【完結】理想の美女7人に愛される生活。ベーシックインカムで儲けた「カセイダード王国」に移住して正解でした。

サアロフィア

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第9章 海賊のふりをした敵からの襲撃

053 10日目 襲撃2回目に備えて

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襲撃のおかげで、アリムさんの予定が思うように進められません・・・



10日目 AM 10:00
《2日に一度の会議: あり、
 第2回襲撃予測日: 2日後の夜 PM20:00》

 真々美の司令室に、真々美、冬香、オルア、シュウピンさん、メラニィさんの5人が集まっている。
 部屋の壁際にはアリムが立っていて、メラニィさんが部外者は出て行けと言うような目でにらんでいる。
 それに気付いたシュウピンさんがメラニィさんの肩をつかんで、首を横に振ってにらむことをやめさせた。

真々美
「繰り返しになるが、昨日の襲撃を跳ね返したことに感謝する。
 なにか、乗組員へのねぎらいの品を渡したいと思う。」

シュウピン
「そうは言われても、昼食は毎回弁当を提供しています。
 お茶というか自販機の飲み物は、糖分系以外は無償で提供しています。」

 カセイダード王国の女性たち、特にクラスターと呼ばれる女の人と美女は、飲み物での糖分は極力控えるようにして、体形の美しさを維持する努力をしている。

メラニィ
「気分転換に外に食べに行くときでも、昼食の弁当は持ち帰れます。」

冬香
「つまり、すでにねぎらいは実施済みということね。」

オルア こころの声
『とすると、有給休暇の連続使用くらいしかないのかな?』

アリム こころの声
『カセイダード王国の福利厚生は、一流大企業並みだな。
 うらやましい。』

真々美
「そうなると、今回もありがとう。 と言えばいいか?」

シュウピン
「それで良いでしょう。
 なにかイベントがあるたびに、なにかを差し出していたら、ご褒美なしでは動かない愚物ぐぶつ、愚かな人物と思われているのかと気分を害する者の方が多いでしょう。」

メラニィ
「そもそも、給料は最低賃金の3倍を設定しています。
 これは、かなりの好待遇です。
 これで満足できないような足るを知らないひとは、採用していません。」

真々美
「悪かった。 気を悪くしないでくれ。」

メラニィ
「それは良いとして、今回、アリム様が会議にお見えになっている理由をお聞かせくださいませんか?」

シュウピン こころの声
『メラニィ、嫌悪感は少しおさえなきゃ!
 この間、言ったことをもう忘れたわけではないでしょうに。』

☆ シュウピン
☆ 「メラニィはねえ、アリム様が自分のものでないことが気に入らないのよ。」
☆ 
☆   046 8日目 シュウピンとメラニィの夜

真々美
「わたしたちとアリムさんのナイトバインドが完了した。」

冬香
「そして、初夜も無事に行えたわ。」

メラニィ
「つまり?」

真々美
「わたしたちは、本日から名前を呼び捨てする仲になった。
 このことを報告するために来てもらった。」

メラニィ こころの声
『ズキッという痛みを胸に感じるな。
 これは冬香様とアリム様が結ばれたことに対する嫉妬だろうな。
 冬香様 80%、アリム様 20% くらいか?』

シュウピン
「おめでとうございます。
 真々美様、冬香様、オルア様、アリム様。」

真々美、冬香、オルア
「「「ありがとう。」」」

アリム
「ありがとうございます。」

真々美
「アリム、
   ございます
は不要だ。

 距離を置こうとしたと受け止められて、悪い印象をあたえてしまう。」

アリム
「でも、・・・」

シュウピン
「提案があります。
 よろしいですか?」

冬香
「どうぞ。」

シュウピン
「この機会に、アリム様にはわたしたちのことを、シュウピンさん、メラニィさんと御呼びいただきたいです。
 そうすれば、お互いに距離が近いと感じることが出来るはずです。」

真々美
「たしかに、良い機会だろうな。
 冬香とオルアはどう思う。」

冬香
「わたしがアリムと呼ぶようになった後だから、良い機会ね。」

オルア
「もしかして、アリムを狙っているの?」

アリム こころの声
『えっ?』

シュウピン
「わかりますか?
 そうですね。
 遺伝子獲得権を使用する相手の候補の一人として、アリム様を考えています。

 ですから、こころの距離を詰めるチャンスは大事にしたいですね。」

メラニィ
「わたしは、まだ決めかねている。

 痛い!」

シュウピン
「あら? どうしたの、メラニィ?
 ハチにでも刺されたの?」

シュウピンが余計なことを言うなという目でメラニィさんを見つめていた。

メラニィ
「もちろん、アリム様ほど素敵な男性は存在しないだろうから、わたしが遺伝子獲得権を使用したときは受け入れて欲しいです。 予定は未定だけどな。」

シュウピン こころの声
『まあ、良しとするか?』

アリム
「遺伝子獲得権って、もしかして。」

オルア
「アリム、モテモテねえ。
 なにか質問があるのかな?」

オルアから、
  「真々美、冬香、オルア以外の女性のことに関心を持つな!」
という
強い強制力を感じた。

アリム
「今日は、オルアと一緒の夜を過ごせますか?」

オルア
「もちろんよ、待ちきれないようね。
 楽しみにしていてね。」

オルアの機嫌が目に見えて良くなった。

冬香
「じゃあ、アリム、これからは、シュウピンさん、メラニィさんと呼ぶようにしてね。
 いいわね、オルア。」

オルア
「はい、いいです。」

オルアは冬香からの
  「それくらいゆる度量どりょうが無くて、どうするの?」
という
威圧《いあつ》を感じて、嫉妬しっとほのおおさんだ。

シュウピン
「それでは、アリム様。
 シュウピンさんと、名前+さんで呼んでいただけますか?」

アリム
「シュウピンさん、これから、よろしくね。」

シュウピン
「ええ、アリム様、よろしくお願いします。
 メラニィ?」

メラニィ
「それでは、アリム様。
 メラニィさんと、名前+さんで呼んでいただけますか?」

アリム
「メラニィさん、これから、よろしくね。」

メラニィ
「ええ、アリム様、よろしくお願いします。」

真々美
「それでは、報告は終わりだな。
 オルア、アリムを部屋まで送り届けてくれ。」

オルア
「はあい。」

 オルアにアリムを送り届けさせた理由は、
1. アリムに気持ちよく、自室に帰っていただくこと。
2. オルアがアリムと一番親しい仲であると示すこと。
3. オルアがアリムとハグする時間を作ること。
だった。

 狙い通り、帰ってきたオルアはご機嫌だった。
 アリム成分を補充してきたことが良く分かった。





真々美
「さてと、第1回襲撃の被害についてだが、どんな感じだ。」

メラニィ
「ほぼ無傷ですね。
 バリア制御室に潜り込んだスパイが1名処分されたこと。
 バリア制御室のバリアのスイッチを守ろうとして重傷を負った莎拉《Shālā、セーラ》さん。
 あわせて2名の被害。
 設備については、バリアを含めて、問題なしです。」

冬香
「莎拉《Shālā、セーラ》さんは、カセイダード王国に着いてからも面会謝絶だからね。
 会えるひとは、シュウピンさんとメラニィさんの二人だけよ。
 重症だから、治るまで絶対安静が必要だからね。」

シュウピンさんとメラニィさん
「「かしこまりました。」」

☆  それと、メラニィさんが誤解して嫉妬しなくても良いように、
☆ 彼女を見舞うときにはパートナーとして同伴するようにしてください。」
☆ 
☆   050 9日目 襲撃1回目





真々美
「第2回の襲撃についてだが、手持ちの武器が効くと思うか?」

メラニィ
「わかりません。としか言いようがないですね。」

シュウピン
「メラニィ、肩が凝ってるようね。 もんであげるわ。」

 メラニィさんは、思わず胸をガードした。
 しかし、シュウピンさんは涼しい顔でメラニィさんの肩をもんでいた。
 メラニィさんは、きょとんとした顔で、なにも感じない様子だった。

真々美、冬香、オルア、メラニィ こころの声
『『『『 手持ちの武器は効き目が無いということか! 』』』』

真々美
「それでは武器の整備だけは十分に行っておいてくれ。
 戦闘訓練も、わすれずにな。」

シュウピン
「はい、念押しの指示を出しておきます。」

冬香
「そして、万が一に備えて、援軍を要請しておきたいわ。
 王族側の軍隊と民衆側の軍隊、そして、もっとも頼りになるモンテハート大公爵の私兵も要請しましょう。」

シュウピン
「では、モンテハート大公爵の私兵は、わたしが要請します。
 メラニィは、民衆側の軍隊を要請してね。」

メラニィ
「分かった。 要請しておく。」

冬香
「わたしは、王族側の軍隊に要請します。」

真々美
「援軍は間に合うと思うか?」

シュウピン
「最悪の場合でも、モンテハート大公爵の私兵は駆けつけてくれるでしょう。
 王族側の軍隊と民衆側の軍隊は、分かりません。」

シュウピンは扇子せんす=折り畳み式の団扇うちわあおいでいた。

真々美、冬香、オルア、メラニィ こころの声
『『『『 援軍は来ないということか! 』』』』

冬香 こころの声
『それでも、あとの交渉材料にするために、援軍要請はするべきね。』

シュウピンさんとメラニィさんも冬香と同じことを考えている様子だった。





 会議はカセイダード王国の様子や問題事項の決裁、帰国後の指示について、ひと通りの話し合いが行われて閉会となった。





 モンテハート大公爵は、シュウピンを通して盗聴していた。

モンテハート大公爵 こころの声
『当然、援軍要請は無視だな。
 シュウピンと通信越しの愛を確かめあうくらいはしても良いな。』




 真々美、冬香、オルア、アリムは昼ご飯を食べようとしていた。
 4日連続で同じ場所だった。

オルア
「アリム、気に入ったのね。
 じゃあ、他人どんぶり《豚肉》の特盛と、豚汁セットを食べるのよね。」

☆   038 7日目 オルアとアリム《ナイトバインド》

真々美
「そうかな?
 アリムは、牛丼の特盛 つゆ多めと玉ねぎのみそ汁を食べたいのかもしれないぞ。」

☆   042 8日目 昼食デート

冬香
「そうかしら?
 アリムは、親子丼と白菜の味噌汁を食べたいと思うわ。
 昨日、食べたばかりだけど、もう一度、食べたいわよね。」

☆   048 9日目 冬香とアリム《ナイトバインド》

アリム
「どれも美味しそうですが、今日は、中華丼とラーメンスープ卵とじ入りが食べたいです。
 今日はボクが食券を買ってきますね。」

真々美
「アリム、無理しないでいい。
 そう言えば、お金の支給は受け取れたか?」

アリム
「いいえ、まだです。
 どこかで手続きする必要がありますか?
 それとも、待っていれば良いですか?」

冬香
「アリムさんは乗船時の部屋で受け取ったデバイスを持っているわよね。
 スマホみたいな形の通信機器だけれど。」

アリム
「部屋に置いてあります。」

オルア
「えっ? 持ち歩いていないの?
 じゃあ、腰にぶら下げている2つのデバイスは?」

アリム
「これは、光元国で使用していたスマホです。」

真々美
「オルア、食事が終わったら、アリムのデバイスを確認してくれ。
 そして、ひと通りの操作説明を頼む。」

オルア
「わかった。確認するわ。」

冬香
「アリムさん、いままで支払いはどうしていたの?」

アリム
「必要なものは部屋にある注文機で取り寄せできたから、支払いは不要でした。
 食材などを無料で取り寄せできて、すごいなあと思っていました。」

冬香
「まあ、確かに生活物資はカセイダード王国で一括購入して支給するから、支払いはいらないかもだけど。
 それでも、なにか買いたいものがあったりしなかったの?」

アリム
「光元国のクレジットカードで購入しました。」

真々美
「ということは、アリムは両替したカセイダード王国の通貨バーシルを、ほとんど使用したことがない様子だな。
 こちらの説明不足だった。

 ここの食券は私が買おう。
 中華丼とラーメンスープ卵とじ入りが食べたいんだったな。
 4人分を買うつもりだが、冬香とオルアも同じでよいか?」

冬香、オルア
「「はあい、アリムと同じにします。」」

真々美
「わかった。
 アリムはついてきてくれ。
 食券機で買うところを見てもらいたい。

 カセイダード王国の支払いは、現金は使用しないことがほとんどだ。

 お金の出入りはすべて記録されている。
 というか記録できるように、現金ではなく、デバイスで支払うことになっている。

 冬香は、デバイスでアリムさんの支給状況を確認してくれ。
 移民審査に合格したものはアリムだけだから、手続きがわすれられている可能性もある。

 オルアは、アリムさんの部屋に行って、アリムのデバイスを持ってきてくれないか?
 位置情報を得るために持ち歩く前提だから、部屋に置いていることは良くないからな。」

冬香
「メラニィさんに確認してもらうわ。」

オルア
「じゃあ、行ってくるわ。
 私のデバイスで開錠してドアのロックは外せるわよね?」

真々美
「ああ、大丈夫だ。
 よろしく、オルア。」

アリム
「ごめんね。 オルア。」

オルア
「アリム、
  ごめんね
じゃなくて、
  ありがとう
って言って欲しいな。

 わたしたちは上下の関係ではなくて、
  もうひとりの自分
という最上級に親しい仲間なのだから。」

アリム
「オルア、ありがとう。」

オルア
「Sure, No problem!
 いいよ、たいしたことじゃないわ。」

真々美
「アリム、では行くか?
 カセイダード王国の支払いは、電子通信決裁だと言ったとおり、できないと困ってしまう。
 わたしのとなりで説明を聞いていてくれ。」





 真々美とアリムが食券を持って帰ってきた。

冬香
「おかえり。
 アリムのベーシックインカムは、8月5日に振り込まれているわ。
 アリム、ベーシックインカムの支給日は、当月分を毎日5日だから覚えておいてね。

 一気に使い切ってしまったら、月末まで困ることになるからね。
 部屋から注文した食材の代金は引き落としされているから確認してね。」

 オルアも戻ってきた。

オルア
「デバイスは有ったから持ってきたわ。
 暗証番号の4ケタが分からないから、中の確認はできなかったけれど。」

アリム
「オルア、ありがとう。
 暗証番号を入力するね。」

 アリムは見えないようにして、暗証番号を入力した。

オルア
「暗証番号を知りたいな。」

アリム
「駄目だよ。
 だれにも教えないのが暗証番号でしょ。」

オルア
「わすれちゃったときのために、わたしたちも覚えたほうが良くないかなあ?」

アリム
「大丈夫。 ぜったいにわすれないから。」

オルア
「どうして?」

アリム
「思い出の人の誕生日だから、わすれないよ。」

オルア
「ふーん、そうなの。
 わたしたちの誕生日も覚えてちょうだいね。」

アリム
「何月何日ですか?」

オルア
「8月3日よ。
 わたしだけでなく、真々美、冬香、アリムの4人共通の誕生日よ。
 アリムは22さい、私たちは21歳です。」

☆ わたしたち3人の肉体年齢は21才です。 
☆ アリムさんは、22才です。《2023年8月3日現在》
☆ 
☆   010 真々美、冬香、オルアとスリーカー

☆  「わたしたちの誕生日を8月3日に変更する手続き」
☆  
☆   015 白沢絵美様は、お見通し

アリム
「えっ? そうなのですか?」

冬香
「帰ったら、説明するわね。
 だから、待っていてね。」

アリム
「は、はい。」

 アリムは混乱しているようだ。

アリム こころの声
『あっ、若返りの薬の効果かな?』

真々美
「オルア、帰ったら、アリムへの説明よろしく。」

オルア
「うん、まかせて。」





店員
「お待たせしました。
 どうぞ、ラーメンスープ卵とじ入りは熱めなので、お気を付けください。」

真々美、冬香、オルア、アリム
「「「「 ありがとう。 」」」」

店員 こころの声
『この男性は、オルア様、真々美様、冬香様と一緒だった御方よね?
 知りたい!』

店員
「4日連続のご利用ありがとうございます。
 こちらの男性はみなさんのお兄様ですか?」

オルア
「わたしたち3人のパートナーです。」

店員
「そうでしたか、とても仲良さそうで素敵です。」

真々美、冬香、オルア、アリム
「「「「 ありがとう。 」」」」

4人は優しく微笑んだ。

店員
「ごゆっくり、お召し上がりください。」

店員 こころの声
『どんな善行を前世で積めば、こんな偉業いぎょう達成たっせいできるのかしら?
 想像もできないわ。

 わたしにも幸運が分けてもらえますように!』

真々美、冬香、オルア、アリム
「「「「 いただきます。 」」」」

アリム
「ねえ、今日は、ゆっくりと食べてくれないかなあ。
 ボクと同じくらいの速さで食べてくれると、うれしいです。」

真々美
「そうだな。」

冬香
「そうね。」

オルア
「そうするね。」

 4人は、ゆっくりと食事をしてから、部屋に戻って行った。





アリムの部屋に戻ったオルアとアリム。

オルア
「わたしたち4人の誕生日が同じになった理由は、もう気付いたと思うけれど、若返りの薬の効果よ。
 あのときに効きすぎた若返り薬の効果を私たち3人が引き受けたのよ。」

アリム
「ということは、真々美さんが幼く見える理由は若返ったからなのか。
 それなら、納得が行くよ。」

オルア
「私たちが何歳分を若返ったかは気にしなくていいからね。
 特に、真々美には言わないでね。」

アリム
「ということは、真々美さんが一番年上だったんだね。」

オルア
「そうよ。
 真々美、冬香、わたしの順に少しだけ年齢が離れていたわ。
 でも、いまは3人とも同じ肉体年齢よ。
 アリムさんが22歳の肉体、私たちが21歳の肉体に若返ったわ。」

アリム
「そうか、ボクは30歳ほど若返ったんだね。
 どおりで身体の調子が良いと思ったよ。
 納得、なっとく。」

オルア
「年の話は、これで終わりにしてね。
 わたしたちの誕生日が8月3日であることと、いまの肉体年齢さえ覚えておけばいいからね。」

アリム
「気を付けます。」





そして、オルアがアリムにデバイスの使用説明をしている・・・

オルア
「アリム、デバイスの機能はアイコンという絵を見れば、大体わかるわ。
 ただし、アイコンの位置は変えることはできないわ。

 スマホは個人が使用することが前提だから、自由にカスタマイズしたと思うわ。

 だけど、カセイダードの支給デバイスは所有者と支援者・国の管理者が使用するから操作方法に差が生じないようにしているの。
 お金の出入り、写真撮影、録画撮影、通信内容は、カセイダード王国の管理者が監視しているわ。

 監視していることはクラスターだけの機密事項だから、一般のひとには教えないでね。」

アリム
「カセイダード王国は、すべてを監視しているんだね。」

オルア
「6年前の事件がきっかけで監視することになったの。
 反対は多かったけれど、結果的には良かったと思うわ。」

アリム
「職権乱用するひとが出そうだね。」

オルア
「ストーカー趣味のひとが監視員になっているわ。
 本人に近づかない限り、合法で他人の生活を見ることが出来るわ。

 もちろん、AIの助けを借りるけれど、最終的な判断は人間がする必要があるの。

 多くの動画を見ることは、とても大変な作業だから、適性がないと苦痛でしかないのよ。」

アリム
「ということは、ボクたちが愛し合っている姿も見られているのかなあ?」

オルア
「見られているはずね。
 真々美と冬香には。
 でも、なにか問題が起きない限り、いちいち見ないわよ。

 クラスター以上の人間は、失うものが多すぎるから、ひきょうなことをするひとは少ないわ。
 でも、一般の人たちは自分の利益のためにギリギリのことをする傾向にあるからね。

 これは、アリムさんの方がくわしかったわね。」

アリム
「というか、カセイダード王国のひとたちは光元国のひとたちとはちがうと期待していたよ。

 ひとは監視されないと悪事を働くものなんだね。」

オルア
「わたしは、真々美と冬香との関係性の方が大事だから、いままで悪事は働いてないわ。
 そして、アリムさんとの関係性も大事だわ。

 ひとは得るものと失うものと天秤をかけることでしか、自分自身を律することができないのよ。」

アリム
「たしかに、光元国ではプライバシー侵害だという理由で、防犯カメラという名の監視カメラの台数は少ないなあ。」

オルア
「カセイダード王国は、ネットの中も、ネットの外も監視しているから発展したのよ。

 あっ、そろそろ戻るね。

 13時から14時は真々美と冬香と打ち合わせがあるわ。
 それが終わった14時ごろに迎えに来るから、心づもりというか身支度を整えておいてね。

 すぐに出れるように、よろしくね。

 またね。」

アリム
「オルア、ありがとう。
 わからないことが有ると思うから、よろしくね。」

オルア
「まかせてよ。 じゃあ。」

アリム
「うん。」



 いよいよ、お話が進みそうです。


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