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第8章 夜の契約 ナイトバインド
038【挿絵】 7日目 オルアとアリム(ナイトバインド)
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シュウピン
「モンテハート大公爵の私兵は、予定通り出発したわ。
今日を1日目とすれば
3日目に 第1陣100人、
6日目に 第2陣100人、そして、
7日目に 第3陣300人。
これらを全部撃破出来たら、こちらの勝ちよ。
そうすれば、大公爵の私兵をゼロに出来るわ。」
メラニィ
「第2陣以降の装備や作戦を教えずに、跳ね返してもらうことは大変だぞ。」
シュウピン
「それは、信じるしかないわね。
わたしは、真々美様を。」
メラニィ
「そうだな。
私は冬香様を信じることにしよう。」
◇
7日目(AM 9:00)
アリムさんは、オルアさんの部屋にいた。
アリム
「お宝の山だな。
オルアさんの部屋に入る時間も確保したいな。
できるかな。」
幸いにして、通り道と座る場所は確保されていた。
アリム こころの声
『ブルドーザー作戦しかないな。
とは言え、ブルドーザーで押し寄せるわけにも行かないから、端から端へ全スキャンするコピー機のように振り分けていくしかないな。
それにしても、移民審査船が光元国を出航してから7日の朝なのに、ここまで山積みになっている理由が分からない。
試されているのか?
それとも、部屋ごと引っ越ししてきたのか?
どちらだろう。』
アリムさんは、わずかに空いている座る場所を活用して、分類することにした。
アリム
「捨てはしません。と言ったけれど、失敗だったかな。
とりあえず、1時間半ほど片づけをして、残り1時間半でオルアさんの部屋を見せてもらおうかな。」
アリム こころの声
『使用を許可されている来客室と同じ間取りだとしても、個室までの道は遠く感じた。
通路が確保されているだけ、マシだけれど。
汚部屋という流行語があったなあ。
ここがオルアさんの部屋だから耐えられるけれど、他の女性なら「さようなら!」しているだろう。
少し後悔してきたけれど、始めるしかないか。』
アリムさんは、分類を始めた。
1.あきらかなゴミ。(飲み終わった紙パック、ペットボトル、びんなど。)
2.古い雑誌、チラシ。
3.コレクターとしては値打ちがあるかもしれないが、存在数から希少価値がないから、写真を撮って捨てた方が良いもの。
4.食品玩具。
5.マンガのコミックス。
6.薬用リップスティック、ハンドクリーム、顔に塗る乳液など。
7.作成日が古い日付の書類。(スキャンする予定かな)
アリム
「これで、リビング兼ダイニングルームは完了かな。」
7日目(AM10:00)
アリム
「それでは、あこがれのオルアさんの個室を見せてもらおう。
ドキドキする。
オルアさん、許可をくれてありがとう。」
アリムさんは、個室のドアを開けた。
アリム こころの声
『な、なんだろう。
この有様は、ドアが開いたことが不思議なくらいだな。
ベッドまでの通路が確保されていることが不自然に感じる。
やはり、ボクが来るから、少しは片づけたのだろうな。
はっ、これだけ散らかっているということは、台所と洗濯機も大変な事態になっているかも?
でも、この間見せてもらったお風呂場はきれいだったけれど。
うーん、整合性が取れない。
百聞は一見に如かず!
現地確認するしかないな。』
◇
アリムさんは、洗濯機がある部屋に移動した。
アリム
「外から見えない引き出しの中などは見ませんと約束したから、かくされている分は見えないけれど・・・
洗濯は片付いているな。
それにしても、ここに1組だけ干されているブラジャーとパンティは、ボクへのサービスかなあ?
触ったら悪いから、見るだけにしよう。」
アリム こころの声
『おお、すごい。
G70と書いてある。
オルアさんの胸は大きくて綺麗だと思ったけれど、Gカップだったのか。
そう言えば、初めてあった時は、胸の谷間が見える服を着ていたなあ。』
アリム こころの声
『けれど、最近は胸の谷間が見えないカッターシャツを来ているなあ。』
アリム こころの声
『見すぎていたことがバレたみたいで恥ずかしくなってきた。
パンティは、L92~100 と書かれている。
大きい御尻も魅力的だよね。
しかも、ウエストも細いし、理想の体型だなあ。
背も172cmくらいと高くてカッコ良くて、モデルさんみたい。
それにしても、洗濯物がたまっていないなんて、すごいなあ。
尊敬する。』
◇
アリムさんは、台所に移動した。
アリム
「すごい。
洗い物が1つも残っていない。」
アリム こころの声
『完璧なひとはいないというから、オルアさんの唯一の弱点は、片づけが苦手なことみたいだな。
人間的なところがあって、ホッとするなあ。』
◇
アリムさんは、オルアさんの個室に移動した。
アリム
「とりあえず、元の場所に戻せば、この個室も片付くかなあ。
ひろげぱなしの本はしおりをはさみたいけれど見当たらないから、ティッシュペーパをはさんで閉じることにしよう。」
アリムさんは、想像がつく限り、もとの場所に戻した。
アリム
「本を本棚に戻したいけれど、空きスペースが足りないなあ。
奥にある古そうな本を本棚から出して、読みかけの本を本棚に入れていこう。」
アリムさんは、リビング兼ダイニングルームにあったもので、個室に置いた方が便利そうなものを個室に並べた。
アリム
「あとは、オルアさんに見てもらうとして、とりあえず片付いたな。」
7日目(AM11:00)
アリム
「オルアさんが帰ってくるまで、あと1時間くらいかな。
あこがれのオルアさんの部屋も探検したい。
トイレに行きたくなってきた。
トイレを使わせてもらっても良いかな。
座って、用を足すなら、ゆるしてもらえるかな。
わたしのトイレの使い方が駄目と言われたら、いっしょに暮らせないから、試させてもらったほうがいいな。」
◇
アリムさんは、オルアさんのトイレに移動した。
アリム
「棚の中は見ないけれど、床も綺麗にしているな。
髪の毛がほとんど落ちていない。
便器の底の方の汚れもたまっていない。
いっしょに暮らせそう。」
アリムさんは、水を流す前に便座をめくって、裏側についた水滴をふいた。
アリム
「たまにしか裏側を拭かないけれど、初回は拭いた方が良いよね。
それにしても、普段から綺麗にするなんて、すごいなあ。
片づけが苦手というアンバランス差に、ほっとしてしまう。」
アリム
『あとで、オルアさんからのダメ出しがないことを祈ろう。
オルアさんの許容範囲に入りますように。』
アリムさんは、便座と便座カバーを閉じてから、水を流した。
水流しレバーを真下にゆっくりと戻した。(※)
アリム
「この”ひと手間”[※の動作]がないと、水が止まらないからな。」
作者の解説 ナレーション
「※ トイレの水流しレバーは軽いため、真下ではない斜めの位置で止まることが多いです。
そのため、多くの家庭では、水が流れっぱなしになることがあります。
知らないひとの方が多いですけれど・・・」
アリム
「さあ、オルアさんの個室を探検だあ!」
アリムさんは、オルアさんの個室を眺めた。
アリム
「洋服ダンスのとびらが開いているから、見てもいいのかな?
うーん、黒いスーツばかりだなあ。
カッターシャツが多いけれど、ピンクと赤系が多いなあ。
スカートとかワンピースのような服はお持ちじゃないのかなあ?」
部屋を見渡したけれど、小物などは飾られていなかった。
出ている筆記具にかわいいものが少しあるくらいで、余分なものは置いてないみたいだ。
昔の彼氏の写真が飾ってあるかと思ったけれど、ある写真は、姉妹関係が成立した日の写真だけだな。」
アリム
「それにしても、オルアさん、冬香さん、真々美さんは優しい良い表情をしているなあ。
それにつけても、3人とも美しすぎるな。
ただ、出会ったときに比べると、真々美さんが若くなった気がするけど気のせいかな。」
作者の解説 ナレーション
「オルアさん、冬香さん、真々美さんは、アリムさんが若返った時に、自分たちも若返ったことをアリムさんに伝え忘れています。
完璧なひとはいないということが良く分かりますね。」
アリム
「じゃあ、のこり時間は、オルアさんが読んでいる本を読ませてもらおう。」
7日目(AM11:50)
アリムさんは、もう一度、トイレに行くことにした。
アリム
「今日のお昼はデートらしく、外で食べたいな。」
作者の解説 ナレーション
「アリムさんは聞かれても問題なさそうなことは、ひとりごとで声に出しますね。
聞かれるともめそうなことは、こころの中で考えるように意識している様子です。」
◇
7日目(AM12:00)
オルア
「ただいま、アリムさん。」
アリム
「おかえり、オルアさん。
ねえ、今日のお昼はデートらしく外で食べたいな。
オルアさんが好きな食べ物をいっしょに食べたいです。」
オルア
「そう、じゃあ、行きましょうか?」
オルアさんは、ドアに鍵をかけた。
オルアさんに手を引かれて、アリムさんは付いて行った。
◇
オルアは、店に入った。
オルア
「ここの他人どんぶり(豚肉)と、豚汁は美味しいのよ。
宗教上の理由などで、食べない主義のひとは人生損しているわね。」
アリム
「加熱調理すれば問題なかったという説があるけれど、習慣というか人生の方針になっているひとたちは存在するね。 祖先の知恵を受け継いでいる誇りなのかもしれないね。」
オルア
「時代の流れと科学技術の進歩とともに正しいことが変わるからね。
神様は少なくとも、50年ごとに降臨して、教えを更新して欲しいと思うわ。」
アリム
「そうだよね。
神様に捨てられたのかと悲しくなっちゃうね。」
オルア
「わたしの好物を一緒に食べたいということだけど、食べられそうかな?」
アリム
「うん、大丈夫だよ。」
オルア
「じゃあ、食券を買うわね。
私のおごりよ。
他人どんぶり(豚肉)の特盛と、豚汁セット
を2つ。」
アリム
「特盛?」
オルア
「御飯だけでなく、上の卵と豚肉も多いのよ。」
アリム
「オルアさんの美しさを維持するには大量のエネルギーがいるってことかな?」
オルア
「それに、今夜は激しい運動を二人でする予定だから、食べないと持たないわよ。」
オルアは、食券を2人分買って、店員に渡した。
アリム
「はげしい運動って、期待してもいいの?」
オルア
「もちろんよ。
今夜はあなたを帰さないわ。
覚悟を決めてね。」
アリム
「うれしい。
夢を見ているみたいだ。」
アリムさんの目から涙がこぼれた。
その涙をオルアさんは、唇で吸い取った。
オルア
「今日がその夢の始まりだけど・・・
遺伝子治療と交配届けを出すまでは、帽子をアリムさんに付けることを、ゆるしてね。」
アリム
「はい、わかりました。
交配届けを出せた後は、直接オルアさんと愛し合うことができますか?」
オルア
「ええ、もちろん。
アリムさんの愛情交換欲求は私が守ってあげるわ。」
アリム
「愛情交換欲求を満たしてあげるじゃなくて?」
オルア
「愛情交換欲求を満たすだけなら、美人以下の女性でもできるわ。
愛情交換欲求が維持できるように、心身を守ったあとで、お互いに満たし合う関係が理想形よ。」
アリム
「確かに、心配事が有ったり、体調が悪かったら、それどころじゃないよね。」
オルア
「その通りよ。
男性と違って、女性が愛情交換できるタイミングは限られているからね。
真々美、冬香、わたしのだれかひとりは愛情交換できるタイミングにいると思うけれど、愛情交換できないタイミングのときのアリムさんがどうなるか?
わたしたちは注目しているわ。」
アリム
「魔力が使えない10か月と、
美人以下に落ちてしまう月あたり10日間のことですか?」
オルア
「あれ?
なんで知っているの?」
アリム
「どこかで聞いたような気がします。」
オルア
「そうなのね。
常春の国のようには行かないから、
春と秋のときに、出来る限り多く、男性の信頼を得て、
夏と冬のときに、男性の信頼を失いすぎないように気をつけることが大変ね。」
アリム
「オルアさんを支えられたら良いけれど、難易度が高そうですか?」
オルア
「真々美、冬香、わたしのだれかひとりは、フォローできると思うけれど、あまり期待しないでね。
でも、これだけは約束して欲しいの。
あきれて、嫌いにならないでね。」
アリム
「乗り越える決意を固めます。」
オルア
「良かった。」
オルア こころの声
『がんばります! とか寝言を言われたら、中段突きを入れていたわ。』
アリム
「それにしても、オルアさんと出会って、7日目だよね。
本当に夢みたいだ。」
オルア
「早すぎるかもしれないけれど、明日は真々美が、その次の日は冬香がアリムさんと愛し合うからね。
わたしが一番にアリムさんを抱くためには、今日しかないのよね。」
アリム
「ナイトバインドって、愛情交換することなの?」
オルア
「ナイトバインドした後で、愛情交換するから別物ね。
タダ乗りさせないために、ナイトバインドという契約というか束縛をするのよ。
あ、でも、安心してね。
貞操帯をつけたりはしないから。」
アリム
「一応は信用されているってことですよね?」
オルア
「うーん、ちがうかも?
ナイトバインドした後は、他の女性に愛情を感じなくなるわ。
もちろん、ひとりですることも無理ね。」
アリム
「そ、それは、どういうことですか?」
オルア
「わたしと、真々美、冬香以外の女性を見ても、なにも感じなくなるわ。
きれいだなあ、美しいなあと感じることはあっても、
で、それがなに?
それにつけても、オルアさん、真々美さん、冬香さんの方が良いな!
という境地に至るだけ。」
アリム
「ひとりですることが無理とは、どういう状態ですか?」
オルア
「愛情交換したいという欲求が溜まったときに、ひとりでしても感じなくなります。
どうしても、自分でしたいときは、真々美、冬香、わたしの誰かに言ってね。
見ててあげるから。」
アリム
「えっ、恥ずかしすぎます。」
オルア
「アリムさんがどうして欲しいか学ぶことは重要だからね。」
アリム
「もしかして、ナイトバインドって、男性が非常に不利じゃないかなあ?」
オルア
「ある意味公平だけどね。
アリムさん、真々美、冬香、わたしの4人が同じ立ち位置になるわ。」
アリム
「つまり、どういうこと?」
オルア
「姉妹関係だけのときは、ひとりでもできたけれど、これからはわたしたちもひとりではできなくなります。
わたしたちが、ひとりでするところを見たくなったら言ってね。」
アリム
「そ、それは、公平だね。
ということはプライベートは無くなるね。」
オルア
「秘密にできることは、その日のお通じの色と状態くらいになるかもね。
もう!
というか、ごめんなさいね。
食事の前なのに。」
店員が食事を運んできてくれた。
店員
「お客様、お待たせしました。」
オルア
「ありがとう。」
店員
「お客様、お待たせしました。」
アリム
「ありがとう。」
店員は顔を赤らめて、駆け足で去って行った。
アリム
「外で質問しないで、オルアさんの部屋に戻るまで待つべきだったね。
ごめんなさい。」
オルア
「大丈夫よ。
これで、あの店員の恋愛対象候補から、アリムさんが外れたはずだから、結果オーライよ。
さあ、食べましょう。」
オルアさんは、気を悪くするどころか、ご機嫌だった。
オルア こころの声
『アリムさんはわたしのもの!と、できるだけ多くの女性に広めないとね。』
アリムさんは、オルアさんがご機嫌なら、それでいいかと思った。
アリム
「この卵の加熱具合、最高に美味しいね。」
オルア
「そうなのよ。 この半熟具合がなかなか難しいのよ。」
アリム
「この豚汁のだしも効いてるね。
かつお節と煮干しから取ったみたい。
化学調味料の舌がしびれる感じがないから、高級品だね。」
オルア
「そうそう、豚汁のように大量に料理できる方法を考えた人は天才だわ。」
味の感想を言い合った後は、ふたりとも食べることに集中していた。
◇
7日目(PM13:00)
ふたりは、食休みの会話を終えた後、店を出て歩き始めた。
オルア
「アリムさんは、どんなデートが理想なの?」
アリム
「手をつないで歩くことも好きだけれど、腕を組んで歩きたいなあ。」
アリムさんは左腕を「くの字」に曲げて、オルアさんを見つめた。
オルア
「うふふ、こうやって、アリムさんと腕を組んで歩くことは2回目だけど、覚えているかなあ?」
アリム
「そう言えば、記憶力テストの帰り道で、優しい感触を感じたような気がする。」
☆ そして、気分転換にアリムさんと歩いた。
☆ オルアはアリムの腕を抱いて歩いて、アリムさんの反応を見た。
☆
☆ 今は気づいてないけど、あとでアリムさんの思い出になりますように。
☆
☆ 017 5日目 アリムさんの訓練 「2 記憶」
オルア
「大正解!」
その後、二人は、船内を一周して景色を楽しんだ。
船の外に出ることはできなかったけれど、しあわせそうな二人を多くの船員が目撃した。
ただし、アリムさんと一緒にいる女性がオルアだと気付いたのは、その日の夜だった。
『あれって、もしかして、オルア様?
まさか、男性とあんな風に笑うオルア様を見る日が来るなんて、信じられない。』
◇
真々美
「オルアは上手くやっているだろうか?」
冬香
「大丈夫よ、きっと。
それよりも、ねえ、抱いて。
本来なら、オルアに抱かれる予定だったから、その・・・」
真々美
「わたしの可愛いサブシス(Sub-Sis)冬香、今夜はすぐには眠らせないよ。」
冬香
「わたしの愛しいハイシス(High-Sis)真々美、あなたが一番よ。」
真々美と冬香の長くて熱い夜も始まろうとしていた。
「モンテハート大公爵の私兵は、予定通り出発したわ。
今日を1日目とすれば
3日目に 第1陣100人、
6日目に 第2陣100人、そして、
7日目に 第3陣300人。
これらを全部撃破出来たら、こちらの勝ちよ。
そうすれば、大公爵の私兵をゼロに出来るわ。」
メラニィ
「第2陣以降の装備や作戦を教えずに、跳ね返してもらうことは大変だぞ。」
シュウピン
「それは、信じるしかないわね。
わたしは、真々美様を。」
メラニィ
「そうだな。
私は冬香様を信じることにしよう。」
◇
7日目(AM 9:00)
アリムさんは、オルアさんの部屋にいた。
アリム
「お宝の山だな。
オルアさんの部屋に入る時間も確保したいな。
できるかな。」
幸いにして、通り道と座る場所は確保されていた。
アリム こころの声
『ブルドーザー作戦しかないな。
とは言え、ブルドーザーで押し寄せるわけにも行かないから、端から端へ全スキャンするコピー機のように振り分けていくしかないな。
それにしても、移民審査船が光元国を出航してから7日の朝なのに、ここまで山積みになっている理由が分からない。
試されているのか?
それとも、部屋ごと引っ越ししてきたのか?
どちらだろう。』
アリムさんは、わずかに空いている座る場所を活用して、分類することにした。
アリム
「捨てはしません。と言ったけれど、失敗だったかな。
とりあえず、1時間半ほど片づけをして、残り1時間半でオルアさんの部屋を見せてもらおうかな。」
アリム こころの声
『使用を許可されている来客室と同じ間取りだとしても、個室までの道は遠く感じた。
通路が確保されているだけ、マシだけれど。
汚部屋という流行語があったなあ。
ここがオルアさんの部屋だから耐えられるけれど、他の女性なら「さようなら!」しているだろう。
少し後悔してきたけれど、始めるしかないか。』
アリムさんは、分類を始めた。
1.あきらかなゴミ。(飲み終わった紙パック、ペットボトル、びんなど。)
2.古い雑誌、チラシ。
3.コレクターとしては値打ちがあるかもしれないが、存在数から希少価値がないから、写真を撮って捨てた方が良いもの。
4.食品玩具。
5.マンガのコミックス。
6.薬用リップスティック、ハンドクリーム、顔に塗る乳液など。
7.作成日が古い日付の書類。(スキャンする予定かな)
アリム
「これで、リビング兼ダイニングルームは完了かな。」
7日目(AM10:00)
アリム
「それでは、あこがれのオルアさんの個室を見せてもらおう。
ドキドキする。
オルアさん、許可をくれてありがとう。」
アリムさんは、個室のドアを開けた。
アリム こころの声
『な、なんだろう。
この有様は、ドアが開いたことが不思議なくらいだな。
ベッドまでの通路が確保されていることが不自然に感じる。
やはり、ボクが来るから、少しは片づけたのだろうな。
はっ、これだけ散らかっているということは、台所と洗濯機も大変な事態になっているかも?
でも、この間見せてもらったお風呂場はきれいだったけれど。
うーん、整合性が取れない。
百聞は一見に如かず!
現地確認するしかないな。』
◇
アリムさんは、洗濯機がある部屋に移動した。
アリム
「外から見えない引き出しの中などは見ませんと約束したから、かくされている分は見えないけれど・・・
洗濯は片付いているな。
それにしても、ここに1組だけ干されているブラジャーとパンティは、ボクへのサービスかなあ?
触ったら悪いから、見るだけにしよう。」
アリム こころの声
『おお、すごい。
G70と書いてある。
オルアさんの胸は大きくて綺麗だと思ったけれど、Gカップだったのか。
そう言えば、初めてあった時は、胸の谷間が見える服を着ていたなあ。』
アリム こころの声
『けれど、最近は胸の谷間が見えないカッターシャツを来ているなあ。』
アリム こころの声
『見すぎていたことがバレたみたいで恥ずかしくなってきた。
パンティは、L92~100 と書かれている。
大きい御尻も魅力的だよね。
しかも、ウエストも細いし、理想の体型だなあ。
背も172cmくらいと高くてカッコ良くて、モデルさんみたい。
それにしても、洗濯物がたまっていないなんて、すごいなあ。
尊敬する。』
◇
アリムさんは、台所に移動した。
アリム
「すごい。
洗い物が1つも残っていない。」
アリム こころの声
『完璧なひとはいないというから、オルアさんの唯一の弱点は、片づけが苦手なことみたいだな。
人間的なところがあって、ホッとするなあ。』
◇
アリムさんは、オルアさんの個室に移動した。
アリム
「とりあえず、元の場所に戻せば、この個室も片付くかなあ。
ひろげぱなしの本はしおりをはさみたいけれど見当たらないから、ティッシュペーパをはさんで閉じることにしよう。」
アリムさんは、想像がつく限り、もとの場所に戻した。
アリム
「本を本棚に戻したいけれど、空きスペースが足りないなあ。
奥にある古そうな本を本棚から出して、読みかけの本を本棚に入れていこう。」
アリムさんは、リビング兼ダイニングルームにあったもので、個室に置いた方が便利そうなものを個室に並べた。
アリム
「あとは、オルアさんに見てもらうとして、とりあえず片付いたな。」
7日目(AM11:00)
アリム
「オルアさんが帰ってくるまで、あと1時間くらいかな。
あこがれのオルアさんの部屋も探検したい。
トイレに行きたくなってきた。
トイレを使わせてもらっても良いかな。
座って、用を足すなら、ゆるしてもらえるかな。
わたしのトイレの使い方が駄目と言われたら、いっしょに暮らせないから、試させてもらったほうがいいな。」
◇
アリムさんは、オルアさんのトイレに移動した。
アリム
「棚の中は見ないけれど、床も綺麗にしているな。
髪の毛がほとんど落ちていない。
便器の底の方の汚れもたまっていない。
いっしょに暮らせそう。」
アリムさんは、水を流す前に便座をめくって、裏側についた水滴をふいた。
アリム
「たまにしか裏側を拭かないけれど、初回は拭いた方が良いよね。
それにしても、普段から綺麗にするなんて、すごいなあ。
片づけが苦手というアンバランス差に、ほっとしてしまう。」
アリム
『あとで、オルアさんからのダメ出しがないことを祈ろう。
オルアさんの許容範囲に入りますように。』
アリムさんは、便座と便座カバーを閉じてから、水を流した。
水流しレバーを真下にゆっくりと戻した。(※)
アリム
「この”ひと手間”[※の動作]がないと、水が止まらないからな。」
作者の解説 ナレーション
「※ トイレの水流しレバーは軽いため、真下ではない斜めの位置で止まることが多いです。
そのため、多くの家庭では、水が流れっぱなしになることがあります。
知らないひとの方が多いですけれど・・・」
アリム
「さあ、オルアさんの個室を探検だあ!」
アリムさんは、オルアさんの個室を眺めた。
アリム
「洋服ダンスのとびらが開いているから、見てもいいのかな?
うーん、黒いスーツばかりだなあ。
カッターシャツが多いけれど、ピンクと赤系が多いなあ。
スカートとかワンピースのような服はお持ちじゃないのかなあ?」
部屋を見渡したけれど、小物などは飾られていなかった。
出ている筆記具にかわいいものが少しあるくらいで、余分なものは置いてないみたいだ。
昔の彼氏の写真が飾ってあるかと思ったけれど、ある写真は、姉妹関係が成立した日の写真だけだな。」
アリム
「それにしても、オルアさん、冬香さん、真々美さんは優しい良い表情をしているなあ。
それにつけても、3人とも美しすぎるな。
ただ、出会ったときに比べると、真々美さんが若くなった気がするけど気のせいかな。」
作者の解説 ナレーション
「オルアさん、冬香さん、真々美さんは、アリムさんが若返った時に、自分たちも若返ったことをアリムさんに伝え忘れています。
完璧なひとはいないということが良く分かりますね。」
アリム
「じゃあ、のこり時間は、オルアさんが読んでいる本を読ませてもらおう。」
7日目(AM11:50)
アリムさんは、もう一度、トイレに行くことにした。
アリム
「今日のお昼はデートらしく、外で食べたいな。」
作者の解説 ナレーション
「アリムさんは聞かれても問題なさそうなことは、ひとりごとで声に出しますね。
聞かれるともめそうなことは、こころの中で考えるように意識している様子です。」
◇
7日目(AM12:00)
オルア
「ただいま、アリムさん。」
アリム
「おかえり、オルアさん。
ねえ、今日のお昼はデートらしく外で食べたいな。
オルアさんが好きな食べ物をいっしょに食べたいです。」
オルア
「そう、じゃあ、行きましょうか?」
オルアさんは、ドアに鍵をかけた。
オルアさんに手を引かれて、アリムさんは付いて行った。
◇
オルアは、店に入った。
オルア
「ここの他人どんぶり(豚肉)と、豚汁は美味しいのよ。
宗教上の理由などで、食べない主義のひとは人生損しているわね。」
アリム
「加熱調理すれば問題なかったという説があるけれど、習慣というか人生の方針になっているひとたちは存在するね。 祖先の知恵を受け継いでいる誇りなのかもしれないね。」
オルア
「時代の流れと科学技術の進歩とともに正しいことが変わるからね。
神様は少なくとも、50年ごとに降臨して、教えを更新して欲しいと思うわ。」
アリム
「そうだよね。
神様に捨てられたのかと悲しくなっちゃうね。」
オルア
「わたしの好物を一緒に食べたいということだけど、食べられそうかな?」
アリム
「うん、大丈夫だよ。」
オルア
「じゃあ、食券を買うわね。
私のおごりよ。
他人どんぶり(豚肉)の特盛と、豚汁セット
を2つ。」
アリム
「特盛?」
オルア
「御飯だけでなく、上の卵と豚肉も多いのよ。」
アリム
「オルアさんの美しさを維持するには大量のエネルギーがいるってことかな?」
オルア
「それに、今夜は激しい運動を二人でする予定だから、食べないと持たないわよ。」
オルアは、食券を2人分買って、店員に渡した。
アリム
「はげしい運動って、期待してもいいの?」
オルア
「もちろんよ。
今夜はあなたを帰さないわ。
覚悟を決めてね。」
アリム
「うれしい。
夢を見ているみたいだ。」
アリムさんの目から涙がこぼれた。
その涙をオルアさんは、唇で吸い取った。
オルア
「今日がその夢の始まりだけど・・・
遺伝子治療と交配届けを出すまでは、帽子をアリムさんに付けることを、ゆるしてね。」
アリム
「はい、わかりました。
交配届けを出せた後は、直接オルアさんと愛し合うことができますか?」
オルア
「ええ、もちろん。
アリムさんの愛情交換欲求は私が守ってあげるわ。」
アリム
「愛情交換欲求を満たしてあげるじゃなくて?」
オルア
「愛情交換欲求を満たすだけなら、美人以下の女性でもできるわ。
愛情交換欲求が維持できるように、心身を守ったあとで、お互いに満たし合う関係が理想形よ。」
アリム
「確かに、心配事が有ったり、体調が悪かったら、それどころじゃないよね。」
オルア
「その通りよ。
男性と違って、女性が愛情交換できるタイミングは限られているからね。
真々美、冬香、わたしのだれかひとりは愛情交換できるタイミングにいると思うけれど、愛情交換できないタイミングのときのアリムさんがどうなるか?
わたしたちは注目しているわ。」
アリム
「魔力が使えない10か月と、
美人以下に落ちてしまう月あたり10日間のことですか?」
オルア
「あれ?
なんで知っているの?」
アリム
「どこかで聞いたような気がします。」
オルア
「そうなのね。
常春の国のようには行かないから、
春と秋のときに、出来る限り多く、男性の信頼を得て、
夏と冬のときに、男性の信頼を失いすぎないように気をつけることが大変ね。」
アリム
「オルアさんを支えられたら良いけれど、難易度が高そうですか?」
オルア
「真々美、冬香、わたしのだれかひとりは、フォローできると思うけれど、あまり期待しないでね。
でも、これだけは約束して欲しいの。
あきれて、嫌いにならないでね。」
アリム
「乗り越える決意を固めます。」
オルア
「良かった。」
オルア こころの声
『がんばります! とか寝言を言われたら、中段突きを入れていたわ。』
アリム
「それにしても、オルアさんと出会って、7日目だよね。
本当に夢みたいだ。」
オルア
「早すぎるかもしれないけれど、明日は真々美が、その次の日は冬香がアリムさんと愛し合うからね。
わたしが一番にアリムさんを抱くためには、今日しかないのよね。」
アリム
「ナイトバインドって、愛情交換することなの?」
オルア
「ナイトバインドした後で、愛情交換するから別物ね。
タダ乗りさせないために、ナイトバインドという契約というか束縛をするのよ。
あ、でも、安心してね。
貞操帯をつけたりはしないから。」
アリム
「一応は信用されているってことですよね?」
オルア
「うーん、ちがうかも?
ナイトバインドした後は、他の女性に愛情を感じなくなるわ。
もちろん、ひとりですることも無理ね。」
アリム
「そ、それは、どういうことですか?」
オルア
「わたしと、真々美、冬香以外の女性を見ても、なにも感じなくなるわ。
きれいだなあ、美しいなあと感じることはあっても、
で、それがなに?
それにつけても、オルアさん、真々美さん、冬香さんの方が良いな!
という境地に至るだけ。」
アリム
「ひとりですることが無理とは、どういう状態ですか?」
オルア
「愛情交換したいという欲求が溜まったときに、ひとりでしても感じなくなります。
どうしても、自分でしたいときは、真々美、冬香、わたしの誰かに言ってね。
見ててあげるから。」
アリム
「えっ、恥ずかしすぎます。」
オルア
「アリムさんがどうして欲しいか学ぶことは重要だからね。」
アリム
「もしかして、ナイトバインドって、男性が非常に不利じゃないかなあ?」
オルア
「ある意味公平だけどね。
アリムさん、真々美、冬香、わたしの4人が同じ立ち位置になるわ。」
アリム
「つまり、どういうこと?」
オルア
「姉妹関係だけのときは、ひとりでもできたけれど、これからはわたしたちもひとりではできなくなります。
わたしたちが、ひとりでするところを見たくなったら言ってね。」
アリム
「そ、それは、公平だね。
ということはプライベートは無くなるね。」
オルア
「秘密にできることは、その日のお通じの色と状態くらいになるかもね。
もう!
というか、ごめんなさいね。
食事の前なのに。」
店員が食事を運んできてくれた。
店員
「お客様、お待たせしました。」
オルア
「ありがとう。」
店員
「お客様、お待たせしました。」
アリム
「ありがとう。」
店員は顔を赤らめて、駆け足で去って行った。
アリム
「外で質問しないで、オルアさんの部屋に戻るまで待つべきだったね。
ごめんなさい。」
オルア
「大丈夫よ。
これで、あの店員の恋愛対象候補から、アリムさんが外れたはずだから、結果オーライよ。
さあ、食べましょう。」
オルアさんは、気を悪くするどころか、ご機嫌だった。
オルア こころの声
『アリムさんはわたしのもの!と、できるだけ多くの女性に広めないとね。』
アリムさんは、オルアさんがご機嫌なら、それでいいかと思った。
アリム
「この卵の加熱具合、最高に美味しいね。」
オルア
「そうなのよ。 この半熟具合がなかなか難しいのよ。」
アリム
「この豚汁のだしも効いてるね。
かつお節と煮干しから取ったみたい。
化学調味料の舌がしびれる感じがないから、高級品だね。」
オルア
「そうそう、豚汁のように大量に料理できる方法を考えた人は天才だわ。」
味の感想を言い合った後は、ふたりとも食べることに集中していた。
◇
7日目(PM13:00)
ふたりは、食休みの会話を終えた後、店を出て歩き始めた。
オルア
「アリムさんは、どんなデートが理想なの?」
アリム
「手をつないで歩くことも好きだけれど、腕を組んで歩きたいなあ。」
アリムさんは左腕を「くの字」に曲げて、オルアさんを見つめた。
オルア
「うふふ、こうやって、アリムさんと腕を組んで歩くことは2回目だけど、覚えているかなあ?」
アリム
「そう言えば、記憶力テストの帰り道で、優しい感触を感じたような気がする。」
☆ そして、気分転換にアリムさんと歩いた。
☆ オルアはアリムの腕を抱いて歩いて、アリムさんの反応を見た。
☆
☆ 今は気づいてないけど、あとでアリムさんの思い出になりますように。
☆
☆ 017 5日目 アリムさんの訓練 「2 記憶」
オルア
「大正解!」
その後、二人は、船内を一周して景色を楽しんだ。
船の外に出ることはできなかったけれど、しあわせそうな二人を多くの船員が目撃した。
ただし、アリムさんと一緒にいる女性がオルアだと気付いたのは、その日の夜だった。
『あれって、もしかして、オルア様?
まさか、男性とあんな風に笑うオルア様を見る日が来るなんて、信じられない。』
◇
真々美
「オルアは上手くやっているだろうか?」
冬香
「大丈夫よ、きっと。
それよりも、ねえ、抱いて。
本来なら、オルアに抱かれる予定だったから、その・・・」
真々美
「わたしの可愛いサブシス(Sub-Sis)冬香、今夜はすぐには眠らせないよ。」
冬香
「わたしの愛しいハイシス(High-Sis)真々美、あなたが一番よ。」
真々美と冬香の長くて熱い夜も始まろうとしていた。
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