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12周目(異世界ファンタジー:錬金術師)
第253-1話 教えてみた結果は
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マルガリータに魔力の扱い方について、一から順番に教えた。
彼女は、指導を素直に聞くてくれた。教えてすぐ何かを掴んだようだ。それから、1時間ぐらいで基礎的な部分を習得した。
「こう、ですか?」
「うん、そう。そんな感じで」
目を閉じ、ゆっくりと呼吸をするマルガリータ。彼女の身体の中で、上手く魔力が循環している。自分の体に内包している大量の魔力をコントロールするコツを掴んだ後は、魔力の扱い方にすぐ慣れたようだ。まだまだ未熟な部分はあるけれど、それは時間を掛けて練習すれば、すぐに上達するだろう。
少し教えただけで、これだけ出来れば十分だ。
「ふぅ……。ありがとうございます先生! 先生のお陰で、なんとなく魔力の扱い方というものが、分かったような気がします」
「俺は、ちょっとしたコツを教えただけ。それで、すぐ自分のものに出来ていたよ。それは、マルガリータの理解力が高いお陰だ。自分の力でも有るんだから、ちゃんと自信を持って」
「はい!」
マルガリータに魔力を扱う才能が無かったワケじゃないみたい。
ちょっとしたコツを理解すれば、すぐに出来たんだから。むしろ、たった1時間で習得してしまった彼女は、かなり優秀な方だと思う。今まで、マルガリータが魔力の扱い方について、どうやって習ってきたのか聞いてみた。
「今まで指導してもらった先生方に魔力の扱い方について指摘されたことは、一度もありませんでした」
「そうなのか」
「魔力の授業は受けました。そこで私は、魔力がたくさんあるから優秀だって褒められました」
「確かに、マルガリータが身体の中に保有している魔力の量は普通より多いほうだと思う。だけど、それを扱う技術が足りていなかったね」
魔力の授業は行っているみたい。その時点で、つまずいていた。その後から、授業についていけなくなったらしい。錬金を成功させることも出来なかった。
むしろ授業では、魔力については優秀だと褒められていたとか。
学長であるマデリーネさんの娘だからと配慮をして、彼女を教えていた先生たちがマルガリータの問題を指摘することが出来なかった、とか。余計なトラブルを避けるために? 下手な教え方をして失敗したら、責任問題がどうこう……。そんな大人の事情があったのかもしれない。
それでも、こんな基本的なことなら普通の錬金術師なら分かると思う。それこそ、おばあちゃんの弟子だったらしいマデリーネさんが、錬金を失敗する原因が分かっていなかったのが不思議だった。
俺は何か、勘違いしているのかな。何か見落としているのであれば、彼女の様子を注意して観察し続けなければ。マルガリータが、大変なことにならないよう。
彼女は、指導を素直に聞くてくれた。教えてすぐ何かを掴んだようだ。それから、1時間ぐらいで基礎的な部分を習得した。
「こう、ですか?」
「うん、そう。そんな感じで」
目を閉じ、ゆっくりと呼吸をするマルガリータ。彼女の身体の中で、上手く魔力が循環している。自分の体に内包している大量の魔力をコントロールするコツを掴んだ後は、魔力の扱い方にすぐ慣れたようだ。まだまだ未熟な部分はあるけれど、それは時間を掛けて練習すれば、すぐに上達するだろう。
少し教えただけで、これだけ出来れば十分だ。
「ふぅ……。ありがとうございます先生! 先生のお陰で、なんとなく魔力の扱い方というものが、分かったような気がします」
「俺は、ちょっとしたコツを教えただけ。それで、すぐ自分のものに出来ていたよ。それは、マルガリータの理解力が高いお陰だ。自分の力でも有るんだから、ちゃんと自信を持って」
「はい!」
マルガリータに魔力を扱う才能が無かったワケじゃないみたい。
ちょっとしたコツを理解すれば、すぐに出来たんだから。むしろ、たった1時間で習得してしまった彼女は、かなり優秀な方だと思う。今まで、マルガリータが魔力の扱い方について、どうやって習ってきたのか聞いてみた。
「今まで指導してもらった先生方に魔力の扱い方について指摘されたことは、一度もありませんでした」
「そうなのか」
「魔力の授業は受けました。そこで私は、魔力がたくさんあるから優秀だって褒められました」
「確かに、マルガリータが身体の中に保有している魔力の量は普通より多いほうだと思う。だけど、それを扱う技術が足りていなかったね」
魔力の授業は行っているみたい。その時点で、つまずいていた。その後から、授業についていけなくなったらしい。錬金を成功させることも出来なかった。
むしろ授業では、魔力については優秀だと褒められていたとか。
学長であるマデリーネさんの娘だからと配慮をして、彼女を教えていた先生たちがマルガリータの問題を指摘することが出来なかった、とか。余計なトラブルを避けるために? 下手な教え方をして失敗したら、責任問題がどうこう……。そんな大人の事情があったのかもしれない。
それでも、こんな基本的なことなら普通の錬金術師なら分かると思う。それこそ、おばあちゃんの弟子だったらしいマデリーネさんが、錬金を失敗する原因が分かっていなかったのが不思議だった。
俺は何か、勘違いしているのかな。何か見落としているのであれば、彼女の様子を注意して観察し続けなければ。マルガリータが、大変なことにならないよう。
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