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第45話 その後の日常

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 私は、ラインヴァルトと結婚した。その後、とても幸せに暮らしている。

 ラインヴァルトからのプロボーズを受けた後すぐ、私の生まれ故郷のラクログダム王国は滅亡した。反乱軍と盗賊団などの活動が酷くなり、隣国が介入して制圧した。ファルスノ帝国も参加したそうだ。

 ラクログダム王国軍との戦いもあったらしいが、すぐに決着がついたという。その時にレナルド王子が捕縛された、という話を聞いた。かつての婚約者だけど、興味はなかった。その後の行方も知らない。

 各国がラクログダム王国を制圧した後、統治する土地を分割する会議が行われた。それぞれの国が支配する範囲を取り決めて、ラクログダム王国は滅びた。

 ラクログダム王国で暮らしていた、私の家族だった人達の行方も知らない。多くの貴族達が、王国の滅亡寸前の混乱した中で殺されたらしい。おそらく、ラフォン家の人達も殺されたんだと思う。

 私をラフォン家から追い出した、あの人達が死んだ。正直に言うと、ざまぁみろと思う気持ちも少しだけある。そして、悲しさもあった。やっぱり、家族を失うと悲しいんだ。あんな酷い家族だったとしても。

 そんな暗い気持ちに、囚われたりはしない。私を守ってくれると約束してくれた、ラインヴァルトが居てくれるから。ここまで、色々と助けてくれた人達が居るから。

 新しい家族になったラインヴァルトと、今を楽しく生きていきたい。



「あまり動いちゃ駄目だ。もう少し、安静にしていないと!」
「これぐらい大丈夫ですよ。ラインヴァルト様の子は頑丈ですから」

 私が席から立ち上がり、少し歩いただけでラインヴァルトが慌てだす。そんなに、心配しなくても大丈夫だけど。

「いいや。子供も当然大事だが、君の身体も心配だ。何かあったら大変だからな」
「心配してくれて、ありがとうございます」

 約束した通り彼は私のことを、とても大切にしてくれた。そして今も。もうすぐ、ラインヴァルトと私の子供が生まれてくる。

 どんな子が生まれてくるのか、今からとても楽しみだった。きっと、強くて賢い子が生まれてくてくれるだろう。

 私達のもとに生まれてきてくれる子に幸運を与えられるよう、母親として頑張る。ラインヴァルトと一緒に、これからもずっと。
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