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第4話 ホームレスと後輩属性の妖精
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「また、ダンボールが光ってる!?」
『ええ、あたしはダンボールの化身ですから。あなたを見込んでこの世界に送り込んだんですよ』
ポケットからダンボールの欠片がまるで生きているかのように浮かび上がってきた。
「どうして俺なんだよ。俺なんて、ずっとニートをしてきて家族に見放されたホームレスだぞ!? なんで、俺が選ばれるんだ。おかしいだろう」
「あいかわらず、自己評価が低いですね。だから、ずっとひきこもっていたのかもしれませんが……」
「大きなお世話だ。俺にそんな価値なんてない! 何も生み出していないし、周りに迷惑ばかりかけてきたんだ」
『違いますよ。あなたには価値がある。この世に価値のない人なんていない。あなたは素晴らしい人、なんですよ?』
まさか、ダンボールにこんな風に慰められるとは思わなかった。
いや、俺みたいなやつはダンボールにしか慰められないのかもしれないな。
そんなことを考えていると奴は、何かを察したかのように笑い出した。
『そうだ、この姿じゃちょっと話にくいですよね。少し変身します』
そういうと光のダンボールは大きくなっていく。人間の女の子ような姿になった。
身長は150センチくらい。ミドルヘアの黒髪の女の子だった。
悔しいけど、結構かわいい。ダンボールなのに……
「これでいいですか? 少しは話しやすくなりましたか?」
元気いっぱいに彼女は俺に笑いかける。うん、すごくかわいいな。
「え~照れますよぉ」
なんかさっきから心の声が伝わってない?
「そりゃあ、そうですよ。私は妖精ですからね。心を読むくらい楽勝です」
「えっ……」
「だから、邦和さんがどんな趣味を持っているかもよくわかります。具体的にいえば、本棚の後ろに隠していたかわいい女の子が表紙のゲームのキャラクターが好きなんですよね。あなたが話しやすいように、そっち系の容姿になってみました。かわいいでしょ?」
いや、かわいいけれども。
「あっ、もしかして呼び方は、”センパイ”のほうがいいですかぁ、にゃー?」
グフッ。まさか、そこまでばれているのか。
「まぁ、からかうのはこれくらいにして……本題に行きましょうね。センパイは、たしかに自己評価が低いです。でも、それは自分から見ているから厳しくなっているだけにすぎません。あなたは、本当はステキな人なんですよ、にゃー?」
いや、語尾は違和感ありまくりだろ。
「それでも、あなたは自己嫌悪で苦しいかもしれない。でも、私は見ていました。どんなに寒くてもダンボールを燃やそうともしないあなたを……周囲に迷惑をかけないように必死で悩んでいたあなたを……そして、あなたが仕事をやめる寸前、どれだけもがいていたか。彼女を救おうとしていたか」
その瞬間、いろんな気持ちがフラッシュバックして俺は、床に倒れこんだ。
「ごめんなさい、あなたがあの記憶を思い出したくないのはわかっていました。でも、言わなくちゃいけないと思ったんです。あなたは、幸せにならなくちゃいけないから。だから、ここから始めましょう。私とあなたで……一緒に頑張りませんか?」
「一緒に?」
「私は、センパイを思ったよりも気に入ってしまったんです。だから、最後まで面倒を見ますよ」
「だから、一緒に頑張りましょう。わたしたちはパートナーです」
彼女の差し出した手を俺は必死にたぐり寄せた。
「がんばりましょうね、センパイ! 私のことはとりあえずターニャとでも呼んでください」
彼女は女神のように笑う。
※
ターニャを名乗ることになった私は、ダンボールに戻って一人で笑う。
「ひとめぼれなんて、本人に言えるわけないよね、さすがに」
まさか、自分がここまで人間に肩入れをするとは思わなかった。
こう見えても妖精だからね。センパイには私の強い加護をまとわせている。
強力な魔力加護をね。そして、センパイの知識はたぶんこの世界を変えるほどのものになる。わたしもうまく使ってもらわないとね。
「今度こそは、あなたを幸せにして見せるよ、センパイ」
※
「女王陛下、ご入来!!」
そして、俺たちは3日後。女王陛下との謁見が許された。意外と待たされたが、よく考えればアポなしで総理大臣と会うようなものだからな。そう考えると、かなり早い。
女王陛下は、意外に簡素なドレスを身に着けていた。ゆっくりと歩く彼女の足は細くまるで折れてしまうかのように華奢だ。さすがにじろじろ見ることはできないから、大主教様に合わせて目を伏せて、彼女に呼び掛けられるまで待つ。
「大主教殿、そして、異世界の戦士クニカズよ。この度は、はるばる来ていただき感謝いたします」
ものすごく力強い声だった。主教様から聞いた年齢は、たしか18歳だったよな。俺よりも一回り以上年下なのに、なんて威圧感だ。これが王族のカリスマ性か。
「はい、陛下。私はつい数日前、彼と偶然出会いました。すでに、魔力調査においては異常ともいえる数値をたたき出しています。おそらく、史上屈指の魔力ポテンシャルかと。世界を救った伝説の英雄に匹敵する可能性すらあります。さらに、クニカズは異世界の大学を卒業している知識人でもあります。専門は、政治学ということで、まさしく我が国の救世主となれる存在かと思ったところであります。すでに、彼には我が国の現状については説明し、協力を申し出てくれましたので、このように無理にでも謁見させていただいたところであります」
ああ、状況はゲームでよくわかっていた。
ヴォルフスブルクは大陸中央に位置しているが、周囲は大国に囲まれている。圧倒的な海軍力を持つグレア帝国、南には歴史的にも古い文化大国マッシリア王国、東には圧倒的な人口を抱えるローゼンブルク帝国。さらに、周辺の小国とも仲が悪く、常に緊張関係。どこかの小国が大国と結びついて、軍事侵攻されてゲーム開始から1年もたたずに滅亡するんだ。
ヴォルフスブルクの別名は”時報”だ。ゲーム開始からだいたい1年が経過したときに必ず滅びるからな。戦国時代のゲームに例えるなら、北条家に滅ぼされる太田家とか上杉家の道路になりやすい神保家とかのポジション。
そんな弱小国家に俺が配置されてしまったんだ。運命にあらがうしかない。
「はい、陛下。俺がここに来たのも何かしらの意味があると思うのです。だから、戦わせてください。俺の力を使えば、ヴォルフスブルクに可能性の光を見せることができると思うのです」
女王陛下は、満足そうに頷いた。よし、これなら採用してもらえるかもしれない。
だが、そうは甘くはなかった。
「なりませぬ。そんな素性もよくわからない男など信用してはいけませんぞ! ペテン師かもしれません。最悪、敵国のスパイの可能性だってあるのです。そもそも、魔力検査などどうとでも不正はできる。大主教様も騙されている可能性があります」
太った中年男性がいきなり強い口調で俺を責めてきた。なんだこいつは?
「宰相よ、客人に対して失礼だろう?」
宰相……つまり、この国のナンバー2か。やばい、もう目をつけられたのか。
「では、条件があります。客観的な実力を示してもらいましょう。大主教様が絶賛する魔力と知性があるのなら私から示す試練など簡単なはずです。よろしいですかな、クニカズ殿?」
拒否はできないよな。それだけの威圧感があった。
「わかりました」
「ならば、私から示すのは2つの試練です。どちらもあなたほどの能力があれば簡単なはずだ。もし、失敗したら、それ相応の罰を受けてもらいましょう」
あとから罰則を示すのずるくない? でも、そんなことを言ったらすぐにスパイ認定でもしてきそうだな。このおじさん。
「では、ひとつ目の試練です。あなたの実力を示してください。ヴォルフスブルク王国最高の騎士である我が息子シュヴァルツを模擬戦で倒すことができたら、あなたの実力を認めましょう」
「模擬戦?」
やばい、いきなりそんなことをすると思っていなかったから何も準備ができていない。
「ええ、模擬戦といっても、剣と魔力を使った実戦的な決闘です。さあ、こちらへ。息子をすぐに呼びますから」
「えっ、ちょっと待て。俺、戦闘とかしたことないんですけど」
「冗談を! それだけの魔力ポテンシャルを持った人間がそんなわけがないじゃないか、クニカズ。さあ、やってしまえ」
大主教様はそう言って笑っている。
これ、ホームレスをしているよりもやばくない?
――――
登場人物紹介
ウィルヘルミナ女王(ヴォルフスブルク王国君主)
弱小国家のヴォルフスブルク王国君主。聡明な女性で、まだ10代でありながらもヴォルフスブルク王国を掌握している。国家基盤が弱小のヴォルフスブルク王国が生き残れているのは彼女の非凡な政治力のおかげである。賢王と称された父王暗殺後、若干15歳で王位についた。邦和がやっていたマジックオブアイアン5の世界で、シナリオ2以降はヴォルフスブルク王国を大陸最強国家に育て上げ、中興の祖と言われ尊敬されている。シナリオ1(グランドキャンペーン)のヴォルフスブルク王国は軍事面で彼女とアルフレッド以外にまともな人材はおらず大国に飲み込まれる運命にある。
知略:95
戦闘:69
魔力:85
政治:99
スキル:カリスマ・威圧・守護者
『ええ、あたしはダンボールの化身ですから。あなたを見込んでこの世界に送り込んだんですよ』
ポケットからダンボールの欠片がまるで生きているかのように浮かび上がってきた。
「どうして俺なんだよ。俺なんて、ずっとニートをしてきて家族に見放されたホームレスだぞ!? なんで、俺が選ばれるんだ。おかしいだろう」
「あいかわらず、自己評価が低いですね。だから、ずっとひきこもっていたのかもしれませんが……」
「大きなお世話だ。俺にそんな価値なんてない! 何も生み出していないし、周りに迷惑ばかりかけてきたんだ」
『違いますよ。あなたには価値がある。この世に価値のない人なんていない。あなたは素晴らしい人、なんですよ?』
まさか、ダンボールにこんな風に慰められるとは思わなかった。
いや、俺みたいなやつはダンボールにしか慰められないのかもしれないな。
そんなことを考えていると奴は、何かを察したかのように笑い出した。
『そうだ、この姿じゃちょっと話にくいですよね。少し変身します』
そういうと光のダンボールは大きくなっていく。人間の女の子ような姿になった。
身長は150センチくらい。ミドルヘアの黒髪の女の子だった。
悔しいけど、結構かわいい。ダンボールなのに……
「これでいいですか? 少しは話しやすくなりましたか?」
元気いっぱいに彼女は俺に笑いかける。うん、すごくかわいいな。
「え~照れますよぉ」
なんかさっきから心の声が伝わってない?
「そりゃあ、そうですよ。私は妖精ですからね。心を読むくらい楽勝です」
「えっ……」
「だから、邦和さんがどんな趣味を持っているかもよくわかります。具体的にいえば、本棚の後ろに隠していたかわいい女の子が表紙のゲームのキャラクターが好きなんですよね。あなたが話しやすいように、そっち系の容姿になってみました。かわいいでしょ?」
いや、かわいいけれども。
「あっ、もしかして呼び方は、”センパイ”のほうがいいですかぁ、にゃー?」
グフッ。まさか、そこまでばれているのか。
「まぁ、からかうのはこれくらいにして……本題に行きましょうね。センパイは、たしかに自己評価が低いです。でも、それは自分から見ているから厳しくなっているだけにすぎません。あなたは、本当はステキな人なんですよ、にゃー?」
いや、語尾は違和感ありまくりだろ。
「それでも、あなたは自己嫌悪で苦しいかもしれない。でも、私は見ていました。どんなに寒くてもダンボールを燃やそうともしないあなたを……周囲に迷惑をかけないように必死で悩んでいたあなたを……そして、あなたが仕事をやめる寸前、どれだけもがいていたか。彼女を救おうとしていたか」
その瞬間、いろんな気持ちがフラッシュバックして俺は、床に倒れこんだ。
「ごめんなさい、あなたがあの記憶を思い出したくないのはわかっていました。でも、言わなくちゃいけないと思ったんです。あなたは、幸せにならなくちゃいけないから。だから、ここから始めましょう。私とあなたで……一緒に頑張りませんか?」
「一緒に?」
「私は、センパイを思ったよりも気に入ってしまったんです。だから、最後まで面倒を見ますよ」
「だから、一緒に頑張りましょう。わたしたちはパートナーです」
彼女の差し出した手を俺は必死にたぐり寄せた。
「がんばりましょうね、センパイ! 私のことはとりあえずターニャとでも呼んでください」
彼女は女神のように笑う。
※
ターニャを名乗ることになった私は、ダンボールに戻って一人で笑う。
「ひとめぼれなんて、本人に言えるわけないよね、さすがに」
まさか、自分がここまで人間に肩入れをするとは思わなかった。
こう見えても妖精だからね。センパイには私の強い加護をまとわせている。
強力な魔力加護をね。そして、センパイの知識はたぶんこの世界を変えるほどのものになる。わたしもうまく使ってもらわないとね。
「今度こそは、あなたを幸せにして見せるよ、センパイ」
※
「女王陛下、ご入来!!」
そして、俺たちは3日後。女王陛下との謁見が許された。意外と待たされたが、よく考えればアポなしで総理大臣と会うようなものだからな。そう考えると、かなり早い。
女王陛下は、意外に簡素なドレスを身に着けていた。ゆっくりと歩く彼女の足は細くまるで折れてしまうかのように華奢だ。さすがにじろじろ見ることはできないから、大主教様に合わせて目を伏せて、彼女に呼び掛けられるまで待つ。
「大主教殿、そして、異世界の戦士クニカズよ。この度は、はるばる来ていただき感謝いたします」
ものすごく力強い声だった。主教様から聞いた年齢は、たしか18歳だったよな。俺よりも一回り以上年下なのに、なんて威圧感だ。これが王族のカリスマ性か。
「はい、陛下。私はつい数日前、彼と偶然出会いました。すでに、魔力調査においては異常ともいえる数値をたたき出しています。おそらく、史上屈指の魔力ポテンシャルかと。世界を救った伝説の英雄に匹敵する可能性すらあります。さらに、クニカズは異世界の大学を卒業している知識人でもあります。専門は、政治学ということで、まさしく我が国の救世主となれる存在かと思ったところであります。すでに、彼には我が国の現状については説明し、協力を申し出てくれましたので、このように無理にでも謁見させていただいたところであります」
ああ、状況はゲームでよくわかっていた。
ヴォルフスブルクは大陸中央に位置しているが、周囲は大国に囲まれている。圧倒的な海軍力を持つグレア帝国、南には歴史的にも古い文化大国マッシリア王国、東には圧倒的な人口を抱えるローゼンブルク帝国。さらに、周辺の小国とも仲が悪く、常に緊張関係。どこかの小国が大国と結びついて、軍事侵攻されてゲーム開始から1年もたたずに滅亡するんだ。
ヴォルフスブルクの別名は”時報”だ。ゲーム開始からだいたい1年が経過したときに必ず滅びるからな。戦国時代のゲームに例えるなら、北条家に滅ぼされる太田家とか上杉家の道路になりやすい神保家とかのポジション。
そんな弱小国家に俺が配置されてしまったんだ。運命にあらがうしかない。
「はい、陛下。俺がここに来たのも何かしらの意味があると思うのです。だから、戦わせてください。俺の力を使えば、ヴォルフスブルクに可能性の光を見せることができると思うのです」
女王陛下は、満足そうに頷いた。よし、これなら採用してもらえるかもしれない。
だが、そうは甘くはなかった。
「なりませぬ。そんな素性もよくわからない男など信用してはいけませんぞ! ペテン師かもしれません。最悪、敵国のスパイの可能性だってあるのです。そもそも、魔力検査などどうとでも不正はできる。大主教様も騙されている可能性があります」
太った中年男性がいきなり強い口調で俺を責めてきた。なんだこいつは?
「宰相よ、客人に対して失礼だろう?」
宰相……つまり、この国のナンバー2か。やばい、もう目をつけられたのか。
「では、条件があります。客観的な実力を示してもらいましょう。大主教様が絶賛する魔力と知性があるのなら私から示す試練など簡単なはずです。よろしいですかな、クニカズ殿?」
拒否はできないよな。それだけの威圧感があった。
「わかりました」
「ならば、私から示すのは2つの試練です。どちらもあなたほどの能力があれば簡単なはずだ。もし、失敗したら、それ相応の罰を受けてもらいましょう」
あとから罰則を示すのずるくない? でも、そんなことを言ったらすぐにスパイ認定でもしてきそうだな。このおじさん。
「では、ひとつ目の試練です。あなたの実力を示してください。ヴォルフスブルク王国最高の騎士である我が息子シュヴァルツを模擬戦で倒すことができたら、あなたの実力を認めましょう」
「模擬戦?」
やばい、いきなりそんなことをすると思っていなかったから何も準備ができていない。
「ええ、模擬戦といっても、剣と魔力を使った実戦的な決闘です。さあ、こちらへ。息子をすぐに呼びますから」
「えっ、ちょっと待て。俺、戦闘とかしたことないんですけど」
「冗談を! それだけの魔力ポテンシャルを持った人間がそんなわけがないじゃないか、クニカズ。さあ、やってしまえ」
大主教様はそう言って笑っている。
これ、ホームレスをしているよりもやばくない?
――――
登場人物紹介
ウィルヘルミナ女王(ヴォルフスブルク王国君主)
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知略:95
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魔力:85
政治:99
スキル:カリスマ・威圧・守護者
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