上 下
67 / 209
第11章 姉妹関係の儀式で、誓(ちか)ったこと

065 13日目 空を割るいかづち、キュワールサ

しおりを挟む
 アリムについての話が再開しようとしていた・・・



13日目 PM17:30  夜

《2日に一度の会議: なし、
 第3回襲撃: 本日の昼 300名は、殲滅済み。
 一番権利者:
  真々美。
  ただし、アリムが意識を取り戻す《20日目予定》までは、お預け状態。》





 真々美の司令室に、絵美、真々美、冬香、オルアが集まっていた。
 アリムは、医療用AI Einsアインスが見守っている。《看病中》


カセイダード王国本星の伍姫いつひめ No.1《1st, First》 白沢絵美
「さてと、アリムさんも7日後には意識を取り戻す予定よね。
 本当に良かったわ。」

司令《カセイダード王国チータマルム支国王》 中路真々美
「絵美?
 【怒気どきて】を抑えてくれないか?」

医師 白石冬香
「絵美様、お願いします。」

オルア サーパース
「絵美様。」
 オルアは少し震えていた。

オルア こころの声
『真々美と冬香よりも美しく、恐ろしいと感じる相手は初めてだわ。』

絵美
「そうねえ、ちょっと待ってくれる。

 ・・・

 これで、どうお?」

真々美
「ありがとう、絵美。」

冬香
「ありがとうございます。 絵美様。」

オルア
「ありがとうございます。 白沢絵美様。」

絵美
「まずは、アリムさんが、正性知識 Sixteen hundred 《1600》を使った経緯を教えてくれる?」

真々美
「敵の技術者が、正性知識 1200 を無効化する防御服を開発していたからだ。」

絵美
「そうなると、アリムさんの判断は正しいわね。
 正性知識 1600 は、精神波による攻撃というか物語提供だから、防御服の性能を超えられる。

 それにしても、アリムさんの判断は正しすぎるわね。

 カセイダード大学 人文系を卒業した者でも、何人なんにんが同じ判断をできるか?
 ほぼいないと言ってもいいわ。

 アリムさんの前世について話していたけれど、くわしく聞かせてくれる?」

真々美
「アリムは、
 サークから、【正性知識 2000】を学び、
 ナームから、【正性知識 2000】の使い方、
特に、1800 について鍛えられたそうです。」

☆ アリム
☆ 「サーク=バル=ルビエライン《Sark-Bar-RUBIELINE》です。
☆  正性知識だけでなく、本能学、超心理学という
☆    【カセイダード大学 人文基本3学問】
☆ を教えてくれました。」
☆ 
☆ アリム
☆ 「いいえ、コールの方法は、ナーム=トゥ=マミ《Naam-to-Mami》に教えてもらいました。」
☆ 
☆   059 12日目 アリム正性知識1200

絵美
「どこかで聞いた名前よね。」

真々美
「そうです。
 カセイダード大学の卒業式の時の二人と同じ名前です。」

☆ サークを連れて行った女性
☆ 「あなたが、サーク=バル=ルビエライン《Sark-Bar-RUBIELINE》君くんね。
☆  わたしは、ナーム=トゥ=マミ《Naam-to-Mami》。
☆  5年間、わたしの言いなりになってくれませんか?」
☆ 
☆   015 白沢絵美様は、お見通し

絵美
「名前は一致しているけれど、時間軸が合わないわよね。

 アリムさんは未来から転生したのかなあ?」

真々美
「そうなりますね。」

絵美
「とすると、アリムさんは、カセイダード王国の移民審査船に乗る前から、正性知識を覚えていたの?」

オルア
「それはないと思います。
 習ったということは覚えているけれど、中身は残っていないそうです。」

☆ 習ったという記憶があるだけで、なにを習ったのか思い出せないんだ。」
☆ 
☆   062 13日目 冬香、一番大事な女性

冬香
「そして、遺伝子治療を受けた日から3日間で、201から1800までを読み進めたようです。」

☆  アリムは 【正性知識 2000】を 600まで
☆ 読み進めることが出来たのだった。
☆   054 10日目 天祥《てんしょう》遺伝子

絵美
「サークが指導したのなら、出来ないことも無いけれど、まさかね。」

真々美
「そうですね。」

冬香
「真々美、サークって、そんなにすごいひとなの?」

真々美
「ああ、すごい。
 カセイダード大学の人文系を首席で卒業したからな。
 その年の第2位が絵美だった。」

冬香
「そうだったの。
 初めて聞いた気がする。」

絵美
「そして、第3位が真々美だったのよ。」

オルア
「ふたりともすごい優秀なのね。
 それを鼻に掛けたり自慢したりしないところは、もっとすごいわ。」

真々美
「絵美と冬香との姉妹関係が成立していることと比べたら、たいしたことないさ。」

絵美
「その通りね。」

冬香
「確かにね。」

筆者の解説
「カセイダード大学を3位で卒業したことよりも、
 絵美をハイシスに持ち、
 冬香をサブシスに持つことの方が、
はるかに価値があることだ!
と真々美は考えています。」

真々美
「そして、効率的なコール方法である、
 Twelve hundred (1,200) 
 防御 Twelve hundred (1,200) 
を、アリムから教わったくらいです。
 それまでは、One thousand and two hundred とコールしていました。」

絵美
「そんなことないでしょ?
 性魔力を4番目までしか使えないことでも意外だったのに。

 そう言えば、わたしがレバーラでワープしてきたと話したとき、おどろかなかったわよね。
 本当は知っていたのでしょ。」

真々美
「受伝台の予言文書に出てきた3名は、アリムの小説の登場人物と同じだったんだ。」

絵美
「そんな偶然ってあるの?」

冬香
「しかも、コモンルーンについての説明も、アリムから聞きました。」

絵美
「チータマルム星人のアリムさんがなぜ知っているの?
 いえ、その小説を見せてください。」

真々美は、小説のデータを絵美にメールした。

絵美
「正性知識については書かれていないけれど、性魔力については正しく記述されているわね。」

オルア
「アリムさんを起こして聞けば良いですよね。

 「アリムさん、起きてください。
  それとも、目覚めのキスが必要ですか?」

って言って起きないか試しましょうか?」

絵美
「無駄よ。
 アリムさんの脳に再びエネルギーが満ちるまで、7日間かかるという話だからね。
 わたしの残り魔力は、たった2ポイントだけよ。」

冬香
「じゃあ、真々美が絵美様に性魔力を補充すれば大丈夫ですよね。」

絵美
「サブシスからハイシスへの魔力補給は、1回あたり5ポイントが限度ね。
 真々美から7回愛情を注いでもらえば足りる計算だけれど、時間的猶予は無いわ。

 それに、性魔力が残り少なくなると
   頭が働かないし、
   汚い言葉が頭に浮かび続けるし、

 スリーカーを使用した後でも、30ポイントは残したいわ。

 ということは、7+6=13回も掛かるわ。

 体力的にも無理よね。

 それとも、13連続で受けを続ける体力があなたたちには有るの?」

オルア
「無いです。
 そんな、じゃあ、じゃあ、アリムさんは7日後まで意識を取り戻さないのですか?」

絵美
「安全を確保できたあとで、もう一度、スリーカーを使用したい所だけれど、わたしの性魔力が回復する可能性は極めて少ないわ。」

冬香
「すると、アリムさんが目を覚ますまで、7日間が必要なまま《変化なし》ですね?」

絵美
「そうなるわね。 あなたたちの誰が責任をとって、アリムさんのお世話をするのか決めなさいね。」

オルア
「わたしが、アリムさんを世話します。
 真々美、冬香、足りない分は手伝ってくれますか?」

真々美、冬香
「「当然。」」

絵美
「ところで、これで、敵の掃討は完了したと思って良いのよね?
 敵の残存兵力についての情報は?」

真々美
「敵のせん滅は完了したはず・・・なのですが?」

冬香
「最新の情報は分かりません。
 というか知る方法が有りません。」

絵美
「待って、ちょっと待ってね。」

絵美が腰に下げているシルバーソード
「警告!
 警告!
 警告します!

  『空を割るいかづち、キュワールサ』
を使用するためのエネルギー補充を推奨します。」

 絵美は、シルバーソードのレッドコンバーターを見た。

絵美
「 エネルギー残量は、のこり1。
 補充しなきゃ。

 竜くんと真々美への愛情は注いでしまったから、しばらく待たないとね。

 ということは・・・

 サークへの愛を込めて。」

 シルバーソードのレッドコンバーター《愛情変換機能》が働いて、シルバーソードの柄が5マス分赤くなった。」

真々美
「絵美、いまの
   サークへの愛を込めて!
とは、どういう意味だ?」

絵美
「あれ?
 真々美には話したわよね。
 3つの一流品を集めているって!」

☆ 司会《中路真々美》
☆ 「たしか、3種類のトップをコンプすると言って、なにかを集めていましたね。
☆  それがなにだったか思い出せませんが・・・」
☆ 
☆   015 白沢絵美様は、お見通し

真々美
「それって、まさか?」

絵美
「そうよ、
 女の人のトップは、真々美。
 男の人のトップは、竜くん。
 男の子というか少年のトップが、サークよ。

 ナームがさらっていかなければ、コレクションがコンプリートしたんだけどなあ。

 あ、そうそう、冬香さん。

 滞在中は、真々美との夜を多めにゆずってね。

 真々美、ピアノの調律ちょうりつは済んでいるわよね。」

 絵美は、優しく微笑ほほえんだ。

☆ 白沢絵美
☆ 「ピアノの調律わすれないでね。」
☆ 
☆ なんだか色っぽい目をしていたような気がするな。
☆ 
☆   015 白沢絵美様は、お見通し

真々美
「ああ、冬香が手伝ってくれたからな。
 ばっちり完了している。」

 真々美は、とても赤い顔をした。

オルア
「ねえ、真々美、ピアノの調律ってなんのこと?
 ピアノなんて、持ってないわよね?」

真々美
「・・・」

冬香
「また今度、オルアに教えるわ。
 楽しみにしていてね。」

オルア
「よく分からないけれど、お願いね。 冬香。」

冬香
「ええ、たっぷりと時間をかけて教えてあげるわ。」

 冬香はニンマリしていたが、真々美は顔を赤くして、静かだった。

絵美
「さてと、真々美、冬香さん、オルアさん。
 まだ戦いは終わっていないわ。

 応戦するわよ。

 ついてきて。」

 絵美たちは、真々美の司令室を出て、船尾に向かった。





 船尾に着くと、はるか後方に、多数の白い点が見えた。

オルア
「カモメかなあ?」

冬香
「もしかして!」

真々美
「ミサイルだ。
 この船を沈める気だ。
 少なくとも、エンジンを破壊して漂流させる気か?

 カセイダード王国まで、あと1日の距離まで来たのに。」

絵美
「あわてなくても大丈夫よ。

 ほとんどは近づく前に、私が撃ち落とすからね。

 打ち損じが有った時に備えて、迎撃準備を整えて。」


 真々美、冬香、オルアは、武器を構えた。


絵美
「まあ、たくさんね。
 掛かった費用は、数億バーシルかしら。」

真々美
「システムで自動迎撃したかった。」

冬香
「無いもの強請ねだりは駄目よ。
 あるもので戦うしかないわ。」

オルア
「アリムのそばにいてあげたかった。」

絵美
「まあ、どの程度の効果があるか試すしかないわね。

 4マス分のエネルギーのみ使用します。

 『空を割るいかづち、キュワールサ』」

 絵美は、シルバーソードの剣先を空に向けた。

 ゴロゴロと暗雲が立ち込めた、
 空が光った ピカッ!
 ドン、ドカーン

 無数のいかづちが、ミサイルを破壊していった。

絵美
「竜くん、すばらしい武器を作ってくれてありがとう。
 帰ったら、ごほうびをあげるわ。
 チュ」

 絵美がシルバーソードの柄にキスをすると、剣の柄が赤く染まった。
 4つ分の愛情エネルギーがチャージされた。

 5つ分のマスが赤く光った満タン給油《a full tank of gas》状態になった。

真々美、冬香、オルア
「「「すごい武器だ。」」」

 こうして、絵美は、迫りくるミサイルをすべて撃ち落とした。

 ついでに、接舷してきた船は制圧して、乗組員全員を捕虜とした。

 絵美が振るうシルバーソードの前には、海賊を装った敵の武器は試し切りの丸太に過ぎなかった。

絵美
「真々美、こっちに来てくれる?

 もうダメ、くたくた、身体を預けてもいいかしら?」

真々美
「ああ、もちろんだ。
 来てくれてありがとう、絵美。」

絵美
「元気になったら、ピアノ鑑賞かんしょうしましょうね。」

絵美は眠ってしまった。
真々美は赤くなった。

冬香 こころの声
『真々美のピアノよね?
 わたしも一緒に鑑賞したいけれど、遠慮しなきゃね。

 えっ、でも、一緒にいるように言われたわね。

 どういうことかしら?』



 敵の迎撃完了ですね。
 ばんざーい、万歳、バンザーイ。


【読者様へ】

 あなたの10秒で、この作品にパワーをください。
「お気に入りに追加」 【 ↓ 】 お願いします。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

S級騎士の俺が精鋭部隊の隊長に任命されたが、部下がみんな年上のS級女騎士だった

ミズノみすぎ
ファンタジー
「黒騎士ゼクード・フォルス。君を竜狩り精鋭部隊【ドラゴンキラー隊】の隊長に任命する」  15歳の春。  念願のS級騎士になった俺は、いきなり国王様からそんな命令を下された。 「隊長とか面倒くさいんですけど」  S級騎士はモテるって聞いたからなったけど、隊長とかそんな重いポジションは…… 「部下は美女揃いだぞ?」 「やらせていただきます!」  こうして俺は仕方なく隊長となった。  渡された部隊名簿を見ると隊員は俺を含めた女騎士3人の計4人構成となっていた。  女騎士二人は17歳。  もう一人の女騎士は19歳(俺の担任の先生)。   「あの……みんな年上なんですが」 「だが美人揃いだぞ?」 「がんばります!」  とは言ったものの。  俺のような若輩者の部下にされて、彼女たちに文句はないのだろうか?  と思っていた翌日の朝。  実家の玄関を部下となる女騎士が叩いてきた! ★のマークがついた話数にはイラストや4コマなどが後書きに記載されています。 ※2023年11月25日に書籍が発売!  イラストレーターはiltusa先生です! ※コミカライズも進行中!

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。 ※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。 ※イラストはAI生成です

学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった

白藍まこと
恋愛
 主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。  クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。  明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。  しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。  そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。  三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。 ※他サイトでも掲載中です。

百合ゲーの悪女に転生したので破滅エンドを回避していたら、なぜかヒロインとのラブコメになっている。

白藍まこと
恋愛
 百合ゲー【Fleur de lis】  舞台は令嬢の集うヴェリテ女学院、そこは正しく男子禁制 乙女の花園。  まだ何者でもない主人公が、葛藤を抱く可憐なヒロイン達に寄り添っていく物語。  少女はかくあるべし、あたしの理想の世界がそこにはあった。  ただの一人を除いて。  ――楪柚稀(ゆずりは ゆずき)  彼女は、主人公とヒロインの間を切り裂くために登場する“悪女”だった。  あまりに登場回数が頻回で、セリフは辛辣そのもの。  最終的にはどのルートでも学院を追放されてしまうのだが、どうしても彼女だけは好きになれなかった。  そんなあたしが目を覚ますと、楪柚稀に転生していたのである。  うん、学院追放だけはマジで無理。  これは破滅エンドを回避しつつ、百合を見守るあたしの奮闘の物語……のはず。  ※他サイトでも掲載中です。

男女比の狂った世界で愛を振りまく

キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。 その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。 直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。 生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。 デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。 本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

処理中です...