上 下
2 / 4

ᚱᛖᚢᚢ(訳:講評)

しおりを挟む
A「まず脳髄爆発世界の世紀末のおさらいを」

C「場所はTHE EARTH。未だ精神生命体との感応や、高位次元へのアクセスも充分とは言い切れない、未発達な世界」
B「いわゆるGe0tk-4tpね」

C「そういうのも面倒臭いから、以下、言語化水準はもう少し設定された世界のものに合わせてチューニングしておきます」
A「了解しました。その間、あの世界についてのBさんの講評をお願いします」

B「Cさんは肯定側なんだろうけど、僕の感想はお粗末。これに尽きる」
A「それは何故?」
B「進歩がない。世界滅亡の試練は、基本的にはその世界全体の進歩の為に組まれるべき、というのが俺の理想。けど、脳髄爆発世界は既存の技術で解決を図ろうとしたのみでしょ? それはちょっといただけない」

C「チューニング終わりました」
B「早いwww」

C「いいよ、続けて」

B「ボロクソ言うよ? 量子ウイルスへの対処って言うなら、量子世界へのアクセス方法くらいはᚮᚴᛆᛘᚮᛐᚮ ᛐᛆᚱᚮ氏も人類に教示すべきだったんだよ。アンゴルモアでは少なくとも神的存在との対話くらいはさせてたでしょ? なのにそれもなし。だからᚮᚴᛆᛘᚮᛐᚮ ᛐᛆᚱᚮ氏も最後はウイルスのリミッター外したんだろうけど、あれじゃヤケクソじゃん。だから申し訳ないけど、ノットフォーミー」

A「Bさん、ありがとうございました。ではお戻りいただきましたCさんの意見はどうでしょう」

C「Bさんの言いたいことはわかります。正直ね。ただ、その世界の既存の技術のみに頼って解決を試みようとしたからこその良さ、というのはあります。彼らはそれを理不尽に襲いくるノンリミッターのウイルスには対抗できなかったわけだけど、それもまた侘び寂びってもの」

B「侘び寂びで全部誤魔化されてたら世話ないよ」
C「涙ぐましい努力じゃないですか」
B「でも、こういうのが好きな層がいるってのはなんとなくわかった」

A「Cさん、他に語りたいポイントは?」

C「そうですね──。量子ウイルスの特定法を発見した彼。彼は結構面白かったんじゃないですかね。あの世界の人類にしては、だいぶ脳機能が発達してました」
B「あの子、最期ᚮᚴᛆᛘᚮᛐᚮ ᛐᛆᚱᚮ氏の声、聞こえてなかった?」
C「聞こえてましたね。後もう少しだけ時間があれば、彼のような知的生命体が活躍する、Bさん好みの発展した世界になってたんでしょうけど」
A「あと少しというのは、どのくらい?」
C「3万年くらいでしょうか? その辺り、僕はやっぱりᚮᚴᛆᛘᚮᛐᚮ ᛐᛆᚱᚮ氏は意図して進歩し過ぎないように世界運営をしていたように思いますね」

A「成程。ありがとうございます」

A「私も実はᚮᚴᛆᛘᚮᛐᚮ ᛐᛆᚱᚮ氏の兼ねてからのファンです。アンゴルモアに限らず、アトランティス、マヤ文明、太陽系消失、第三次世界大戦など、THE EARTHを舞台とした、地球人類ならではの活躍を観れるのが、ᚮᚴᛆᛘᚮᛐᚮ ᛐᛆᚱᚮ氏の魅力です。子供の遊びだと揶揄するような否定的意見も多いですが、子供の遊びめいているからこその緻密で、人類への愛に溢れた世界運営をしている、という評価は、実はCさんだけではなく、コアなファンを確実に獲得しています」

C「そうなんですよ。世界運営は娯楽。そう割り切っているクリエイターも多いですが、ᚮᚴᛆᛘᚮᛐᚮ ᛐᛆᚱᚮ氏の作品には根底に、人類には試練を乗り越えてほしい、乗り越えられる筈だ、っていう愛があるので」

B「でもやっぱり規模が小さすぎるって批判は免れないと思う。他が銀河系単位は当たり前。並行宇宙間同士のインカージョンすら当たり前のクリエイターの中、ᚮᚴᛆᛘᚮᛐᚮ ᛐᛆᚱᚮ氏だけずっとTHE EARTHで遊んでいるわけだから」
C「温故知新。原点回帰っていう面白さは忘れちゃいけないですよ」

A「まだまだ語り足りないとは思いますが、ᚮᚴᛆᛘᚮᛐᚮ ᛐᛆᚱᚮ氏のインタビューもいただいておりますので、そちらをご覧いただいてから、次の滅亡世界のレビューへと移りたいと思います!」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

❤️レムールアーナ人の遺産❤️

apusuking
SF
 アランは、神代記の伝説〈宇宙が誕生してから40億年後に始めての知性体が誕生し、更に20億年の時を経てから知性体は宇宙に進出を始める。  神々の申し子で有るレムルアーナ人は、数億年を掛けて宇宙の至る所にレムルアーナ人の文明を築き上げて宇宙は人々で溢れ平和で共存共栄で発展を続ける。  時を経てレムルアーナ文明は予知せぬ謎の種族の襲来を受け、宇宙を二分する戦いとなる。戦争終焉頃にはレムルアーナ人は誕生星系を除いて衰退し滅亡するが、レムルアーナ人は後世の為に科学的資産と数々の奇跡的な遺産を残した。  レムールアーナ人に代わり3大種族が台頭して、やがてレムルアーナ人は伝説となり宇宙に蔓延する。  宇宙の彼方の隠蔽された星系に、レムルアーナ文明の輝かしい遺産が眠る。其の遺産を手にした者は宇宙を征するで有ろ。但し、辿り付くには3つの鍵と7つの試練を乗り越えねばならない。  3つの鍵は心の中に眠り、開けるには心の目を開いて真実を見よ。心の鍵は3つ有り、3つの鍵を開けて真実の鍵が開く〉を知り、其の神代記時代のレムールアーナ人が残した遺産を残した場所が暗示されていると悟るが、闇の勢力の陰謀に巻き込まれゴーストリアンが破壊さ

願いを叶えるだけの僕と人形

十四年生
SF
人がいいだけのお人よしの僕が、どういうわけか神様に言われて、人形を背中に背負いながら、滅びたという世界で、自分以外の願いを叶えて歩くことになったそんなお話。

髑髏戦記

四季人
SF
 遥か未来──。 従うべき帝国は既に滅び、 開拓と増殖を繰り返すだけの機械と、 それに抗う事が唯一の生存目標になった人類の戦争は、今も続いている。

惑星保護区

ラムダムランプ
SF
この物語について 旧人類と別宇宙から来た種族との出来事にまつわる話です。 概要 かつて地球に住んでいた旧人類と別宇宙から来た種族がトラブルを引き起こし、その事が発端となり、地球が宇宙の中で【保護区】(地球で言う自然保護区)に制定され 制定後は、他の星の種族は勿論、あらゆる別宇宙の種族は地球や現人類に対し、安易に接触、交流、知能や技術供与する事を固く禁じられた。 現人類に対して、未だ地球以外の種族が接触して来ないのは、この為である。 初めて書きますので読みにくいと思いますが、何卒宜しくお願い致します。

もうダメだ。俺の人生詰んでいる。

静馬⭐︎GTR
SF
 『私小説』と、『機動兵士』的小説がゴッチャになっている小説です。百話完結だけは、約束できます。     (アメブロ「なつかしゲームブック館」にて投稿されております)

能力が基本となった世界0

SF
これは、ある場所に向かう道すがら、とある男が子供の頃から組織に入るまでのことを仲間に話す。物語 能力が基本となった世界では語りきれなかった物語

母を訪ねて[こうりがし]

君の五階だ
SF
『親子の愛ってどう? 1億人に1人は泣いたかも知れない! と思う? 』 ショートショート(今は昔) 時は昭和後期、とあるオンボロアパートでの出来事。 借金取りの冴えないチンピラ風の男と、返せる当てのない冴えない中年女性のドア越しのやり取り。 それ以外、なんの接点もなさそうな二人に見えたが、それは深い深い深過ぎる因縁があった。 それは愛情と野球道具に関するものであった。 舞台は一転近未来に変わり、その地球に危機が迫っていた。 その二人の行動を覗き見た近未来人の重大な秘密が明かされようとしていたのだ。 愛とパニックとギャグの感動虚編? これはSFである。 この作品は小説家になろう、カクヨム、ノベルアッププラスでも公開しています。

わたしはしょうせつをかいた

凪司工房
SF
名前の売れていない三流の小説家がいた。彼のところにある依頼が舞い込む。それはAIに読ませるために小説を書いてくれないか? というものだった。 彼は実感のないまま、それでも小説を書き続ける。ある日、担当からファンレターが送られてくる。それはAIからのものだった。 これはある作家の数奇な運命を描いたSF短編である。

処理中です...