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番外編:短編
可愛い酔っぱらい〈前〉
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※まだ恋人期間のサリダとロゼの、とある日常※
コッツミルズの中央市場は、ウィスコールの建物がある中央通りより少し南側にある。私はここで夕食の食材を見ていると、珍しいハーブのお店を見つけた。南町シュクガルにあるハーブ園の朝採りハーブを安く売っているらしい。
「わあ、この詰め合わせ安い。十種類で三千リート?」
「そうだよ。全部料理やハーブティーなんかに使えるよ。これもおまけしとくし、どうだい?」
ピンク色の良い香りがするハーブも付けてもらって、大量にハーブを買い込んだ。ハーブの効能も教えてもらったし大満足。帰って半分はドライハーブにしておこうと心が踊った。
その夜。珍しくロゼは仕事仲間と飲みに行っていて食事はいらないと聞いていた。
時計に目をやると、もう二十三時を過ぎている。遅くなる時は連絡をくれるのに……。そう思っていたら玄関の扉が開いた。
「ただいま! ごめん、遅くなって」
「お帰りー。結構飲んだの?」
「まあまあ?」
ロゼは真っすぐリビングのソファへやって来ると、私の隣に腰を下ろした。ロゼはお酒を飲んでも顔に出ないけれど、お酒の匂いで結構飲んでいることが伝わってくる。すぐに抱き寄せてキスしようとするロゼの口を手で塞いだ。
「こらこらっ。手洗いうがいをしてきてちょうだい」
「はーい」
あれ、やけに素直だ……。いつもなら強引にキスしてくるのに。
これはかなり飲んでいる気がする。
「もうお風呂も入ってきたら?」
「サリ、一緒に入ろ」
「ごめん、私もう入っちゃった。だからゆっくり入ってきてね」
「はーい」
めちゃくちゃ素直だ。……どれだけ飲んだんだろう。
何となく嫌な予感がして、酔い冷ましのハーブティーを淹れようとキッチンに向かった。
体外排出を促すハーブや消化にいいハーブ、早く寝れた方がいいし安眠のハーブ、すごくいい香りがするこのピンクのハーブも入れちゃおう。
ポットのハーブティーを蒸らしていると、後ろからロゼが抱きついてきた。
「サリ。サリ」
お風呂に入って十分も経っていない。烏の行水だ。しかもガウンを引っ掛けているだけで前を隠していない。
「入ってきたよ。歯磨きもしたよ」
「はい、えらいえらい」
子供のように可愛く報告してくるロゼのガウンの前を閉じて、ソファへ連れて行くとハーブティーを淹れた。たくさんブレンドして少し不安だったけれど、とてもいい香り。癒やされるようなほんのり甘いフルーティーな香りが鼻先をくすぐった。
ロゼはずっと私にくっついて、甘い笑顔で可愛い可愛いと連呼している。
可愛いのはあなたの方なんですけど……。ここまで酔っているところは初めて見たけど、こんなに可愛くなっちゃうのね。
「どのくらいお酒飲んだの?」
「まあまあ」
「それ、全然答えになってないからね?」
ハーブティーを口にしながらロゼは柔らかい笑みを見せる。笑顔も可愛らしいことで……さっきから胸がキュンキュンしてる。可愛い酔っぱらいだ。
「最後に飲んだの、ダークウォーロックだったかなあ……」
「ええっ!?」
国内で最も強いと言われるお酒。ショットグラスを一気に飲めば幻覚を見るという強烈なお酒だ。
「そんなもの飲んでよく平気だったわね」
「平気じゃないよ」
ロゼは私の体を抱き寄せて膝に乗せた。お尻に硬いものが当たり、布越しにそれを押し付けてくる。話している間、全く気付かなかったけれど、それはとても立派な大きさになっていた。
「もう爆発しそう」
白いナイトドレスの上からロゼの手が胸を触る。レース越しに胸を触りながら首筋にロゼが唇を落としていく。薄い布一枚隔てているだけで、擦れるレースの感覚がより刺激を高めていく。固く尖った胸の先をくりくりこねるように弄られ、指先で弾くように引っ掻かれるとジンと甘い痺れが全身に広がった。
「酒飲んでたのにいつの間にかサリダ抱いてて……やばくなって帰ってきた」
「それは幻覚よ……っ」
一気飲みしたんだ……。
「帰ったらサリがエロい格好してるし……」
「これ……買ったのはあなたでしょ」
ナイトドレスはロゼの好みで買った物が全部で七着もある。二着で十分なのにかなり無駄遣いだ。
肩から胸まで総レースで胸元は大きく開いており、胸から下は光沢のあるオーガンジー生地の切り替えになっているノースリーブのナイトドレス。前を合わせているのは胸元のリボンだけ。
見えそうで見えないギリギリの透け感で、とても人前に出られるような物ではないため、念のため薄手のガウンを羽織っている。
ロゼの唇が重なると、自分がお酒を飲んでいるかと錯覚するほどハーブと強いお酒の匂いがした。肩のレースをずらして露になった胸を直に揉まれ、ジンと下腹部が疼く。
「サリ可愛い……。サリ……」
「あっ……」
胸の膨らみを食むように口に含んで、舌で先端を押すように舐る。手は滑るように下腹部に下りていき、下着を手にかけた。もうロゼにキスされて触れられているだけで濡れているのがわかる。
「サリ、エロい匂いしてる。下着が汚れるね」
糸を引く下着をするりと脱がされ、指が割れ目をなぞった。ぬるぬると蜜を塗り広げて陰核を指でこねられると、中がジンジンと痺れていく。
下を弄られながら胸の先をチュクチュク吸われて、ロゼの膝の上で悶えた。
「はあ……はあ……あ……あっ」
「サリ……」
指がヒダを開いて中に入っていく。ゾクゾクと快感が広がって背筋が震えた。
「可愛い」
「ん……っ」
深く口付けて熱い舌が私の舌に絡める。二本の指が膣壁を擦りながらかき混ぜるように広げていき、胸も弄られて快感がどんどん高ぶっていく。
「あっ、あっ、ああっ、あ……ああんっ」
指を曲げて中の柔らかいところをトントンと指で刺激され、同時に手のひらで陰核を擦られる。私の弱いところを重点的に扱く指に乱されていく。
「は……、は……、ああ……それ、だめ……っ」
「そのとろけきった顔……好き」
あちこち同時に攻められて襲い来る法悦に抗えないでいると、中がきゅうきゅうと締まっていく。ジンジンと痺れて快感が体を突き抜ける瞬間、すっと指が抜かれた。
今、いきかけてたのに……。
「ここにまたがって」
ロゼがナイトドレスを着たままの私の腰をつかんで上にまたがせると、ぱっくりと開いた入口に彼のものをクチュリと押し当てた。それだけでジンと甘い痺れが中まで広がる。
「ゆっくり腰落として……」
先端が少し入っただけで先ほどいきかけていた快感がすぐに戻り、きゅっと中を締め付けた。キツく締まっている膣壁をこじ開けるように彼のものが入ってくる。
コッツミルズの中央市場は、ウィスコールの建物がある中央通りより少し南側にある。私はここで夕食の食材を見ていると、珍しいハーブのお店を見つけた。南町シュクガルにあるハーブ園の朝採りハーブを安く売っているらしい。
「わあ、この詰め合わせ安い。十種類で三千リート?」
「そうだよ。全部料理やハーブティーなんかに使えるよ。これもおまけしとくし、どうだい?」
ピンク色の良い香りがするハーブも付けてもらって、大量にハーブを買い込んだ。ハーブの効能も教えてもらったし大満足。帰って半分はドライハーブにしておこうと心が踊った。
その夜。珍しくロゼは仕事仲間と飲みに行っていて食事はいらないと聞いていた。
時計に目をやると、もう二十三時を過ぎている。遅くなる時は連絡をくれるのに……。そう思っていたら玄関の扉が開いた。
「ただいま! ごめん、遅くなって」
「お帰りー。結構飲んだの?」
「まあまあ?」
ロゼは真っすぐリビングのソファへやって来ると、私の隣に腰を下ろした。ロゼはお酒を飲んでも顔に出ないけれど、お酒の匂いで結構飲んでいることが伝わってくる。すぐに抱き寄せてキスしようとするロゼの口を手で塞いだ。
「こらこらっ。手洗いうがいをしてきてちょうだい」
「はーい」
あれ、やけに素直だ……。いつもなら強引にキスしてくるのに。
これはかなり飲んでいる気がする。
「もうお風呂も入ってきたら?」
「サリ、一緒に入ろ」
「ごめん、私もう入っちゃった。だからゆっくり入ってきてね」
「はーい」
めちゃくちゃ素直だ。……どれだけ飲んだんだろう。
何となく嫌な予感がして、酔い冷ましのハーブティーを淹れようとキッチンに向かった。
体外排出を促すハーブや消化にいいハーブ、早く寝れた方がいいし安眠のハーブ、すごくいい香りがするこのピンクのハーブも入れちゃおう。
ポットのハーブティーを蒸らしていると、後ろからロゼが抱きついてきた。
「サリ。サリ」
お風呂に入って十分も経っていない。烏の行水だ。しかもガウンを引っ掛けているだけで前を隠していない。
「入ってきたよ。歯磨きもしたよ」
「はい、えらいえらい」
子供のように可愛く報告してくるロゼのガウンの前を閉じて、ソファへ連れて行くとハーブティーを淹れた。たくさんブレンドして少し不安だったけれど、とてもいい香り。癒やされるようなほんのり甘いフルーティーな香りが鼻先をくすぐった。
ロゼはずっと私にくっついて、甘い笑顔で可愛い可愛いと連呼している。
可愛いのはあなたの方なんですけど……。ここまで酔っているところは初めて見たけど、こんなに可愛くなっちゃうのね。
「どのくらいお酒飲んだの?」
「まあまあ」
「それ、全然答えになってないからね?」
ハーブティーを口にしながらロゼは柔らかい笑みを見せる。笑顔も可愛らしいことで……さっきから胸がキュンキュンしてる。可愛い酔っぱらいだ。
「最後に飲んだの、ダークウォーロックだったかなあ……」
「ええっ!?」
国内で最も強いと言われるお酒。ショットグラスを一気に飲めば幻覚を見るという強烈なお酒だ。
「そんなもの飲んでよく平気だったわね」
「平気じゃないよ」
ロゼは私の体を抱き寄せて膝に乗せた。お尻に硬いものが当たり、布越しにそれを押し付けてくる。話している間、全く気付かなかったけれど、それはとても立派な大きさになっていた。
「もう爆発しそう」
白いナイトドレスの上からロゼの手が胸を触る。レース越しに胸を触りながら首筋にロゼが唇を落としていく。薄い布一枚隔てているだけで、擦れるレースの感覚がより刺激を高めていく。固く尖った胸の先をくりくりこねるように弄られ、指先で弾くように引っ掻かれるとジンと甘い痺れが全身に広がった。
「酒飲んでたのにいつの間にかサリダ抱いてて……やばくなって帰ってきた」
「それは幻覚よ……っ」
一気飲みしたんだ……。
「帰ったらサリがエロい格好してるし……」
「これ……買ったのはあなたでしょ」
ナイトドレスはロゼの好みで買った物が全部で七着もある。二着で十分なのにかなり無駄遣いだ。
肩から胸まで総レースで胸元は大きく開いており、胸から下は光沢のあるオーガンジー生地の切り替えになっているノースリーブのナイトドレス。前を合わせているのは胸元のリボンだけ。
見えそうで見えないギリギリの透け感で、とても人前に出られるような物ではないため、念のため薄手のガウンを羽織っている。
ロゼの唇が重なると、自分がお酒を飲んでいるかと錯覚するほどハーブと強いお酒の匂いがした。肩のレースをずらして露になった胸を直に揉まれ、ジンと下腹部が疼く。
「サリ可愛い……。サリ……」
「あっ……」
胸の膨らみを食むように口に含んで、舌で先端を押すように舐る。手は滑るように下腹部に下りていき、下着を手にかけた。もうロゼにキスされて触れられているだけで濡れているのがわかる。
「サリ、エロい匂いしてる。下着が汚れるね」
糸を引く下着をするりと脱がされ、指が割れ目をなぞった。ぬるぬると蜜を塗り広げて陰核を指でこねられると、中がジンジンと痺れていく。
下を弄られながら胸の先をチュクチュク吸われて、ロゼの膝の上で悶えた。
「はあ……はあ……あ……あっ」
「サリ……」
指がヒダを開いて中に入っていく。ゾクゾクと快感が広がって背筋が震えた。
「可愛い」
「ん……っ」
深く口付けて熱い舌が私の舌に絡める。二本の指が膣壁を擦りながらかき混ぜるように広げていき、胸も弄られて快感がどんどん高ぶっていく。
「あっ、あっ、ああっ、あ……ああんっ」
指を曲げて中の柔らかいところをトントンと指で刺激され、同時に手のひらで陰核を擦られる。私の弱いところを重点的に扱く指に乱されていく。
「は……、は……、ああ……それ、だめ……っ」
「そのとろけきった顔……好き」
あちこち同時に攻められて襲い来る法悦に抗えないでいると、中がきゅうきゅうと締まっていく。ジンジンと痺れて快感が体を突き抜ける瞬間、すっと指が抜かれた。
今、いきかけてたのに……。
「ここにまたがって」
ロゼがナイトドレスを着たままの私の腰をつかんで上にまたがせると、ぱっくりと開いた入口に彼のものをクチュリと押し当てた。それだけでジンと甘い痺れが中まで広がる。
「ゆっくり腰落として……」
先端が少し入っただけで先ほどいきかけていた快感がすぐに戻り、きゅっと中を締め付けた。キツく締まっている膣壁をこじ開けるように彼のものが入ってくる。
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