254 / 310
12周目(異世界ファンタジー:錬金術師)
第243話 救いの錬金術師
しおりを挟む
「今日は、村を見回ってみようか。リヒトも一緒についてきなさい」
「わかった」
おばあちゃんと一緒に、ユノヘルの村を見回る。いつもは、おばあちゃんが1人で村を巡っているらしい。けれど今日は一緒に、俺も行くことになった。
横に並んで歩いていると、とある家の前で立ち止まった。ここは、グニラさんの家だったかな。かなり高齢の女性が1人で暮らしている家だ。
「そういえば最近、体の調子が悪いと言っていたな」
おばあちゃんは失礼するよ、と言って勝手に玄関の扉を開ける。そのまま、返事を待たずに家の中へ入っていった。無断で入って大丈夫なのだろうかと心配しながら、俺も後を追う。
「グニラ、調子はどうだい?」
「マルグレット様。わざわざ、どうもすいません」
部屋の中に入ると、ベッドの上で寝ているグニラさんが居た。彼女は、顔色が悪く体調もよく無さそうだった。ベッドから身体を起こして、おばあちゃんに挨拶する。
「ふむ。また体調を崩しているのか」
「申し訳ありません。また、体の具合が悪くなって」
「気にするな。そういう年齢だから、仕方ない」
会話をするおばあちゃんは、グニラさんの様子を観察している。その横に立って、俺は2人の様子を見ていた。
「どんな具合じゃ?」
「いつものように、体がだるい感じです」
「痛む部分は、あるか?」
「お腹の辺りと、背中が痛みます」
おばあちゃんは、会話を続けながら腰から提げていた袋からアイテムを取り出す。小さな袋には収まりきらないサイズのアイテムが、袋の中から出てきた。まるで俺のアイテムボックスの能力のように異空間から取り出したような感じである。研究室に置いてある箱と同じような効果で、どうやら錬金道具らしい。錬金術では、そういう道具を作り出せるらしい。本当に、すごい技術だな。
「ほら、薬じゃ。飲んでみろ」
「ありがとうございます」
袋の中から取り出した、瓶に入った緑色の薬を渡した。その薬も錬金術で作成したもの。受け取ってすぐ、何の疑いもなく飲み込むグラニさん。すると、瞬時に顔色が良くなっていく。かなり即効性のある薬だった。
「だいぶ楽になりました」
「何かあれば、すぐに呼べ。わしと同じように、お前さんもかなり年老いているぞ。ちょっとしたことでも命の危険につながるから。油断しないように」
「わかりました。ありがとうこざいます、お代を」
「いらん。じゃあ、わしは行くからな」
薬代の受け取りを拒否すると、おばあちゃんはさっさと家から出ていこうとする。治療費は受け取らないようだ。
「貴方は、リヒトくん。マルグレット様に錬金術を教えてもらっているのね」
「そうです」
俺も、おばあちゃんの後に続いて一緒に家を出ようとした。すると、グニラさんに話しかけられた。
「マルグレット様は、モンスターに襲撃されたユノヘルの村を救って下さったとても偉大な方だから。ちゃんと、あの方の意志を受け継ぐのよ」
「モンスターから村を救った?」
おばあちゃんが村の人たちに、とても慕われているのは以前から知っていた。
錬金術を駆使して、村人たちを助けて回っているから。そう思っていたんだけど、過去にモンスターの襲撃から村を救ったことがあるらしい。それは初耳の話だった。
そんな勇ましい過去が、おばあちゃんにはあったようだ。
「そうよ。モンスターから村を取り返して、復興まで手伝ってくれたの。救いの錬金術師とは、まさにマルグレット様のこと」
おばあちゃんにの過去についてグニラさんからと話していると、玄関の方から声が聞こえてきた。
「恥ずかしいからやめろ。もう、何十年も前の遠い昔のことだ。そんなことよりも、さぁリヒト行くよ」
「わかった。元気でね、グニラさん」
「ありがとう。お仕事がんばってね、リヒトくん」
グニラさんに別れを告げて、家を出る。そこには顔を赤くしているおばあちゃんが待っていた。さっき言った、恥ずかしいという言葉は本当だったみたい。村や人々を助けるなんて立派なことだと思うから、恥ずかしく思う必要はないのにね。
おばあちゃんが救いの錬金術師と呼ばれていることを、今日初めて知った。そんな過去があったなんてね。
救いの錬金術師とは、二つ名みたいなものだろうか。この村には、おばあちゃんの他に錬金術師は居ない。比較対象が居ないから、彼女が錬金術師としてどのぐらいの実力者なのか、実際のところは分からない。だけど、俺のおばあちゃんがとても立派だということは理解した。
そんな立派な人に、俺は錬金術を習っていたようだ。これは、彼女の名を傷付けないように、より一層気を引き締めて錬金術の勉強に取り組まないといけない、と思った。
それから、俺たち2人は村の中を歩いて回った。困っている村の人を見つけると、錬金術で作り出したアイテムを渡して次々と助けていくおばあちゃん。その横で俺は静かにしながら、助ける人たちの様子を観察した。そうやって、手助けしていくのかと見学していた。
畑仕事が楽になるような錬金アイテムの農具を配ったり、畑を荒らす野生動物やらモンスターなど被害を防止するための錬金アイテムを設置したり。その他に、家庭の料理を豪華にするための調味料を奥さんたちに分け与えたり。その調味料も錬金術で作ったものらしい。
錬金術を使えるようになれば、色々なモノが作れる。とても便利な技術だった。
「ありがとうございます、マルグレット様。これが商品のお代です」
「うむ。確かに受け取った」
「これで、美味しい料理が作れます」
「存分に活用してくれ。では、私たちはこれで。失礼する」
道具や調味料などは、代金を受け取っていた。収穫した野菜や、加工した肉などの食料。手作りのお酒、織った服などをお金の代わりに頂いていた。どうやら、病気の人からは何も受け取らないようにしているらしい。その他の人たちからは、手助けの対価として何かをちゃんと受け取っている。ただの人助けではない、ということか。でも、その方が健全な気がするので良かった。
おばあちゃんが助けた住人はみんな笑顔を浮かべていて、村は活気に満ちていた。いつか俺も錬金術で自由自在に便利なアイテムを作り出せるようになって、村に住む人たちの役に立てるよう錬金術を学んでいこうと、心に誓った。
「わかった」
おばあちゃんと一緒に、ユノヘルの村を見回る。いつもは、おばあちゃんが1人で村を巡っているらしい。けれど今日は一緒に、俺も行くことになった。
横に並んで歩いていると、とある家の前で立ち止まった。ここは、グニラさんの家だったかな。かなり高齢の女性が1人で暮らしている家だ。
「そういえば最近、体の調子が悪いと言っていたな」
おばあちゃんは失礼するよ、と言って勝手に玄関の扉を開ける。そのまま、返事を待たずに家の中へ入っていった。無断で入って大丈夫なのだろうかと心配しながら、俺も後を追う。
「グニラ、調子はどうだい?」
「マルグレット様。わざわざ、どうもすいません」
部屋の中に入ると、ベッドの上で寝ているグニラさんが居た。彼女は、顔色が悪く体調もよく無さそうだった。ベッドから身体を起こして、おばあちゃんに挨拶する。
「ふむ。また体調を崩しているのか」
「申し訳ありません。また、体の具合が悪くなって」
「気にするな。そういう年齢だから、仕方ない」
会話をするおばあちゃんは、グニラさんの様子を観察している。その横に立って、俺は2人の様子を見ていた。
「どんな具合じゃ?」
「いつものように、体がだるい感じです」
「痛む部分は、あるか?」
「お腹の辺りと、背中が痛みます」
おばあちゃんは、会話を続けながら腰から提げていた袋からアイテムを取り出す。小さな袋には収まりきらないサイズのアイテムが、袋の中から出てきた。まるで俺のアイテムボックスの能力のように異空間から取り出したような感じである。研究室に置いてある箱と同じような効果で、どうやら錬金道具らしい。錬金術では、そういう道具を作り出せるらしい。本当に、すごい技術だな。
「ほら、薬じゃ。飲んでみろ」
「ありがとうございます」
袋の中から取り出した、瓶に入った緑色の薬を渡した。その薬も錬金術で作成したもの。受け取ってすぐ、何の疑いもなく飲み込むグラニさん。すると、瞬時に顔色が良くなっていく。かなり即効性のある薬だった。
「だいぶ楽になりました」
「何かあれば、すぐに呼べ。わしと同じように、お前さんもかなり年老いているぞ。ちょっとしたことでも命の危険につながるから。油断しないように」
「わかりました。ありがとうこざいます、お代を」
「いらん。じゃあ、わしは行くからな」
薬代の受け取りを拒否すると、おばあちゃんはさっさと家から出ていこうとする。治療費は受け取らないようだ。
「貴方は、リヒトくん。マルグレット様に錬金術を教えてもらっているのね」
「そうです」
俺も、おばあちゃんの後に続いて一緒に家を出ようとした。すると、グニラさんに話しかけられた。
「マルグレット様は、モンスターに襲撃されたユノヘルの村を救って下さったとても偉大な方だから。ちゃんと、あの方の意志を受け継ぐのよ」
「モンスターから村を救った?」
おばあちゃんが村の人たちに、とても慕われているのは以前から知っていた。
錬金術を駆使して、村人たちを助けて回っているから。そう思っていたんだけど、過去にモンスターの襲撃から村を救ったことがあるらしい。それは初耳の話だった。
そんな勇ましい過去が、おばあちゃんにはあったようだ。
「そうよ。モンスターから村を取り返して、復興まで手伝ってくれたの。救いの錬金術師とは、まさにマルグレット様のこと」
おばあちゃんにの過去についてグニラさんからと話していると、玄関の方から声が聞こえてきた。
「恥ずかしいからやめろ。もう、何十年も前の遠い昔のことだ。そんなことよりも、さぁリヒト行くよ」
「わかった。元気でね、グニラさん」
「ありがとう。お仕事がんばってね、リヒトくん」
グニラさんに別れを告げて、家を出る。そこには顔を赤くしているおばあちゃんが待っていた。さっき言った、恥ずかしいという言葉は本当だったみたい。村や人々を助けるなんて立派なことだと思うから、恥ずかしく思う必要はないのにね。
おばあちゃんが救いの錬金術師と呼ばれていることを、今日初めて知った。そんな過去があったなんてね。
救いの錬金術師とは、二つ名みたいなものだろうか。この村には、おばあちゃんの他に錬金術師は居ない。比較対象が居ないから、彼女が錬金術師としてどのぐらいの実力者なのか、実際のところは分からない。だけど、俺のおばあちゃんがとても立派だということは理解した。
そんな立派な人に、俺は錬金術を習っていたようだ。これは、彼女の名を傷付けないように、より一層気を引き締めて錬金術の勉強に取り組まないといけない、と思った。
それから、俺たち2人は村の中を歩いて回った。困っている村の人を見つけると、錬金術で作り出したアイテムを渡して次々と助けていくおばあちゃん。その横で俺は静かにしながら、助ける人たちの様子を観察した。そうやって、手助けしていくのかと見学していた。
畑仕事が楽になるような錬金アイテムの農具を配ったり、畑を荒らす野生動物やらモンスターなど被害を防止するための錬金アイテムを設置したり。その他に、家庭の料理を豪華にするための調味料を奥さんたちに分け与えたり。その調味料も錬金術で作ったものらしい。
錬金術を使えるようになれば、色々なモノが作れる。とても便利な技術だった。
「ありがとうございます、マルグレット様。これが商品のお代です」
「うむ。確かに受け取った」
「これで、美味しい料理が作れます」
「存分に活用してくれ。では、私たちはこれで。失礼する」
道具や調味料などは、代金を受け取っていた。収穫した野菜や、加工した肉などの食料。手作りのお酒、織った服などをお金の代わりに頂いていた。どうやら、病気の人からは何も受け取らないようにしているらしい。その他の人たちからは、手助けの対価として何かをちゃんと受け取っている。ただの人助けではない、ということか。でも、その方が健全な気がするので良かった。
おばあちゃんが助けた住人はみんな笑顔を浮かべていて、村は活気に満ちていた。いつか俺も錬金術で自由自在に便利なアイテムを作り出せるようになって、村に住む人たちの役に立てるよう錬金術を学んでいこうと、心に誓った。
10
お気に入りに追加
225
あなたにおすすめの小説

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる