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第23話 後始末
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リカード王子から婚約破棄を告げられた後、私はすぐ屋敷に帰ってきた。そして、お父様にパーティーで起こった出来事について、全て報告した。実は、撮影機で記録していた映像も同時に見せながら説明する。
「なんて事だ……」
報告が終わると、お父様は頭を抱えて呟いた。迷惑をかけてしまい申し訳なく思うけれど、次の計画は既に考えていた。だから私は、自信を持って今後の計画について提案した。
「お父様、これを」
「ん? なんだ?」
呼びかけると、顔を上げるお父様。目の前に、紙を差し出す。
「これから先の方針について、私なりの考えをここにまとめてあります。ストランド伯爵家の当主であるお父様に、ぜひ協力してほしいのです」
「む」
今後の方針と目標と課題をまとめた紙を取り出し、お父様に渡した。受け取って、それに目を通す。するとお父様は、驚いて目を丸くしていた。
今後の話し合いで、リカード王子との婚約破棄は絶対に認めさせること。そして、王子側の浮気が原因だから賠償金の支払いを求める。
今後の私の結婚に関して、王家が口を出さないことを約束させる。可能であれば、私が発明した魔法道具をストランド伯爵家が自由に売買する権利を認めさせたい。
その辺りが、私の求めている成果だ。実際に交渉を行うのは、ストランド伯爵家の当主であるお父様になるだろう。だから、事前に話しておいた。
リカード王子の処分に関しては、王家に全て任せようと考えている。私から求めることは何も無い。興味もないから。むしろ、どんな処罰を与えるのか見てみたいわ。王室から除名するのか、王位継承権の剥奪だけに留めるか。病気の療養という名目で地方に送って、今後は政治に関わらないように一生幽閉する辺りが妥当かしらね。
向こう側から、何か要求があるかもしれない。今回の件で、浮気をしていた王子が圧倒的に不利で、しっかりと証拠を集めている私が圧倒的に有利だと思う。だけど、立場は王族である向こう側が上。それが厄介だった。
最悪の場合、他国に亡命することも考えている。
そういった内容のことをまとめて、書き記しておいた。
「む。まさか、こうなることをナディーンは予想していたのか?」
「いいえ。でも、リカード王子が浮気しているのは知っていたので。もしかしたら、こうなるかもしれないと考えていました。それで準備を」
「そうか」
私の答えを聞いて、ポツリと呟くお父様。
それから私は、お父様と二人きりで話し合った。
ストランド伯爵家の今後について。私の身の振り方。妹のメイヤをどう扱うか、に関しても。
メイヤについては、もう見捨ててしまって構わないと思っている。こうなる前に、改心させようと努力したけれども駄目だった。自分の意志で関わってきたのだから、彼女のことは諦めるしかない。自己責任だから。
だけど、お父様はもう少しだけ様子を見たいと言ってきた。あんな子でも、自分の娘だから甘くなってしまうのね。
お父様が決めたことだから、それ以上は何も言わないことにした。私は、あの子の面倒事に巻き込まれないよう準備しておくだけ。
「なんて事だ……」
報告が終わると、お父様は頭を抱えて呟いた。迷惑をかけてしまい申し訳なく思うけれど、次の計画は既に考えていた。だから私は、自信を持って今後の計画について提案した。
「お父様、これを」
「ん? なんだ?」
呼びかけると、顔を上げるお父様。目の前に、紙を差し出す。
「これから先の方針について、私なりの考えをここにまとめてあります。ストランド伯爵家の当主であるお父様に、ぜひ協力してほしいのです」
「む」
今後の方針と目標と課題をまとめた紙を取り出し、お父様に渡した。受け取って、それに目を通す。するとお父様は、驚いて目を丸くしていた。
今後の話し合いで、リカード王子との婚約破棄は絶対に認めさせること。そして、王子側の浮気が原因だから賠償金の支払いを求める。
今後の私の結婚に関して、王家が口を出さないことを約束させる。可能であれば、私が発明した魔法道具をストランド伯爵家が自由に売買する権利を認めさせたい。
その辺りが、私の求めている成果だ。実際に交渉を行うのは、ストランド伯爵家の当主であるお父様になるだろう。だから、事前に話しておいた。
リカード王子の処分に関しては、王家に全て任せようと考えている。私から求めることは何も無い。興味もないから。むしろ、どんな処罰を与えるのか見てみたいわ。王室から除名するのか、王位継承権の剥奪だけに留めるか。病気の療養という名目で地方に送って、今後は政治に関わらないように一生幽閉する辺りが妥当かしらね。
向こう側から、何か要求があるかもしれない。今回の件で、浮気をしていた王子が圧倒的に不利で、しっかりと証拠を集めている私が圧倒的に有利だと思う。だけど、立場は王族である向こう側が上。それが厄介だった。
最悪の場合、他国に亡命することも考えている。
そういった内容のことをまとめて、書き記しておいた。
「む。まさか、こうなることをナディーンは予想していたのか?」
「いいえ。でも、リカード王子が浮気しているのは知っていたので。もしかしたら、こうなるかもしれないと考えていました。それで準備を」
「そうか」
私の答えを聞いて、ポツリと呟くお父様。
それから私は、お父様と二人きりで話し合った。
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だけど、お父様はもう少しだけ様子を見たいと言ってきた。あんな子でも、自分の娘だから甘くなってしまうのね。
お父様が決めたことだから、それ以上は何も言わないことにした。私は、あの子の面倒事に巻き込まれないよう準備しておくだけ。
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