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第1章 姉妹編
第08話 お風呂場
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一階の一番奥にある扉をあけて、中に入る。
入ってすぐ右手にある電気スイッチを、押した。脱衣所と風呂場の電気がついた。脱衣所はかなりの広さで、洗面台と洗濯機が並んである。
服を脱いで、ワンピースの洗濯タグを確認。洗濯機でも大丈夫なモノだったので、中に放り込む。下着も脱いで同じように洗濯機に放り込んだ。お風呂に入っている間に洗っておきたい。
浴槽へのドアを開けて、中を見てみる。
シャワーと小さな鏡、正面には浴槽。その浴槽には、すでにお湯が張っていあって湯気が出ている。裸になり中に入って、シャワーを出す。
全身をひと通り、お湯で洗い流していく。そう言えば、シャンプーはどれを使えばいいのかな。置いてあった、青いボトルにシャンプーと書かれているのを見つける。これを借りよう。
ボトルからシャンプーを取り、まずは髪から洗った。スポンジが見当たらなかったので、身体は適当にシャワーで洗い流すだけで済ませた。
鏡を見る。
「起きてからヒゲ、生えないな」
一週間プラス三日間、髭剃りをしなかったはずの顎を触る。顎には、ヒゲの感触は無かった。もともと、体毛は薄い方で三日に一度ぐらいの頻度でしか剃らなかった。かなり楽で良かったが。
しかし今は、その時以上に全然ヒゲが生えてこない。これも、記憶と違うな。
高校生という年齢的なものもあるかもしれないけど、ヒゲの他にも体毛が全体的に薄い。腕やスネを見てみるが、やはりツルツルだった。
僕の記憶だと、高校生の頃は確かうっすら生えてた筈だけど。
ヒゲや体毛についての考察をやめて、お風呂に入る。かなりデカイ浴槽だ。手足が思い切り伸ばせる。グーッと身体を伸ばした後、ぐだっと力を抜く。
「フゥ! いい気持ちだ」
数分経ったぐらいで、身体が十分に温まった。沙綾さんを待たせているので、早く出ることにする。
「おっと、しまった。タオルと着替えの服を忘れた」
部屋に戻った時、タオルと服を持ってくれば良かったと後悔した。さっき着ていた服も、洗濯機の中で洗っている。失敗しちゃったな。
(確か、タオルは脱衣所の棚にあったように見えた)
「あった、あった」
浴槽から上がって、お風呂場を出る。洗濯機の上にある棚にタオルが何枚か畳んで置いてあった。これで、濡れたまま出ることは無くなった。
これを使わせてもらおうと、一枚を取り身体を拭き始める。拭き終わったタオルを腰に巻いた。裸は恥ずかしいが、下半身だけ隠したので大丈夫かな。さっさと部屋に戻って、着替えよう。
下半身にタオルを巻いた姿で、脱衣所を出る。
(あ、そうだ。先に、沙希さんにあがったことを伝えよう)
先に僕が入って、彼女を待たせてしまった。なるべく早く伝えてあげようと思い、着替える前に沙希さんのいる部屋に向かった。
「沙希さん、上がりましたよ」
「あぁ、わかった。ありが……」
顔をテレビから離してこちらに目を向ける。不自然に切れる返事。
「な、なんちゅう恰好してんだよ!」
立ち上がって、体をこちらに向け大きな声で言われる。やっぱり、タオルだけじゃまずかったか。先に着替えてから、伝えに来るべきだっかな。男だから、別に大丈夫だと思ったけれど。
「ごめんなさい、早く伝えようと……」
「いいから! 上を隠せ、上を!」
ドアに身体を隠して頭だけ見えるようにする。これで裸姿は見えなくなったはず。
「とにかく、お風呂上がったから次入ってね」
「わかったよ! いいから、早く自分の部屋に戻って着替えろ!」
「うん」
(ちゃんと伝わったようだし、部屋に戻ろう)
階段を上がり、自分の部屋に戻る。ここまでは誰にも出会わずに戻ってこれた。
(えーっと、服どこにあるかな)
部屋を見回すと、左手に扉があった。衣服を収納してそうなドアだった。その扉を開けて中を見る。
(うわっ、服がいっぱい)
予想していた通り、服があった。だが予想していたよりも、多くの洋服がハンガーに掛けられていた。
とにかく、今着る服をどうにかしようと下段にあるタンスを探す。中から、下着とパジャマを見つけ出すとそれを身につけた。これで、よし。
着替えを終えて、身体をベッドに横たえる。とても疲れた一日だった。そして今、かなり眠い。ぼーっと天井を見る。
(明日からどうすればいいか、香織さんに相談しないとな)
僕は眠気に身を任せて、目を閉じる。すると、そのまま眠ってしまった。
入ってすぐ右手にある電気スイッチを、押した。脱衣所と風呂場の電気がついた。脱衣所はかなりの広さで、洗面台と洗濯機が並んである。
服を脱いで、ワンピースの洗濯タグを確認。洗濯機でも大丈夫なモノだったので、中に放り込む。下着も脱いで同じように洗濯機に放り込んだ。お風呂に入っている間に洗っておきたい。
浴槽へのドアを開けて、中を見てみる。
シャワーと小さな鏡、正面には浴槽。その浴槽には、すでにお湯が張っていあって湯気が出ている。裸になり中に入って、シャワーを出す。
全身をひと通り、お湯で洗い流していく。そう言えば、シャンプーはどれを使えばいいのかな。置いてあった、青いボトルにシャンプーと書かれているのを見つける。これを借りよう。
ボトルからシャンプーを取り、まずは髪から洗った。スポンジが見当たらなかったので、身体は適当にシャワーで洗い流すだけで済ませた。
鏡を見る。
「起きてからヒゲ、生えないな」
一週間プラス三日間、髭剃りをしなかったはずの顎を触る。顎には、ヒゲの感触は無かった。もともと、体毛は薄い方で三日に一度ぐらいの頻度でしか剃らなかった。かなり楽で良かったが。
しかし今は、その時以上に全然ヒゲが生えてこない。これも、記憶と違うな。
高校生という年齢的なものもあるかもしれないけど、ヒゲの他にも体毛が全体的に薄い。腕やスネを見てみるが、やはりツルツルだった。
僕の記憶だと、高校生の頃は確かうっすら生えてた筈だけど。
ヒゲや体毛についての考察をやめて、お風呂に入る。かなりデカイ浴槽だ。手足が思い切り伸ばせる。グーッと身体を伸ばした後、ぐだっと力を抜く。
「フゥ! いい気持ちだ」
数分経ったぐらいで、身体が十分に温まった。沙綾さんを待たせているので、早く出ることにする。
「おっと、しまった。タオルと着替えの服を忘れた」
部屋に戻った時、タオルと服を持ってくれば良かったと後悔した。さっき着ていた服も、洗濯機の中で洗っている。失敗しちゃったな。
(確か、タオルは脱衣所の棚にあったように見えた)
「あった、あった」
浴槽から上がって、お風呂場を出る。洗濯機の上にある棚にタオルが何枚か畳んで置いてあった。これで、濡れたまま出ることは無くなった。
これを使わせてもらおうと、一枚を取り身体を拭き始める。拭き終わったタオルを腰に巻いた。裸は恥ずかしいが、下半身だけ隠したので大丈夫かな。さっさと部屋に戻って、着替えよう。
下半身にタオルを巻いた姿で、脱衣所を出る。
(あ、そうだ。先に、沙希さんにあがったことを伝えよう)
先に僕が入って、彼女を待たせてしまった。なるべく早く伝えてあげようと思い、着替える前に沙希さんのいる部屋に向かった。
「沙希さん、上がりましたよ」
「あぁ、わかった。ありが……」
顔をテレビから離してこちらに目を向ける。不自然に切れる返事。
「な、なんちゅう恰好してんだよ!」
立ち上がって、体をこちらに向け大きな声で言われる。やっぱり、タオルだけじゃまずかったか。先に着替えてから、伝えに来るべきだっかな。男だから、別に大丈夫だと思ったけれど。
「ごめんなさい、早く伝えようと……」
「いいから! 上を隠せ、上を!」
ドアに身体を隠して頭だけ見えるようにする。これで裸姿は見えなくなったはず。
「とにかく、お風呂上がったから次入ってね」
「わかったよ! いいから、早く自分の部屋に戻って着替えろ!」
「うん」
(ちゃんと伝わったようだし、部屋に戻ろう)
階段を上がり、自分の部屋に戻る。ここまでは誰にも出会わずに戻ってこれた。
(えーっと、服どこにあるかな)
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(うわっ、服がいっぱい)
予想していた通り、服があった。だが予想していたよりも、多くの洋服がハンガーに掛けられていた。
とにかく、今着る服をどうにかしようと下段にあるタンスを探す。中から、下着とパジャマを見つけ出すとそれを身につけた。これで、よし。
着替えを終えて、身体をベッドに横たえる。とても疲れた一日だった。そして今、かなり眠い。ぼーっと天井を見る。
(明日からどうすればいいか、香織さんに相談しないとな)
僕は眠気に身を任せて、目を閉じる。すると、そのまま眠ってしまった。
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