20 / 310
3周目(異世界ファンタジー:騎士)
第19話 魔力の新たな使い道
しおりを挟む
「ん?」
魔力の消耗について色々と試行錯誤している最中に偶然、新たな方法を見つけた。体内の魔力を全身に行き渡らせた。その時、俺の体は羽が生えたように軽くなった。何だこれは。戸惑いながら、自分の体を触ったりして、チェックしてみる。
見た目の変化はない。体調も悪くない。むしろ、絶好調だった。
「わっ!? っと!」
体内の魔力を全身に行き渡らせた状態にして、体を動かしてみる。試しにジャンプしてみたら、身長よりも高い位置まで跳ぶことが出来た。
軽く力を込めて跳んだだけなのに、自分の想像以上に視線が高くなった。驚いて、空中でバランスを崩す。だけど瞬時に体勢を立て直して、地面に足がついた。着地の瞬間は何事もなく、足に痛みも一切なかった。
これって、筋力がアップしているのか?
他にも試してみる。体内の魔力を全身に行き渡らせたまま、軽く走ってみた。さてどうなるのか。
「はやっ!」
自分でも驚くほどのスピードで走ることが出来た。まるで、風になったみたいに。足が、ビュンビュンと動く。瞬発力や俊敏性もアップしていた。まだ成長していない体で、これほどの能力を発揮することが出来るなんて。明らかに、魔力による効果が出ていた。
「おっ、とと」
次に、魔力を一点に集める。すると、急に体が重くなった感覚。時間が経過すると徐々に慣れてきて、普通に戻る。後から痛みが出たり、気分が悪くなったりはしないかな。大丈夫そうだ。
魔力に、こんな使い方があるなんて知らなかった。
魔力の消耗を軽減するため、魔力をギュッと一点に集めて魔法を発動してみたり、逆に薄く広げてみたり。
そんな試行錯誤の中の一つに、体中に行き渡らせるという方法を試してみた結果、発見することが出来た今回の方法。本当に偶然だった。しかし、これはかなり有用な技だと確信した。
その後、魔力の消耗についての調査は一旦中断して、魔力による身体能力の向上に焦点を当てて調べてみることに。そうすると、新たな発見が色々とあった。
魔力による身体能力の向上は、魔力を体の外に放出をしない。体の中に留めながら循環させるだけで、効果を発揮する。だから、精神的な疲れは少ない。
魔力を体に纏わせるようなイメージで、肉体を強化することができる。幼い子供の体でも、大人顔負けのパワーを発揮できるように。
体の反射神経も上がって、素早く動けるようになり、外部からの衝撃にも強くなる防御にも使える。頑丈さがアップする。
体の一部分だけに魔力を留める、というのは難しかった。一部分だけに集めたまま体を動かそうとすると、魔力が散ってしまう。だけど、成功すると効果はある。その部分だけ頑丈になったり。あまり使い道が無さそうだから、この練習は後回しかな。
常に魔力を体に纏わせながら過ごすことで、なんとなく成長も早くなっている気がする。前世よりも、身長の伸びが良いし、筋肉の発達も早い。これは、気のせいかもしれないけれど。でも、身長が高くなった事は嬉しい。これから、どんどん俺の背よ伸びてくれ。
しかも、外から見ても魔法を発動させているようには見えない。体の奥から溢れる魔力を、体の中で操作しているだけ。だから、他の人から何かしているようには見えないという優れもの。
しばらくは、誰にも魔法の事について話すつもりはなかったので、これは便利だ。まだまだ、隠しておける。打ち明けるかどうかの判断が、より難しくなったけれど。
唯一の欠点というか、大変なのが魔力のコントロールだ。上手く扱わないと、体の外に魔力が漏れていって、逆に疲れてしまう。これは、体から魔力が漏れないようにコントロールする練習が必要そうだった。
前世にはなかった新しい魔法。俺はこれを、身体強化の魔法と名付けた。そして、意識しなくても使えるぐらいのレベルまで訓練した。
前世の知識をフル活用して、生き残れるように日々努力をする。誰に言われるでもなく一生懸命頑張り、実力を磨いていく。あっという間に俺は、5歳になっていた。アインラッシュ家の戦闘訓練を受けることが出来る年齢になったのだ。
魔力の消耗について色々と試行錯誤している最中に偶然、新たな方法を見つけた。体内の魔力を全身に行き渡らせた。その時、俺の体は羽が生えたように軽くなった。何だこれは。戸惑いながら、自分の体を触ったりして、チェックしてみる。
見た目の変化はない。体調も悪くない。むしろ、絶好調だった。
「わっ!? っと!」
体内の魔力を全身に行き渡らせた状態にして、体を動かしてみる。試しにジャンプしてみたら、身長よりも高い位置まで跳ぶことが出来た。
軽く力を込めて跳んだだけなのに、自分の想像以上に視線が高くなった。驚いて、空中でバランスを崩す。だけど瞬時に体勢を立て直して、地面に足がついた。着地の瞬間は何事もなく、足に痛みも一切なかった。
これって、筋力がアップしているのか?
他にも試してみる。体内の魔力を全身に行き渡らせたまま、軽く走ってみた。さてどうなるのか。
「はやっ!」
自分でも驚くほどのスピードで走ることが出来た。まるで、風になったみたいに。足が、ビュンビュンと動く。瞬発力や俊敏性もアップしていた。まだ成長していない体で、これほどの能力を発揮することが出来るなんて。明らかに、魔力による効果が出ていた。
「おっ、とと」
次に、魔力を一点に集める。すると、急に体が重くなった感覚。時間が経過すると徐々に慣れてきて、普通に戻る。後から痛みが出たり、気分が悪くなったりはしないかな。大丈夫そうだ。
魔力に、こんな使い方があるなんて知らなかった。
魔力の消耗を軽減するため、魔力をギュッと一点に集めて魔法を発動してみたり、逆に薄く広げてみたり。
そんな試行錯誤の中の一つに、体中に行き渡らせるという方法を試してみた結果、発見することが出来た今回の方法。本当に偶然だった。しかし、これはかなり有用な技だと確信した。
その後、魔力の消耗についての調査は一旦中断して、魔力による身体能力の向上に焦点を当てて調べてみることに。そうすると、新たな発見が色々とあった。
魔力による身体能力の向上は、魔力を体の外に放出をしない。体の中に留めながら循環させるだけで、効果を発揮する。だから、精神的な疲れは少ない。
魔力を体に纏わせるようなイメージで、肉体を強化することができる。幼い子供の体でも、大人顔負けのパワーを発揮できるように。
体の反射神経も上がって、素早く動けるようになり、外部からの衝撃にも強くなる防御にも使える。頑丈さがアップする。
体の一部分だけに魔力を留める、というのは難しかった。一部分だけに集めたまま体を動かそうとすると、魔力が散ってしまう。だけど、成功すると効果はある。その部分だけ頑丈になったり。あまり使い道が無さそうだから、この練習は後回しかな。
常に魔力を体に纏わせながら過ごすことで、なんとなく成長も早くなっている気がする。前世よりも、身長の伸びが良いし、筋肉の発達も早い。これは、気のせいかもしれないけれど。でも、身長が高くなった事は嬉しい。これから、どんどん俺の背よ伸びてくれ。
しかも、外から見ても魔法を発動させているようには見えない。体の奥から溢れる魔力を、体の中で操作しているだけ。だから、他の人から何かしているようには見えないという優れもの。
しばらくは、誰にも魔法の事について話すつもりはなかったので、これは便利だ。まだまだ、隠しておける。打ち明けるかどうかの判断が、より難しくなったけれど。
唯一の欠点というか、大変なのが魔力のコントロールだ。上手く扱わないと、体の外に魔力が漏れていって、逆に疲れてしまう。これは、体から魔力が漏れないようにコントロールする練習が必要そうだった。
前世にはなかった新しい魔法。俺はこれを、身体強化の魔法と名付けた。そして、意識しなくても使えるぐらいのレベルまで訓練した。
前世の知識をフル活用して、生き残れるように日々努力をする。誰に言われるでもなく一生懸命頑張り、実力を磨いていく。あっという間に俺は、5歳になっていた。アインラッシュ家の戦闘訓練を受けることが出来る年齢になったのだ。
1
お気に入りに追加
220
あなたにおすすめの小説
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
拝啓、私を追い出した皆様 いかがお過ごしですか?私はとても幸せです。
香木あかり
恋愛
拝啓、懐かしのお父様、お母様、妹のアニー
私を追い出してから、一年が経ちましたね。いかがお過ごしでしょうか。私は元気です。
治癒の能力を持つローザは、家業に全く役に立たないという理由で家族に疎まれていた。妹アニーの占いで、ローザを追い出せば家業が上手くいくという結果が出たため、家族に家から追い出されてしまう。
隣国で暮らし始めたローザは、実家の商売敵であるフランツの病気を治癒し、それがきっかけで結婚する。フランツに溺愛されながら幸せに暮らすローザは、実家にある手紙を送るのだった。
※複数サイトにて掲載中です
【二章開始】『事務員はいらない』と実家からも騎士団からも追放された書記は『命名』で生み出した最強家族とのんびり暮らしたい
斑目 ごたく
ファンタジー
「この騎士団に、事務員はいらない。ユーリ、お前はクビだ」リグリア王国最強の騎士団と呼ばれた黒葬騎士団。そこで自らのスキル「書記」を生かして事務仕事に勤しんでいたユーリは、そう言われ騎士団を追放される。
さらに彼は「四大貴族」と呼ばれるほどの名門貴族であった実家からも勘当されたのだった。
失意のまま乗合馬車に飛び乗ったユーリが辿り着いたのは、最果ての街キッパゲルラ。
彼はそこで自らのスキル「書記」を生かすことで、無自覚なまま成功を手にする。
そして彼のスキル「書記」には、新たな能力「命名」が目覚めていた。
彼はその能力「命名」で二人の獣耳美少女、「ネロ」と「プティ」を生み出す。
そして彼女達が見つけ出した伝説の聖剣「エクスカリバー」を「命名」したユーリはその三人の家族と共に賑やかに暮らしていく。
やがて事務員としての仕事欲しさから領主に雇われた彼は、大好きな事務仕事に全力に勤しんでいた。それがとんでもない騒動を巻き起こすとは知らずに。
これは事務仕事が大好きな余りそのチートスキルで無自覚に無双するユーリと、彼が生み出した最強の家族が世界を「書き換えて」いく物語。
火・木・土曜日20:10、定期更新中。
この作品は「小説家になろう」様にも投稿されています。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
王女に婚約破棄され実家の公爵家からは追放同然に辺境に追いやられたけれど、農業スキルで幸せに暮らしています。
克全
ファンタジー
ゆるふわの設定。戦術系スキルを得られなかったロディーは、王太女との婚約を破棄されただけでなく公爵家からも追放されてしまった。だが転生者であったロディーはいざという時に備えて着々と準備を整えていた。魔獣が何時現れてもおかしくない、とても危険な辺境に追いやられたロディーであったが、農民スキルをと前世の知識を使って無双していくのであった。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
ギルドから追放された実は究極の治癒魔法使い。それに気付いたギルドが崩壊仕掛かってるが、もう知らん。僕は美少女エルフと旅することにしたから。
yonechanish
ファンタジー
僕は治癒魔法使い。
子供の頃、僕は奴隷として売られていた。
そんな僕をギルドマスターが拾ってくれた。
だから、僕は自分に誓ったんだ。
ギルドのメンバーのために、生きるんだって。
でも、僕は皆の役に立てなかったみたい。
「クビ」
その言葉で、僕はギルドから追放された。
一人。
その日からギルドの崩壊が始まった。
僕の治癒魔法は地味だから、皆、僕がどれだけ役に立ったか知らなかったみたい。
だけど、もう遅いよ。
僕は僕なりの旅を始めたから。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる