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4周目(異世界ファンタジー:部族ハーレム)
第46話 勝ったほうと負けたほう
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敵の抵抗も止まった。先ほどまで聞こえていた戦いの音は、静かになっていた。
戦場となった草原に、ラビア族の戦士たちが倒れていた。ナジュラ族は、怪我人は居るようだけど倒れている者は居ない。
「我々は降参する!」
白旗を振って、近づいてくる者たちが居た。1人は棒に白色の布を結んだモノを、もう1人は武器を持たない無手で、ゆっくりと近づいてくる。
つい先程まで戦闘していた、ラビア族が2人。両手を上げて武器も手放し、無抵抗をアピールしていた。
「了解した!」
答えたのは、族長のタミム。警戒しながら、1人で前に出ていく。降参した相手に対して、武器を向けることはしない。
「攻撃するなよ!」
族長のタミムが、勝利して興奮する青年戦士たちに向けて注意する。手を出すなと。それから、降参を伝えに来たという2人の戦士を受け入れた。
ナジュラ族の戦士に囲まれ、多人数からジッと視線を向けられて警戒される中で、降参した彼らは話し始める。
ラビア族の族長は最初の攻撃で死亡していたという。両部族がぶつかり合う直前、俺とシハブの放った魔法が直撃して絶命した。予想外なことに、ラビア族の戦士たちは混乱した。しかしまだ、戦力の差で勝てるだろうと戦況を甘く見ていた。
その後、攻められ逃げられ追いかけてを繰り返している間に、どんどんラビア族の戦士が倒れていった。気付いたら、自分たちが負けていた。あんなに戦士の数に差があったというのに。
話を聞いていた族長のタミムは、こちらにチラッと視線を向けた後は、ラビア族の話の続きについて、先を促した。
今回の戦いが起こった経緯について、彼らは語った。
ラビア族は、ナジュラ族に今回の戦いを始める前にバディジャ族と戦って、負けたという。
バディジャ族というのは、草原で三大勢力と呼ばれている部族の1つ。その敗戦により、勢力のパワーバランスが崩れた。
そのバランスを戻そうと焦った族長は、草原の部族間にあった暗黙のルールも無視して独断で強行、近くに居た中勢力の部族を襲って不足を補おうとした。
しかし、ラビア族の族長の判断は大失敗に終わる。
大勢力であるラビア族は、中勢力でしかなかったナジュラ族に敗れ去った。
そして、彼らは降参を伝えに来た。全てを語ったラビア族の戦士は、覚悟を決めた表情を浮かべて、最後にこう言った。
「俺たち2人の命に免じて、他の戦士を助けてほしい」
「お願いします」
頭を下げて懇願する。まだ生き残っているラビア族の戦士たちが居る。自分たちの命と引き換えにして、見逃してほしいと。
彼ら2人は、ラビア族の族長が倒れた今、部族を引き継いだ責任者なのだろうか。ラビア族を助けようと、命を懸けていた。
今までの経緯を話したのも、少しでも同情を引いて、助けてもらおうとする狙い、だろうか。今回の戦いの原因は、ラビア族の族長。その男が思いついた作戦により、自分たちも巻き込まれてしまったと言うつもりなのかな。
だが、戦いを仕掛けられた方は迷惑だな。一方的に攻撃され、被害を受けている。今回は勝てたけれど、負けていたら悲惨だったのは俺たち。
「……」
話を聞き終えて、周りを囲んでいたナジュラ族の戦士たちの反応は様々だ。
納得したというような表情を浮かべる者、不満だという表情を浮かべる者、そして怒りに満ちた表情を浮かべる者など、ラビア族の2人を見つめている、ナジュラ族の戦士たちの表情はそれぞれ。
しかし、最終的な判断をするのは族長のタミムである。彼の判断は、こうだった。
「君たちが命を捨てる必要はない。お前たち全員を受け入れる。ラビア族の扱いも、悪くはしない」
そう言って、命を引き換えにしようとしていた2人の戦士を説得する。生きろと。ラビア族は、ナジュラ族の傘下として吸収する。ただし、悪い扱いにはしないから。ある程度の自由も認める。
バディジャ族に負けてしまって、さらには格下の部族である我々に負けてしまい、危うい状況に立つラビア族。
今回の戦いに挑むにあたり、多数の戦士たちが逃げ出してしまった、ナジュラ族。
なんとか、お互いが生き残る方法を模索する。こうして、ラビア族とナジュラ族、2つの部族は協力する方向で、話し合いは進んだ。
「ありがとうございます」
「よろしくおねがいします」
覚悟を決めた顔から、今は泣きそうな表情を浮かべてと、ラビア族の2人が感謝の言葉を口にしていた。
今回の戦い、いい具合に丸くおさまりそうだった。色々と大変だったけれど、得たモノも多い戦いとなった。
その後、生き残ったラビア族の戦士たちは拠点へ戻っていく。合流する準備をするために。ナジュラ族の皆も、戦いを終えて自分たちの拠点へ帰還する。
戦いから無事に戻ってきたナジュラ族の戦士たちを見て、拠点で待っていた女性と子供たちは歓声を上げる。
「ただいま」
「無事で良かった! 帰ってきてくれた!」
「心配かけて、すまなかった」
「いいえ。リヒトが無事で、良かった!」
ナジャーが出迎えてくれる。そして、他の女性たちからも無事を喜ばれた。生きて帰ってこれて、本当に良かった。彼女たちを悲しませずに済んだことが、嬉しい。
その日の夜、ナジュラ族の拠点では勝利を祝って宴会が催された。戦いで、無事に生き残ったみんなが笑顔を浮かべて料理を食い、酒を飲んでいる。
俺は残念ながら、まだお酒を飲める年齢ではないので、飲まないようにした。体に悪いからね。飲みたいけれど、必死に我慢する。そう言えば前世も、その前もお酒は飲めなかったか。今度こそ、酒を飲むためにも生き残るぞ。
今回、無事に死ぬこともなく戦いは終わって、俺は一安心した。
「大変だ、リヒト!」
「どうしたの、シハブ。そんなに慌てて?」
宴会も終わり、夜が明けて、次の日の朝になっていた。シハブが俺を見つけると、慌てて走り寄ってくる。その勢いに驚きながら、俺は尋ねた。何事だと。また何か、大変なことが起こったのかもしれない。
「奴らが戻ってきやがった!」
彼は怒りの表情を浮かべて、慌てている理由を説明してくれた。奴らが戻ってきたとは。一瞬、何のことだと考えて、思い当たる。
「奴ら? もしかして、あいつらか!」
「そうなんだ。族長が困っているかもしれない。助けに行ったほうが良さそうだ」
「わかった。急いで行こう」
翌朝、戦いから逃げ出した奴らがナジュラ族の拠点に戻ってきた、という知らせを受けた。せっかく勝って気持ちよく終わりそうなのに邪魔されて、嫌な気分になる。対応するのは族長のタミムだろう。彼がどう決着をつけるのか、興味があった。
俺は、戦いの前に逃げ出したのに今になって戻ってきたという、厚顔無恥な連中を見に行くことにした。
戦場となった草原に、ラビア族の戦士たちが倒れていた。ナジュラ族は、怪我人は居るようだけど倒れている者は居ない。
「我々は降参する!」
白旗を振って、近づいてくる者たちが居た。1人は棒に白色の布を結んだモノを、もう1人は武器を持たない無手で、ゆっくりと近づいてくる。
つい先程まで戦闘していた、ラビア族が2人。両手を上げて武器も手放し、無抵抗をアピールしていた。
「了解した!」
答えたのは、族長のタミム。警戒しながら、1人で前に出ていく。降参した相手に対して、武器を向けることはしない。
「攻撃するなよ!」
族長のタミムが、勝利して興奮する青年戦士たちに向けて注意する。手を出すなと。それから、降参を伝えに来たという2人の戦士を受け入れた。
ナジュラ族の戦士に囲まれ、多人数からジッと視線を向けられて警戒される中で、降参した彼らは話し始める。
ラビア族の族長は最初の攻撃で死亡していたという。両部族がぶつかり合う直前、俺とシハブの放った魔法が直撃して絶命した。予想外なことに、ラビア族の戦士たちは混乱した。しかしまだ、戦力の差で勝てるだろうと戦況を甘く見ていた。
その後、攻められ逃げられ追いかけてを繰り返している間に、どんどんラビア族の戦士が倒れていった。気付いたら、自分たちが負けていた。あんなに戦士の数に差があったというのに。
話を聞いていた族長のタミムは、こちらにチラッと視線を向けた後は、ラビア族の話の続きについて、先を促した。
今回の戦いが起こった経緯について、彼らは語った。
ラビア族は、ナジュラ族に今回の戦いを始める前にバディジャ族と戦って、負けたという。
バディジャ族というのは、草原で三大勢力と呼ばれている部族の1つ。その敗戦により、勢力のパワーバランスが崩れた。
そのバランスを戻そうと焦った族長は、草原の部族間にあった暗黙のルールも無視して独断で強行、近くに居た中勢力の部族を襲って不足を補おうとした。
しかし、ラビア族の族長の判断は大失敗に終わる。
大勢力であるラビア族は、中勢力でしかなかったナジュラ族に敗れ去った。
そして、彼らは降参を伝えに来た。全てを語ったラビア族の戦士は、覚悟を決めた表情を浮かべて、最後にこう言った。
「俺たち2人の命に免じて、他の戦士を助けてほしい」
「お願いします」
頭を下げて懇願する。まだ生き残っているラビア族の戦士たちが居る。自分たちの命と引き換えにして、見逃してほしいと。
彼ら2人は、ラビア族の族長が倒れた今、部族を引き継いだ責任者なのだろうか。ラビア族を助けようと、命を懸けていた。
今までの経緯を話したのも、少しでも同情を引いて、助けてもらおうとする狙い、だろうか。今回の戦いの原因は、ラビア族の族長。その男が思いついた作戦により、自分たちも巻き込まれてしまったと言うつもりなのかな。
だが、戦いを仕掛けられた方は迷惑だな。一方的に攻撃され、被害を受けている。今回は勝てたけれど、負けていたら悲惨だったのは俺たち。
「……」
話を聞き終えて、周りを囲んでいたナジュラ族の戦士たちの反応は様々だ。
納得したというような表情を浮かべる者、不満だという表情を浮かべる者、そして怒りに満ちた表情を浮かべる者など、ラビア族の2人を見つめている、ナジュラ族の戦士たちの表情はそれぞれ。
しかし、最終的な判断をするのは族長のタミムである。彼の判断は、こうだった。
「君たちが命を捨てる必要はない。お前たち全員を受け入れる。ラビア族の扱いも、悪くはしない」
そう言って、命を引き換えにしようとしていた2人の戦士を説得する。生きろと。ラビア族は、ナジュラ族の傘下として吸収する。ただし、悪い扱いにはしないから。ある程度の自由も認める。
バディジャ族に負けてしまって、さらには格下の部族である我々に負けてしまい、危うい状況に立つラビア族。
今回の戦いに挑むにあたり、多数の戦士たちが逃げ出してしまった、ナジュラ族。
なんとか、お互いが生き残る方法を模索する。こうして、ラビア族とナジュラ族、2つの部族は協力する方向で、話し合いは進んだ。
「ありがとうございます」
「よろしくおねがいします」
覚悟を決めた顔から、今は泣きそうな表情を浮かべてと、ラビア族の2人が感謝の言葉を口にしていた。
今回の戦い、いい具合に丸くおさまりそうだった。色々と大変だったけれど、得たモノも多い戦いとなった。
その後、生き残ったラビア族の戦士たちは拠点へ戻っていく。合流する準備をするために。ナジュラ族の皆も、戦いを終えて自分たちの拠点へ帰還する。
戦いから無事に戻ってきたナジュラ族の戦士たちを見て、拠点で待っていた女性と子供たちは歓声を上げる。
「ただいま」
「無事で良かった! 帰ってきてくれた!」
「心配かけて、すまなかった」
「いいえ。リヒトが無事で、良かった!」
ナジャーが出迎えてくれる。そして、他の女性たちからも無事を喜ばれた。生きて帰ってこれて、本当に良かった。彼女たちを悲しませずに済んだことが、嬉しい。
その日の夜、ナジュラ族の拠点では勝利を祝って宴会が催された。戦いで、無事に生き残ったみんなが笑顔を浮かべて料理を食い、酒を飲んでいる。
俺は残念ながら、まだお酒を飲める年齢ではないので、飲まないようにした。体に悪いからね。飲みたいけれど、必死に我慢する。そう言えば前世も、その前もお酒は飲めなかったか。今度こそ、酒を飲むためにも生き残るぞ。
今回、無事に死ぬこともなく戦いは終わって、俺は一安心した。
「大変だ、リヒト!」
「どうしたの、シハブ。そんなに慌てて?」
宴会も終わり、夜が明けて、次の日の朝になっていた。シハブが俺を見つけると、慌てて走り寄ってくる。その勢いに驚きながら、俺は尋ねた。何事だと。また何か、大変なことが起こったのかもしれない。
「奴らが戻ってきやがった!」
彼は怒りの表情を浮かべて、慌てている理由を説明してくれた。奴らが戻ってきたとは。一瞬、何のことだと考えて、思い当たる。
「奴ら? もしかして、あいつらか!」
「そうなんだ。族長が困っているかもしれない。助けに行ったほうが良さそうだ」
「わかった。急いで行こう」
翌朝、戦いから逃げ出した奴らがナジュラ族の拠点に戻ってきた、という知らせを受けた。せっかく勝って気持ちよく終わりそうなのに邪魔されて、嫌な気分になる。対応するのは族長のタミムだろう。彼がどう決着をつけるのか、興味があった。
俺は、戦いの前に逃げ出したのに今になって戻ってきたという、厚顔無恥な連中を見に行くことにした。
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