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護衛対象のお嬢様と ※護衛戦士視点
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「貴方は、そちらの敵に攻撃をお願いします」
「了解した」
指示を受けて、俺たちはモンスターを討伐する。向かってくる敵を斬り伏せると、敵の数は徐々に減っていった。そして、ついに最後の一体も倒すことに成功した。
「……ふぅー。これで終わりか?」
周囲を見回してみても、他の敵は見当たらない。もう大丈夫だろうと判断して、剣を下ろす。すると、俺のところに護衛対象の令嬢が駆け寄って来た。
「お疲れ様です、皆様!」
「モンスターは、すべて倒した。お嬢様、ケガはあまりせんか?」
俺が尋ねると、彼女は笑顔で頷いた。大丈夫そうだな。
しかし、戦闘が終わってすぐに、そんな表情が出来るなんて大したものだ。貴族の令息令嬢がダンジョン内で笑ったりするなんて、普通は出来ないんだけどな。
怖がって、遠くから戦闘を眺めるので精いっぱい。すぐ地上へ帰りたいと泣き喚く子もいる。なのに、我々に同行しているアデーレ様は余裕そうだ。
これまでに何度かダンジョンの儀式で護衛を担当したことがあるけど、これほどの度胸がある子を見たことがなかった。
そもそも、今回はお嬢様の要望で二回目のダンジョン挑戦である。一回目よりも、さらに余裕をもって対応しているように見える。
儀式を終えた貴族様は、二度とダンジョンに近寄りたくなるのが普通。トラウマになるらしい。それなのに、二度目の挑戦なんてなかなかできるものじゃない。
彼女は、たまに戦闘で前線に出てくることもある。危ないから止めようとしたのだが、本人が大丈夫だと言ってモンスターを倒してしまった。なかなかの動きで驚いた。あれは新人の戦士よりも上、中堅の戦士ぐらいの戦闘力がありそう。
それだけの実力があれば、戦闘に加わっても自分の身は守れるか。むしろ、戦力になる。
ダンジョンに入るのが怖いと言って、護衛の仕事だって嫌がる戦士が居るぐらいだ。それぐらい危険なのも確か。モンスターに反撃されて、死ぬ奴だっている。
もしかしたら、アデーレ様は危険意識が低いのか。怖さを感じる能力が欠落しているのかもしれないと思ったこともある。だが、その考えは違うようだ。
ちゃんと危機感はあるようだし、安全を第一に考えていることが伺える行動を取ることが多い。引き際もわきまえている。しっかりと、ダンジョンの危険性を認識しているように思う。
アデーレ様を担当する執事のブルーノ殿も、年齢のわりには戦える。彼が一緒にいるおかげで、安心して彼女を任せることも出来る。俺たちは戦いに集中すればいいから、楽なものだ。
「戦闘で体力の消耗は、大丈夫ですか? 少し休憩しましょう」
「先に進まないのか?」
「はい! ちょっと状況を整理します。ついでに休憩を」
「了解した。指示に従う」
そう言って彼女は鞄からノートを取り出した。そこにはびっしりと文字や図が書かれているのが見えた。どうやら、このダンジョン内の様子を記録しているようだ。
「そろそろ、休憩を終わりにして先に進みましょう」
準備が整ったことを確認してから、再び歩き出すことに。ここから先は、俺たちもあまり経験ないエリアだ。緊張が高まる。アデーレ様の命を守ることを第一優先として、慎重に進んでいく。
「了解した」
指示を受けて、俺たちはモンスターを討伐する。向かってくる敵を斬り伏せると、敵の数は徐々に減っていった。そして、ついに最後の一体も倒すことに成功した。
「……ふぅー。これで終わりか?」
周囲を見回してみても、他の敵は見当たらない。もう大丈夫だろうと判断して、剣を下ろす。すると、俺のところに護衛対象の令嬢が駆け寄って来た。
「お疲れ様です、皆様!」
「モンスターは、すべて倒した。お嬢様、ケガはあまりせんか?」
俺が尋ねると、彼女は笑顔で頷いた。大丈夫そうだな。
しかし、戦闘が終わってすぐに、そんな表情が出来るなんて大したものだ。貴族の令息令嬢がダンジョン内で笑ったりするなんて、普通は出来ないんだけどな。
怖がって、遠くから戦闘を眺めるので精いっぱい。すぐ地上へ帰りたいと泣き喚く子もいる。なのに、我々に同行しているアデーレ様は余裕そうだ。
これまでに何度かダンジョンの儀式で護衛を担当したことがあるけど、これほどの度胸がある子を見たことがなかった。
そもそも、今回はお嬢様の要望で二回目のダンジョン挑戦である。一回目よりも、さらに余裕をもって対応しているように見える。
儀式を終えた貴族様は、二度とダンジョンに近寄りたくなるのが普通。トラウマになるらしい。それなのに、二度目の挑戦なんてなかなかできるものじゃない。
彼女は、たまに戦闘で前線に出てくることもある。危ないから止めようとしたのだが、本人が大丈夫だと言ってモンスターを倒してしまった。なかなかの動きで驚いた。あれは新人の戦士よりも上、中堅の戦士ぐらいの戦闘力がありそう。
それだけの実力があれば、戦闘に加わっても自分の身は守れるか。むしろ、戦力になる。
ダンジョンに入るのが怖いと言って、護衛の仕事だって嫌がる戦士が居るぐらいだ。それぐらい危険なのも確か。モンスターに反撃されて、死ぬ奴だっている。
もしかしたら、アデーレ様は危険意識が低いのか。怖さを感じる能力が欠落しているのかもしれないと思ったこともある。だが、その考えは違うようだ。
ちゃんと危機感はあるようだし、安全を第一に考えていることが伺える行動を取ることが多い。引き際もわきまえている。しっかりと、ダンジョンの危険性を認識しているように思う。
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「先に進まないのか?」
「はい! ちょっと状況を整理します。ついでに休憩を」
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「そろそろ、休憩を終わりにして先に進みましょう」
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◆◆◆ 更新中の作品 ◆◆◆
【完結】婚約者を妹に取られましたが、社交パーティーの評価で見返してやるつもりです
https://www.alphapolis.co.jp/novel/88950443/595922033
【完結】欲しいというなら、あげましょう。婚約破棄したら返品は受け付けません。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/88950443/82917838
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