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第2章 女神さまの慈悲 スリーカー(1回限定)

008 原因不明? 救いのコモンルーン

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オルア:「アリムさん、起きて?」
医師:「アリムさん、聞こえますか?」
司会:「今日は何を食べさせた?」

 いつも冷静なオルアさんが、別人のようにあせっている。



 オルアは、アリムを御姫様抱っこして、医務室に駆け込んだ。

 医師が医療機器を起動し、司会が検査ベットの用意をした。
 オルアがアリムを検査ベットに寝かせた。

オルア:
「なぜ? ついさっきまでは、元気に動いていたのに・・・」

 オルアは、面接動画を2倍速で見ながらも、アリムの様子をチラチラと同時に見ていた。

『一度庇護下に置いて、半径1メートル以内に入れたひとを不幸にするものか!』
オルアの目がそう語っていた。

 オルアは、他人に期待していないし、仲良くする気はほぼ無い。
 司会と医師のふたりと良好に会話しているが、この2人は特例中の特例である。
 その他大勢に対しては、無難にやり過ごしているに過ぎない。

 男性の多くに対しては、男の子や男の人以上の男性でも、男以下の男性でも、下心で近づいてくるものは敬して遠ざけている。
 基本、冗談も言わないし、夫婦漫才のような掛け合いもしない。
 女性の中には、オルアを恋愛対象として近づくものはいるが、有害でない限り、友好的に接していた。

 そのようなオルアを理解しているからこそ、司会と医師は、初対面のアリムさんに対する言動を、なんらかの意図で試しているな?と見抜いていた。

司会:
「オルア、思い出せ。今日、アリムさんは何を食べた。
 違和感がある食材や飲み物はなかったか?」

オルア:
「朝は御飯系、昼は冷麺、夜は豚の生姜焼き定食とトマト丸ごと1つとヨーグルトで黄な粉と白ごま入り。
 わたしも同じものを食べたが、わたしには異常が無い。
 アリムさんには蕎麦ソバ海老エビなどのアレルギーは無いと聞いている。」

医師:
「若返り薬を3粒渡しましたが、オルアの見ていないところで、一気に飲んだ可能性は?」

オルア:
「それはない。私の前で1粒飲ませたが、残り2粒は私が保持している。」

 そう言って、胸の谷間から若返り薬が入ったケースを取り出して開けて中身が有ることを見せた。

オルア:
「ここより安全な隠し場所は無いからな。」

司会:
「若返り薬が効きすぎる可能性があるが、それでも、苦しむことはないはずだな。」

医師:
「有名作品みたいなエフェクトは無いですね。」

オルア:
「アリムさんの観測数値に異常は出ていませんか?」
と医師に聞きながらも、自分の目でも確認していた。

 オルアは、光元国ひかりもとこくの医師、歯科医、眼科医、耳鼻科医、胃腸内科、心療内科、外科医などに相当する資格をカセイダード王国で得ていた。
 カセイダード王国の教育環境と設備が良いことが大きな成功要因の1つだが、ここまで極める者はスーパーウルトラレアだった。
 男の人以上の男性をパートナーに捕まえるか、お金で医療サービスを受ければ良いので、必要が無いからだ。

 ここでは関係ないが、弁護士などの法曹ほうそう資格も得ていた。

 非常に優秀でオールラウンドプレーヤー(All round player, 万能選手)のオルアは、ねたみとやっかみを受けることも日常茶飯事だった。

 司会と医師のふたりは、オルアに反感を持たないレアな存在だった。

(注)
 どれだけ国全体のレベルが高くても、その中での優劣比は発生する。
 どれだけ精神修養度が高い国民性で、出る杭を観察して、自身の糧にする国民性であっても、嫉妬は無くならないのであろう。

医師:
「既知の異常はありません。データベース参照の結果、悪い効果は発生していないと、AIは判定しています。」

司会:
「ということは、科学力で解決できない。 性魔力せいまりょくの出番か?」

 司会は、アリムの眉間に左手の人差し指と中指を伸ばして優しく触れた。
「トゥート」
 アリムの苦痛の表情が少しだけ和らいだ。
 対象者の本来の能力を100%発揮できるようにするルーン(呪文)の効果が出た。

医師:
「できる手を打っていきますね。」
 医師は、アリムの眉間に左手の人差し指と中指を伸ばして優しく触れた。
「トゥベルサ」
 アリムの顔色は真っ白だったが、少しだけ赤みが戻った。
 対象者の体力(生命力)を回復するルーン(呪文)の効果が出た。

(注)
 基本、与える系(バフ系)は左手、抑える系(デバフ系)は右手で性魔力せいまりょくを行使します。
 使用できる者は、男の子以上の男性、美女以上の女性に限られています。

 男の子、女の人 > 男の人、美女。 
 男の子     > 男の人。
     女の人 >     美女。

 オルアは考えていた。自分の過去からの記憶を読み直して、打開策を考えていた。

 この2人とわたしに出来ないことは誰にも出来ない。

 カセイダード王国ではなくカセイダード本星にいる白沢絵美様と4人は例外としても、遠すぎて間に合わない。
 緊急度を考えれば来てくれるだろうが遠すぎる。

 パワハラ上司が「10分で戻ってこい。」と言って、遠く離れた外国にいる部下を呼び戻す方がまだ難易度が低い。
 それくらい、光元国ひかりもとこくとカセイダード王国がある星とカセイダード本星は遠かった。
 カセイダード王国で待機しているクラスターは非常に優秀でも、司会と医師の2人とオルアには及ばない。
 足元にも及ばないとは言わないが、せいぜいウエストまでくらいにしか及ばない。

 司会と医師は、効果が切れると再び性魔力を消費して、「トゥート」と「トゥベルサ」を掛け続けてくれた。
 しかし、原因が分からないままでは、底に穴が開いた花瓶に水を流し続けるようなものだった。  ふたりの性魔力が尽きる方が早い。
 それでも、協力してくれる理由は私と同じように真剣に考えてくれているからだ。
 オルアは2人に感謝した。
 やはり、2人は特別で大事な存在だ。

 オルアは、頭を振った。
 思考が脱線してしまった。
 せっかく、クラスター認定されても、自分を慕ってくれた個体1つ守れないようでは意味がない。

(注)
 冷静に思考しようとしているので、アリムさんとか彼とか男性ではなく、無機質に「個体1つ」という認識になっています。

 美女以上の女性と美人以下の女性を分ける大きなものは、人文基本3学問であることは間違いない。

正性知識、
本能学、
超心理学
の3つ。

 そして、昇華率が高いため、性欲を、努力、昇華力、性魔力へと上位変換する効率も高い。

 うらない、幽霊や迷信を信じない現実主義者は、科学で説明できないものを拒絶する。
 しかし、目の前にいる2人は、その性魔力を行使して、科学で助けられないアリムさんを助けようとしている。 そして、効果時間は限られているが、効果は出ている。

 性魔力を消費して行使するコモンルーン(トゥート、トゥベルサなど)は、ナイトバインドと同じく最高位の存在に保証されている。

 そして、わたしオルアが使用できるコモンルーンの選択ウィンドウを見ると、全6個のスペースに対して残り2つ分のスペースがある。
 その2つの中に治療に関するものがある可能性がある。
 そのはずだ。
 最高位の存在が、このような困りごとを想定しないはずがない。
 しかし、少なくとも、目の前にいる2人は使えないのだ。
 それを使えるならば使っているはず。

 オルアは考えた、
『私が最高位の存在に祈れば、助けの手を伸ばしてくれるのだろうか?
 いや、無いな。
 今までも助けを祈ったことは有ったのだから。
 そして、助けは無かった。』

 とつぜん、やさしい声が聞こえた。

『コモンルーン 6つ目を使いなさい』

 オルアが自身のコモンルーン選択ウィンドウを見ると、今まで空白だった場所に文字が見えた。

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 オルアは、アリムの心臓の上あたりに左手を置いて唱えた。

オルア:「スリーカー」

 オルアの頭の中だけに声が聞こえた。
 冷静にニュースを読み上げる女性アナウンサー(または、主役級女性声優)のような明瞭めいりょうな声だった。

「診断結果:
 若返り薬の効果により、55才若返ろうとしています。
 しかし、胎児以前に戻ることになるため、抵抗が続いています。
 抵抗可能予測時間は、残り2分34秒。
 あなたの性魔力では治療を実行できません。
 ベルマイラを使用し、ここにいる3人で若返り効果の一部を引き受けることを推奨します。
 2人の手をつかみ、対象者の両胸に手を当てて、あなたが両手を重ねてから、ベルマイラをコールして実行することが現在打てる最良の手段です。
 猶予時間、のこり57秒。
 以上。 プツン。」

 オルアは叫んだ。

オルア:「真々美、冬香。 手を貸して。」

 司会と医師は、オルアに右手みぎてを預けた。左手はアリムさんを治療するために使用している。

オルア:「ベルマイラ」

 アリムに集中していた力というか効果の一部が3人に分けて降り注いだ。

 アリムは穏やかな顔と呼吸で眠っていた。

司会(中路真々美):「治療できたのか?」

医師(白石冬香):「そのようですね。」

オルア=サーパス:
「ありがとう。 説明も聞かずに信じてくれて。 残り30秒も無かった。」

 オルアの美しい顔が涙であふれていた。
 化粧せずとも美しいので、化粧くずれとは無縁の3人であったが、どっと疲れた顔をしていた。

司会(中路真々美):
「状況を話す余裕ができたら教えてくれ?」

医師(白石冬香):
「今回のケースは全体で情報共有するべきですね。」

 いちいち論文を書かなくても情報共有できる体制がカセイダード王国(とカセイダード本星)の発展につながっていると言える。
 学校の校風、会社の社風、国の国風に相当する風習は最良に近い。



 3人は、しばらく天井を見上げて、ぼーっとしている。

 全身全霊を出し切ったので、しばらく頭と身体を休めたいと思った。

 15分ほどすると、アリムが目覚めた。

 オルア・サーパス:「アリムさん、わたしが分かる?」

 アリムは、オルアを見て震えていた。
 うつむいてしまって、いつものように目を合わせようとしない。

オルア:
「もしかして、アリムさんは、わたしのことが怖いのかな?」
おそるおそる聞いた。

アリムは答えなかった。
その代わり、さらに震えていた。

オルアはショックで平静を保てなかった。

司会(中路真々美):
「オルア? 攻撃魅了みりょうをやめろ。
 アリムさんには刺激が強すぎると言ったはずだ。」

そう言われて、オルアはハッとした。
『アリムさんを救うために、全力を出して全力回転した結果、Lightライト the lightライト という光の魅力があふれだしている。
 そうよね。
 太陽の光がまぶしすぎて、目を閉じるような。
 ストーブに近づきすぎて暑すぎるような、それだけのことよね。』
と自分に言い聞かせて、オルアは魅力みりょくを抑え込んだ。

 非常にまぶしい発光現象が消えて、光が強すぎて見えなかったオルアの顔が見やすくなった。

 すると、アリムの震えも止まり、顔を上げて、オルアと目を合わせた。

アリム:「うん、オルアさんのことが怖いよ。」

 オルアはショックだった。
 いきなり、バケツの水を浴びせられた方が何百倍もマシだったかもしれない。

オルア・サーパス:
「そうよね。
 こんなに危険で怖い目に合わせてしまったから、しょうがないよね。
 アリムさん、さようなら。」

 両目に涙を浮かべながら、うつむいて、ちからなく両手を前に垂らしながら、ゆっくりと立ち去ろうとした。
 ショックでゆっくりとしか歩けない。

司会(中路真々美):
「オルア? 早まるな。 くわしく話を聞いてからにしろ。」

医師(白石冬香):
「アリムさんは、ショックで表現力が著しく落ちているだけで、あなたが思う意味ではないかもしれない。」

 オルアは、反応せずに、ゆっくりとアリムから離れていった。

アリム:
「イヤーーーあ。
 ぼくを見捨てないで。
 嫌いにならないで。
 行かないで。」

オルアの目に光が戻った。
オルア・サーパス:
「えっ? 私のことが怖いのに、なぜ?」

アリム:
「オルアさんのことが好きすぎて、オルアさんに嫌われることが怖い。」

オルア・サーパス:
「えっ? えっ? えっ? 聞き違いかもしれないから、確認させてね。
 アリムさんは私のことが好きですか?
 これからも私と一緒にいたいですか?」

アリム:
「はい。
 ・・・・・・ オルアさんのことが好きです。
 これからも一緒にいたいです。」

 オルアはアリムを抱き寄せてキスをして、強くだけど優しくアリムを抱きしめた。



オルア・サーパス:
「でへへー。アリムさんは私が好きで一緒に居たいって言った。」

司会(中路真々美):
「オルア くわしく話を聞いて良かったな。」

 オルアは顔を赤らめて、身体をくねくねして聞いていない。

医師(白石冬香):
「アリムさんの会話履歴を見ると、圧を掛けて話しかけると表現力に欠ける応答をしていますね。
 質問の仕方に注意が必要ですね。
 アリムさんとの間に友好関係があったとしても、人間関係が破綻して敵対関係に激変しますね。」

司会(中路真々美):
「オルアが落ち着いたら説明してやってくれ。
 アリムさんを冷静に導いてくれるだろう。」

 司会(中路真々美)と医師(白石冬香)は、疲労感を感じているはずなのに、なぜか身体の調子が良かった。

 あのとき、なにが起こったのかも、オルアに問いただそう。

『今は無理そうだから、仕事をして待つか。』
と2人は部屋を後にした。
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