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10周目(異世界ファンタジー:女神転生)
第187話 傲慢勇者との勝負
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勇者に勝負を挑まれ、実力を競い合うことになった。どちらが強いのか比べ合い、勝った方の意見が正しいと認める。そんな取り決めで、勝負が始まろうとしている。くだらないことだ。
勇者は真剣に勝負を挑み、本気で戦おうとしている。負けるつもりはないらしい。こちらも、負けるつもりは一切ない。
勝負の勝敗は、負けを認めさせたら勝ち。地面の上に倒したとか、致命傷を与える一撃を放ったとかは関係ないらしい。勇者は、なかなか負けを認めようとしないだろうな。しつこそうだし、本当に面倒だな。
「大丈夫なのかい、リヒトくん?」
「うん。多分、負けることはないと思いますよ」
村人たちの騒ぎを聞きつけて、駆けつけてくれたヘルミン。これから戦おうという準備をしている勇者に視線を向けながら、俺のことを心配してくれる。そんな彼に、問題ないと答える。
俺も準備をする。と言っても、木製で作られた模造剣の具合を確認するだけだが。軽く振ってみて問題が無いことを確認。模造剣を振り回せばヒュンヒュンと、空気を切り裂く音が響き渡る。
これは木で製作された剣なので、鉄製と違って刃は無い。この剣でモノを切ったりすることは、基本的に不可能。バランスも悪くて、訓練の時ぐらいにしか使えない。ただ、当たりどころが悪ければコレでも怪我を負う。使い方によっては、これで人を殺すことも十分に可能な武器だった。
勇者も同じ武器を持ち、調子を確認している。なんとなく、こちらを威嚇するように剣を振っていた。彼の振り回す模造剣も空気を切り裂いて、音を鳴らしている。
「準備は出来たか?」
「えぇ、いつでも」
勇者が確認してきたので、頷いて答えた。準備は万端。勝負を行う場所は、村から少し離れたところにある広場。もう少し先に進むと、モンスターが生息している森に行けるような場所だった。
「防具も装備せず、そんな格好で大丈夫なのか?」
「えぇ。問題はないですよ」
「後から負けた言い訳にしても、遅いぞ」
「はい。大丈夫です」
農作業をする時や、村人たちに戦闘訓練する時に着ている作業着だった。これが、俺の普段の姿である。攻撃を防護する衣類ではない。防御力は見ての通りゼロ。
真剣勝負には適していないことが明らかな見た目。それを見た勇者は、舐められていると感じたのか怒っているようだった。俺は、この格好以外に用意してなかった。急に決まった勝負だから、仕方ないだろう。だけど、これでも十分に戦えるぞ。
対して勇者は、準備中にちゃんと防具を装備していた。身体の大事な箇所を守り、防御力を上げているようだ。
「本当に私と戦うつもりかい? 今ならまだ、君の謝罪を受け入れようじゃないか。さぁ、どうする?」
「謝りませんよ。俺は何も、間違ったことは言ってませんから」
「……そうか、残念だよ」
残念という感じには見えなかった勇者の表情。これからの戦いにワクワクしているようだった。それとも、俺をコテンパンにして倒せるのを楽しみにしている表情か。
向かい合って立ち、改めて勇者を注意深く観察する。実力を測ってみた。やはり、驚異を感じるようなことはない。あえて注意するべきことを挙げるとするのならば、勇者が特別な能力を隠しているのかどうか。それだけ。
「ヘルミン君。戦いを始める何か一言、合図してくれ」
「”始め!”って言ってくれたら大丈夫」
「あ、あぁ!」
勇者から突然のご指名に、驚くヘルミン。俺が補足する。なんとか彼は対応して、試合を開始する合図を出してくれた。
「そ、それじゃあ。試合、始めッ!」
「―――フッ!」
心配そうな表情を浮かべながら、ヘルミンが合図を出した。戦いが始まった。
その瞬間に早速、動き出した勇者。短く息を吐いた勇者は、猛スピードで俺の懐に飛び込むように接近してくる。容赦なく、頭上から模造剣を振り下ろしてきた。
「なるほど、ね」
「なっ!?」
速攻を狙った勇者の攻撃を、片足を後ろに引いて少し横に移動するだけで躱した。予想通りのスピード。見てから反応するのも余裕だった。勇者は攻撃を避けられて、驚いている。剣を振り下ろしたことで腕が伸び切っていた。大勢も崩しているので、スキも多くて反撃するのが簡単だった。
「フッ」
「―――グゥ!」
腕を切り落とそうとする俺の攻撃を、地面に転がって無理やり躱した勇者。瞬時の判断能力は高そうだな。流石に、勇者の称号を持っているだけのことはある。ただの一般人とは能力が違う、というわけか。
「―――ハァッ!」
「ん」
地面から立ち上がった勇者が再び、剣気を発しながら切りかかってきた。だけど、弱い。
バチン、と弾ける音が広場に響いた。木製の剣と剣がぶつかりあった音だ。勇者の力と俺の力が拮抗して、間に2本の剣が組み合っている状態になった。模造剣の刃の部分が強く擦れ合っている。このままさらに力を込めれば、お互いの持っている剣がボキリと折れてしまうだろうな。なので、ここは逆に引く。
「うわっ!?」
「……」
力を抜いた瞬間、勇者は再び地面の上に転がった。その瞬間に俺は確信する。この戦いは、余裕で勝つことが出来そうだと。
「くっ!」
倒れた勇者が急いで立ち上がり、剣を構え直す。俺を見る勇者の瞳は、敵意に満ち溢れている。どうやら彼は、この程度では降参してくれそうになかった。
このまま勢いに任せて、勇者を倒そうか。やはり勝つことは簡単。だけど、2つの問題がある。
1つは、勇者が負けを認めるかどうか。この勝負は相手に負けを認めさせないと、勝敗は決まらないルールらしい。相手を気絶させても、勝ったことにはならない。
負けたと勇者に認めさせるまで、勝利を得られない。
もう1つの問題は、戦いで圧勝すると勇者の名声に傷をつけてしまうということ。ただの村人に負けてしまった勇者、という名を背負わせることになる。
こんな辺鄙な村で起こった出来事だから、他の人に伝わっていく可能性は低いかもしれない。だがゼロではない。村で噂になって、行商人が立ち寄って、そこから遠くの方まで噂が広がっていく。そうすると、勇者の名声が地に落ちてしまうかも。
かつて俺も、勇者としての人生を送っていた頃がある。あの時、俺の評価は低くて周りの人間から相手にされなかった。そんな記憶があったから、この青年には普通の勇者として活躍して欲しい、という気持ちもある。
彼がダメになってしまったら、代わりに俺が勇者の役目を背負わされることになるかもしれないし。そっちの方が、面倒だった。
俺は勇者に、村人を痛めつけたことについて反省をして、申し訳なく思う気持ちを持ってもらいたいだけ。今後、二度としないと約束してほしいだけだ。勝利なんて、別に必要ない。
この機会に何とか、勇者を矯正することは出来ないか。俺は彼に勝つことよりも、別の目的を持って勝負に挑むようになっていた。
勇者は真剣に勝負を挑み、本気で戦おうとしている。負けるつもりはないらしい。こちらも、負けるつもりは一切ない。
勝負の勝敗は、負けを認めさせたら勝ち。地面の上に倒したとか、致命傷を与える一撃を放ったとかは関係ないらしい。勇者は、なかなか負けを認めようとしないだろうな。しつこそうだし、本当に面倒だな。
「大丈夫なのかい、リヒトくん?」
「うん。多分、負けることはないと思いますよ」
村人たちの騒ぎを聞きつけて、駆けつけてくれたヘルミン。これから戦おうという準備をしている勇者に視線を向けながら、俺のことを心配してくれる。そんな彼に、問題ないと答える。
俺も準備をする。と言っても、木製で作られた模造剣の具合を確認するだけだが。軽く振ってみて問題が無いことを確認。模造剣を振り回せばヒュンヒュンと、空気を切り裂く音が響き渡る。
これは木で製作された剣なので、鉄製と違って刃は無い。この剣でモノを切ったりすることは、基本的に不可能。バランスも悪くて、訓練の時ぐらいにしか使えない。ただ、当たりどころが悪ければコレでも怪我を負う。使い方によっては、これで人を殺すことも十分に可能な武器だった。
勇者も同じ武器を持ち、調子を確認している。なんとなく、こちらを威嚇するように剣を振っていた。彼の振り回す模造剣も空気を切り裂いて、音を鳴らしている。
「準備は出来たか?」
「えぇ、いつでも」
勇者が確認してきたので、頷いて答えた。準備は万端。勝負を行う場所は、村から少し離れたところにある広場。もう少し先に進むと、モンスターが生息している森に行けるような場所だった。
「防具も装備せず、そんな格好で大丈夫なのか?」
「えぇ。問題はないですよ」
「後から負けた言い訳にしても、遅いぞ」
「はい。大丈夫です」
農作業をする時や、村人たちに戦闘訓練する時に着ている作業着だった。これが、俺の普段の姿である。攻撃を防護する衣類ではない。防御力は見ての通りゼロ。
真剣勝負には適していないことが明らかな見た目。それを見た勇者は、舐められていると感じたのか怒っているようだった。俺は、この格好以外に用意してなかった。急に決まった勝負だから、仕方ないだろう。だけど、これでも十分に戦えるぞ。
対して勇者は、準備中にちゃんと防具を装備していた。身体の大事な箇所を守り、防御力を上げているようだ。
「本当に私と戦うつもりかい? 今ならまだ、君の謝罪を受け入れようじゃないか。さぁ、どうする?」
「謝りませんよ。俺は何も、間違ったことは言ってませんから」
「……そうか、残念だよ」
残念という感じには見えなかった勇者の表情。これからの戦いにワクワクしているようだった。それとも、俺をコテンパンにして倒せるのを楽しみにしている表情か。
向かい合って立ち、改めて勇者を注意深く観察する。実力を測ってみた。やはり、驚異を感じるようなことはない。あえて注意するべきことを挙げるとするのならば、勇者が特別な能力を隠しているのかどうか。それだけ。
「ヘルミン君。戦いを始める何か一言、合図してくれ」
「”始め!”って言ってくれたら大丈夫」
「あ、あぁ!」
勇者から突然のご指名に、驚くヘルミン。俺が補足する。なんとか彼は対応して、試合を開始する合図を出してくれた。
「そ、それじゃあ。試合、始めッ!」
「―――フッ!」
心配そうな表情を浮かべながら、ヘルミンが合図を出した。戦いが始まった。
その瞬間に早速、動き出した勇者。短く息を吐いた勇者は、猛スピードで俺の懐に飛び込むように接近してくる。容赦なく、頭上から模造剣を振り下ろしてきた。
「なるほど、ね」
「なっ!?」
速攻を狙った勇者の攻撃を、片足を後ろに引いて少し横に移動するだけで躱した。予想通りのスピード。見てから反応するのも余裕だった。勇者は攻撃を避けられて、驚いている。剣を振り下ろしたことで腕が伸び切っていた。大勢も崩しているので、スキも多くて反撃するのが簡単だった。
「フッ」
「―――グゥ!」
腕を切り落とそうとする俺の攻撃を、地面に転がって無理やり躱した勇者。瞬時の判断能力は高そうだな。流石に、勇者の称号を持っているだけのことはある。ただの一般人とは能力が違う、というわけか。
「―――ハァッ!」
「ん」
地面から立ち上がった勇者が再び、剣気を発しながら切りかかってきた。だけど、弱い。
バチン、と弾ける音が広場に響いた。木製の剣と剣がぶつかりあった音だ。勇者の力と俺の力が拮抗して、間に2本の剣が組み合っている状態になった。模造剣の刃の部分が強く擦れ合っている。このままさらに力を込めれば、お互いの持っている剣がボキリと折れてしまうだろうな。なので、ここは逆に引く。
「うわっ!?」
「……」
力を抜いた瞬間、勇者は再び地面の上に転がった。その瞬間に俺は確信する。この戦いは、余裕で勝つことが出来そうだと。
「くっ!」
倒れた勇者が急いで立ち上がり、剣を構え直す。俺を見る勇者の瞳は、敵意に満ち溢れている。どうやら彼は、この程度では降参してくれそうになかった。
このまま勢いに任せて、勇者を倒そうか。やはり勝つことは簡単。だけど、2つの問題がある。
1つは、勇者が負けを認めるかどうか。この勝負は相手に負けを認めさせないと、勝敗は決まらないルールらしい。相手を気絶させても、勝ったことにはならない。
負けたと勇者に認めさせるまで、勝利を得られない。
もう1つの問題は、戦いで圧勝すると勇者の名声に傷をつけてしまうということ。ただの村人に負けてしまった勇者、という名を背負わせることになる。
こんな辺鄙な村で起こった出来事だから、他の人に伝わっていく可能性は低いかもしれない。だがゼロではない。村で噂になって、行商人が立ち寄って、そこから遠くの方まで噂が広がっていく。そうすると、勇者の名声が地に落ちてしまうかも。
かつて俺も、勇者としての人生を送っていた頃がある。あの時、俺の評価は低くて周りの人間から相手にされなかった。そんな記憶があったから、この青年には普通の勇者として活躍して欲しい、という気持ちもある。
彼がダメになってしまったら、代わりに俺が勇者の役目を背負わされることになるかもしれないし。そっちの方が、面倒だった。
俺は勇者に、村人を痛めつけたことについて反省をして、申し訳なく思う気持ちを持ってもらいたいだけ。今後、二度としないと約束してほしいだけだ。勝利なんて、別に必要ない。
この機会に何とか、勇者を矯正することは出来ないか。俺は彼に勝つことよりも、別の目的を持って勝負に挑むようになっていた。
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