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第2章 学園編
第12話 男の子とは
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身体測定を終えて、教室に戻る。この後、ホームルームがあるから。
教室には担任が居なかったので、席を離れておしゃべりしたりしている生徒を眺めながら待機する。
楽しそうにおしゃべりしている集団の中にいる、ズボンを履いているけれど男子に見える人物を見る。先ほどの慶子さんだ。何度見ても男性にしか見えない。
他にも男性にしか見えないけどズボンを履いているから、女性と思われる人たちを観察してみる。身長が高く、全員170cm以上はあるだろう。
背が高いのが、羨ましい。
その時、あるひらめきが浮かんだ。
(部屋に置いてあったBL本。あれって、男女のペアだったかもしれない)
その後、ホームルームが終わって圭一君と合流し、帰宅する。
「結果、どうだった? 良かった?」
「結果って? 何の結果?」
いきなり話題が変わり、なんの結果かわからず聞き返す。
「何の結果って、きまってんじゃん! 男の子!」
「……男の子?」
「そうそう、生殖検査どうだった? 僕は62%! どう高いでしょ。まぁ、女子に子供を産んでもらうまで本当は分からないけど。最近は、技術の進歩でかなり数値の信頼度も上がったし、6割の確率で男の子になるみたいよ。楽しみだな」
どうやら話の流れから、色々と分かった。さっき実施した生殖検査とは、男の子が生まれる確率の事を調べていたらしい。
どうやって確率を出しているのか分からないが、確かに男性が少ないこの世界で、男の子が生まれてくる確率を調べる事は死活問題なのかもしれない。
「……たしか89%だったけど」
モニタに表示された数字を思い出し、伝える。
「……それ、ホント?」
何やら、今までにない真剣な顔でこちらに聞いてくる圭一くん。目が据わってる。
「どうやって上げたの!? 去年50%行ってなかったよね! 89%なんて、高い数字どうやって?」
圭一君に問い詰められたが、僕も分からないので答えられない。そんな事を話しているうちに、駅に到着したので彼と別れる。一緒に駅に降りて、まだ話を聞き出そうとしてきたので、強引に別れる。
家に到着すると早速、気になったので本棚を調べてみた。一ヶ月前に見て以来は、触ってすら居なかった本の数々。一冊を抜き取り、ページを開いてみる。
「うーん。わからん」
顔や体型では、男にしか見えない。胸を見てもおっぱいなのか胸筋なのか、判別がつかない。膨らんで居るように見えるが、女性のおっぱいほどの丸みがあるわけでもなく、筋肉のように見える。
これだけ見て、男性なのか女性なのか分からないなんて。僕は、とんでもない世界に来てしまったのかもしれない。今までの常識が、ここでは通用しないぞ。
今更になって、それを自覚した。
下半身を見れば、付いているか付いていないかが分かるのに。だけど残念な事に、あるいは幸いなのか、裸の下半身は描かれていない。
ただ、服装はスーツに下はズボンを履いている。この世界だと女性の服装になるのかな。一方は、スカートを履いているのでこっちは男性だろうか。服装を見たら男女のようにも見える。
本を閉じて、本棚に戻す。
「うーん」
記憶の中では、男の子のように見える女の子や、女の子のように見える男の子に、中性的な容姿をしていて性別が分からないこともたまにあるにはあった。
それに比べて、今は全く判断がつかない。ただ、僕の思う男らしい猛々しい人は、女性のようだ。そして、弱々しい女っぽい子が男性のようなんだと判断するしかないのか。
まるで、あべこべだった。
とりあえず、分からないことは置いておいて、家族の夕食を作ることにした。よく考えたら、そんなに悩むことでもないだろうし。
教室には担任が居なかったので、席を離れておしゃべりしたりしている生徒を眺めながら待機する。
楽しそうにおしゃべりしている集団の中にいる、ズボンを履いているけれど男子に見える人物を見る。先ほどの慶子さんだ。何度見ても男性にしか見えない。
他にも男性にしか見えないけどズボンを履いているから、女性と思われる人たちを観察してみる。身長が高く、全員170cm以上はあるだろう。
背が高いのが、羨ましい。
その時、あるひらめきが浮かんだ。
(部屋に置いてあったBL本。あれって、男女のペアだったかもしれない)
その後、ホームルームが終わって圭一君と合流し、帰宅する。
「結果、どうだった? 良かった?」
「結果って? 何の結果?」
いきなり話題が変わり、なんの結果かわからず聞き返す。
「何の結果って、きまってんじゃん! 男の子!」
「……男の子?」
「そうそう、生殖検査どうだった? 僕は62%! どう高いでしょ。まぁ、女子に子供を産んでもらうまで本当は分からないけど。最近は、技術の進歩でかなり数値の信頼度も上がったし、6割の確率で男の子になるみたいよ。楽しみだな」
どうやら話の流れから、色々と分かった。さっき実施した生殖検査とは、男の子が生まれる確率の事を調べていたらしい。
どうやって確率を出しているのか分からないが、確かに男性が少ないこの世界で、男の子が生まれてくる確率を調べる事は死活問題なのかもしれない。
「……たしか89%だったけど」
モニタに表示された数字を思い出し、伝える。
「……それ、ホント?」
何やら、今までにない真剣な顔でこちらに聞いてくる圭一くん。目が据わってる。
「どうやって上げたの!? 去年50%行ってなかったよね! 89%なんて、高い数字どうやって?」
圭一君に問い詰められたが、僕も分からないので答えられない。そんな事を話しているうちに、駅に到着したので彼と別れる。一緒に駅に降りて、まだ話を聞き出そうとしてきたので、強引に別れる。
家に到着すると早速、気になったので本棚を調べてみた。一ヶ月前に見て以来は、触ってすら居なかった本の数々。一冊を抜き取り、ページを開いてみる。
「うーん。わからん」
顔や体型では、男にしか見えない。胸を見てもおっぱいなのか胸筋なのか、判別がつかない。膨らんで居るように見えるが、女性のおっぱいほどの丸みがあるわけでもなく、筋肉のように見える。
これだけ見て、男性なのか女性なのか分からないなんて。僕は、とんでもない世界に来てしまったのかもしれない。今までの常識が、ここでは通用しないぞ。
今更になって、それを自覚した。
下半身を見れば、付いているか付いていないかが分かるのに。だけど残念な事に、あるいは幸いなのか、裸の下半身は描かれていない。
ただ、服装はスーツに下はズボンを履いている。この世界だと女性の服装になるのかな。一方は、スカートを履いているのでこっちは男性だろうか。服装を見たら男女のようにも見える。
本を閉じて、本棚に戻す。
「うーん」
記憶の中では、男の子のように見える女の子や、女の子のように見える男の子に、中性的な容姿をしていて性別が分からないこともたまにあるにはあった。
それに比べて、今は全く判断がつかない。ただ、僕の思う男らしい猛々しい人は、女性のようだ。そして、弱々しい女っぽい子が男性のようなんだと判断するしかないのか。
まるで、あべこべだった。
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