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日記1

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×月×日 はれ

転生したみたいなので、情報を整理するため日記を書くことにした
記憶が戻ったのは、つい先日のこと
自意識が芽生えた瞬間だった
これまでの記憶と前世の記憶が混ざり合って、今の私が誕生したみたい

とにかく情報を収集しないと



×月×日 くもり

私が生まれてきたのはファンタジーな世界
魔法とモンスターが存在する

せっかくこんな世界に生まれてきたので、世界各地を冒険でもしてみたい
貴族の娘である私には難しいことかもしれないけれど

とにかく最優先事項は、簡単に死なないよう強くなること
貴族の令嬢として生まれてきた私は、恵まれている
だけど自己防衛の手段を用意していたほうがいいと思う
何か起きてからじゃ、後悔しそうだから
この世界で生きていくために、強くなることは間違いじゃないはず



×月×日 あめ

転生特典は、おそらくこれだ
ステータスを確認すること
前世の記憶を引き継いだのも特典なのかな
もう少し、戦いに役立つような能力が欲しかったけど仕方ない
それは自分で鍛えることにしましょう

この世界に転生してくるとき、神様とは出会わなかった
転生した時に会話するものじゃないの?
定番とは違う?
もしかしたら記憶を失っているのかもね



×月×日 はれ

転生特典だと思われるステータス閲覧で色々と確認してみた
自分の現在のステータスはレベル2
HPの数値はそれなり MPの数値が少し多め だった
基準がわからない
他の誰かと比較してみないと
レベルは、低いのか高いのか
ステータスの数値は、多いのか少ないのか

ゲームのような世界
もしかしたら原作がある世界なのかも
ゲームとか、よくあるファンタジー小説的な?



×月×日 はれ

一晩考えてみたけれど、思い当たる作品は今のところない
物語の世界だったとして、私の立ち位置はどこだろう
主人公じゃないと思うけど
この先、世界に勇者とか現れるかも

私は、イベントに関わってくる登場人物なのか
モブキャラクターだったら嫌だなぁ

しかし、レベル2
これは高いのか低いのか
普通に暮らしているだけで経験値は手に入るのかな
早くレベルを上げたいな



×月×日 くもり

集中して見たら、他の人のステータスも確認できることが判明
どうやら、他の人はレベルだけしか見えない
HPやMPなどの細かな能力は見えない
私のレベルが低いから?

父親らしき人はレベル8 これが平均?
母親っぽい人はレベル5 男性に比べて女性は低いのかしら?
私を育ててくれた乳母はレベル11 他の人に比べて、レベルが高い 経験豊富?
世話してくれている老執事はレベル18 この人も高いわね

平均レベルは10ぐらいだった
屋敷の中で一番弱いのはレベル2の私で、その次は母親っぽい人
一番強いのがレベル18の老執事だった


レベルの違いで、どの程度の力量差があるのか
当然、レベルが高いほうが強いんだと思うけど

レベルの最大は、いくつなんだろう
もしかして、20とか?
そんなに上限は低いのか
99ぐらいまでありそうだけど
もしかしたら999とか?

レベルと年齢は関係なさそう、だけど
気になるわね



×月×日 はれ

仲間が必要かも
だけど、今の私が行動できる範囲は屋敷の中だけ
あと、少し広めのお庭

敷地の外には出してもらえない
早く、屋敷に居る人たちの中で信用できる人を見極めないと
その中から選んで仲間を作る

可能なら、レベルの高い老執事を仲間にしたい



×月×日 はれ

前にちょっとだけ書いたけれど、私は貴族の娘だ
どうやら私が生まれたのは公爵家らしい スゴイ!

でも色々と大変そうだし、責任とか重そう
この世界が物語から由来していたとして、私はどういう立ち位置のキャラクターなのかしら
前も気になったけれど、再び気になってきた

とても気になる
この疑問を、どうにかして解消したい

原作通りに動かないと世界が大変なことになるのかしら
世界崩壊の危機?

でも、本来の物語の流れを私は知らないし
今のところ、世界はとても平和だ
そもそも、原作が存在するのかもわからない

公爵家の令嬢ということは、主人公を助けるような役割とか?
もしかしたら、主人公の敵という可能性も
わからないや



×月×日 くもり

やっぱり早めにレベルを上げておきたい
でも、どうやって経験値を稼げばいいのか
戦闘の訓練とかすれば、経験値も入手できるかな?
早速、両親に頼んでみよう

戦い方を指南してもらいたい
優秀な先生を屋敷に招いて、戦い方を教えてもらうとか



×月×日 はれ

両親にお願いしたが、戦いの訓練は危ないから駄目だと言われた
残念だわ

でも、数日後にダンジョンの儀式というものを行うらしいことを教えてもらった
参加者は私
公爵家が保有する護衛の騎士と一緒にダンジョンに潜って、貴族としての度胸を試すようだ

度胸試し
そんな儀式があるなんてね

これは男女関係なく、貴族の家に生まれたら必ず行わなければならない儀式らしい
ダンジョンに入れるのは楽しみ
どんな場所だろう?
やっぱり薄暗くて、ジメジメしているのかな?



×月×日 はれ

度胸を試す儀式は無事に成功した
私のレベルが一気に10もアップした
えっと……、なぜ?
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