24 / 60
第24話 雑談配信2 ※天川有加里視点
しおりを挟む
彼に関する情報について絶対に漏らさないように気をつけながら、ざっくりとしたイメージだけ伝えてみた。すると、視聴者から様々な反応が返ってくる。
チャット欄▼
:そんな男と出会えるなんて、運が良すぎ
:どう考えても、そんな男なんて存在しないだろ
:なぜ出会えたのが私じゃないんだ
:私だったら、もっとスムーズに対応できるけどね
:もっと詳しく教えてくれ
:知りたい
:なぜ隠すんだ
羨ましいとか、信じないとか、もっと詳しく教えてほしいとか。視聴者が私の話に食いついているのを強く感じる。
彼の話だからこそ、というのは十分に承知している。男性に関する話なら、どんなことでも聴きたい。私の配信には、そういう女性視聴者が見に来ている。ちゃんと、現状を把握している。だから私は調子に乗ったりしない。直人くんの魅力を視聴者に伝えるため、しっかりと話す。それが、私の役目だ。
「それで、悩みがあるって私が言ったら、彼が話を聞いてくれそうだった。だから、落ち着いて話せる場所に移動しようって事になって」
チャット欄▼
:ナンパかよ
:危ない女にホイホイついて行くなんて心配ね
:ダメだよ、こんな危ない妄想女について行ったら
:よく誘えたね
:私だったら無理だね
「何もしないって。ちょっとお話するだけだから」
チャット欄▼
:そう言って連れ込むんですね……
:通報しました
:羨ましい
:普段から、あんなことしてるんだから。信じられるわけない
:やめとけ
:男の子が可哀想
「あー、で。実は、彼と一緒に学生服の女性が居て」
チャット欄▼
:女か
:なんだ女か
:そりゃそうか
:一緒に女が居たのね
:学生が付き合うなんて。けしからん
:まあ、それだけ魅力的な男の子なら相手も居るだろうね
:残念でした
:その学生の女が羨ましいぃぃぃ
:私が学生だった頃、そんな幸せな日々は存在しなかった……
:ぐぬぬぬ
彼の幼馴染の麻利恵ちゃんについても話す。彼女に関する情報も漏らさないように注意しながら。すると多くの視聴者が、彼女に対して嫉妬し始める。その気持ちは、私もよく分かる。学生の時から男性と一緒なんて、羨ましいよね。
「3人で移動しようって話になったんだけど、お店を探すことから始まって」
チャット欄▼
:探す必要ある?
:ホテル直行でよくね?
:金はあるのか
:私なら奢れるぞ!
:お前じゃねぇw
:学生をホテルに連れて行こうとするなwww
:捕まるわ!!
「近くにファミレスがあったから、そこに入ったよね」
チャット欄▼
:ファミレスか
:もっと良い店に連れて行ってあげなよ
:出会ったばかりの相手と高級店に行くのは難易度高くない?
:怖いでしょ
:恐怖でしかない
:一緒に居た女の子にも優しくしろよ
「もちろん、2人の食事代は私が払ったよ。私のほうが年上だからね」
チャット欄▼
:それは当然
:ドヤ顔で言うことじゃない
:相手は学生でしょ。当たり前だろ
:最近、ミルキーちゃん収入が減ってるんじゃないの?
:大丈夫なのか?
「まだ生活に余裕はあるから全然大丈夫よ。でも、ファミレス代は結構高かったな。彼が、意外とたくさん食べる人だったから」
チャット欄▼
:彼が? 彼女じゃなく?
:それは意外だ
:よく食べる男の子は良いね
:私の知り合いの男性は、心配になるぐらい食欲がないよ
:食欲がない男の人が多いって、よく聞く
:だから、健康的なのか
:ちゃんと食べないと大きくなれないよ
:腹いっぱい食べさせてあげな
「そうそう。男の人は、もっと食べたほうが良いよね。私もそう思う。だから、彼の食事する様子は見ていて気持ちよかったよ」
チャット欄▼
:へぇ~
:ふぅん
:ほぉ
:なるほどね
: ぐぬぬ。羨ましいぞ。私も、その様子を生で見たい
「で。食事しながら、自己紹介したよ。それで、このチャンネルも彼に教えた」
チャット欄▼
:踏み込みが早い
:チャンネルを教えたのかよ
:まじで? このチャンネルの存在を?
:軽蔑されそう
:妄想話の動画なんか見られたら、一発で嫌われるだろ
「彼、WeTubeを知ってたよ。ペットの動画とか、よく見るんだって」
チャット欄▼
:かわいい
:知ってたか
:私もよく見る。一緒だね
:男性も見るのか
:他の動画は見ないでしょ
:見るのは、そればっかりなの?
「逆に彼女の方は、WeTubeは見たことないって」
チャット欄▼
:マジか
:近くに親しい男性が居るなら必要ないよね
:満たされているのか
:そういう事?
:のめり込んでいる私達とは違う人種だ
:ますます羨ましい
「それで、妄想話の動画も彼に見てもらった」
チャット欄▼
:うわぁ
:えぇぇぇぇ
:そこまでする必要あった?
:セクハラですよ!
:妄想の動画を見せたのか?
:男性に見せるものじゃないだろ
:精神的被害で訴えられそう
「でも、彼は興味深そうに私の動画を見てくれたよ」
チャット欄▼
:まじで?
:意外だ
:そう見えただけでしょ
:実際は……
:信じられないのよね
「妄想の話やデートプランについて、色々と感想やアドバイスも貰ったよ」
チャット欄▼
:アドバイスまで!?
:リアル男性の意見は貴重ですよ!
:どんな反応だった?
:はよ聞かせて
:聞きたいような、聞きたくないような
視聴者が、待ちきれない様子を見せる。私は、焦らすことなく話し続けた。彼からもらった意見やアドバイスについて、視聴者にも共有していく。配信は、盛り上がり続けていた。
視聴者の数も、いつの間にか1000人を超えていた。その数値は、私の過去最高だった。こんな多くの人に雑談を聞かれるなんて、長い配信者活動の中でも初めての経験である。
チャット欄▼
:そんな男と出会えるなんて、運が良すぎ
:どう考えても、そんな男なんて存在しないだろ
:なぜ出会えたのが私じゃないんだ
:私だったら、もっとスムーズに対応できるけどね
:もっと詳しく教えてくれ
:知りたい
:なぜ隠すんだ
羨ましいとか、信じないとか、もっと詳しく教えてほしいとか。視聴者が私の話に食いついているのを強く感じる。
彼の話だからこそ、というのは十分に承知している。男性に関する話なら、どんなことでも聴きたい。私の配信には、そういう女性視聴者が見に来ている。ちゃんと、現状を把握している。だから私は調子に乗ったりしない。直人くんの魅力を視聴者に伝えるため、しっかりと話す。それが、私の役目だ。
「それで、悩みがあるって私が言ったら、彼が話を聞いてくれそうだった。だから、落ち着いて話せる場所に移動しようって事になって」
チャット欄▼
:ナンパかよ
:危ない女にホイホイついて行くなんて心配ね
:ダメだよ、こんな危ない妄想女について行ったら
:よく誘えたね
:私だったら無理だね
「何もしないって。ちょっとお話するだけだから」
チャット欄▼
:そう言って連れ込むんですね……
:通報しました
:羨ましい
:普段から、あんなことしてるんだから。信じられるわけない
:やめとけ
:男の子が可哀想
「あー、で。実は、彼と一緒に学生服の女性が居て」
チャット欄▼
:女か
:なんだ女か
:そりゃそうか
:一緒に女が居たのね
:学生が付き合うなんて。けしからん
:まあ、それだけ魅力的な男の子なら相手も居るだろうね
:残念でした
:その学生の女が羨ましいぃぃぃ
:私が学生だった頃、そんな幸せな日々は存在しなかった……
:ぐぬぬぬ
彼の幼馴染の麻利恵ちゃんについても話す。彼女に関する情報も漏らさないように注意しながら。すると多くの視聴者が、彼女に対して嫉妬し始める。その気持ちは、私もよく分かる。学生の時から男性と一緒なんて、羨ましいよね。
「3人で移動しようって話になったんだけど、お店を探すことから始まって」
チャット欄▼
:探す必要ある?
:ホテル直行でよくね?
:金はあるのか
:私なら奢れるぞ!
:お前じゃねぇw
:学生をホテルに連れて行こうとするなwww
:捕まるわ!!
「近くにファミレスがあったから、そこに入ったよね」
チャット欄▼
:ファミレスか
:もっと良い店に連れて行ってあげなよ
:出会ったばかりの相手と高級店に行くのは難易度高くない?
:怖いでしょ
:恐怖でしかない
:一緒に居た女の子にも優しくしろよ
「もちろん、2人の食事代は私が払ったよ。私のほうが年上だからね」
チャット欄▼
:それは当然
:ドヤ顔で言うことじゃない
:相手は学生でしょ。当たり前だろ
:最近、ミルキーちゃん収入が減ってるんじゃないの?
:大丈夫なのか?
「まだ生活に余裕はあるから全然大丈夫よ。でも、ファミレス代は結構高かったな。彼が、意外とたくさん食べる人だったから」
チャット欄▼
:彼が? 彼女じゃなく?
:それは意外だ
:よく食べる男の子は良いね
:私の知り合いの男性は、心配になるぐらい食欲がないよ
:食欲がない男の人が多いって、よく聞く
:だから、健康的なのか
:ちゃんと食べないと大きくなれないよ
:腹いっぱい食べさせてあげな
「そうそう。男の人は、もっと食べたほうが良いよね。私もそう思う。だから、彼の食事する様子は見ていて気持ちよかったよ」
チャット欄▼
:へぇ~
:ふぅん
:ほぉ
:なるほどね
: ぐぬぬ。羨ましいぞ。私も、その様子を生で見たい
「で。食事しながら、自己紹介したよ。それで、このチャンネルも彼に教えた」
チャット欄▼
:踏み込みが早い
:チャンネルを教えたのかよ
:まじで? このチャンネルの存在を?
:軽蔑されそう
:妄想話の動画なんか見られたら、一発で嫌われるだろ
「彼、WeTubeを知ってたよ。ペットの動画とか、よく見るんだって」
チャット欄▼
:かわいい
:知ってたか
:私もよく見る。一緒だね
:男性も見るのか
:他の動画は見ないでしょ
:見るのは、そればっかりなの?
「逆に彼女の方は、WeTubeは見たことないって」
チャット欄▼
:マジか
:近くに親しい男性が居るなら必要ないよね
:満たされているのか
:そういう事?
:のめり込んでいる私達とは違う人種だ
:ますます羨ましい
「それで、妄想話の動画も彼に見てもらった」
チャット欄▼
:うわぁ
:えぇぇぇぇ
:そこまでする必要あった?
:セクハラですよ!
:妄想の動画を見せたのか?
:男性に見せるものじゃないだろ
:精神的被害で訴えられそう
「でも、彼は興味深そうに私の動画を見てくれたよ」
チャット欄▼
:まじで?
:意外だ
:そう見えただけでしょ
:実際は……
:信じられないのよね
「妄想の話やデートプランについて、色々と感想やアドバイスも貰ったよ」
チャット欄▼
:アドバイスまで!?
:リアル男性の意見は貴重ですよ!
:どんな反応だった?
:はよ聞かせて
:聞きたいような、聞きたくないような
視聴者が、待ちきれない様子を見せる。私は、焦らすことなく話し続けた。彼からもらった意見やアドバイスについて、視聴者にも共有していく。配信は、盛り上がり続けていた。
視聴者の数も、いつの間にか1000人を超えていた。その数値は、私の過去最高だった。こんな多くの人に雑談を聞かれるなんて、長い配信者活動の中でも初めての経験である。
19
お気に入りに追加
546
あなたにおすすめの小説

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!
やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり
目覚めると20歳無職だった主人公。
転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。
”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。
これではまともな生活ができない。
――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう!
こうして彼の転生生活が幕を開けた。

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます
neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。
松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。
ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。
PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。

男女比1対99の世界で引き篭もります!
夢探しの旅人
恋愛
家族いない親戚いないというじゃあどうして俺がここに?となるがまぁいいかと思考放棄する主人公!
前世の夢だった引き篭もりが叶うことを知って大歓喜!!
偶に寂しさを和ますために配信をしたり深夜徘徊したり(変装)と主人公が楽しむ物語です!

貞操観念逆転世界におけるニートの日常
猫丸
恋愛
男女比1:100。
女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。
夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。
ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。
しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく……
『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』
『ないでしょw』
『ないと思うけど……え、マジ?』
これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。
貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

転生したら美醜逆転世界だったので、人生イージーモードです
狼蝶
恋愛
転生したらそこは、美醜が逆転していて顔が良ければ待遇最高の世界だった!?侯爵令嬢と婚約し人生イージーモードじゃんと思っていたら、人生はそれほど甘くはない・・・・?
学校に入ったら、ここはまさかの美醜逆転世界の乙女ゲームの中だということがわかり、さらに自分の婚約者はなんとそのゲームの悪役令嬢で!!!?

Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~
味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。
しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。
彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。
故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。
そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。
これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる