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第16章 主人公をロックオンした美女たち
095 竜様が絵美様としたいこと
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18日目 AM 8:50 朝
《2日に一度の会議: 偶数日の予定、本日。
一番権利者: 冬香。》
真々美、冬香、オルアは仕事に出かけて行った。
絵美
「アリムさん。 お皿を洗っちゃうから、出掛ける準備を済ませておいてね。」
アリム
「ありがとう。
じゃあ、トイレで座ってきますね。
15分くらい掛かるかも?」
絵美
「ゆっくりしてね。」
◇
絵美とアリムは、食事の買い出しに行くことにした。
アリム
「絵美さん、手をつないでくれますか?」
絵美
「もちろんよ。
左手? 右手?
どっちがいい?」
アリム
「右手をあけたいので、ボクの左手をにぎってくれますか?」
絵美
「こうかな?」
絵美は右手を出して、アリムの左手をにぎった。
アリム
「・・・。
ありがとう。 夢みたいだ。」
アリムは涙を流していた。
絵美
「そんなに、よろこんでくれるなんて、うれしいわ。
ねえ、もしかして、竜くんだった前世から、手をつなぎたかったの?」
アリム
「うん、そうだよ。
絵美さんの近くにいるときは、どきどきして上手く話せなかった。
無愛想で冷たい態度で、ごめんね。」
絵美
「そうだったんだ。
全然わからなかったわ。」
アリム
「まあ、無理だよね。
ねえ、絵美さん。
もし、気持ちに余裕があったらで良いんだけれど。」
絵美
「なあに?」
アリム
「前世のボク、つまり、竜くんのところに帰ったときは、散歩に連れ出してくれませんか?」
絵美
「散歩にですか?」
アリム
「そうです。
歩くと脳に血液が巡って研究のアイデアが浮かぶわよ。
ひとりで歩くとすぐに帰りたくなるけれど、ふたりで手をつないで歩けば長い時間でもイヤにならないから、ためしてみない?
って。」
絵美
「わかったわ。
アドバイスありがとう。
ためしてみるわ。」
絵美 こころの声
『なるほどね。
手をつないで歩くことから始めないといけないのか。
そうなると、夜の愛情交換は早すぎるわね。
延期したいという気持ちが、ようやく理解できたわ。』
絵美とアリムは、食材を売っているスーパーマーケットのような店の中に入った。
アリム
「そう言えば、冷蔵庫に食材はほとんど無かったのに、真々美はどうやって朝ごはんを用意したのかな?
今ごろだけど気になってきた。」
絵美
「朝食の分だけを買いに行ったのよ。
アリムの買出しの邪魔にならないように、必要最低限だけ買ってきたそうよ。
だから、いまの冷蔵庫の中は、ほとんど空っぽよ。」
アリム
「そうなんだ。 真々美は早起きできて、すごいなあ。」
絵美
「アリムさんは、朝が苦手なのかな?」
アリム
「そうですね。
ねむり姫だから、起きられないです。」
絵美
「うふふ。
かわいい表現をするのね。
じゃあ、なにを買いましょうか?」
アリム
「絵美さんが食べたいものはありますか?」
絵美
「そうねえ、じゃあ・・・」
ふたりは仲良く買い物をした。
そして、帰りは腕を組んで歩いた。
絵美 こころの声
『ある程度は急がないと、なにも進展がないまま、わたしがカセイダード本星に帰る日になってしまうからね。』
アリム こころの声
『うれしいよお。 夢みたいだ。』
◇
絵美様とアリムは、家に戻った。
絵美
「じゃあ、まずは役割分担をしましょうか?
わたしが片付けをして、捨てても良さそうなものを下選びするわ。
そのあとで、いっしょに捨てるかどうかの判断をしてね。」
アリム
「じゃあ、ボクは洗濯機を回してから、洗濯物をたたむことにするよ。」
絵美
「アリムさんは女性の下着を見て、ドキドキしないのかな?」
アリム
「洗濯物にはドキドキしないよ。
でも、下着姿のオルア、真々美、冬香を見るとドキドキするよ。」
絵美
「じゃあ、もし、わたしがいま、下着姿になったらどうするの?」
アリム
「鼻血を出して、倒れると思うよ。
どうしても、竜豪のときの気持ちになるからね。」
絵美
「ということは、アリムさんと竜くんは近いけれど、同じではないってことね。」
アリム
「そうだね。 もし、竜くんとして絵美さんと二人きりだったら、緊張してしまって、なにも話せなくなると思う。
そして、絵美さんはボクが無視したと解釈して、ボクを消そうとするだろうね。」
絵美
「ホホホ(笑い)。 そんなことはないわ。」
絵美 こころの声
『ありえるかもしれないわね。』
絵美
「アリムさんが本当にそんなに純情だとしたら、かなり苦労したんじゃない?」
アリム
「うん、苦労したよ。」
絵美
「アリムさんは、どうやって苦手を克服したの?」
アリム
「諸事情から、男の人としての人格ができたから助かっているのかもしれない。
でも、土台は男の子だから、一般的な男性に比べてかなり弱いです。」
☆ 超上級者向けの伏線(回収予定は未定)
☆ ヒント
☆ 013 【挿絵】 医師(白石冬香)の検証 スリーカーなど
絵美
「わたしに言っても良かったの?」
アリム
「オルア、真々美、冬香には気付かれているから、絵美さんも分かっていると思っています。」
絵美
「わたしを信用してくれたわけではないのが残念ね。」
アリム
「信用しているというか、絵美さんになら裏切られて傷つけられても仕方ないと思っています。」
絵美はアリムを抱きしめた。
絵美
「アリムさん、ごめんね。
踏み込みすぎたみたい。
キリの良いところで、お茶休憩をしましょう。」
絵美とアリムは、家事を始めることした。
◇
絵美とアリムは、家事がひと段落したので、ひと休みすることにした。
あたたかい紅茶を飲むことにした。
アリム
「絵美さんのおかげで、洗濯物以外は今日中に片付きそうだよ。」
絵美
「そう言ってくれて、うれしいわ。
洗濯物は乾燥機を使わないの?」
アリム
「うーん。 ボクは太陽の光で乾かす方が好きなんだ。」
絵美
「まあ、好みの問題はあるわね。
でも、家事に時間を取られすぎるのも損だから、たまって多いときには乾燥機を使っても良いのでは?」
アリム
「じゃあ、今回は乾燥機にしますか?
でも、乾燥機NGの衣類を確かめることは、絵美様にお願いしても良いですか?」
絵美
「面倒くさいわね。 太陽の光で乾かしましょうか?」
アリム
「そうなんだよね。」
絵美とアリムは笑いあった。
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《2日に一度の会議: 偶数日の予定、本日。
一番権利者: 冬香。》
真々美、冬香、オルアは仕事に出かけて行った。
絵美
「アリムさん。 お皿を洗っちゃうから、出掛ける準備を済ませておいてね。」
アリム
「ありがとう。
じゃあ、トイレで座ってきますね。
15分くらい掛かるかも?」
絵美
「ゆっくりしてね。」
◇
絵美とアリムは、食事の買い出しに行くことにした。
アリム
「絵美さん、手をつないでくれますか?」
絵美
「もちろんよ。
左手? 右手?
どっちがいい?」
アリム
「右手をあけたいので、ボクの左手をにぎってくれますか?」
絵美
「こうかな?」
絵美は右手を出して、アリムの左手をにぎった。
アリム
「・・・。
ありがとう。 夢みたいだ。」
アリムは涙を流していた。
絵美
「そんなに、よろこんでくれるなんて、うれしいわ。
ねえ、もしかして、竜くんだった前世から、手をつなぎたかったの?」
アリム
「うん、そうだよ。
絵美さんの近くにいるときは、どきどきして上手く話せなかった。
無愛想で冷たい態度で、ごめんね。」
絵美
「そうだったんだ。
全然わからなかったわ。」
アリム
「まあ、無理だよね。
ねえ、絵美さん。
もし、気持ちに余裕があったらで良いんだけれど。」
絵美
「なあに?」
アリム
「前世のボク、つまり、竜くんのところに帰ったときは、散歩に連れ出してくれませんか?」
絵美
「散歩にですか?」
アリム
「そうです。
歩くと脳に血液が巡って研究のアイデアが浮かぶわよ。
ひとりで歩くとすぐに帰りたくなるけれど、ふたりで手をつないで歩けば長い時間でもイヤにならないから、ためしてみない?
って。」
絵美
「わかったわ。
アドバイスありがとう。
ためしてみるわ。」
絵美 こころの声
『なるほどね。
手をつないで歩くことから始めないといけないのか。
そうなると、夜の愛情交換は早すぎるわね。
延期したいという気持ちが、ようやく理解できたわ。』
絵美とアリムは、食材を売っているスーパーマーケットのような店の中に入った。
アリム
「そう言えば、冷蔵庫に食材はほとんど無かったのに、真々美はどうやって朝ごはんを用意したのかな?
今ごろだけど気になってきた。」
絵美
「朝食の分だけを買いに行ったのよ。
アリムの買出しの邪魔にならないように、必要最低限だけ買ってきたそうよ。
だから、いまの冷蔵庫の中は、ほとんど空っぽよ。」
アリム
「そうなんだ。 真々美は早起きできて、すごいなあ。」
絵美
「アリムさんは、朝が苦手なのかな?」
アリム
「そうですね。
ねむり姫だから、起きられないです。」
絵美
「うふふ。
かわいい表現をするのね。
じゃあ、なにを買いましょうか?」
アリム
「絵美さんが食べたいものはありますか?」
絵美
「そうねえ、じゃあ・・・」
ふたりは仲良く買い物をした。
そして、帰りは腕を組んで歩いた。
絵美 こころの声
『ある程度は急がないと、なにも進展がないまま、わたしがカセイダード本星に帰る日になってしまうからね。』
アリム こころの声
『うれしいよお。 夢みたいだ。』
◇
絵美様とアリムは、家に戻った。
絵美
「じゃあ、まずは役割分担をしましょうか?
わたしが片付けをして、捨てても良さそうなものを下選びするわ。
そのあとで、いっしょに捨てるかどうかの判断をしてね。」
アリム
「じゃあ、ボクは洗濯機を回してから、洗濯物をたたむことにするよ。」
絵美
「アリムさんは女性の下着を見て、ドキドキしないのかな?」
アリム
「洗濯物にはドキドキしないよ。
でも、下着姿のオルア、真々美、冬香を見るとドキドキするよ。」
絵美
「じゃあ、もし、わたしがいま、下着姿になったらどうするの?」
アリム
「鼻血を出して、倒れると思うよ。
どうしても、竜豪のときの気持ちになるからね。」
絵美
「ということは、アリムさんと竜くんは近いけれど、同じではないってことね。」
アリム
「そうだね。 もし、竜くんとして絵美さんと二人きりだったら、緊張してしまって、なにも話せなくなると思う。
そして、絵美さんはボクが無視したと解釈して、ボクを消そうとするだろうね。」
絵美
「ホホホ(笑い)。 そんなことはないわ。」
絵美 こころの声
『ありえるかもしれないわね。』
絵美
「アリムさんが本当にそんなに純情だとしたら、かなり苦労したんじゃない?」
アリム
「うん、苦労したよ。」
絵美
「アリムさんは、どうやって苦手を克服したの?」
アリム
「諸事情から、男の人としての人格ができたから助かっているのかもしれない。
でも、土台は男の子だから、一般的な男性に比べてかなり弱いです。」
☆ 超上級者向けの伏線(回収予定は未定)
☆ ヒント
☆ 013 【挿絵】 医師(白石冬香)の検証 スリーカーなど
絵美
「わたしに言っても良かったの?」
アリム
「オルア、真々美、冬香には気付かれているから、絵美さんも分かっていると思っています。」
絵美
「わたしを信用してくれたわけではないのが残念ね。」
アリム
「信用しているというか、絵美さんになら裏切られて傷つけられても仕方ないと思っています。」
絵美はアリムを抱きしめた。
絵美
「アリムさん、ごめんね。
踏み込みすぎたみたい。
キリの良いところで、お茶休憩をしましょう。」
絵美とアリムは、家事を始めることした。
◇
絵美とアリムは、家事がひと段落したので、ひと休みすることにした。
あたたかい紅茶を飲むことにした。
アリム
「絵美さんのおかげで、洗濯物以外は今日中に片付きそうだよ。」
絵美
「そう言ってくれて、うれしいわ。
洗濯物は乾燥機を使わないの?」
アリム
「うーん。 ボクは太陽の光で乾かす方が好きなんだ。」
絵美
「まあ、好みの問題はあるわね。
でも、家事に時間を取られすぎるのも損だから、たまって多いときには乾燥機を使っても良いのでは?」
アリム
「じゃあ、今回は乾燥機にしますか?
でも、乾燥機NGの衣類を確かめることは、絵美様にお願いしても良いですか?」
絵美
「面倒くさいわね。 太陽の光で乾かしましょうか?」
アリム
「そうなんだよね。」
絵美とアリムは笑いあった。
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