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イヨンモール
第30話 昼食
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…乃愛ちゃんの下着が調達できた。次はフードコートに向かう…
乃愛ちゃんは最初につけた純白のブラとショーツを装着済。
これで露出プレイ回避だ。 一安心。
乃愛ちゃんはブラの感触が不思議なのか、ときどき胸を触ってる。
連絡していたので店の前に宮野がいた。
結構長い間かかったと思うけど、宮野は嫌な顔ひとつせずに乃愛ちゃんの紙袋を見て
(紙袋の口は閉じていて中身は見えない)
「いいの、あった?」 と言いつつ、紙袋を持とうかと提案する。
なんとできの良い男子なんだ。
乃愛ちゃんは少しだけ戸惑って、笑顔でお願いした。
かわいい。
宮野は紙袋を受け取ると同時に、ハッと気づいたように乃愛ちゃんにフードをかぶせる。
…完全に忘れてた。
幸い、誰も見てなかったと思う。
宮野がいなかったら危なかった。
その場から離れるようにみんなで移動する。
フードコートに行こうと思ってたんだけど人が多すぎるから、
レストラン街の偶然すいていた蕎麦屋さんに入る。
この蕎麦屋さんは安くて美味しいからお気に入りだ。
普段はすごく混んでるけど今日はラッキー。
しかも奥の座敷に入れた。
ここなら乃愛ちゃんのフードをおろしても問題ない。
私と結衣さんと宮野は ざるそば、梨央ちゃんと乃愛ちゃんは ざるうどんだ。
ここの蕎麦はウズラ卵がついてくる。
それが結構好きだったりする。 なんかウズラって特別感あるよね。
さて、料理が運ばれてきたんだけど、梨央ちゃんの写真撮りたいオーラがすごい。
まぁ、冷めるものじゃないし。 その写真欲しい。
ちなみに、テーブルの手前側に私と梨央ちゃん。
奥側に結衣さんと乃愛ちゃんと宮野が座っている。
梨央ちゃんのスマホで写真を複数枚撮り、後で送ってもらうことにした。
よし、食べるぞ。
蕎麦の通な食べ方? みたいなのはオトナすぎてよく分からない。
薬味をつゆに溶かして、蕎麦をドボンとつけて食べるのが好き。
この味と風味、のど越しが好きだ。
宮野姉弟はなんだか二人とも蕎麦が似合う。
梨央ちゃんと乃愛ちゃんもなんとなく、うどんが似合う。
なんでだろう。
ちなみに、ここは蕎麦は普通なんだけど、うどんは一本がすごく長い。
梨央ちゃんも乃愛ちゃんも一本ずつ一生懸命にうどんを吸っている。
二人とも小動物みたいで可愛い。
蕎麦とかうどんって、すぐに食べ終わっちゃうよね。
お会計は結衣さんがごちそうしてくれた。
帰ったらいっぱいお手伝いしなきゃ。
デザートにクレープ食べる? という話になった。
「賛成です!」 私
「食べるー!」 梨央ちゃん
「たべるー!」 乃愛ちゃん
「いるー!」 宮野
どうやら、みんな満腹にはならなかったようだ。
今度はきちんと乃愛ちゃんにフードをかぶせる。
凛さんの最初の反応を見る限り、効果はあるんだと思う。
フードコートのクレープ屋さんに向かう。
この店は相変わらずの混み様だ。
並んでいるのは、ほとんど女子中高生かな。
宮野は一緒に並ぶと浮くからと、メニューを決めて席を確保しに行った。
ちなみに、男子は馴染みがないから分からないと思うけど、
宮野が持ってる紙袋は、女子なら一瞬で下着が入ってると分かる。
私たちと一緒にいるときは荷物持ちだって分かるけど、離れると・・・ね。
完全に言うタイミングを逃した。
結衣さんは面白がってる。
あぁ、はやくも一部の女子に変な目で見られてる。
ごめん、宮野。
他人事だからちょっと面白いけど、さすがに可哀そう。
順番はまだかかりそうだから、宮野のところに行く。
宮野は、やや離れたところに席を見つけて座っていた。
「宮野ー。 それだめ」
「あ、藤井さん。 それ?」
紙袋を指さす。
「その袋、下着入ってるって、すごく分かりやすいの」
「一人でそれ持ってると、変な目で見られてるから …来た」
宮野は最大限びっくりしている。
変な目で見られてたのも気づいてなかったみたいだ。
一人で5人分の席を取るのも大変だろうから、少し座っておしゃべりする。
しばらくすると梨央ちゃんがメニュー表を持って注文を取りに来た。
そういえば私のは言ってなかった。
そもそもすぐに列に戻る予定だったから。
でも、3人で十分らしいので、ここにいることにした。
梨央ちゃんが戻り際に
「カップルみたいだねぇ」 と言い残していった。
やめてよ。 意識しちゃうじゃん。
周りからはカップルに見えてるのかな。
だとしたら、彼女の下着を買った後におしゃべり中…って感じか。
…いやぁ、それはなんかちょっと嫌だなぁ。
…別に宮野が彼氏なのが嫌なんじゃなくて、下着買って それを持たせてるってのが嫌だなぁ
うん、戻ろう。
紙袋にタオルをかけて、宮野に言って列に戻る。
…カップルかぁ。 結衣さん、嫉妬してくれてたりしないかな。
「あれ、彩葉ちゃん戻ってきちゃったの?」
結衣さんが歓迎ムードじゃない。 ほんとに嫉妬してくれてたりして。
「カップルみたいになってたから、カナタと結婚させれば・・・」
違った。
結衣さん昨日からちょこちょこ宮野と結婚させようとしてくる。
「乃愛ちゃんも、梨央ちゃんも一緒に結婚すれば・・・」
「あっ、私と結婚すればいいのか・・・」
なんか日本の法律を超えたことまで言ってる。
宮野のところにいた方が安全な気がするな。
席に戻ろう。
ちなみに、乃愛ちゃんはイチゴにするかバナナにするか激しく悩んでいた。
梨央ちゃんに乃愛ちゃんが迷って選ばなかった方を注文しておいてもらうことにした。
宮野のところに戻ったんだけど、変に意識しちゃって話しづらい。
それにしても結衣さんは、結婚ってどれくらい本気なのかな。
しばらくすると、乃愛ちゃんと梨央ちゃんが笑顔で両手にクレープを持って走ってきた。
二人とも可愛い。
座ってると乃愛ちゃんの顔が見える。
ちなみに乃愛ちゃんの身長は155㎝ないくらいだ。
梨央ちゃんよりほんの少し低いかな。
二人とも私たちと比べると小っちゃくて可愛い。
中野君は宮野よりも背が高かったから、目線の違いとか凄いだろうな。
写真を撮ってからみんなでシェアしながらクレープを食べる。
この時、乃愛ちゃんの間接キス頂きました。
乃愛ちゃんも梨央ちゃんも無邪気ですごくかわいい。
気づけば、私も結衣さんも宮野も二人の様子を眺めながら食べていた。
…あっ、乃愛ちゃんのほっぺに生クリームついてる。
これ、取ってあげて食べるっていうイベントだ。
宮野と結衣さんも気づいてる。
誰がこのイベントの参加権を獲得するか、沈黙の争いが始まった。
「宮野は男子なんだから諦めてよ」
「いいや、これに男女は関係ない」
「ここはお姉さんキャラの私が」
「いえ、いくら結衣さんでも譲れません」
みたいな目線が飛び交う。
でも、
声に出してないから仕方ないんだけど、梨央ちゃんがサッと取って食べてしまった。
乃愛ちゃんは驚きつつ、お礼を言った。
心なしか二人の距離が縮まってる気がする。
梨央ちゃんはイベント参加を逃した3人からの寂しい目線に気づいていない。
もし、気づいていないフリをしてるなら、ヤツは相当遣り手だ。
食べ終わった。
そろそろ服を見に行こう。
乃愛ちゃんは最初につけた純白のブラとショーツを装着済。
これで露出プレイ回避だ。 一安心。
乃愛ちゃんはブラの感触が不思議なのか、ときどき胸を触ってる。
連絡していたので店の前に宮野がいた。
結構長い間かかったと思うけど、宮野は嫌な顔ひとつせずに乃愛ちゃんの紙袋を見て
(紙袋の口は閉じていて中身は見えない)
「いいの、あった?」 と言いつつ、紙袋を持とうかと提案する。
なんとできの良い男子なんだ。
乃愛ちゃんは少しだけ戸惑って、笑顔でお願いした。
かわいい。
宮野は紙袋を受け取ると同時に、ハッと気づいたように乃愛ちゃんにフードをかぶせる。
…完全に忘れてた。
幸い、誰も見てなかったと思う。
宮野がいなかったら危なかった。
その場から離れるようにみんなで移動する。
フードコートに行こうと思ってたんだけど人が多すぎるから、
レストラン街の偶然すいていた蕎麦屋さんに入る。
この蕎麦屋さんは安くて美味しいからお気に入りだ。
普段はすごく混んでるけど今日はラッキー。
しかも奥の座敷に入れた。
ここなら乃愛ちゃんのフードをおろしても問題ない。
私と結衣さんと宮野は ざるそば、梨央ちゃんと乃愛ちゃんは ざるうどんだ。
ここの蕎麦はウズラ卵がついてくる。
それが結構好きだったりする。 なんかウズラって特別感あるよね。
さて、料理が運ばれてきたんだけど、梨央ちゃんの写真撮りたいオーラがすごい。
まぁ、冷めるものじゃないし。 その写真欲しい。
ちなみに、テーブルの手前側に私と梨央ちゃん。
奥側に結衣さんと乃愛ちゃんと宮野が座っている。
梨央ちゃんのスマホで写真を複数枚撮り、後で送ってもらうことにした。
よし、食べるぞ。
蕎麦の通な食べ方? みたいなのはオトナすぎてよく分からない。
薬味をつゆに溶かして、蕎麦をドボンとつけて食べるのが好き。
この味と風味、のど越しが好きだ。
宮野姉弟はなんだか二人とも蕎麦が似合う。
梨央ちゃんと乃愛ちゃんもなんとなく、うどんが似合う。
なんでだろう。
ちなみに、ここは蕎麦は普通なんだけど、うどんは一本がすごく長い。
梨央ちゃんも乃愛ちゃんも一本ずつ一生懸命にうどんを吸っている。
二人とも小動物みたいで可愛い。
蕎麦とかうどんって、すぐに食べ終わっちゃうよね。
お会計は結衣さんがごちそうしてくれた。
帰ったらいっぱいお手伝いしなきゃ。
デザートにクレープ食べる? という話になった。
「賛成です!」 私
「食べるー!」 梨央ちゃん
「たべるー!」 乃愛ちゃん
「いるー!」 宮野
どうやら、みんな満腹にはならなかったようだ。
今度はきちんと乃愛ちゃんにフードをかぶせる。
凛さんの最初の反応を見る限り、効果はあるんだと思う。
フードコートのクレープ屋さんに向かう。
この店は相変わらずの混み様だ。
並んでいるのは、ほとんど女子中高生かな。
宮野は一緒に並ぶと浮くからと、メニューを決めて席を確保しに行った。
ちなみに、男子は馴染みがないから分からないと思うけど、
宮野が持ってる紙袋は、女子なら一瞬で下着が入ってると分かる。
私たちと一緒にいるときは荷物持ちだって分かるけど、離れると・・・ね。
完全に言うタイミングを逃した。
結衣さんは面白がってる。
あぁ、はやくも一部の女子に変な目で見られてる。
ごめん、宮野。
他人事だからちょっと面白いけど、さすがに可哀そう。
順番はまだかかりそうだから、宮野のところに行く。
宮野は、やや離れたところに席を見つけて座っていた。
「宮野ー。 それだめ」
「あ、藤井さん。 それ?」
紙袋を指さす。
「その袋、下着入ってるって、すごく分かりやすいの」
「一人でそれ持ってると、変な目で見られてるから …来た」
宮野は最大限びっくりしている。
変な目で見られてたのも気づいてなかったみたいだ。
一人で5人分の席を取るのも大変だろうから、少し座っておしゃべりする。
しばらくすると梨央ちゃんがメニュー表を持って注文を取りに来た。
そういえば私のは言ってなかった。
そもそもすぐに列に戻る予定だったから。
でも、3人で十分らしいので、ここにいることにした。
梨央ちゃんが戻り際に
「カップルみたいだねぇ」 と言い残していった。
やめてよ。 意識しちゃうじゃん。
周りからはカップルに見えてるのかな。
だとしたら、彼女の下着を買った後におしゃべり中…って感じか。
…いやぁ、それはなんかちょっと嫌だなぁ。
…別に宮野が彼氏なのが嫌なんじゃなくて、下着買って それを持たせてるってのが嫌だなぁ
うん、戻ろう。
紙袋にタオルをかけて、宮野に言って列に戻る。
…カップルかぁ。 結衣さん、嫉妬してくれてたりしないかな。
「あれ、彩葉ちゃん戻ってきちゃったの?」
結衣さんが歓迎ムードじゃない。 ほんとに嫉妬してくれてたりして。
「カップルみたいになってたから、カナタと結婚させれば・・・」
違った。
結衣さん昨日からちょこちょこ宮野と結婚させようとしてくる。
「乃愛ちゃんも、梨央ちゃんも一緒に結婚すれば・・・」
「あっ、私と結婚すればいいのか・・・」
なんか日本の法律を超えたことまで言ってる。
宮野のところにいた方が安全な気がするな。
席に戻ろう。
ちなみに、乃愛ちゃんはイチゴにするかバナナにするか激しく悩んでいた。
梨央ちゃんに乃愛ちゃんが迷って選ばなかった方を注文しておいてもらうことにした。
宮野のところに戻ったんだけど、変に意識しちゃって話しづらい。
それにしても結衣さんは、結婚ってどれくらい本気なのかな。
しばらくすると、乃愛ちゃんと梨央ちゃんが笑顔で両手にクレープを持って走ってきた。
二人とも可愛い。
座ってると乃愛ちゃんの顔が見える。
ちなみに乃愛ちゃんの身長は155㎝ないくらいだ。
梨央ちゃんよりほんの少し低いかな。
二人とも私たちと比べると小っちゃくて可愛い。
中野君は宮野よりも背が高かったから、目線の違いとか凄いだろうな。
写真を撮ってからみんなでシェアしながらクレープを食べる。
この時、乃愛ちゃんの間接キス頂きました。
乃愛ちゃんも梨央ちゃんも無邪気ですごくかわいい。
気づけば、私も結衣さんも宮野も二人の様子を眺めながら食べていた。
…あっ、乃愛ちゃんのほっぺに生クリームついてる。
これ、取ってあげて食べるっていうイベントだ。
宮野と結衣さんも気づいてる。
誰がこのイベントの参加権を獲得するか、沈黙の争いが始まった。
「宮野は男子なんだから諦めてよ」
「いいや、これに男女は関係ない」
「ここはお姉さんキャラの私が」
「いえ、いくら結衣さんでも譲れません」
みたいな目線が飛び交う。
でも、
声に出してないから仕方ないんだけど、梨央ちゃんがサッと取って食べてしまった。
乃愛ちゃんは驚きつつ、お礼を言った。
心なしか二人の距離が縮まってる気がする。
梨央ちゃんはイベント参加を逃した3人からの寂しい目線に気づいていない。
もし、気づいていないフリをしてるなら、ヤツは相当遣り手だ。
食べ終わった。
そろそろ服を見に行こう。
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