151 / 310
9周目(現代ファンタジー:ダンジョン)
第144話 ダンジョンと迷宮探索士
しおりを挟む
「車に気をつけて。あと、危ないところには近づいちゃダメよ。何かあったら、すぐ連絡するように」
「わかった。行ってくるね」
「気をつけるのよ!」
俺は幼児から成長して、小学生になっていた。心配そうな表情を浮かべる母親の静葉《しずは》に見送られながら、家を出る。毎朝同じような注意の言葉をかけられ、これから1人で学校に向かう。
今回はクラスメートのイジメはなくて、男女仲良く普通の友達関係を築けていると思う。学校の先生も普通で、快適な学生生活を送ることが出来ていた。
この年齢になるまでに、俺の身の回りでは特筆するような出来事は起きなかった。両親からは、もの凄く愛情を向けられ育てられてきた。危険なことに一切関わらないように配慮されて、全てのリスクを避けて生活をしてきたのが大きい。
俺も心配性な両親の言うことをしっかりと聞き、何の事件も起きない、落ち着いた生活を送ってきた。
このまま何事もなく、今回の人生を終えるのも良いかもしれない、とも思った。親を心配させたくないという気持ちもある。
けれど俺は、やっぱりダンジョンに興味を持っていた。両親にはバレないように、こっそりダンジョンに関すること、迷宮探索士という職業について調べていた。
ダンジョンと呼ばれている場所は、世界中に全部で869箇所もあるという。
そのダンジョンの中には大量のモンスターが生息していて、中から溢れ出て市民に危険が及ばないよう厳重に管理されている。そして、中に潜るためには特別な資格が必要だそうだ。
その資格というのが、探索士資格というもの。
まず専門の学校を卒業すると受験資格を得ることが出来て、迷宮試験というものに合格しないと探索士資格を取得できない。
取得するだけでも多大な労力と時間を要するような資格を持った人たちのことを、迷宮探索士と呼ぶ。
迷宮探索士だけが立ち入ることの出来るダンジョンの中には、アイテムと呼ばれる様々な効果を発揮するモノが落ちている。
大怪我でも一瞬で回復する薬、アダマンタイトと呼ばれる超硬度金属に、使用するだけで筋力や知力がアップする強化アイテムなどが存在しているらしい。それによりエネルギーや食糧問題などが解決済みで、前の世界と比べたら様々な技術が何世代も早く進歩している。そのおかげで、今も快適な生活が提供されている。ダンジョンのアイテムが世界を支えている状況だった。
そして、ダンジョンの最下層に到達した者だけが入手できるという、何でも願いを叶えてくれるという夢のアイテム。
過去には、ダンジョンの最下層に到達して入手したアイテムを使って、歴史に名を残すほどの富と名声を手に入れたという記録が残っている。
残念ながら、そのアイテムの詳しい効果や使い方については閲覧禁止されている。本やネットで調べてみても、言い伝えや噂程度の内容しか見つけることが出来なかった。これも、迷宮探索士の資格がないと知ることが出来ないようだ。
使用者の夢や願望を叶えてくれるアイテム、という情報だけが伝わっている状態。そのアイテムを入手するために迷宮探索士を目指す人も多いようだ。
夢を叶えてくれるアイテムには、どれほどの効力が有るのだろうか。
例えば、そのアイテムを使えば俺が生きた過去の人生に戻ることは可能なのかな。今までに愛して別れを告げてきた女性たちを、この世に生き返らせることは可能なのだろうか。それが出来るのであれば、転生の謎を解明する以外にも使って見る価値があるかも。
願いを叶えてもらったとして、得られるのは富とか名声とかだけなのかな。
調べて分かったのは、一番最近でダンジョン最下層に到達した人物について記録が残っているのは、230年前だそう。彼は、アイテムを使って巨万の富を得たという記録が残っている。だが、ダンジョン最下層への到達者に関する情報は古く、参考になるのかどうか怪しい。
過去にダンジョン最下層に到達した者の多くが、地上へ戻ってきたときに大怪我を負っていたらしい。願いを叶えてもらえるアイテムを入手して以降は、負った怪我が原因で二度とダンジョンに立ち入ることが出来なくなったようだ。そこに到達しても大きな代償を支払っている。
ダンジョン最下層を目指すのは非常に大変そうだった。けれども、過去に最下層に到達した人がいる、という記憶が残っているようだし俺でも行けるだろうという自信があった。今まで、繰り返してきた多くの人生で習得してきた技術や能力を使えば、ダンジョンを攻略できないことはないだろう。
もちろん、事前に攻略の準備をしっかり整えてから、計画を立てて挑戦すれば怪我もなく行けると思う。困難かもしれないが、必ず成し遂げられると思っている。それぐらいの自信があった。
まだ俺にはダンジョンの内部に入る資格もないし、自分の目で確かめたこともないので、どうなのかわからないけれど。
とにかく、ダンジョンに潜って最下層に到達をした者だけが手にすることが出来るアイテムをゲットしたい。
ダンジョンに潜るためには、迷宮探索士という資格が必要。これを取得するのに、専門の学校に通う必要があるので、いつまでも両親に黙っておくわけにはいかなかった。進路を決める時に相談する必要がある。
ある時、思い切って迷宮探索士を目指したいと告白してみた時のこと。
「お母さん。俺、迷宮探索士に」
「危ないから、ダメ!」
俺が全てを言い終わる前に、ダメだと言われてしまった。これは、許可してもらうのは難しそうだった。母親から、父親の草平《そうへい》にターゲットを変えてみる。
「お父さん。俺、迷宮探索士に」
「世の中には、他にも沢山の職業があるぞ。まだ理人は小さいから、ゆっくり将来を考えるんだぞ」
父親は俺を諭して、将来は他の道を探すように言ってくる。やはり父親と母親は、俺が迷宮探索士を目指す道を反対してきたか。心配してくれるのは嬉しいけれども、これではやりたいことが出来ない。黙ってやるわけにもいかない。でもなぁ。
両親にダメだと言われてしまったが、俺は諦めない。迷宮探索士のことについて、詳しく調べることにした。図書館で書籍を借りてきて、読み込む。
迷宮探索士に関する情報を集めて、まとめていく。両親に許可を貰えるように説得するため、色々と情報を集める。
どうやら、迷宮探索士には大きく分けて2つの役割があるということを知った。
1つは、モンスターと戦う戦闘職。そしてもう1つは、ダンジョン内でメンバーをサポートをする支援職。
この2つ、どちらも危険な仕事に変わりはない。だが、戦闘職よりも支援職の方が安全らしい。図書館で集めてきたデータを確認してみると、支援職は戦闘職と比べて死亡率が10分の1ぐらい、らしい。
前線でモンスターと戦うような戦闘職の方が、死亡率が高いというのは納得できるデータだと思う。この情報は、両親を説得するのに使えそうだ。
俺の目的はダンジョンの完全攻略ではなく、最奥で手に入るというアイテムを入手出来れば良いだけなので、モンスターとの戦闘を極力避ける方向で準備を進める。
なので俺は、迷宮探索士を目指すことを両親に許可してもらうため、戦闘が出来るけれど支援職を目指すことにした。これで、危険は少ないから大丈夫なんだと説明をして、迷宮探索士の支援職を目指すことを両親から許可してもらえるかな。
「わかった。行ってくるね」
「気をつけるのよ!」
俺は幼児から成長して、小学生になっていた。心配そうな表情を浮かべる母親の静葉《しずは》に見送られながら、家を出る。毎朝同じような注意の言葉をかけられ、これから1人で学校に向かう。
今回はクラスメートのイジメはなくて、男女仲良く普通の友達関係を築けていると思う。学校の先生も普通で、快適な学生生活を送ることが出来ていた。
この年齢になるまでに、俺の身の回りでは特筆するような出来事は起きなかった。両親からは、もの凄く愛情を向けられ育てられてきた。危険なことに一切関わらないように配慮されて、全てのリスクを避けて生活をしてきたのが大きい。
俺も心配性な両親の言うことをしっかりと聞き、何の事件も起きない、落ち着いた生活を送ってきた。
このまま何事もなく、今回の人生を終えるのも良いかもしれない、とも思った。親を心配させたくないという気持ちもある。
けれど俺は、やっぱりダンジョンに興味を持っていた。両親にはバレないように、こっそりダンジョンに関すること、迷宮探索士という職業について調べていた。
ダンジョンと呼ばれている場所は、世界中に全部で869箇所もあるという。
そのダンジョンの中には大量のモンスターが生息していて、中から溢れ出て市民に危険が及ばないよう厳重に管理されている。そして、中に潜るためには特別な資格が必要だそうだ。
その資格というのが、探索士資格というもの。
まず専門の学校を卒業すると受験資格を得ることが出来て、迷宮試験というものに合格しないと探索士資格を取得できない。
取得するだけでも多大な労力と時間を要するような資格を持った人たちのことを、迷宮探索士と呼ぶ。
迷宮探索士だけが立ち入ることの出来るダンジョンの中には、アイテムと呼ばれる様々な効果を発揮するモノが落ちている。
大怪我でも一瞬で回復する薬、アダマンタイトと呼ばれる超硬度金属に、使用するだけで筋力や知力がアップする強化アイテムなどが存在しているらしい。それによりエネルギーや食糧問題などが解決済みで、前の世界と比べたら様々な技術が何世代も早く進歩している。そのおかげで、今も快適な生活が提供されている。ダンジョンのアイテムが世界を支えている状況だった。
そして、ダンジョンの最下層に到達した者だけが入手できるという、何でも願いを叶えてくれるという夢のアイテム。
過去には、ダンジョンの最下層に到達して入手したアイテムを使って、歴史に名を残すほどの富と名声を手に入れたという記録が残っている。
残念ながら、そのアイテムの詳しい効果や使い方については閲覧禁止されている。本やネットで調べてみても、言い伝えや噂程度の内容しか見つけることが出来なかった。これも、迷宮探索士の資格がないと知ることが出来ないようだ。
使用者の夢や願望を叶えてくれるアイテム、という情報だけが伝わっている状態。そのアイテムを入手するために迷宮探索士を目指す人も多いようだ。
夢を叶えてくれるアイテムには、どれほどの効力が有るのだろうか。
例えば、そのアイテムを使えば俺が生きた過去の人生に戻ることは可能なのかな。今までに愛して別れを告げてきた女性たちを、この世に生き返らせることは可能なのだろうか。それが出来るのであれば、転生の謎を解明する以外にも使って見る価値があるかも。
願いを叶えてもらったとして、得られるのは富とか名声とかだけなのかな。
調べて分かったのは、一番最近でダンジョン最下層に到達した人物について記録が残っているのは、230年前だそう。彼は、アイテムを使って巨万の富を得たという記録が残っている。だが、ダンジョン最下層への到達者に関する情報は古く、参考になるのかどうか怪しい。
過去にダンジョン最下層に到達した者の多くが、地上へ戻ってきたときに大怪我を負っていたらしい。願いを叶えてもらえるアイテムを入手して以降は、負った怪我が原因で二度とダンジョンに立ち入ることが出来なくなったようだ。そこに到達しても大きな代償を支払っている。
ダンジョン最下層を目指すのは非常に大変そうだった。けれども、過去に最下層に到達した人がいる、という記憶が残っているようだし俺でも行けるだろうという自信があった。今まで、繰り返してきた多くの人生で習得してきた技術や能力を使えば、ダンジョンを攻略できないことはないだろう。
もちろん、事前に攻略の準備をしっかり整えてから、計画を立てて挑戦すれば怪我もなく行けると思う。困難かもしれないが、必ず成し遂げられると思っている。それぐらいの自信があった。
まだ俺にはダンジョンの内部に入る資格もないし、自分の目で確かめたこともないので、どうなのかわからないけれど。
とにかく、ダンジョンに潜って最下層に到達をした者だけが手にすることが出来るアイテムをゲットしたい。
ダンジョンに潜るためには、迷宮探索士という資格が必要。これを取得するのに、専門の学校に通う必要があるので、いつまでも両親に黙っておくわけにはいかなかった。進路を決める時に相談する必要がある。
ある時、思い切って迷宮探索士を目指したいと告白してみた時のこと。
「お母さん。俺、迷宮探索士に」
「危ないから、ダメ!」
俺が全てを言い終わる前に、ダメだと言われてしまった。これは、許可してもらうのは難しそうだった。母親から、父親の草平《そうへい》にターゲットを変えてみる。
「お父さん。俺、迷宮探索士に」
「世の中には、他にも沢山の職業があるぞ。まだ理人は小さいから、ゆっくり将来を考えるんだぞ」
父親は俺を諭して、将来は他の道を探すように言ってくる。やはり父親と母親は、俺が迷宮探索士を目指す道を反対してきたか。心配してくれるのは嬉しいけれども、これではやりたいことが出来ない。黙ってやるわけにもいかない。でもなぁ。
両親にダメだと言われてしまったが、俺は諦めない。迷宮探索士のことについて、詳しく調べることにした。図書館で書籍を借りてきて、読み込む。
迷宮探索士に関する情報を集めて、まとめていく。両親に許可を貰えるように説得するため、色々と情報を集める。
どうやら、迷宮探索士には大きく分けて2つの役割があるということを知った。
1つは、モンスターと戦う戦闘職。そしてもう1つは、ダンジョン内でメンバーをサポートをする支援職。
この2つ、どちらも危険な仕事に変わりはない。だが、戦闘職よりも支援職の方が安全らしい。図書館で集めてきたデータを確認してみると、支援職は戦闘職と比べて死亡率が10分の1ぐらい、らしい。
前線でモンスターと戦うような戦闘職の方が、死亡率が高いというのは納得できるデータだと思う。この情報は、両親を説得するのに使えそうだ。
俺の目的はダンジョンの完全攻略ではなく、最奥で手に入るというアイテムを入手出来れば良いだけなので、モンスターとの戦闘を極力避ける方向で準備を進める。
なので俺は、迷宮探索士を目指すことを両親に許可してもらうため、戦闘が出来るけれど支援職を目指すことにした。これで、危険は少ないから大丈夫なんだと説明をして、迷宮探索士の支援職を目指すことを両親から許可してもらえるかな。
10
お気に入りに追加
220
あなたにおすすめの小説
拝啓、私を追い出した皆様 いかがお過ごしですか?私はとても幸せです。
香木あかり
恋愛
拝啓、懐かしのお父様、お母様、妹のアニー
私を追い出してから、一年が経ちましたね。いかがお過ごしでしょうか。私は元気です。
治癒の能力を持つローザは、家業に全く役に立たないという理由で家族に疎まれていた。妹アニーの占いで、ローザを追い出せば家業が上手くいくという結果が出たため、家族に家から追い出されてしまう。
隣国で暮らし始めたローザは、実家の商売敵であるフランツの病気を治癒し、それがきっかけで結婚する。フランツに溺愛されながら幸せに暮らすローザは、実家にある手紙を送るのだった。
※複数サイトにて掲載中です
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
王女に婚約破棄され実家の公爵家からは追放同然に辺境に追いやられたけれど、農業スキルで幸せに暮らしています。
克全
ファンタジー
ゆるふわの設定。戦術系スキルを得られなかったロディーは、王太女との婚約を破棄されただけでなく公爵家からも追放されてしまった。だが転生者であったロディーはいざという時に備えて着々と準備を整えていた。魔獣が何時現れてもおかしくない、とても危険な辺境に追いやられたロディーであったが、農民スキルをと前世の知識を使って無双していくのであった。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
ギルドから追放された実は究極の治癒魔法使い。それに気付いたギルドが崩壊仕掛かってるが、もう知らん。僕は美少女エルフと旅することにしたから。
yonechanish
ファンタジー
僕は治癒魔法使い。
子供の頃、僕は奴隷として売られていた。
そんな僕をギルドマスターが拾ってくれた。
だから、僕は自分に誓ったんだ。
ギルドのメンバーのために、生きるんだって。
でも、僕は皆の役に立てなかったみたい。
「クビ」
その言葉で、僕はギルドから追放された。
一人。
その日からギルドの崩壊が始まった。
僕の治癒魔法は地味だから、皆、僕がどれだけ役に立ったか知らなかったみたい。
だけど、もう遅いよ。
僕は僕なりの旅を始めたから。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
神の宝物庫〜すごいスキルで楽しい人生を〜
月風レイ
ファンタジー
グロービル伯爵家に転生したカインは、転生後憧れの魔法を使おうとするも、魔法を発動することができなかった。そして、自分が魔法が使えないのであれば、剣を磨こうとしたところ、驚くべきことを告げられる。
それは、この世界では誰でも6歳にならないと、魔法が使えないということだ。この世界には神から与えられる、恩恵いわばギフトというものがかって、それをもらうことで初めて魔法やスキルを行使できるようになる。
と、カインは自分が無能なのだと思ってたところから、6歳で行う洗礼の儀でその運命が変わった。
洗礼の儀にて、この世界の邪神を除く、12神たちと出会い、12神全員の祝福をもらい、さらには恩恵として神をも凌ぐ、とてつもない能力を入手した。
カインはそのとてつもない能力をもって、周りの人々に支えられながらも、異世界ファンタジーという夢溢れる、憧れの世界を自由気ままに創意工夫しながら、楽しく過ごしていく。
覇者となった少年 ~ありがちな異世界のありがちなお話~
中村月彦
ファンタジー
よくある剣と魔法の異世界でのお話……
雷鳴轟く嵐の日、一人の赤子が老人によって救われた。
その老人と古代龍を親代わりに成長した子供は、
やがて人外の能力を持つに至った。
父と慕う老人の死後、世界を初めて感じたその子供は、
運命の人と出会い、生涯の友と出会う。
予言にいう「覇者」となり、
世界に安寧をもたらしたその子の人生は……。
転生要素は後半からです。
あまり詳細にこだわらず軽く書いてみました。
------------------
最初に……。
とりあえず考えてみたのは、ありがちな異世界での王道的なお話でした。
まぁ出尽くしているだろうけど一度書いてみたいなと思い気楽に書き始めました。
作者はタイトルも決めないまま一気に書き続け、気がつけば完結させておりました。
汗顔の至りであります。
ですが、折角書いたので公開してみることに致しました。
全108話、約31万字くらいです。
ほんの少しでも楽しんで頂ければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる