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12周目(異世界ファンタジー:錬金術師)
第252-1話 新たな拠点の整理と錬金
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学園から10分ほど歩くと、住宅地区に辿り着いた。
子どもたちが、道に出て遊んでいる。その側で見守りながら、何か作業をしている女性たち。子どもたちの母親かな。ここで暮らしている人たちのようだな。
そんな光景を横目で見ながら路地裏の中に入って、すぐにあった一軒家。その家がマデリーネさんの用意してくれた、俺の生活拠点らしい。学園から近いので通学にも良さそうかな。良い場所を用意してもらった。
「ん」
扉を開けて中に入ると、ちょっと埃っぽい。これは、しっかりと掃除しないといけないな。家具や錬金道具を設置する前に、大掃除しようか。
まずは窓を開けて、空気を入れ替える。アイテムボックスから掃除用具を取り出して、部屋の掃除を始めた。
「手伝います」
「ん? 手伝ってくれるのかい?」
一緒について来たマルガリータが、掃除を手伝うと申し出てくれた。
「見ているだけじゃ、申し訳ないですから」
「それじゃあ、お願いするね」
見学しに来ただけなのかと思ったら、手伝ってくれると言うのでお願いする。何もしないで、見ているだけじゃ気まずいのも分かるから。ということで、2人で部屋の掃除を始めた。
「箒で、床を掃いてくれるかい?」
「わかりました」
指示すると、マルガリータは素直に従って働いてくれた。箒を受け取ると、黙々と床を掃除してくれる。
彼女には後で、掃除を手伝ってくれたお礼を何か返さないといけないな。錬金術を教えることとは別で、何か報酬を用意しないと。何がいいかな。
彼女が床掃除をしていくれている合間に俺は持っている家具など設置して、生活が出来るように整えていく。それから、錬金釜も置いて作業できるようにした。
「とりあえず、これでいいかな」
1時間ほど部屋の中を片付けて、生活できるように整えた。まだまだ掃除したり、整理するモノがある。けれど一旦、これで完了にしておこう。今は、マルガリータも居るから。
「ありがとう、助かったよ」
「いえ」
短い言葉で返事するマルガリータ。手助けしてくれた。でもまだ、警戒するような雰囲気もある。それが、当たり前の反応だと思う。まず先に、彼女の信頼を得ないといけないかな。錬金術を扱えることを実際に見せたほうが分かりやすいか。
「じゃあ、ちょっと時間もあるから。錬金を見てみようか?」
「お願いします」
錬金という言葉に反応して、マルガリータは真剣な表情で背筋を伸ばした。学ぼうとする意欲は素晴らしい。
「まず最初に、俺が錬金するよ。その後に、マルガリータが錬金する様子を見せてくれるかな」
「はい」
何を錬金しようかな。とりあえず、初心者向けの物から錬金してみようか。新たな拠点に設置したばかりの錬金釜の調整も兼ねて、気をつけながら行う。
錬金する物を決めて、採取しておいた素材を吟味。選んだものを錬金釜の中に放り込む。そこに、杖を突っ込んで魔力と混ぜ合わせる。
「え……? えっ!?」
「はい。こんな感じかな」
錬金術の基本である、作用薬を錬金して見せた。いつものように錬金してみると、背後からマルガリータの驚く声が聞こえてきた。そんなに驚くようなことを披露したつもりは、ないんだが。
そういえば、ユノヘルの村でマデリーネさんの目の前で錬金をした時も同じような反応だった気がするな。
子どもたちが、道に出て遊んでいる。その側で見守りながら、何か作業をしている女性たち。子どもたちの母親かな。ここで暮らしている人たちのようだな。
そんな光景を横目で見ながら路地裏の中に入って、すぐにあった一軒家。その家がマデリーネさんの用意してくれた、俺の生活拠点らしい。学園から近いので通学にも良さそうかな。良い場所を用意してもらった。
「ん」
扉を開けて中に入ると、ちょっと埃っぽい。これは、しっかりと掃除しないといけないな。家具や錬金道具を設置する前に、大掃除しようか。
まずは窓を開けて、空気を入れ替える。アイテムボックスから掃除用具を取り出して、部屋の掃除を始めた。
「手伝います」
「ん? 手伝ってくれるのかい?」
一緒について来たマルガリータが、掃除を手伝うと申し出てくれた。
「見ているだけじゃ、申し訳ないですから」
「それじゃあ、お願いするね」
見学しに来ただけなのかと思ったら、手伝ってくれると言うのでお願いする。何もしないで、見ているだけじゃ気まずいのも分かるから。ということで、2人で部屋の掃除を始めた。
「箒で、床を掃いてくれるかい?」
「わかりました」
指示すると、マルガリータは素直に従って働いてくれた。箒を受け取ると、黙々と床を掃除してくれる。
彼女には後で、掃除を手伝ってくれたお礼を何か返さないといけないな。錬金術を教えることとは別で、何か報酬を用意しないと。何がいいかな。
彼女が床掃除をしていくれている合間に俺は持っている家具など設置して、生活が出来るように整えていく。それから、錬金釜も置いて作業できるようにした。
「とりあえず、これでいいかな」
1時間ほど部屋の中を片付けて、生活できるように整えた。まだまだ掃除したり、整理するモノがある。けれど一旦、これで完了にしておこう。今は、マルガリータも居るから。
「ありがとう、助かったよ」
「いえ」
短い言葉で返事するマルガリータ。手助けしてくれた。でもまだ、警戒するような雰囲気もある。それが、当たり前の反応だと思う。まず先に、彼女の信頼を得ないといけないかな。錬金術を扱えることを実際に見せたほうが分かりやすいか。
「じゃあ、ちょっと時間もあるから。錬金を見てみようか?」
「お願いします」
錬金という言葉に反応して、マルガリータは真剣な表情で背筋を伸ばした。学ぼうとする意欲は素晴らしい。
「まず最初に、俺が錬金するよ。その後に、マルガリータが錬金する様子を見せてくれるかな」
「はい」
何を錬金しようかな。とりあえず、初心者向けの物から錬金してみようか。新たな拠点に設置したばかりの錬金釜の調整も兼ねて、気をつけながら行う。
錬金する物を決めて、採取しておいた素材を吟味。選んだものを錬金釜の中に放り込む。そこに、杖を突っ込んで魔力と混ぜ合わせる。
「え……? えっ!?」
「はい。こんな感じかな」
錬金術の基本である、作用薬を錬金して見せた。いつものように錬金してみると、背後からマルガリータの驚く声が聞こえてきた。そんなに驚くようなことを披露したつもりは、ないんだが。
そういえば、ユノヘルの村でマデリーネさんの目の前で錬金をした時も同じような反応だった気がするな。
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