35 / 40
第35話 上手くいくはず ※ペトラ視点
しおりを挟む
姉の婚約者を奪ってやった。今まで何度も、姉の大事にしている物を奪ってきた。この時が今までで一番気持ちよかった。
ついでに、家から追い出すことにも成功した。両親や、私の婚約者になってくれたフェリクス様が手伝ってくれた。本当に、良い人たちだ。
姉だけ褒められてズルかった。これからは、私が褒めてもらう番だ。そのために、姉の考えていたアイデアもしっかり奪い取った。これは、私のために利用されるべきなのよ。だから、これは私のもの。
姉には感謝している。私の役に立ってくれたから。これからは、家族でもなんでもないけれど。最後に、男爵家に引き取られる滑稽な姿を見ることも出来た。最後まで私を楽しませてくれた。だから、感謝しているのよ。本人に伝える気など、さらさらないけれど。
ここまでは、私の思った通りに進んでいた。しかし、それから歯車が狂いだした。姉が居なくなって、私のアイデアもあって、調子も良いはず。なのに、どうやっても上手く出来ない。
姉が簡単にやってのけたことが、どうしてこんなにも難しいのかしら? 親しくしている友人に会場の設営を任せて、私の斬新なアイデアもしっかり活用して、かなり頑張ってパーティーの準備をしてきたのに。次々と失敗を積み重ねていった。
もう! なんでなのよ! 私はイライラしていた。私の思い通りにならないから。今まで、こんなことは無かった。つまり、私が悪いわけじゃない。周りが原因。
フェリクス様が手伝ってくれなかったから。全て任せるだけで、それなのに責任を私に押し付けてきて。何の頼りにもならない。こんな人だとは思わなかった。
姉に婚約破棄を突きつけた時は、もっと頼りになる魅力的な男の人だと思っていたのに。
あれほど魅力的に見えていたのが、今じゃただの情けない男としか思えない。
なんで、こんなに変わってしまったのかしら。元々、そうだったのかもしれない。彼との距離が縮まって、隠していた部分が見えてきた。だから、変わってしまったと思ったのかしら。
とにかく、彼との関係を続けると私まで破滅しそうな予感があった。このままじゃ危ない。どうにか対処しなければ。
そう考えていた時に、ようやく彼が行動を起こした。もっと早く動いてくれないと困るのよ。遅すぎるわ。
だけど、王子をパーティーに招いたのは良くやってくれた。人脈を駆使して王子を招いたようだけど、それは凄いと思った。さすが、次期当主となる男ね。そこだけは評価できる。
そして私は、このチャンスを逃さないようにしなければならない。
もう、フェリクス様ではダメ。まだまだ私に相応しい相手が居る。今の婚約者は、早く捨ててしまおう。
こうして始まった、フェリクス様が初めて仕切ったパーティー。それなりに順調。これだけ出来るのなら、もっと早く私のことを手伝ってくれたら良かったのに。そうすれば、私も失敗しなかった。
そんなことよりも、今の私の最大の目的は王子に接近すること。ここで出会って、仲良くなっておく。それから何度か会って、一気に接近していくのよ。そうすれば、私も王妃になれるチャンスが巡ってくるかも。これは、挑戦する価値がある。
最近は失敗続きだけど、今度は成功させよう。きっと上手くいくはずなのよ。そう考えていたのに。
ついでに、家から追い出すことにも成功した。両親や、私の婚約者になってくれたフェリクス様が手伝ってくれた。本当に、良い人たちだ。
姉だけ褒められてズルかった。これからは、私が褒めてもらう番だ。そのために、姉の考えていたアイデアもしっかり奪い取った。これは、私のために利用されるべきなのよ。だから、これは私のもの。
姉には感謝している。私の役に立ってくれたから。これからは、家族でもなんでもないけれど。最後に、男爵家に引き取られる滑稽な姿を見ることも出来た。最後まで私を楽しませてくれた。だから、感謝しているのよ。本人に伝える気など、さらさらないけれど。
ここまでは、私の思った通りに進んでいた。しかし、それから歯車が狂いだした。姉が居なくなって、私のアイデアもあって、調子も良いはず。なのに、どうやっても上手く出来ない。
姉が簡単にやってのけたことが、どうしてこんなにも難しいのかしら? 親しくしている友人に会場の設営を任せて、私の斬新なアイデアもしっかり活用して、かなり頑張ってパーティーの準備をしてきたのに。次々と失敗を積み重ねていった。
もう! なんでなのよ! 私はイライラしていた。私の思い通りにならないから。今まで、こんなことは無かった。つまり、私が悪いわけじゃない。周りが原因。
フェリクス様が手伝ってくれなかったから。全て任せるだけで、それなのに責任を私に押し付けてきて。何の頼りにもならない。こんな人だとは思わなかった。
姉に婚約破棄を突きつけた時は、もっと頼りになる魅力的な男の人だと思っていたのに。
あれほど魅力的に見えていたのが、今じゃただの情けない男としか思えない。
なんで、こんなに変わってしまったのかしら。元々、そうだったのかもしれない。彼との距離が縮まって、隠していた部分が見えてきた。だから、変わってしまったと思ったのかしら。
とにかく、彼との関係を続けると私まで破滅しそうな予感があった。このままじゃ危ない。どうにか対処しなければ。
そう考えていた時に、ようやく彼が行動を起こした。もっと早く動いてくれないと困るのよ。遅すぎるわ。
だけど、王子をパーティーに招いたのは良くやってくれた。人脈を駆使して王子を招いたようだけど、それは凄いと思った。さすが、次期当主となる男ね。そこだけは評価できる。
そして私は、このチャンスを逃さないようにしなければならない。
もう、フェリクス様ではダメ。まだまだ私に相応しい相手が居る。今の婚約者は、早く捨ててしまおう。
こうして始まった、フェリクス様が初めて仕切ったパーティー。それなりに順調。これだけ出来るのなら、もっと早く私のことを手伝ってくれたら良かったのに。そうすれば、私も失敗しなかった。
そんなことよりも、今の私の最大の目的は王子に接近すること。ここで出会って、仲良くなっておく。それから何度か会って、一気に接近していくのよ。そうすれば、私も王妃になれるチャンスが巡ってくるかも。これは、挑戦する価値がある。
最近は失敗続きだけど、今度は成功させよう。きっと上手くいくはずなのよ。そう考えていたのに。
応援ありがとうございます!
35
お気に入りに追加
3,202
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる