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6周目(異世界ファンタジー:勇者)
第92話 勇者のこれから
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「リヒト様、大変です!」
「ん?」
朝、目覚めて部屋から出ると、カテリーナが何事か騒いでいた。俺の姿を見つけて駆け寄ってくる。とても深刻そうな表情。何か問題が起きたらしい。
「クリスとウェーズリーの2人が、今朝から姿が見当たらないんです」
「酒場?」
クリスたちのいつもの行動を思い出して、酒場に行っているんじゃないかと聞いてみたが、彼女は首を横に振って否定した。いつものように酒を飲んで夜を明かした、というわけではないようだ。
「私も、そう思ったのですが部屋の中を覗いてみると、荷物も無くなっていて……」
「逃げた?」
カテリーナは部屋を確認してから、彼らが宿から居なくなったと判断したらしい。俺も、クリスたちの泊まっていた部屋を確認しに行ってみた。
彼女の言う通り、部屋の中には武器や防具、旅の荷物などが全て無くなっていた。街の中にある酒場へ行くだけだというのに、持っていく必要のないものが部屋の中に置かれていなかった。ということは、ここに置いていた荷物を持って外に出た。何も聞いていないので、そういう事だろう。
「この通り、部屋の中には何も無くなっていました。奴らは王国の使命を無視して、逃げ出したんです!」
「そう」
逃げ出した彼らに対して、怒りに震えるカテリーナ。俺は、彼女ほど彼らを怒ってはいない。どちらかと言えば、仕方ないことだと思っている。
勇者の守護を求める街を探して、各地を巡っていたが何の成果も得られなかった。そんな、やる気のない俺に見切りをつけて、クリスたちは逃げ出したようだ。
もう少し早く、パーティーから居なくなるだろうと思っていたら、案外一緒に旅を続けられていたと思う。とうとう、この時が来たかという感じだった。
「もっと危機感を持って下さい、リヒト様! 一気に2人も、勇者のパーティーから逃げ出すだなんて……」
「そうだね」
一気にパーティーメンバーが半分になった、ということだ。けれど、慌てるほどのことでもない。予想は出来ていたから。それなのに、何の対処もせず彼らを放置していたのだから、いつかはそうなってしまうだろう。
「カテリーナ、逃げない?」
「ッ!? ……もちろん私は逃げません。王国から命じられた任務ですから。途中で放り出すなんて、そんな事はしません」
カテリーナに尋ねる。真面目な彼女らしい答え。けれど、ちょっとだけ戸惑いつつ一瞬の間が空いてから返事をした。その間に、どんな意味があったのか。
本当に、この勇者について行って大丈夫なのか、という不安を感じているようだ。彼女の感じた不安は、正しいと思う。俺には、真面目にやる気がないんだから。
「これから、どうしましょうかリヒト様。仲間を集めないと。4人組となるように、パーティーを集め直さないと……」
「んー」
カテリーナは、なんとかして勇者パーティーを立て直そうと必死だった。けれども俺は、ここが潮時だと思っていた。だから、これから俺の向かう先は1つ。
「報告して、ロントルガ」
今の状況を上に報告して、この地域での活動は不可能であることを伝える。配属の場所を変更してもらい、ロントルガのある地域にしてもらうように求めるつもりだ。そこは、俺が育った故郷。
「え? ロントルガという街を目指すのですか? ですが、その街はブルーノという有名な勇者が守護していると聞いたことがあります」
「知ってる?」
「はい。有名な勇者ですよ。でも、どうして急にそちらへ向かうことに……?」
彼女は、ロントルガの街を守護しているブルーノのことを知っていたようだ。彼は有名人らしい。カテリーナも知っているなんて、凄いな。
もちろん俺も、彼のことをよく知っている。ロントルガにある孤児院で生活していたから。勇者を務めている人物とも知り合いだ。
「仕事、じゃない」
「え? どういうことですか」
疑問を浮かべた彼女の顔を見ながら、俺は答えた。
「孤児院、行く」
「ロントルガの街に、孤児院があるのですか? というか、孤児院に行ってどうするのですか? たしかに勇者として慈善活動も大切ですが、今は、そんな事をしている場合では」
カトリーナは、慈善活動のために孤児院に向かうのだと考えていた。確かに、俺はトーナメントでの取引で得たお金を寄付するため、孤児院に帰ろうと考えているから慈善活動に該当するのかもしれない。
「孤児院、故郷」
「あ、そ、そうだったのですか。でも、えっと、そう、ですね」
カテリーナは、俺の言葉を聞いて慌てていた。俺の生まれについてを話したのは、初めてだったから。なんと答えるべきか、困っているみたい。
「来る?」
「もちろん。私も一緒に行きますよ!」
彼女に尋ねてみると、一緒について来るつもりらしい。来るというのなら、連れて行こうかな。ついてきても良いことはないが、本人が希望しているから。
彼女もどこかで諦めて、離れていくと思う。それまで、しばらく一緒に居ようか。
「行こう」
「って、違いますよリヒト様! その前に、居なくなった彼らの代わりとして新しい仲間を集めないと。一度、王都に戻って……って、待って下さい!」
カテリーナが俺を呼んでいるが、そのまま自分の部屋に戻って旅支度を済ませる。久しぶりにロントルガの街に帰ることが出来る。俺は、あの場所に帰ることが出来ると思って、テンションが上がっていた。やはり、この世界での俺の居場所はあそこだと感じていた。早く帰りたいな。
2人だけで、旅をする。今までは、4人組のパーティーだったのが、いきなり2人きりになってしまった。もともと、あまり言葉を喋らない俺。そんな俺と2人きりになって気まずそうなカテリーナが、後ろから静かについてくる。
俺の用事に付き合わせてしまうのは悪いと思ったのだが、彼女は俺から離れようとはしなかった。王国の使命を無視するわけにはいかないと思っているらしい。
目的地は、ロントルガの街だ。ブルーノに言われた通り、試験に合格してちゃんと勇者の称号を得た。助けを求める人々を救え、という指示はまだクリアしていない。でも、俺の助けを求めるような人は居なかったから。ブルーノは、俺の帰りを認めてくれるだろうか。
ロントルガの街へと向かう俺は、いつもより足取り軽く、早く前へと進んだ。
「ん?」
朝、目覚めて部屋から出ると、カテリーナが何事か騒いでいた。俺の姿を見つけて駆け寄ってくる。とても深刻そうな表情。何か問題が起きたらしい。
「クリスとウェーズリーの2人が、今朝から姿が見当たらないんです」
「酒場?」
クリスたちのいつもの行動を思い出して、酒場に行っているんじゃないかと聞いてみたが、彼女は首を横に振って否定した。いつものように酒を飲んで夜を明かした、というわけではないようだ。
「私も、そう思ったのですが部屋の中を覗いてみると、荷物も無くなっていて……」
「逃げた?」
カテリーナは部屋を確認してから、彼らが宿から居なくなったと判断したらしい。俺も、クリスたちの泊まっていた部屋を確認しに行ってみた。
彼女の言う通り、部屋の中には武器や防具、旅の荷物などが全て無くなっていた。街の中にある酒場へ行くだけだというのに、持っていく必要のないものが部屋の中に置かれていなかった。ということは、ここに置いていた荷物を持って外に出た。何も聞いていないので、そういう事だろう。
「この通り、部屋の中には何も無くなっていました。奴らは王国の使命を無視して、逃げ出したんです!」
「そう」
逃げ出した彼らに対して、怒りに震えるカテリーナ。俺は、彼女ほど彼らを怒ってはいない。どちらかと言えば、仕方ないことだと思っている。
勇者の守護を求める街を探して、各地を巡っていたが何の成果も得られなかった。そんな、やる気のない俺に見切りをつけて、クリスたちは逃げ出したようだ。
もう少し早く、パーティーから居なくなるだろうと思っていたら、案外一緒に旅を続けられていたと思う。とうとう、この時が来たかという感じだった。
「もっと危機感を持って下さい、リヒト様! 一気に2人も、勇者のパーティーから逃げ出すだなんて……」
「そうだね」
一気にパーティーメンバーが半分になった、ということだ。けれど、慌てるほどのことでもない。予想は出来ていたから。それなのに、何の対処もせず彼らを放置していたのだから、いつかはそうなってしまうだろう。
「カテリーナ、逃げない?」
「ッ!? ……もちろん私は逃げません。王国から命じられた任務ですから。途中で放り出すなんて、そんな事はしません」
カテリーナに尋ねる。真面目な彼女らしい答え。けれど、ちょっとだけ戸惑いつつ一瞬の間が空いてから返事をした。その間に、どんな意味があったのか。
本当に、この勇者について行って大丈夫なのか、という不安を感じているようだ。彼女の感じた不安は、正しいと思う。俺には、真面目にやる気がないんだから。
「これから、どうしましょうかリヒト様。仲間を集めないと。4人組となるように、パーティーを集め直さないと……」
「んー」
カテリーナは、なんとかして勇者パーティーを立て直そうと必死だった。けれども俺は、ここが潮時だと思っていた。だから、これから俺の向かう先は1つ。
「報告して、ロントルガ」
今の状況を上に報告して、この地域での活動は不可能であることを伝える。配属の場所を変更してもらい、ロントルガのある地域にしてもらうように求めるつもりだ。そこは、俺が育った故郷。
「え? ロントルガという街を目指すのですか? ですが、その街はブルーノという有名な勇者が守護していると聞いたことがあります」
「知ってる?」
「はい。有名な勇者ですよ。でも、どうして急にそちらへ向かうことに……?」
彼女は、ロントルガの街を守護しているブルーノのことを知っていたようだ。彼は有名人らしい。カテリーナも知っているなんて、凄いな。
もちろん俺も、彼のことをよく知っている。ロントルガにある孤児院で生活していたから。勇者を務めている人物とも知り合いだ。
「仕事、じゃない」
「え? どういうことですか」
疑問を浮かべた彼女の顔を見ながら、俺は答えた。
「孤児院、行く」
「ロントルガの街に、孤児院があるのですか? というか、孤児院に行ってどうするのですか? たしかに勇者として慈善活動も大切ですが、今は、そんな事をしている場合では」
カトリーナは、慈善活動のために孤児院に向かうのだと考えていた。確かに、俺はトーナメントでの取引で得たお金を寄付するため、孤児院に帰ろうと考えているから慈善活動に該当するのかもしれない。
「孤児院、故郷」
「あ、そ、そうだったのですか。でも、えっと、そう、ですね」
カテリーナは、俺の言葉を聞いて慌てていた。俺の生まれについてを話したのは、初めてだったから。なんと答えるべきか、困っているみたい。
「来る?」
「もちろん。私も一緒に行きますよ!」
彼女に尋ねてみると、一緒について来るつもりらしい。来るというのなら、連れて行こうかな。ついてきても良いことはないが、本人が希望しているから。
彼女もどこかで諦めて、離れていくと思う。それまで、しばらく一緒に居ようか。
「行こう」
「って、違いますよリヒト様! その前に、居なくなった彼らの代わりとして新しい仲間を集めないと。一度、王都に戻って……って、待って下さい!」
カテリーナが俺を呼んでいるが、そのまま自分の部屋に戻って旅支度を済ませる。久しぶりにロントルガの街に帰ることが出来る。俺は、あの場所に帰ることが出来ると思って、テンションが上がっていた。やはり、この世界での俺の居場所はあそこだと感じていた。早く帰りたいな。
2人だけで、旅をする。今までは、4人組のパーティーだったのが、いきなり2人きりになってしまった。もともと、あまり言葉を喋らない俺。そんな俺と2人きりになって気まずそうなカテリーナが、後ろから静かについてくる。
俺の用事に付き合わせてしまうのは悪いと思ったのだが、彼女は俺から離れようとはしなかった。王国の使命を無視するわけにはいかないと思っているらしい。
目的地は、ロントルガの街だ。ブルーノに言われた通り、試験に合格してちゃんと勇者の称号を得た。助けを求める人々を救え、という指示はまだクリアしていない。でも、俺の助けを求めるような人は居なかったから。ブルーノは、俺の帰りを認めてくれるだろうか。
ロントルガの街へと向かう俺は、いつもより足取り軽く、早く前へと進んだ。
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