新しい婚約相手として立候補してはどうだろうかという提案をされた。
僕とは10歳も年の離れている令嬢だぞ。王子の婚約相手だった彼女が、僕を見てどう思うのだろうか。婚約を断られ続けた男を、受け入れてくれるのだろうか。不安しかない。
貴族の令嬢なんだから、家のための政略結婚なのは仕方ない。けれど、辛い思いをさせてしまうかもしれない。そうなるのは避けたかった。嫌な顔をさせて、無理やり付き合わせるのは僕だって嫌だ。
後になってから、本当は辛かった、なんて聞きたくない。
ダメだろうと諦め半分で、お願いしてみた。本人の意思をちゃんと聞いてから、決めてくださいと念を押して。そんなことしたら断られる可能性が高くなるのも理解しながら、縁談を持ちかける。
断りの返事が来ると予想をしながら、それでも一応交渉してみる。結果は、まさかの了承だった。
受けてくれるとは予想外だった。嬉しい誤算に、思わず飛び上がりたくなったものだ。だけど、まだ油断はできない。実際に対面したら、やっぱり嫌でした、なんて可能性もある。直前になって断られることは、十分あり得る。
オリヴィア嬢とは、パーティー会場で何度か話したことがある。その時の印象は、ちゃんと食べているのか心配になる細身に、顔色が悪くて具合が悪そうだということ。妃教育が大変厳しいらしい。
その成果なのか、礼儀作法は完璧。立ち居振る舞いに品があって、令嬢として非の打ち所はなかった。そんなイメージ。
まずは、婚約相手となるオリヴィア嬢について情報を調べる。マルク王子の元婚約相手で、つい先日のパーティーで婚約破棄を告げられたという話は聞いていた。何か重大な問題があるのか。問題があるから、婚約を破棄された?
調査した結果、とある噂に辿り着いた。オリヴィア嬢の奇行について。厳しい妃教育のストレスで、精神を病んでしまったとか。
世間の噂について、あまり良い印象はない。僕自身も色々と言われて、うんざりしているから。実際に会ってみて噂は本当なのか、自分の目で確かめてみないと。
そもそも、僕にはあまり選択肢がない。跡継ぎ問題を早く、なんとかしないといけない。エルヴェシウス公爵家の現当主であり、兄弟姉妹も居ない僕には致命的な問題だった。
このまま僕が結婚する相手と出会えずに子供が出来なければ、エルヴェシウス公爵家は取り潰しになる。それは避けたい。だから早く、後継を世に残さなければいけない。
オリヴィア嬢について、もう少し詳しく調べさせた。入手した情報の一つに、好みについて書かれていた。
食べることが好き。
それは、僕も同じだった。この情報が正しいのであれば、ここから攻めていけるのでは。そう思った。その情報を基に、彼女に贈るプレゼントを考えてみた。
料理人に絶品の料理を作らせる。豪華の食事をふるまって、彼女に喜んでもらう。
いや、しかし。
女性を喜ばせるのなら、高価な宝石とかドレスとかプレゼントした方がいいのではないか。最初から料理なんて用意して喜ぶのかどうか、ちょっと不安になった。
不安になったが、ダメで元々という気持ちで歓迎の準備をさせることに。これで、受け入れてもらえる可能性を少しでも高くする。ダメだったら、仕方ない。
ダメになってしまった場合に備えて、潔く諦める覚悟も持っておかないと。
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