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第25章 呪いに対抗できる人材をもとめて
154 28日目 見つかった呪術師
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2023年8月28日(月)の朝 10:00
会議室。
絵美、真々美、冬香、オルア、シュウピン、メラニィ、セーラの7人が集まっていた。
丸いテーブルを囲んでいる。
ディスプレイの位置を、時計の12時とすれば、
絵美は10時、
真々美は9時、
冬香は8時、
オルアは7時、
シュウピンさんは3時、
メラニィさんは4時、
セーラさんは5時
の席に座っている。
絵美
「では、あらためて、2泊3日のアリムさんの回復祝い兼お泊り会へのご参加ありがとうございました。」
シュウピン
「有意義な時間でしたわ。」
メラニィ
「すべてに勝る価値ある時間でした。」
セーラ
「幸せなひとときでした。」
絵美
「うんうん、そう言ってもらえると企画して良かったと思うわ。」
真々美
「また、あっても良いかもしれないな。」
冬香
「まあ、月に1回がいいわね。」
オルア
「また、したいわ。」
という楽しい雰囲気で会議が始まった。
◇
シュウピン
「立法庁として、カセイダード王国の通貨 Versil と 光元国の通貨 丸 の換算レートを、法律で明文化できました。」
メラニィ
「司法庁としてというよりは、わたしが受け持ちたかったからですが、丸の投資も進んでいます。
USO800 という指数に連動した投資信託に2年継続計画での運用を始めた結果、ややマイナスですが、毎日少額分割投資しているため、ダメージは非常に小さいです。
これからの2年間で儲かれば良いという辛抱が必要です。
しかし、物価が上がり続けるように、いずれ上がります。」
セーラ
「医療用の出島については、先週からは受け入れ制限を進めています。
カセイダード王国の出島を目的地として出国する者は、換算レート確認書への同意を署名してもらっています。 これにより、遠路はるばる来たのだから、昔の換算レートで治療してくれという要求があっても、拒否できるはずです。 ズルいひとが来た場合は、警察で逮捕した上、強制送還します。
もちろん、強制送還の費用も請求します。」
真々美
「シュウピンさん、お疲れさまでした。
メラニィさん、あなたの投資手法は、ハラハラする必要がないから助かる。」
メラニィ
「おほめいただき、ありがとうございます。
そもそも、安く買って高く売るなどと、できもしないことを考えるから投資で失敗します。
いいえ、その売買方法は、投資ではなく投機ギャンブルですね。」
冬香
「それにしても、投資予算を、月20日x12か月x2年=480、計算が面倒くさいから、500で割って毎日少額ずつ買うだけで儲かるなんて、ものすごい簡単なことなのに、なぜ多くの人ができないのかしら?」
オルア
「コケチャッタスが卵を割って立てたように、簡単なことを最初にすることが難しいのよ。
見て真似るだけなら簡単だけれど、プライドが邪魔するとか、毎日コツコツとが大変なのよね。」
メラニィ
「オルア様のおっしゃる通りです。
自動的に投資するプログラムは開発できるはずなのですが、証券会社側は作りたくないのでしょうね。」
冬香
「そんな簡単にプログラム出来ることをしないなんて、怠慢よね。」
メラニィ
「基本的に個人投資家に高値で買わせて、安値で売らせることが証券会社にとって、必要ですからね。 信用買いや信用売りで多額の現金で相場を動かすのです。 法律に触れない範囲で。」
オルア
「じゃあ、個人が勝つことは無理ということなの?」
メラニィ
「わたしがやった方法で、毎日毎日おなじ金額を投資して、全張り買いすれば勝てるタイミングが来ます。 それに対し、繰り返しになりますが、安いときに買って、高いときに売るとか、損切りだーとかして、掛け金を減らしていくのが素人と自称プロです。」
冬香
「メラニィさんは、大勢の心理を理解して、正しい戦略を選んでいるのね。
とっても素敵だわ。」
メラニィ
「そうでしょうとも、わたしに抱かれたくなりましたか?」
冬香
「いえ、それは遠慮しておくわ。」
冬香の複雑な表情を見て、メラニィは、ハッと我に返った。
だれかが肩をもんでいた。
シュウピン
「メラニィ? そんな大勢を相手にする投資は大変だったでしょう。
きっと肩が凝っていると思ったけれど、その通りだったわね。」
シュウピンは力強く肩をもんでいる。
すこし痛い気もするが、肩がほぐれていく気がする。
左横にいるセーラは、前を向いて、冷や汗を流していた。
絵美様は微笑ましく見ている。
真々美様は困った顔をしている。
冬香様は、失言してゴメンという顔だ。
オルア様は、次はわたしの肩をもんで欲しいとアピールするために、自分で肩をもんでいる。
メラニィ
「ああ、大変だったし、続けていくことはもっと大変だ。
そのためにも、シュウピンが大事に育てている桃を、晩ごはんのデザートに食べさせてほしいぞ。」
場の雰囲気がやわらかくなった。
シュウピン
「そこまで言うなら仕方ないわねえ。
今夜、うちにいらっしゃい。 食べさせてあげるわ。」
メラニィ
「ああ、楽しみにしている。」
となりにいるセーラが、ホッとしていることが良くわかった。
真々美
「セーラさんは、バーシル換算レートが変わる過渡期で苦労を掛けてしまうが、よろしくお願いします。
オルア、セーラさんが動きやすいように、サポートを頼むぞ。
くれぐれも油断するんじゃないぞ。」
オルア
「大丈夫だよ。
もう、油断しないわ。」
冬香
「アリムを危険にさらしたときのような油断は、二度としないでね。」
オルア
「ええ、アリムに誓うわ。」
☆ アリム
☆ 「オルア、残心。
☆ 敵を倒した後も油断しないで。」
☆
☆ アリムの背中に短剣が刺さっている。
☆
☆ 062 13日目 冬香、一番大事な女性
◇
真々美
「ほかに、なにかあるか?」
シュウピン
「モンテハート大公爵が雇った呪術師が見つかりました。
拘束場所に案内できます。」
絵美 こころの声
『お泊り会をした成果が出たわね。』
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会議室。
絵美、真々美、冬香、オルア、シュウピン、メラニィ、セーラの7人が集まっていた。
丸いテーブルを囲んでいる。
ディスプレイの位置を、時計の12時とすれば、
絵美は10時、
真々美は9時、
冬香は8時、
オルアは7時、
シュウピンさんは3時、
メラニィさんは4時、
セーラさんは5時
の席に座っている。
絵美
「では、あらためて、2泊3日のアリムさんの回復祝い兼お泊り会へのご参加ありがとうございました。」
シュウピン
「有意義な時間でしたわ。」
メラニィ
「すべてに勝る価値ある時間でした。」
セーラ
「幸せなひとときでした。」
絵美
「うんうん、そう言ってもらえると企画して良かったと思うわ。」
真々美
「また、あっても良いかもしれないな。」
冬香
「まあ、月に1回がいいわね。」
オルア
「また、したいわ。」
という楽しい雰囲気で会議が始まった。
◇
シュウピン
「立法庁として、カセイダード王国の通貨 Versil と 光元国の通貨 丸 の換算レートを、法律で明文化できました。」
メラニィ
「司法庁としてというよりは、わたしが受け持ちたかったからですが、丸の投資も進んでいます。
USO800 という指数に連動した投資信託に2年継続計画での運用を始めた結果、ややマイナスですが、毎日少額分割投資しているため、ダメージは非常に小さいです。
これからの2年間で儲かれば良いという辛抱が必要です。
しかし、物価が上がり続けるように、いずれ上がります。」
セーラ
「医療用の出島については、先週からは受け入れ制限を進めています。
カセイダード王国の出島を目的地として出国する者は、換算レート確認書への同意を署名してもらっています。 これにより、遠路はるばる来たのだから、昔の換算レートで治療してくれという要求があっても、拒否できるはずです。 ズルいひとが来た場合は、警察で逮捕した上、強制送還します。
もちろん、強制送還の費用も請求します。」
真々美
「シュウピンさん、お疲れさまでした。
メラニィさん、あなたの投資手法は、ハラハラする必要がないから助かる。」
メラニィ
「おほめいただき、ありがとうございます。
そもそも、安く買って高く売るなどと、できもしないことを考えるから投資で失敗します。
いいえ、その売買方法は、投資ではなく投機ギャンブルですね。」
冬香
「それにしても、投資予算を、月20日x12か月x2年=480、計算が面倒くさいから、500で割って毎日少額ずつ買うだけで儲かるなんて、ものすごい簡単なことなのに、なぜ多くの人ができないのかしら?」
オルア
「コケチャッタスが卵を割って立てたように、簡単なことを最初にすることが難しいのよ。
見て真似るだけなら簡単だけれど、プライドが邪魔するとか、毎日コツコツとが大変なのよね。」
メラニィ
「オルア様のおっしゃる通りです。
自動的に投資するプログラムは開発できるはずなのですが、証券会社側は作りたくないのでしょうね。」
冬香
「そんな簡単にプログラム出来ることをしないなんて、怠慢よね。」
メラニィ
「基本的に個人投資家に高値で買わせて、安値で売らせることが証券会社にとって、必要ですからね。 信用買いや信用売りで多額の現金で相場を動かすのです。 法律に触れない範囲で。」
オルア
「じゃあ、個人が勝つことは無理ということなの?」
メラニィ
「わたしがやった方法で、毎日毎日おなじ金額を投資して、全張り買いすれば勝てるタイミングが来ます。 それに対し、繰り返しになりますが、安いときに買って、高いときに売るとか、損切りだーとかして、掛け金を減らしていくのが素人と自称プロです。」
冬香
「メラニィさんは、大勢の心理を理解して、正しい戦略を選んでいるのね。
とっても素敵だわ。」
メラニィ
「そうでしょうとも、わたしに抱かれたくなりましたか?」
冬香
「いえ、それは遠慮しておくわ。」
冬香の複雑な表情を見て、メラニィは、ハッと我に返った。
だれかが肩をもんでいた。
シュウピン
「メラニィ? そんな大勢を相手にする投資は大変だったでしょう。
きっと肩が凝っていると思ったけれど、その通りだったわね。」
シュウピンは力強く肩をもんでいる。
すこし痛い気もするが、肩がほぐれていく気がする。
左横にいるセーラは、前を向いて、冷や汗を流していた。
絵美様は微笑ましく見ている。
真々美様は困った顔をしている。
冬香様は、失言してゴメンという顔だ。
オルア様は、次はわたしの肩をもんで欲しいとアピールするために、自分で肩をもんでいる。
メラニィ
「ああ、大変だったし、続けていくことはもっと大変だ。
そのためにも、シュウピンが大事に育てている桃を、晩ごはんのデザートに食べさせてほしいぞ。」
場の雰囲気がやわらかくなった。
シュウピン
「そこまで言うなら仕方ないわねえ。
今夜、うちにいらっしゃい。 食べさせてあげるわ。」
メラニィ
「ああ、楽しみにしている。」
となりにいるセーラが、ホッとしていることが良くわかった。
真々美
「セーラさんは、バーシル換算レートが変わる過渡期で苦労を掛けてしまうが、よろしくお願いします。
オルア、セーラさんが動きやすいように、サポートを頼むぞ。
くれぐれも油断するんじゃないぞ。」
オルア
「大丈夫だよ。
もう、油断しないわ。」
冬香
「アリムを危険にさらしたときのような油断は、二度としないでね。」
オルア
「ええ、アリムに誓うわ。」
☆ アリム
☆ 「オルア、残心。
☆ 敵を倒した後も油断しないで。」
☆
☆ アリムの背中に短剣が刺さっている。
☆
☆ 062 13日目 冬香、一番大事な女性
◇
真々美
「ほかに、なにかあるか?」
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