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無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない

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日差しが眩しくて私は目が覚めました。


ぼんやりと天井を見上げ、ふと隣を見ると旦那様が微笑みながら私を見ているのに気が付きました。


「おはようソフィア」


そう言いながら、優しく私の頬を撫でてくれます。私は昨日のことを思い出して顔が熱くなるのを感じながらも、とても幸せな気持ちでした。


「体は辛くないか...?」


ふと、心配そうに旦那様が私を覗き込みました。


カトレーヌから、事前に色々と聞いていたので正直とても不安でした。確かに初めは想像以上に痛くて、泣きそうな表情になった私を見て、旦那様が慌てた様子でやめようと言いました。


ですが、痛みよりも旦那様のものにして欲しいという思いが強く、私は泣きながら旦那様に辞めないでくださいと伝えました。


少しでも痛みが和らぐようにとキスをして、私の表情を確認しながら進めてくださいました。


繋がった瞬間、嬉しくてぎゅっと旦那様を抱きしめて、旦那様は嬉しそうに私の頬やおでこ、首筋にキスを落とします。


ゆっくり、ゆっくりと私のペースに合わせてくださった旦那様。


最初は痛みを伴ったものの、徐々に感覚が変わってきて声を上げてしまう私を愛しそうに旦那様が見つめ、2人でぎゅぅっと抱きしめ合いました。


「旦那様...」


「ん?」


昨夜のことを思い出しながら私は旦那様を抱きしめて、「大好きです」と呟くと、旦那様が何も言わずに固まってしまいました。


「だ、旦那様...?」


「ソフィア...」


「はいっ」


「...もう、痛くはないのだな?」


頬を撫でていた手が下の方に降りてきて、そっと私のお腹を撫でました。


思わず「んっ」と声が出てピクッと動くと、旦那様が突然私に覆い被さってきました。


「きゃっ!?だだ旦那様っ!?」


「ソフィアすまない。どうも、昨日の今日でおかしくなってしまったようだ」


「何がで...ひゃっ」


「ソフィア......愛してるよ」


昨日はあれほど痛みを伴ったのに、今日は全く違いました。訳がわからない感覚に耐えられず私が声を上げると、旦那様の動きも早くなって、ますます攻められてしまいました。


そしていつのまにか意識を飛ばしてしまいました。



再び目を覚ますと、旦那様が隣で落ち込んだ様子で座り込んでいました。


「旦那様...?」


なんだか体が怠いわ...


そんなことを思いながら起き上がります。頭が徐々に冴えてきて、意識を飛ばしてしまった事を思い出しました。


そうだわ、私っ...


昨日と違う感覚に戸惑ってしまって、旦那様とまた...その後の記憶がないわ。それに、服を着てるってことは旦那様が着させてくださったのかしら。


「ソフィア、すまない。私が無理をさせてしまったせいで...」


しゅんっと落ち込む旦那様。私はその様子が可愛くて、思わず笑いそうになるのを堪えながら言いました。


「旦那様、こっちを向いてください」


怒られると思っているのでしょうか、旦那様は落ち込んだ表情のまま私を見ました。


「旦那様、私怒ってませんよ」


「...無理をさせた」


「ふふっ、旦那様は可愛いです」


笑いが堪えられなくなって私が笑うと、拍子抜けしたように旦那様が私を見ています。


そして、ふわっと表情を緩めたかと思うと、私を見つめながら言いました。


「ソフィア、それは私のセリフだ。私は君が可愛くて仕方ないんだ」


「あら、同じですね」


そうして二人で笑い合いました。


政略結婚で夫婦になった私と旦那様。これからも二人仲良くいつまでも寄り添い合いながら夫婦生活を送っていこうと思います。









「ねぇ、旦那様と奥様ってまだ...致してなかったのね。信じられない」

「今まであれだけのラブラブっぷりを見せておいて......まって、これから更に酷くなるんじゃ...。よし。表情管理、表情管理」

「旦那様がここまでヘタレだと思わなかったけど、とりあえずめでたいわ。今日は豪華な食事を用意しましょう。お祝いよ!」


ドアの向こうでヒソヒソと使用人達が話していたのを二人は知る由もありませんでした。




Fin




これからもアクリウスとソフィアは使用人達に見守られながら、生温かい視線を浴びながら仲良く暮らしていくんだろうなぁと思います。
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございましたm(_ _)m

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