転生人生ごっちゃまぜ~数多の世界に転生を繰り返す、とある旅人のお話~

キョウキョウ

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12周目(異世界ファンタジー:錬金術師)

第255-2話 状況の再確認と整理

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「リヒト先生、出来ました!」

 錬金が無事に成功して、生成したアイテムを嬉しそうに見せてくるマルガリータ。彼女は失敗しなくなった。彼女の作ったアイテムを受け取って、道具を使って品質をチェックする。

「どれどれ。うん、なかなか良い出来だね」
「本当ですか! ありがとうございます!」

 マルガリータが錬金したアイテムの品質は、かなり高かった。短期間で、ここまで出来るようになったのかと驚く。本当に凄いと思う。

 マルガリータは錬金術の基礎に関して、すぐ習得した。その後は、どんどん新しいレシピを覚えて、錬金術の腕を磨き続けている。そんな彼女に、次は何を教えようかと、考えるのが楽しい。非常に優秀な生徒だから。

 初めて教えたときから感じていたけど、マルガリータには錬金術に対する類稀なる才能があるようだ。一番最初は躓いてしまったようだけど、錬金術を一度成功させた後はスムーズだった。すぐに知識を覚えて、技術も苦労することなく習得していく。

 その習熟スピードは、かなり早いだろう。比較できるほど、誰かに錬金術を教えてきたわけじゃなが。それでも、彼女の成長の早さが凄いことは分かる。

 特にマルガリータは、理解力が優れている。その辺りの能力を伸ばしていくのが、彼女のためになりそうだ。

 彼女のような生徒が、最初の部分で躓いてたいというのが、もったいない。他にも同じように才能を秘めている生徒が埋もれているかもしれない。やはり学園の教育の見直しは、必須だろうと感じていた。

 そんな彼女は今、出来るようになった錬金術を順調に楽しく学んでいる。学習意欲も高い。

 だが、慣れてしまったり満足してしまうと、意欲が低下してしまうかも。その時、どうしてあげるべきか考えておかないと。新しい課題を与えるのか、彼女の好奇心を刺激するような講義をするのか。そのあたりも重要だと思う。

 おばあちゃんから錬金術を習っていた時のことを思い出したり、別の世界で先生をしていた時の経験を思い出しながら、マルガリータを指導する方法について考える。どうすればいいか。

「先生、次は何を教えてくれますか?」
「そうだな。次は、錬金術の基本的な部分をもうちょっと詳しくやってみようか」
「はい、よろしくお願いします!」

 楽しく学んでいる彼女と共に、錬金術の修行を続ける。
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