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第26章 女神さまとモンテハート大公爵

164 300年前のモンテマニー公爵との思い出

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宝物庫の準備室

メラニィ
「拝見いたします。」

 【最後に残った分厚い本】を見たメラニィは、肩を震わせていた。

 本の中には、モンテハート大公爵をスリムにして髪の毛をふさふさに美化した姿と、となりに座る美しい女性の姿があった。

モンテハート
「メラニィ、笑いをこらえているのだろう。
 おかしくて、たまらない気持ちは分かる。
 だが、もてない男の気持ちだと思って、そのまま笑いをこらえて欲しい。」

 メラニィの両目から、涙が落ちた。

メラニィ
「モンテマニー公爵様。
 あなたは大事に思ってくれていたのですね。」

モンテハート大公爵
「そう、大公爵になる前のご先祖様、モンテマニー公爵だ。
 まて、メラニィ、なぜ、その名を知っている?」

メラニィ
「わたしの前世、正確には、この身体の前世の記憶、このデザインの身体を使っていた者の記憶です。」

<記憶 その1>

理香 (回想)
「公爵様、黄庵おうあん様が注意しないからといって、脂っこいものばかり食べたら健康によくありません。
 わたしが健康食を作りましたから、食べてください。」

モンテマニー公爵 (回想)
「そうは言うが、わしの好物を取り上げないでくれ。」

<記憶 その2>

理香 (回想)
「いい感じに、お身体が引き締まってきましたね。
 頭の毛も増えてきました。
 これなら、わたしと歩いても、それほど見劣りしませんわ。」

モンテマニー公爵 (回想)
「そうか、理香の笑顔が見れるのなら、苦しんだ甲斐があったな。」

<記憶 その3>

理香 (回想)
「たとえ、わたしが15の小娘で、公爵様が50の大人だとしても、愛情交換する以上は対等ですからね。」

モンテマニー公爵 (回想)
「わしのようなモテない婚期を逃した男性を相手にしてくれるのか?」

理香 (回想)
「もちろんですわ。 わたしは、あなたの【最初で最後の女性】になりますわ。」

<身体の記憶 おわり>



ナレーション
「理香については、下記を読み返してください。」

☆ 理香りかちゃーん、黄花おうかにそんな態度を取るなんて、偉くなったわねえ。
☆ 
☆ 086 万能で最強のルナです

ナレーション
「黄庵については、スピンオフ作品をお読みください。」

☆ 仲間の美女3人と万能で最強のちからを手に入れました。神様にボクの「異世界アイデア」を採用された対価です。
https://kakuyomu.jp/works/16818093078010169705



メラニィ
「ええ、これは、わたしの机に飾っておきます。
 誰にも渡しません。」

モンテハート大公爵
「メラニィさん、ひとつ聞いてもいいか?」

メラニィ
「なんですか?」

モンテハート
「メラニィさんと、愛人契約をしたとき、もしも、わしが寂しい独り身だったら、人生の伴侶になってくれたか?」

メラニィ
「・・・」

モンテハート
「いや、身の程知らずなことを言ってしまった。
 聞き流してくれ。」

メラニィ
「人生の伴侶になったと思います。
 ただし、他の女性に気が行かないように、毎晩毎晩、吸血鬼のように、元気をしぼり尽くしたでしょうね。」

モンテハート
「うれしい言葉だ。
 さて、そろそろ戻る時間が来たようだ。

 わしなんかに言われたくないだろうが、残りの人生を幸せに暮らして欲しい。」

メラニィ
「ええ、モンテマニー公爵のように愛してくれる殿方が見つかりましたから。」

モンテハート
「アリム様か?」

メラニィ
「そうです。
 年齢 イコール 彼女いない歴のアリム様です。」

モンテハート
「そうか、さらばだ。」

メラニィ
「良い来世を!」


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