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第28話 後処理
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王都の火災を鎮圧してから、数日が経過した。協会のメンバーは、未だ街の復興に追われていた。
焼け落ちた瓦礫を片付け、負傷者の治療、そして緊急避難所を設置。被災した市民のために尽力した。
「まだまだ、やるべきことは多いわね……」
そう呟くと、隣で立っていたナディーヌが力強く頷く。
「ですが、ノエラ様。我々の活動によって、助かった命も数多くあります。すぐに、この街に活気を取り戻せるはずです」
「そうね」
ナディーヌの言葉通り、協会の活動は着実に実を結んでいた。緊急の避難所では、エミリーが子供たちを優しく励まし、元気づけている。そんな彼女の姿を見て、まだ治療が完了していない市民たちは安堵の表情を浮かべていた。すぐ彼らも回復して、元通りの生活に戻れるはず。
一方、ジャメルは被害状況を細かく記録しながら、復興計画を練っていた。
「ノエラ。少し休憩を取ったほうがいい。君は昨日から寝ていないだろう?」
そう気遣うジャメルに、私は軽く首を振る。
「心配しなくても、体力は大丈夫。これぐらい、教会で仕事をしていたときには日常茶飯事だったから。それにまだ、私にできることがあるはずよ。被災者の方々のために、もう少し頑張らせて」
「わかった。だが、本当にキツくなったら休むように」
「えぇ」
もちろん、私のように慣れていない協会のメンバーたちには休憩を指示する。私も合間を見つけて休むようにした。
それから数日後。街は、あっという間に活気を取り戻した。
私は協会の主要なメンバーを集めて、改めて協会の使命について語り始める。
「私たちが結束し、力を合わせれば、どんな困難でも乗り越えられる。それを、この復興作業で実感したわ」
私の言葉に、一同が深く頷く。
「困っている市民を助ける。それが、私たちのやるべきこと」
みんなも同じような気持ちのようで、同意するように頷いてくれた。
「しかし今回、教会の連中は最後まで動かなかったな」
「酷いです! 困っている人々を放置するなんて」
ナディーヌは教会が、誰一人として救援に来なかったことを怒っていた。エミリーも同じように怒っている。
「ジャメル。教会との付き合い方は、どうするべき?」
「私たちの活動は、決して神殿や王家と対立するためのものではありません」
私が問いかけると、そう切り出すジャメル。
「むしろ、協調の道を模索すべきでしょうね。そのためにも、慎重に行動する必要があります」
「協調、ね」
私としては、やっぱり教会にあまり良いイメージはない。一緒になりたくないな。いっそのこと潰してしまったほうが良いんじゃないか、という考えもある。
そんな事を考えている私に、エミリーも静かに意見を述べる。
「ジャメル様の言う通りです。市民の信頼を得たことで、私たちの責任は大きくなりました。一つ一つの行動が、協会の評判を左右するんです」
これから先のことを考えると、過激な行動は控えるべきかもね。それから私たちは、教会との関係、王家との関係についてどうするべきか話し合った。
そんな話し合いの最後に、私は決意を込めて言葉を紡ぐ。
「世のため、人のために。私たちの活動は、必ずや多くの人を救うはずよ。さらなる成長を目指して、共に頑張っていきましょう」
「「「はい!」」」
協会のやるべきこと、方向性は定まった。
焼け落ちた瓦礫を片付け、負傷者の治療、そして緊急避難所を設置。被災した市民のために尽力した。
「まだまだ、やるべきことは多いわね……」
そう呟くと、隣で立っていたナディーヌが力強く頷く。
「ですが、ノエラ様。我々の活動によって、助かった命も数多くあります。すぐに、この街に活気を取り戻せるはずです」
「そうね」
ナディーヌの言葉通り、協会の活動は着実に実を結んでいた。緊急の避難所では、エミリーが子供たちを優しく励まし、元気づけている。そんな彼女の姿を見て、まだ治療が完了していない市民たちは安堵の表情を浮かべていた。すぐ彼らも回復して、元通りの生活に戻れるはず。
一方、ジャメルは被害状況を細かく記録しながら、復興計画を練っていた。
「ノエラ。少し休憩を取ったほうがいい。君は昨日から寝ていないだろう?」
そう気遣うジャメルに、私は軽く首を振る。
「心配しなくても、体力は大丈夫。これぐらい、教会で仕事をしていたときには日常茶飯事だったから。それにまだ、私にできることがあるはずよ。被災者の方々のために、もう少し頑張らせて」
「わかった。だが、本当にキツくなったら休むように」
「えぇ」
もちろん、私のように慣れていない協会のメンバーたちには休憩を指示する。私も合間を見つけて休むようにした。
それから数日後。街は、あっという間に活気を取り戻した。
私は協会の主要なメンバーを集めて、改めて協会の使命について語り始める。
「私たちが結束し、力を合わせれば、どんな困難でも乗り越えられる。それを、この復興作業で実感したわ」
私の言葉に、一同が深く頷く。
「困っている市民を助ける。それが、私たちのやるべきこと」
みんなも同じような気持ちのようで、同意するように頷いてくれた。
「しかし今回、教会の連中は最後まで動かなかったな」
「酷いです! 困っている人々を放置するなんて」
ナディーヌは教会が、誰一人として救援に来なかったことを怒っていた。エミリーも同じように怒っている。
「ジャメル。教会との付き合い方は、どうするべき?」
「私たちの活動は、決して神殿や王家と対立するためのものではありません」
私が問いかけると、そう切り出すジャメル。
「むしろ、協調の道を模索すべきでしょうね。そのためにも、慎重に行動する必要があります」
「協調、ね」
私としては、やっぱり教会にあまり良いイメージはない。一緒になりたくないな。いっそのこと潰してしまったほうが良いんじゃないか、という考えもある。
そんな事を考えている私に、エミリーも静かに意見を述べる。
「ジャメル様の言う通りです。市民の信頼を得たことで、私たちの責任は大きくなりました。一つ一つの行動が、協会の評判を左右するんです」
これから先のことを考えると、過激な行動は控えるべきかもね。それから私たちは、教会との関係、王家との関係についてどうするべきか話し合った。
そんな話し合いの最後に、私は決意を込めて言葉を紡ぐ。
「世のため、人のために。私たちの活動は、必ずや多くの人を救うはずよ。さらなる成長を目指して、共に頑張っていきましょう」
「「「はい!」」」
協会のやるべきこと、方向性は定まった。
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