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本編
09 - 1 勘違いするほど甘く
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明るい照明を落とし、魔導具の小さな間接照明だけが室内を薄く照らすと、壁に二つの影がぼんやりと浮かんだ。
ベッドにたどり着くまでに、脱がされた順番がわかるような衣服の痕跡。柔らかくしなやかなグレーのリネンが、肌に直接触れると少しひんやりしていて、二人の体がゆっくりと沈む。
ロゼは思っていたより筋肉質だ。魔導士だからと舐めていた。戦闘系ギルドだから鍛えているらしい。
体も大きくて、ロゼが上に乗っていると私の体はすっぽり隠れてしまう。太腿に少し膨らんだロゼのものが当たって、それだけで私の心臓が暴れそうになっている。
ロゼは浅く口付けてチュッと音を立てる。少し唇を開いてみても、まだ浅く口付けるだけ。私の髪をなでながら、またチュッと音を立てるように何度も浅く口付けてリップ音を出す。
こんなに可愛いキスをするのかと薄目を開ける。微笑を浮かべるロゼと目が合って、私は処女に戻ったように汗ばんで鼓動が早まった。
唇が隙間なく重なると、私の舌先を熱く滑らかなものが少し触れる。舌先に触れながら口付けの角度を変えて舌をなぞるロゼに、もっとしてほしくてロゼの首に手を回した。
甘い口付けを交わしながら、彼の体温と重みを全身で受け止める。鍛えられた胸部の筋肉が白い双丘を押し潰すように密着し、頭から頬へ猫をなでるように優しく触れる手。口付けの角度を変えながら、優しくなでる手の繊細な刺激が全身の感度を高めていく。
「ん……、は……ん……」
「サリダの声……甘くて可愛いな」
甘くとろけそうな口付けに甘い言葉。耳元で囁くロゼの低音の声の方が甘く響く。プライベートではいつもこんな口調なんだろうか。
「耳元で言わないで……」
深い口付けと共に滑らかな熱が口内に侵入すると、飴を転がすように私の舌先を舐める。逃げると舌を絡めるように追いかける彼の舌を、今度は私が吸い上げた。
首筋から肩に触れていく手が私の体を熱くする。目を開けてロゼと目が合う度、次はどこにどんな風に触れるのか期待してしまう。
ロゼは私の舌を吸い、大きな手で胸の膨らみを丸くなでながら、揺らすように優しく揉む。この間と違い、熱い手で触れられたところは、彼の熱が伝染していくみたいに熱くなり、体の奥がじわりと湿るのを感じた。
「奇麗だな……肌に吸い付くような感覚が気持ちいい」
胸の膨らみに唇を付けながら話されて、その振動にゾクゾクと感じる。
「や、だ……やめて……」
「可愛いな、照れてるの?」
可愛いなんて言われてくすぐったく感じる。
ロゼは目を細め、胸の膨らみにチュッと音を立ててキスをした。
「サリダの体……誰にも触らせてない?」
ロゼは私の目を見ながら指先が胸の先端を押し潰したり、指で挟みながら引っ張ってはキュッと摘んで刺激する。その都度ジンと甘い痺れが広がった。
「あっ……。もう、誰ともしてない……」
ペンダントだって着けているのに。そう言おうとして口から出たのは喘ぎ声。ロゼの唇が胸の先端に触れ、すぐに熱いもので舐られる。薄桃色のそこを口に含み、強く吸われるとゾクゾクと快感が全身に走り、甘い声が零れた。
「ん、ああ……っ」
「サリダ、もっと声出して」
低音の囁くような声に胸が高鳴った。腰のくびれや腹をなでるように往復しながら、手が下に滑り降りてゆく。太腿の間に入り、割れ目を長い指がなぞった。
「トロトロになってる」
「あ……んんっ」
ロゼの吐息がかかり、また唇が重なる。初めて口付けられたあの時だけだと思っていたけれど、やっぱりロゼとのキスは気持ちいい。こんな丁寧なキス、されたことない。
ロゼの唇はゆっくり首や鎖骨に口付けていく。決して乱暴に扱わない優しく優しく触れる手が、どこに触れられても気持ち良く感じてしまう。
目の前のアッシュブロンドの髪が一房落ちてロゼの目にかかり、それをそっと手でよけた。髪に触れると思っていたより柔らかくて、髪をなでるとその手をロゼがつかんだ。そして私の手に唇を寄せる。
「髪を触られるの嫌い?」
「いや……今、汗臭いから」
シャワーを省略して、すぐベッドへ連れ込んだ人が何を言っているんだろう。
「ふふ、気になるならシャワー先に入れば良かったのに」
「……それは待てない」
ロゼは甘く微笑み、また口付ける。柔く唇を啄み、浅い口付けだけでもとろけてしまいそう。
彼の手が割れ目を開いて秘部をなぞると淫猥な音が響き、ゆるゆると指が蜜を塗り広げる。音だけでどれほど蜜が溢れているのがわかるくらい、ロゼはわざと大きく指を動かした。気持ち良くて中が疼き、腰が動く。
ゆっくり中に指が侵入すると中がジンと甘く痺れた。浅く抜き差しし、ゆっくりした刺激を繰り返されるとズクズクと快感が走った。
「ん……んん……っ」
塞がれた口が解放されて私は声を抑えた。この間のように窓を割ってしまったら大変だ。
「声、我慢しなくていい」
よく見たら私たちの周囲を何かが包んでいる。それがロゼの魔法なのだとわかった。声で壊さないようにしてくれている。
それを見てホッとしていると、ロゼの唇が首筋をなぞり、耳朶を口に含んで甘噛みした。
ベッドにたどり着くまでに、脱がされた順番がわかるような衣服の痕跡。柔らかくしなやかなグレーのリネンが、肌に直接触れると少しひんやりしていて、二人の体がゆっくりと沈む。
ロゼは思っていたより筋肉質だ。魔導士だからと舐めていた。戦闘系ギルドだから鍛えているらしい。
体も大きくて、ロゼが上に乗っていると私の体はすっぽり隠れてしまう。太腿に少し膨らんだロゼのものが当たって、それだけで私の心臓が暴れそうになっている。
ロゼは浅く口付けてチュッと音を立てる。少し唇を開いてみても、まだ浅く口付けるだけ。私の髪をなでながら、またチュッと音を立てるように何度も浅く口付けてリップ音を出す。
こんなに可愛いキスをするのかと薄目を開ける。微笑を浮かべるロゼと目が合って、私は処女に戻ったように汗ばんで鼓動が早まった。
唇が隙間なく重なると、私の舌先を熱く滑らかなものが少し触れる。舌先に触れながら口付けの角度を変えて舌をなぞるロゼに、もっとしてほしくてロゼの首に手を回した。
甘い口付けを交わしながら、彼の体温と重みを全身で受け止める。鍛えられた胸部の筋肉が白い双丘を押し潰すように密着し、頭から頬へ猫をなでるように優しく触れる手。口付けの角度を変えながら、優しくなでる手の繊細な刺激が全身の感度を高めていく。
「ん……、は……ん……」
「サリダの声……甘くて可愛いな」
甘くとろけそうな口付けに甘い言葉。耳元で囁くロゼの低音の声の方が甘く響く。プライベートではいつもこんな口調なんだろうか。
「耳元で言わないで……」
深い口付けと共に滑らかな熱が口内に侵入すると、飴を転がすように私の舌先を舐める。逃げると舌を絡めるように追いかける彼の舌を、今度は私が吸い上げた。
首筋から肩に触れていく手が私の体を熱くする。目を開けてロゼと目が合う度、次はどこにどんな風に触れるのか期待してしまう。
ロゼは私の舌を吸い、大きな手で胸の膨らみを丸くなでながら、揺らすように優しく揉む。この間と違い、熱い手で触れられたところは、彼の熱が伝染していくみたいに熱くなり、体の奥がじわりと湿るのを感じた。
「奇麗だな……肌に吸い付くような感覚が気持ちいい」
胸の膨らみに唇を付けながら話されて、その振動にゾクゾクと感じる。
「や、だ……やめて……」
「可愛いな、照れてるの?」
可愛いなんて言われてくすぐったく感じる。
ロゼは目を細め、胸の膨らみにチュッと音を立ててキスをした。
「サリダの体……誰にも触らせてない?」
ロゼは私の目を見ながら指先が胸の先端を押し潰したり、指で挟みながら引っ張ってはキュッと摘んで刺激する。その都度ジンと甘い痺れが広がった。
「あっ……。もう、誰ともしてない……」
ペンダントだって着けているのに。そう言おうとして口から出たのは喘ぎ声。ロゼの唇が胸の先端に触れ、すぐに熱いもので舐られる。薄桃色のそこを口に含み、強く吸われるとゾクゾクと快感が全身に走り、甘い声が零れた。
「ん、ああ……っ」
「サリダ、もっと声出して」
低音の囁くような声に胸が高鳴った。腰のくびれや腹をなでるように往復しながら、手が下に滑り降りてゆく。太腿の間に入り、割れ目を長い指がなぞった。
「トロトロになってる」
「あ……んんっ」
ロゼの吐息がかかり、また唇が重なる。初めて口付けられたあの時だけだと思っていたけれど、やっぱりロゼとのキスは気持ちいい。こんな丁寧なキス、されたことない。
ロゼの唇はゆっくり首や鎖骨に口付けていく。決して乱暴に扱わない優しく優しく触れる手が、どこに触れられても気持ち良く感じてしまう。
目の前のアッシュブロンドの髪が一房落ちてロゼの目にかかり、それをそっと手でよけた。髪に触れると思っていたより柔らかくて、髪をなでるとその手をロゼがつかんだ。そして私の手に唇を寄せる。
「髪を触られるの嫌い?」
「いや……今、汗臭いから」
シャワーを省略して、すぐベッドへ連れ込んだ人が何を言っているんだろう。
「ふふ、気になるならシャワー先に入れば良かったのに」
「……それは待てない」
ロゼは甘く微笑み、また口付ける。柔く唇を啄み、浅い口付けだけでもとろけてしまいそう。
彼の手が割れ目を開いて秘部をなぞると淫猥な音が響き、ゆるゆると指が蜜を塗り広げる。音だけでどれほど蜜が溢れているのがわかるくらい、ロゼはわざと大きく指を動かした。気持ち良くて中が疼き、腰が動く。
ゆっくり中に指が侵入すると中がジンと甘く痺れた。浅く抜き差しし、ゆっくりした刺激を繰り返されるとズクズクと快感が走った。
「ん……んん……っ」
塞がれた口が解放されて私は声を抑えた。この間のように窓を割ってしまったら大変だ。
「声、我慢しなくていい」
よく見たら私たちの周囲を何かが包んでいる。それがロゼの魔法なのだとわかった。声で壊さないようにしてくれている。
それを見てホッとしていると、ロゼの唇が首筋をなぞり、耳朶を口に含んで甘噛みした。
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