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13周目(現代風あべこべ:野球監督)
第269-1話 何か出来ることは
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「理人、あれはダメだよ」
「ダメだったかな?」
野球部を見学した日の夜、真琴から電話があった。いつも穏やかな彼女が、珍しく険しい声で注意してくる。
「君は男の子なんだから、もっと用心しないと。ただでさえ常日頃から女に対しては警戒心が薄いのに、あれじゃあ危ないよ」
「警戒しているつもり、なんだけどね」
「全然、足りないよ! 本当に、あの変態教師には何もされていないんだね?」
「うん、特に何も。部屋に誘われたりしたけど、ちゃんと断ったし」
「あの女ッ! 絶対、行ったらダメだから。今後は、近寄らないようにすること! わかった?」
「わかったよ。あの先生には、近付かない」
必死な口調。真琴が心配する気持ちが伝わってくる。彼女の心配を和らげるために、しっかり約束する。あの先生には近寄らないようにする。
しかし、あんな人が野球部の顧問を務めていることが判明した。また、変な先生と出会ってしまったな。相変わらず、運が悪いのか。ただ今回は、自分より周りの人に影響が出ている。あの顧問がチームの監督ということは、かなり大変だろう。
なんとかしてあげたいけれど、どうすればいいのか。
部屋に誘われた件を学校に報告すれば、あの顧問の先生は異動になるかもしれない。別の顧問の先生が来てくれるかも。けれど、問題が大きくなって野球部の活動が休止になる可能性もある。そうなってしまうと、楓と真琴の2人が目指すプロの道が遠ざかってしまうかも。
そんな展開にならないように、あまり大きな騒ぎにしたくない。顧問の先生だけをどうにかして、代わってもらうことは出来ないだろうか。
今のままじゃ2人が顧問に冷遇されて、試合にも出してもらえずに、活躍の機会も与えてもらえないかも。
そんな俺の予想は、当たってしまった。
「私たちが理人と同じ島から来たことを突き止めて、あの先生に嫉妬されてるよ」
俺たちの関係を知った、顧問の先生。その後から2人に対する練習の指示も適当になり、試合には絶対に出さないという態度らしい。練習試合すら、出してもらえないらしい。
せっかく島で鍛えてきた能力を発揮できないなんて。
「ごめん。俺のせいで、2人に迷惑かけたかも」
「そんな事ない! 悪いのは、あの変態教師だから」
真琴が励ましてくれる。それでも、俺のせいで、2人に迷惑をかけたのは確かだ。
「ダメだったかな?」
野球部を見学した日の夜、真琴から電話があった。いつも穏やかな彼女が、珍しく険しい声で注意してくる。
「君は男の子なんだから、もっと用心しないと。ただでさえ常日頃から女に対しては警戒心が薄いのに、あれじゃあ危ないよ」
「警戒しているつもり、なんだけどね」
「全然、足りないよ! 本当に、あの変態教師には何もされていないんだね?」
「うん、特に何も。部屋に誘われたりしたけど、ちゃんと断ったし」
「あの女ッ! 絶対、行ったらダメだから。今後は、近寄らないようにすること! わかった?」
「わかったよ。あの先生には、近付かない」
必死な口調。真琴が心配する気持ちが伝わってくる。彼女の心配を和らげるために、しっかり約束する。あの先生には近寄らないようにする。
しかし、あんな人が野球部の顧問を務めていることが判明した。また、変な先生と出会ってしまったな。相変わらず、運が悪いのか。ただ今回は、自分より周りの人に影響が出ている。あの顧問がチームの監督ということは、かなり大変だろう。
なんとかしてあげたいけれど、どうすればいいのか。
部屋に誘われた件を学校に報告すれば、あの顧問の先生は異動になるかもしれない。別の顧問の先生が来てくれるかも。けれど、問題が大きくなって野球部の活動が休止になる可能性もある。そうなってしまうと、楓と真琴の2人が目指すプロの道が遠ざかってしまうかも。
そんな展開にならないように、あまり大きな騒ぎにしたくない。顧問の先生だけをどうにかして、代わってもらうことは出来ないだろうか。
今のままじゃ2人が顧問に冷遇されて、試合にも出してもらえずに、活躍の機会も与えてもらえないかも。
そんな俺の予想は、当たってしまった。
「私たちが理人と同じ島から来たことを突き止めて、あの先生に嫉妬されてるよ」
俺たちの関係を知った、顧問の先生。その後から2人に対する練習の指示も適当になり、試合には絶対に出さないという態度らしい。練習試合すら、出してもらえないらしい。
せっかく島で鍛えてきた能力を発揮できないなんて。
「ごめん。俺のせいで、2人に迷惑かけたかも」
「そんな事ない! 悪いのは、あの変態教師だから」
真琴が励ましてくれる。それでも、俺のせいで、2人に迷惑をかけたのは確かだ。
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