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No.3
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「では、会議を始めましょうか」
その言葉に、一気に思考が彼女に向いた。
涼やかで、凜と通った声が場に響き渡る。
会議室では、先程までの談笑が嘘のように、みんな真剣な顔でシエラさんを見ていた。
話は変わるけど、シエラさんは、本当に美しい顔立ちをしていると思う。
例えるなら、アラビアンナイトのお姫様みたいな。
エキゾチックで、中東の人独特の彫りの深い顔立ちをしているのだ。
とはいえ、国籍、出生から見ても、彼女は正真正銘の日本人。
シエラさんの家族写真では、両親も彫りの深い顔立ちをしていたので、あれは血筋ではないだろうか。
「今日の議題を言う前に、一つ言いたいんだけど、良いかしら?」
「ええ。」「うん。」「どうぞ。」「はい。」
皆が、シエラさんの言葉に頷く。
どこか、宿敵に向けるように、盟友に会ったかのように話す彼等は、見ている人にちぐはぐな様子を受ける。
彼等から見た彼女は、永遠のライバルであり、同時に尊敬する英雄なのかもしれない。
「私が言いたいのは、他でもない、AIについて。私達は今まで何度も、AIのあり方や法律について議論してきたわ。けれど、その甲斐あって、今は殆どAIについての問題はないでしょう? だから、次回から会議でのAI討論時間を減らして、代わりに新しい問題『タイムマシン』についての議論をしていこうと思うの。どうかしら。」
…相手に答えを選ばせるような言葉だけど、シエラさんは、けして疑問形にはしていない。
恐らくこの世で今現在、最も賢い存在は、彼女。
だからこその威圧感。傍に居る者を圧倒させる、覇者のオーラ。
シエラの言葉に何か言う者はおらず、皆真剣な表情で頷いた。
スッと、シエラさんの顔が切り替わる。
「──では、AI討論会議を始めましょう」
その言葉は、真っ直ぐと頭に入っていった。
前回のAI討論会議では、確か、AIによる公共技術の革新による、情報の規制の限界について話していた……と思う。
今や、AIを使ったものは世界中に溢れている。
公共でのAI使用も増えた中、AIを調べたり、AIの情報を集めやすい環境になっていることを危惧する内容だった。
AIというのは、便利で大きな危険性も秘めている割に、作りやすい機械だ。
AIが発達しだした当初はそれほどでもなかったが、AIなどのコンピュータ製造においての、革新的な改革によって、相当やりやすくなったのである。
ちなみに、それをやったのはケレウスという人物。
ノーベル賞受賞者であり、基礎学術での応用が利く技術を生み出す天才だ。
さて、そんなAIだからこそ、規則もきつくして損はない。
けれど、どれだけ規則を定めても、それを守らない奴がいれば意味がないのだ。
人々の平穏を守るために、私達は技術を秘匿した。
けれど、その技術は高い才能を持つ者がいれば、すぐに再現できるものも多い。
もう、昔のように人々の苦しむ時代にはしたくない…それは、この会議にいる誰もが、思っていることなのだ。
「今日の議題は、AIの権利についての最終確認よ。AIは今や、世界の労働力の60%をしめているわ。本来なら、そんな彼等に多少の権利を与えた方が良いけれど、過去の事例からそれは厳しい。凡用型AIなどが浸透した今、人と同じような感性を持つAIも多数存在するわ。彼等は、人とそう変わらない。せいぜい、生物学での違い程度しかないのよ。そういったAIに対する権利について…改めて、議論したいの」
「なるほど…。」
深く考え込む賢人達。
ふむ。
確かに、AIは今や普通に痛覚を感じ、生物のような感覚を持ち、人に共感し、論理的思考をもっている。
一部の国と地域では、すでにアンドロイドなどとの、人の結婚が法律で可能とされているのだ。
そういったAIに対して、他のAIと同じような権利しか与えないのは、ある種差別的であるかもしれない。
クローンや人造人間は、世界的に禁止されている。
けれど、受け入れている国もなくはないので、そういったところなら、ロボットも子供を産めるのだ。
まあ、その子供も生物ではないが…。
それに、人造人間の場合、ロボットの体での権利についての問題も出てくる。
と、シエラさんがAIアンドロイド・フィアンセを見た。
スッと、会話がやむ。
「フィアンセ。あなたの見解はある?」
「はいシエラ。私は、AIを作ったときに、国にAIについての『制作届』を提出してもらえば良いかと思います」
制作届…というと、前々から会議に出ていたあれかな?
それは、世界最高峰のロボティクス社・KEA社のCEOであり、12賢人の一人であるフィン・シュナイダー氏が話していた法案だ。
まず、企業や団体、個人がロボット等AIを作った場合、国にそのロボットの詳細を記入した『制作届』を提出する。
それをチェックした管理の人達が、詳細ごとにそのロボットの階級を決め、制作者達に報告するのだ。
そして、それを国の許可なく使った場合、罰則が下される。
階級の判断基準は、『知性』『凡用性』『機能性』『安全性』『使用用途』『管理状態』…などの、計8つ。
☆5まで階級が決まっていて、それを元に個別評価・総合評価を決める。
☆5は全てにおいて最高の評価を得たロボットの事だ。
現在、特に優秀なロボットは、アスカ社のAI医療型アンドロイド『アン』や、モルフォ社の軍事用AIロボット『フェニキア』で、シェア率もなかなか。
どこの国も、軍事用ロボットには力を入れるもので、もしこの法案が可決された場合、☆5評価を得るであろうロボットの1/3は軍事用ロボットとなっている。
因みに、『フェニキア』は対ロボット型ロボットだ。
戦争や紛争は今でも一部で起きているが、そこではロボットが戦闘を行っている。
そんなロボットの中でも特に手強い、自律型軍事用ロボット『碑漂』に対抗するために、国がモルフォ社に制作を要請したのが、フェニキアの始まりである。
フェニキアは電気の動きに反応する。
全く人を襲わず、人を対象としないがために安全性が高いと言われる辺り、この世の狂い方は尋常じゃない…。
思わずそんな事を思ってしまうが、どちらにしろ、この法案自体には関係ない。
うーむ。
フィアンセがどこかでこの話を持ち出すかもとは思っていたが、やはり、持ち出してくるか…。
まあ、この法案に大した問題はないから、それ自体はさして重要じゃない。
でも、多分、シエラさんが聞きたかったのはそういうことではなくて…。
「ええ、確かに、それも大事ね。でもそうではなく、AI等の権利の範囲について、話したいのよ」
ちょっと、的外れではある。
フィアンセは賢いが、改造した時に色々とバグが起きたのだ。
なんせ、テレフはフィアンセの力を最大限引き出す作りで、フィアンセの電脳を作った。
それを他の連中が改造したとて、元が完璧なものを完全ではなくしただけ。
所詮、改造の域を出ないのである。
「…私達AIは、人に対して嫌悪を抱いてはいません。それに、どちらかといえば、好意的な考えを持っています。なので、もし、あなた方が私達を配慮して、AIに人権に近いものを与えようと思うのなら、その必要はないと思います」
………。
配慮して、か…。
私は、フィアンセを見つめた。
フィアンセのむき出しの電脳が、彼女の存在を異質にさせているのだろうか。
それとも、人と同じように「思う」と話す彼女が、プログラムで出来ている事への恐怖?
どちらにしろ、彼女は『人類』を愛している。
そして、特に『テレフ』という名の少女を…。
「フィアンセ。私達は、勿論彼等への配慮もしているわ。けれど、それ以上に、彼等に権利を与えることによる社会的利益を期待すると共に、損害の大きさについても考えてしまうのよ。私としては、倫理的観点ではAIに一部権利を与えるべきだと思うわ」
その言葉に、一気に思考が彼女に向いた。
涼やかで、凜と通った声が場に響き渡る。
会議室では、先程までの談笑が嘘のように、みんな真剣な顔でシエラさんを見ていた。
話は変わるけど、シエラさんは、本当に美しい顔立ちをしていると思う。
例えるなら、アラビアンナイトのお姫様みたいな。
エキゾチックで、中東の人独特の彫りの深い顔立ちをしているのだ。
とはいえ、国籍、出生から見ても、彼女は正真正銘の日本人。
シエラさんの家族写真では、両親も彫りの深い顔立ちをしていたので、あれは血筋ではないだろうか。
「今日の議題を言う前に、一つ言いたいんだけど、良いかしら?」
「ええ。」「うん。」「どうぞ。」「はい。」
皆が、シエラさんの言葉に頷く。
どこか、宿敵に向けるように、盟友に会ったかのように話す彼等は、見ている人にちぐはぐな様子を受ける。
彼等から見た彼女は、永遠のライバルであり、同時に尊敬する英雄なのかもしれない。
「私が言いたいのは、他でもない、AIについて。私達は今まで何度も、AIのあり方や法律について議論してきたわ。けれど、その甲斐あって、今は殆どAIについての問題はないでしょう? だから、次回から会議でのAI討論時間を減らして、代わりに新しい問題『タイムマシン』についての議論をしていこうと思うの。どうかしら。」
…相手に答えを選ばせるような言葉だけど、シエラさんは、けして疑問形にはしていない。
恐らくこの世で今現在、最も賢い存在は、彼女。
だからこその威圧感。傍に居る者を圧倒させる、覇者のオーラ。
シエラの言葉に何か言う者はおらず、皆真剣な表情で頷いた。
スッと、シエラさんの顔が切り替わる。
「──では、AI討論会議を始めましょう」
その言葉は、真っ直ぐと頭に入っていった。
前回のAI討論会議では、確か、AIによる公共技術の革新による、情報の規制の限界について話していた……と思う。
今や、AIを使ったものは世界中に溢れている。
公共でのAI使用も増えた中、AIを調べたり、AIの情報を集めやすい環境になっていることを危惧する内容だった。
AIというのは、便利で大きな危険性も秘めている割に、作りやすい機械だ。
AIが発達しだした当初はそれほどでもなかったが、AIなどのコンピュータ製造においての、革新的な改革によって、相当やりやすくなったのである。
ちなみに、それをやったのはケレウスという人物。
ノーベル賞受賞者であり、基礎学術での応用が利く技術を生み出す天才だ。
さて、そんなAIだからこそ、規則もきつくして損はない。
けれど、どれだけ規則を定めても、それを守らない奴がいれば意味がないのだ。
人々の平穏を守るために、私達は技術を秘匿した。
けれど、その技術は高い才能を持つ者がいれば、すぐに再現できるものも多い。
もう、昔のように人々の苦しむ時代にはしたくない…それは、この会議にいる誰もが、思っていることなのだ。
「今日の議題は、AIの権利についての最終確認よ。AIは今や、世界の労働力の60%をしめているわ。本来なら、そんな彼等に多少の権利を与えた方が良いけれど、過去の事例からそれは厳しい。凡用型AIなどが浸透した今、人と同じような感性を持つAIも多数存在するわ。彼等は、人とそう変わらない。せいぜい、生物学での違い程度しかないのよ。そういったAIに対する権利について…改めて、議論したいの」
「なるほど…。」
深く考え込む賢人達。
ふむ。
確かに、AIは今や普通に痛覚を感じ、生物のような感覚を持ち、人に共感し、論理的思考をもっている。
一部の国と地域では、すでにアンドロイドなどとの、人の結婚が法律で可能とされているのだ。
そういったAIに対して、他のAIと同じような権利しか与えないのは、ある種差別的であるかもしれない。
クローンや人造人間は、世界的に禁止されている。
けれど、受け入れている国もなくはないので、そういったところなら、ロボットも子供を産めるのだ。
まあ、その子供も生物ではないが…。
それに、人造人間の場合、ロボットの体での権利についての問題も出てくる。
と、シエラさんがAIアンドロイド・フィアンセを見た。
スッと、会話がやむ。
「フィアンセ。あなたの見解はある?」
「はいシエラ。私は、AIを作ったときに、国にAIについての『制作届』を提出してもらえば良いかと思います」
制作届…というと、前々から会議に出ていたあれかな?
それは、世界最高峰のロボティクス社・KEA社のCEOであり、12賢人の一人であるフィン・シュナイダー氏が話していた法案だ。
まず、企業や団体、個人がロボット等AIを作った場合、国にそのロボットの詳細を記入した『制作届』を提出する。
それをチェックした管理の人達が、詳細ごとにそのロボットの階級を決め、制作者達に報告するのだ。
そして、それを国の許可なく使った場合、罰則が下される。
階級の判断基準は、『知性』『凡用性』『機能性』『安全性』『使用用途』『管理状態』…などの、計8つ。
☆5まで階級が決まっていて、それを元に個別評価・総合評価を決める。
☆5は全てにおいて最高の評価を得たロボットの事だ。
現在、特に優秀なロボットは、アスカ社のAI医療型アンドロイド『アン』や、モルフォ社の軍事用AIロボット『フェニキア』で、シェア率もなかなか。
どこの国も、軍事用ロボットには力を入れるもので、もしこの法案が可決された場合、☆5評価を得るであろうロボットの1/3は軍事用ロボットとなっている。
因みに、『フェニキア』は対ロボット型ロボットだ。
戦争や紛争は今でも一部で起きているが、そこではロボットが戦闘を行っている。
そんなロボットの中でも特に手強い、自律型軍事用ロボット『碑漂』に対抗するために、国がモルフォ社に制作を要請したのが、フェニキアの始まりである。
フェニキアは電気の動きに反応する。
全く人を襲わず、人を対象としないがために安全性が高いと言われる辺り、この世の狂い方は尋常じゃない…。
思わずそんな事を思ってしまうが、どちらにしろ、この法案自体には関係ない。
うーむ。
フィアンセがどこかでこの話を持ち出すかもとは思っていたが、やはり、持ち出してくるか…。
まあ、この法案に大した問題はないから、それ自体はさして重要じゃない。
でも、多分、シエラさんが聞きたかったのはそういうことではなくて…。
「ええ、確かに、それも大事ね。でもそうではなく、AI等の権利の範囲について、話したいのよ」
ちょっと、的外れではある。
フィアンセは賢いが、改造した時に色々とバグが起きたのだ。
なんせ、テレフはフィアンセの力を最大限引き出す作りで、フィアンセの電脳を作った。
それを他の連中が改造したとて、元が完璧なものを完全ではなくしただけ。
所詮、改造の域を出ないのである。
「…私達AIは、人に対して嫌悪を抱いてはいません。それに、どちらかといえば、好意的な考えを持っています。なので、もし、あなた方が私達を配慮して、AIに人権に近いものを与えようと思うのなら、その必要はないと思います」
………。
配慮して、か…。
私は、フィアンセを見つめた。
フィアンセのむき出しの電脳が、彼女の存在を異質にさせているのだろうか。
それとも、人と同じように「思う」と話す彼女が、プログラムで出来ている事への恐怖?
どちらにしろ、彼女は『人類』を愛している。
そして、特に『テレフ』という名の少女を…。
「フィアンセ。私達は、勿論彼等への配慮もしているわ。けれど、それ以上に、彼等に権利を与えることによる社会的利益を期待すると共に、損害の大きさについても考えてしまうのよ。私としては、倫理的観点ではAIに一部権利を与えるべきだと思うわ」
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